「もう限界よ!」
「限界だな」
うなだれるわたしとクレイ。
なぜこんなことになっているのか……それは、お金がないのである。
そりゃ、万年貧乏パーティーのわたしたちにとっては、いつものことと言えばいつものことよ?
だけど、こういう問題は慣れる事じゃないわけで。
「どうしよう……」
わたしはすがるようにクレイを見つめる。
「パステル、大丈夫だ」
「そんなぁ?お金が入ってくるあてなんかないのよ?」
うう。もう慰めの言葉も意味がないんだから。
「これだよ」
「?」
クレイが、バンッとテーブルの上に置いた一枚の紙。
それは……、
「官能小説大賞?」
「うん。これ大賞になったら10万G、特別賞でも2万Gもらえるんだ」
「そ、そりゃ、賞を取れたらいいけど」
「だろ?」
「その、わたし、こういうのよくわからないっていうか」
だってだって、まだ処女だもん。想像力以前にあまりに知識がなさすぎて、想像もできないというか。
「パステル、何のためにおれがいると思ってるんだ?おれはパーティーのリーダーなんだぜ?頼ってくれよ」
「クレイ……」
何やらキラキラとして頼もしいクレイ。
言ってることはよくわからなかったけど、男らしい頼れる感じは伝わってきた。
「おれとしてみればいいよ」
「……!」
わたしはクレイのアイディアに驚く。
そうよ、その手があったじゃない!
「どう?」
「うん!すごくいいと思う!」
「おれだって、パーティーのためにいろいろ考えてるんだぞ?」
「さすがリーダーよね。わたし全然思いつかなかった」
「はは。見直した?」
「うんうん!クレイって不幸なだけじゃなかったのね」
「それは余計だよ!じゃあ、早速しよっか?」
「うん!」
えーっと、まずはどうすればいいんだっけ?
わたしがチラッとクレイを見ると、
「パステル……」
わわわ。クレイが瞳を閉じて唇が……これはキスよね?わたしも瞳を閉じて……、
「ん…」
キスって久しぶり。ギアとして以来だもんね。
ギア元気かなぁ?なーんて、わたしがのんきなことを考えていたら、な、な、なにこれ!?
これは……クレイの舌?
あぁー。なんだか力が抜けちゃいそう。
心地いいなぁ。
「パステルも舌を動かしてごらん?」
し、舌を?
ひゃあっ。
これって!すごく……いいかも!
クレイの舌とわたしの舌がくちゅくちゅと絡み合う。何とも言えない柔らかな感触は何て表現すればいいんだろう?
「ひゃっ」
いつの間にか、ベッドの横に移動してたわたしたち。
クレイはわたしをベッドに押し倒した。
ん?太ももに何だか変な感触?堅い?
「なぁ、パステル。ストーリーはどうする?」
「そっかぁ。ストーリーを考えてからした方がいいかな?」
「おれにアイディアがあるんだけど」
「へぇ!なになに?」
「まだ処女の主人公が快楽の虜へと調教されていく話」
「わー。大胆!クレイって小説家の才能あるんじゃない?そのストーリーなら、あの、わたしも……処女だし。ちょうどいいわよね!」
「いいか?パステル。処女となると、チャンスは一回しかないからな?」
「そ、そうよね。うん。がんばる」
「だからさ、途中少し原稿を書いてみればいいよ。よりリアリティも出ると思うんだ」
「クレイってば、どうしてそんなに冴えてるの!?」
「ノートとペンは?」
「えっとね、そこ、そうテーブルの上よ」
「これだな。じゃあ、ここに置くよ」
クレイはノートとペンをベッドの枕元にあるサイドテーブルの前に置いた。
ちょうどランプもあるし、ばっちりね。
「準備完了!しよっ」
「じゃあ、まずは服を脱ごうか」
「は、恥ずかしい、かも。灯り消してもいい?」
「ダメだ、パステル。ちゃんと見ないと。原稿だって書けないだろう?」
「そうよね……!じゃあ、がんばる」
わたしは覚悟を決めた。
「それでこそパステルだ。いくよ」
「ひゃあん」
クレイは突然わたしのブラウスをめくり上げた。
そして、下着をずらすと胸に吸いつく。
左手は、もう片方の胸をもみしだき、先端をもてあそぶ。
「ああぁ…っ、クレイ…っ、気持ちいい、かも…、あ、あ…っ」
生まれて初めて味わう快感にわたしは思わず、声を上げた。
「パステルは感じやすいんだね。きっといい小説が書けるよ」
「あん…っ」
クレイは素早くわたしのブラウスのボタンを外していく。
器用な手つきでわたしの服を脱がせると、クレイは、
「パステル、おれの服を脱がせて」
と言った。
ひぇーん。上手にできるかなぁ?
