「あん?もう立ってられねぇってか?」
「やぁ……」
あらわになった胸の谷間の下でほどけたリボンを揺らしながら、キムは喘いだ。
「自分からキスしてくるくれぇだから、もっと楽しませてくれると思ったのによぉ」
「ごめんなさい……」
「キム?おめぇ、わかってるよな?」
大きな瞳に涙を溜めてコクンと頷く。
キムは小動物みてぇだなぁと思う。
額を出したショートカットはこいつの大きな瞳を強調する。
小柄な体、華奢な手足。
それでいて、尻の谷間を見せるような大胆な服。
かわいさと色気がアンバランスに混じり合ってるこいつにはそそられる。
「……トラップならいいよ?」
「おれはおめぇじゃなくてもいいんだけどな」
「……あの子?」
「さぁな、教えてやらねぇ。おめぇには関係ねぇし」
「だ、ダメ…っ」
「抵抗すんなって。もっと気持ちよくしてやっから」
「あぁ……」
「ん?キム、おめぇいいもん持ってんな」
キムの鎖のベルトに付いている何やらフワフワした物体。
こいつは何だぁ?
よくわかんねぇけど、キムをいじるのに使えるのは確かだ。
おれはキムのパンツからそのフワフワ付きの鎖を外した。
「やぁぁん…、トラップ…ダメ」
「喜んでるように見えるぜ?」
おれはキムが持ってた白いフワフワしたやつでキムの体をなぞる。
「あぁ……っ」
「気持ちいいか?」
「……」
「気持ちいいかって聞いてんの」
「……」
「おめぇはギルドを紹介して欲しいんだよなぁ?」
「トラップ……」
「おれの名前はいーから。言えって」
「……ぃぃ」
「あん?」
「気持ち……ぃぃ」
「もっと言えよ、ほら」
「はぅ……気持ちいい…よ」
「おめぇはいやらしいな」
「やぁ…」
今度は背骨をなぞるように動かしてみる。
いやらしいケツだ。
そのまま、キムを背中から抱きしめて、はみ出したケツにおれのモノをグリグリと押し付けてみる。
もちろん、キムが持ってたフワフワで首筋、乳首、脇腹といろいろなところを微妙なタッチでなぞり回しながらだ。
「キム、おめぇはおれが好きなんだよな」
「……うん。トラップが好き」
「なら言うことを聞けよ?その方が兄貴のためにもなるぜ?」
「何をすればいいの?」
「……おめぇに入れてぇ」
「あぁ…っ」
キムの首筋にフワフワしたやつを往復させながら、さらにグリグリと勃起しきったモノをケツ押し付ける。
「こいつを突っ込めるように邪魔なものは脱いでもらおうか」
「トラップのためなら……」
キムはそう言うと、下着ごと七分丈のパンツを下ろした。
「よしよし。素直なおめぇに突っ込んでやらぁ」
「あぁぁーっ」
立ったまま結合する体。
おれは容赦なく腰を突き動かす。
「とらっ…ぷ…、あっ、あぁんっ」
あーあ。何でキムなんだよ。
おれが好きなのは……なのによ。
一番欲しいものに限って手に入らねぇ。
おれはそんな苛立ちを込めてキムを突き上げた。
顔を見ないまま後ろから激しく突き上げた。
視界に入るのは、黒くてツヤツヤのショートヘア。
右腕に彫られた蝶のタトゥー。
あいつじゃねぇ。
「あぁ…っ、あんっ、あぁんっ」
壁にすがりついて喘ぐ声も、フワフワでなぞらえてビクンっと震える体も、あいつじゃなきゃ意味がねぇのに。
後ろから突っ込んで、顔を見ねぇのは、おれのあいつへの想いのプライドのかけらみてぇなもんだ。
「と、トラップぅ…、あっ、あぁっ」
「くっ、キム…、イクぞ」
「あぁぁぁぁっ」
おれはキムの中に欲望をぶちまけた。
だけど、スッキリしねぇ。
こいつじゃもの足りねぇよ。
「もしおれが欲しくなったときはこれを使って今日のことを思い出すんだぜ?」
そう言っておれはキムに鎖のついたフワフワを返した。
「わかった。また会えるよね?」
「ギルドの件もあるからな」
「トラップ……わたしはあなたみたいな盗賊に出会ったことがないの。大好きよ」
「わーったよ」
おれはキムを適当にあしらう。
やることやっちまったら優しくする気も起きねぇからだ。
ったく。
鈍感女。
おめぇが振り向いてくんねぇから、またこんなことしちまったじゃねぇか。
もしかしたら、遊びが本気になることもあるかもしれねぇぜ?
そうなったら後悔すんのは、おめぇなんだからな。
わかってんのか?
そばにいるんだからいい加減気づけ。
キットンの野郎ですら気づいてるんだからよ。
おれは心の中で、あいつには絶対言えねぇ憎まれ口を叩いた。
おわり