わたしは恐る恐るクレイのシャツのボタンを外し始めた。
やっぱりクレイってファイターなんだなぁって思う。
服の下は逞しい体をしてるのね。
ドキドキするよぉ。
パサリとクレイのシャツが床に落ちる。
問題はここからよ……!
「どうした?パステル」
「……緊張してるの」
「大丈夫だよ。まずベルトを外して」
「う、うん」
カチャカチャとベルトを外す。次は、ファスナー、よね。下ろすだけなんだけど、その、クレイのアレとご対面するのが何とも照れくさいというか。
ひゃっ。
な、なんか堅い!?しかも、じんわり暖かいし……これはもしや……。
わたしはドキドキしながら、ファスナーを下ろして、下着ごとクレイのズボンを下ろした。
「おっきい……」
わたしはそれを見た瞬間びっくりしてしまった。こんな形だったっけ?
それに、とにかくおっきい……。
「パステル、そこまでじっくり見られると照れるよ」
「ご、ごめん!」
「いや。まぁ、官能小説大賞のためだからね。いいよ。好きなだけ見て」
「クレイ、ありがとう!」
じゃあ、遠慮なく……。
えーっと、どこかで見たような。
あ、こないだ戦った触手のモンスターそっくり!
ずいぶん凶暴なモンスターで怖かったんだよね。
「そうだ、リアルな感想を書いておいたらどうだい?」
「あっ!忘れてた!」
そうよ。クレイがノートとペンを用意してくれたのよね。
「どう表現する?」
クレイはわたしを後ろから抱きしめて、両方の胸の先端をつまんだり、指ではじいたりしてきた。
「あっ、あぁんっ、は、初めて見た男の人のソレはおっきくて、モンスターみたいに凶暴そうで……っ」
「んー。ちょっと弱いなぁ」
「あぁっ、だ、ダメ?あんっ、あんっ」
もぉー。クレイってば、後ろからいたずらしすぎだよぉ。
「わたしの処女膜を引き裂くのを今か今かと待ちわびてるように逞しくそそり立った肉棒は、なんてどうだ?」
「ひゃあっ、あんっ、いいっ、それいいかも…っ、クレイってば天才だよぉ」
わたしはクレイから与えられる快感に耐えながらペンを走らせる。
すごい臨場感!これなら大賞を狙えるかも。
「だけど、モンスターのくだりはよかったぞ。それも使ってみたらどうだい?」
「そ、そうする…あ、ぁ…っ」
「まだだよ?見た目だけじゃなくて、触ったり、舐めたり、入れたりしなきゃいけないんだからな?」
「あぁんっ、がんばるぅ…!」
上手に舐めれるかなぁ。まだ経験ないし心配。
「早速、舐めてみようか?」
「う、うん」
「原稿はおれが書くから。あとで感触とか味の描写を足すんだよ」
「あ、味?」
「ま、それはいいから。舐めて」
クレイってば、やる気だなぁ。わたしも負けてられない。
味っていうのが気になるけど。
それは舐めてみればわかるもんね。
ドキドキするなぁ。
わたしはクレイのモノをペロリと舐めた。
味……?
「そうだ。おれが書いてる原稿を読み上げるから、その通りに舐めたらいいよ」
わわわ。クレイってば何て賢いの!?
「すごーい!やっぱりクレイってすごいのね!」
「そう言ってもらえると、やりがいがあるよ」
「クレイ!わたし、がんばるね」
「いい小説を書こうな、パステル。じゃあ始めるよ。えーっと」
クレイってば、どんな文章を書くの?
わたしってばちゃんと再現できるかなぁ?
──「ほら、舐めろよ」
卑猥に血管が浮き出した肉棒が目の前に突き出された。すでに透明な先走りの汁で先端部が濡れそぼったそれにわたしは迷いもなくしゃぶりついた。
「処女のくせに、いきなりしゃぶりつくなんて淫乱女め」
じゅぶじゅぶじゅぼ…っ。
わたしは弾力のある先っぽをレロレロと舐めまわし、先端部を濡らしていた先ばしりの汁を味わった。
んー。おいしい……。
まだ男を知らない処女でありながら、わたしはその卑猥な味に夢中になり、気がつけばじゅるじゅると淫らな音を部屋中に響かせて一生懸命吸っていた。
もっともっといやらしいお汁を味わいたい──
「ん…っ。パステル、なかなかいいんだけど、手も使うんだ。根元の方を握って……そう……上下に動かして、あ、ちょっと力入れすぎかな……そうだね、それくらいで」
むむむ。なかなか難しい。いろいろコツがあるのね。
それにしても、クレイって過激。
どこで覚えてきたのかなぁ?
あれれ、また……。
もぉー。いやらしい味だなぁ。クレイみたいなハンサムボーイでもこんな味がするのね。
おいしくないのに癖になっちゃいそうな味……何で?
「さっきの続きだよ」
よぉしっ!クレイが気持ちよくなるようにがんばるんだから。
官能小説大賞取ろうね、クレイ。
──「はしたないぞ。どうしてそんなに先っぽに夢中なんだ?」
だけど、そんな彼の声は一切耳に入らなかった。もっとお汁はないの?わたしは舌先を先っぽの小さな裂け目に潜り込ませるように、ツンツンと刺激した。するとまたじわりと口の中においしい汁の味が広がった。わたしは嬉しくなって、ちゅばちゅばと弾力ある部分を吸いながら、激しく舌でなめ回し、顔を上下させた──
「っあ…、くっ、ぁ…。上手だなぁ……パステル……」
わぁ、クレイも気持ちよさそう。執筆も順調みたいだしバッチリね。
「あ、ぁ…っ。だ、ダメだ…っ、もうこのシーンは終わりっ!」
「えー?」
せっかくのってきたのになぁ。残念。
だけど、少し舌も顎も疲れちゃたもんね。
「じゃあ、次はパステルが書くんだぞ」
クレイはわたしを押し倒すと、ノートとペンを顔の横に置いた。
「あはぁ…っ、やぁ…、あんっ」
首筋を舐めたり、キスしたりしながら、クレイの手がわたしの体をゆっくりなぞっていく。
「パステルの声かわいいなぁ」
「やぁんっ」
「どんどん鳴かせたくなるよ」
「あんっ、ダメぇっ!やぁんっ!」
もぉー、原稿どころじゃなくなっちゃうよぉ!
そんなわたしの気も知らないで、クレイの指先はわたしの足の間へと沈んだ。
「よく濡れてるなぁ、パステル。ホントに処女?調教の必要がない淫乱おまんこだ」
「ク、クレイ!?」
な、なんて言いました!?今すごくいやらしいこと言ったわよね!?
あのクレイが……。そんなことを考えていたら、わたしはまたドキドキしてきた。
「処女のくせにハメてもらいたがりおまんこだ……。今からこんなだとすぐにちんぽの虜になるね……。って、ちゃんと原稿書いてるか?」
「ひゃっ!ご、ごめん。書けてないかも」
「こらっ。おれだって考えてしゃべってるんだぞ」
「ひぇーん。ごめんね、クレイ。気持ちよかったからつい」
「はは。そう言ってもらえると男としては本望だな」
「まだまだえっちなこと言って?わたし、がんばるから」
「当たり前だろ?まだまだ足りないもんな」
「クレイったら」
楽しみだなぁ。どんな言葉で、わたしを攻めるの?わたしはペンを握りながらドキドキした。
横向きだとなかなか原稿も書きにくいけど、がんばるからね。
「おまえは処女のくせに、いやしい肉欲の奴隷なんだな」
「あんっ、もっと言って!」
──彼の言葉責めに、わたしは興奮した。いやらしく、卑猥になじられればなじるほど、淫乱おまんこがヒクヒクして、逞しい肉棒にズブズブ貫いて欲しくなって、──
えーっと。ここからの展開はまだ少し先よね。
「まったく、パステルはどうしようもなく淫乱だよ。いつも毛糸のパンツを見せやがって」
ん?それは関係なくない?
クレイの本音なのかな?
「そんなつもりは…っ」
「太ももが丸見えなスカートばっかりだし……露出狂の変態女だろ?」
ちょっとー。言い過ぎよ?しかも小説と関係ないじゃない?
「ひ、ひどい」
「よく言うよ。普通の冒険者の女の子ならパステルみたいな服を着ないよ。生まれつき淫乱の露出狂なんだな。ほら」
「ひゃあ!?」
クレイはわたしを四つん這いの格好にさせた。
うう。恥ずかしいよぉ。
「このかわいいお尻も時々見えてるんだぞ」
「え?そうだったの!?」
「毛糸のパンツが食い込んでるときとか。プルっとはみ出してるよ。だから、パステルはドスケベなんだな」
「ち、違うってばぁ!あぁぁっ」
「ん…っ、かわいいなぁ」
クレイは右手をわたしの足の間に差し込み、敏感な部分へ後ろから触れて、左手ではお尻をさわさわと触り、キスをしてきた。
ちょっとぉー!?
クレイってば、さっきから自分の趣味の世界に走ってなぁい!?
毛糸のパンツネタなんて使えないわよ!?
……だけど、これは、いい、かも。
「はぅ…」
──わたしを四つん這いにすると彼は潤って熱を帯びた股の間をこじ開け、手を差し込むと、ヌルヌルになったスケベおまんこにいやらしく指を出し入れした。
「ひぃぃん!も、もっとしてぇー!」
我慢できなくなったわたしは膨らみきって溢れ出した蜜にまみれた堅いつぼみを自分でこすり始めて……──
「あ…っ、あぁ…」
「パ、パステル。大胆だなぁ。まだ処女なのに自分からそんなこと」
「ひゃあ!?わ、わたし!?」
うわーん。クレイにえっちなことされながら原稿を書いてたら、無意識にこんなことしてたなんて!
かぁぁぁ。どうしよう!
「恥ずかしがるなよ。その貪欲さは大事だ。がんばれ」
「そ、そうかなぁ?」
クレイがそう言うならいいかな。
ああ、それにしても……気持ちいい……。クレイに攻められながら、同時に刺激してるからなのかなぁ……。これも、小説のネタに……しちゃおうかな。
どうせなら、おっぱいも……あぁっ!やっぱり……いい…っ!
──彼におまんこをぐちゃぐちゃにされながら、さらに別のいやらしい手がわたしのおっぱいをもみしだいた。少し骨ばった大きな手は巧みな動きで乳首をコリコリと刺激し、摘んでは離す動きを何度も繰り返す。二人の男性にわたしの体はめちゃめちゃにされて、おかしくなっちゃうよぉ……!だめぇ……!──
わたしはそこまで一気に書き上げると、早くアソコの疼きを解放したくて、原稿に書いた通りに両手を使い、一気にスパートをかけた。
「あぁっ!ダメぇっ!クレイもギアもやめてぇ!」
頭が真っ白……。あぁ、気持ちよすぎて天国みたい。
「ギア?」
「はぁ…っ、あ、やだ、わたしってば」
興奮しすぎて、クレイとギアに犯されてるとこを想像しちゃってた!
「見せてごらん」
クレイがノートを取り上げる。
「やんっ!ダメ!」
「こらっ。いつの間にギアを参加させてるんだ」
「ごめーん。自分で触ってたらつい」
「いやらしいなぁ、パステル。まさかこんなこと考えながら自分でしてたなんて」
「だって、そのほうが……あの……気持ちよくて」
「はは。じゃあ、今度は二人の男に陵辱される話にしようか?」
「い、いいかも……!」
それにしても、何でギアだったんだろう。やっぱり、わたしのファーストキスの相手だからかな。
「そろそろ、入れよう」
「う、うん……!」
つ、ついにこの時が来たのね……!
「原稿を書くのは大変だと思うけど、パステルなら、がんばれるよな?」
「もちろんよ。処女なんて一回きりだもんね」
「そうだ。がんばろうな。もう少しだ」
──膨らみきった肉棒がわたしの秘部にぐいと押し当てられた。処女膜に守られたそこを乱暴に引き裂こうと、淫らな味のよだれをたらしながら、堅く熱い肉棒が迫ってくる──
こ、こんな感じかなぁ?
──彼はわたしの秘部から溢れ出してくる愛液に、挿入するときを今か今かと待ちわび反り返る肉棒をぐちゅぐちゅと浸した。彼の先走りとわたしの愛液が混じり合って、淫らな音が響く。それは、まるでこれから合わさる二人の体みたいで──
「ちょっと見せてごらん」
クレイがノートを取り上げた。
うう。チェックも大事だけど、じらさないで……!
「どうかな?」
「すごいよ、パステル!こんな短時間でこんなに書けるようになるなんて!」
「えへへ。これでも小説家だからね」
「じゃあ、ご褒美の時間だ。何がいい?」
「そんなの……決まってるでしょ?」
「さぁ?わからないけど」
クスクスと笑うクレイ。
わ、わざと!?
「……いじわる」
「ほらほら、おねだりするんだ。とびっきりの淫乱な言葉でさ」
い、淫乱な言葉って……!?
うー。だけど、もう我慢できないし。言うしかないわね!
「わたしのスケベおまんこにクレイの大きなちんぽを入れて……!」
これで満足よね?
せっかく言ったから、これもメモして……っと。
「まったく、どんな処女だよ?信じられないな。ドスケベまんこのくせに。嘘ついてるんじゃないか?」
「嘘じゃないもん」
「そうなのか?じゃあ、おまえに処女膜は似合わないから、ぶち抜いてやるよ」
ああ、いじわるなクレイって素敵……!
一段とかっこよくない!?
「うん。クレイの熱いちんぽでぶち抜いて!」
「ははは。いくよ、パステル」
クレイが彼のモノをぐっとわたしの入り口に押し当て、そして、腰を沈める。
「あぁぁ…っ!」
「く…っ」
──ついに勃起しきった肉棒がわたしの処女膜を裂き、秘部を貫いた。汚れを知らなかったわたしの膣壁に、彼のちんぽがこぼすいやらしい液体が塗りたくられていく──
もう必死。わたしってば、めちゃめちゃ必死。
こんな状態で原稿を書いてるなんて!
「はぁ…、はぁ…、入ったよ……」
「はぁ…、はぁ…、はぁ…、クレイ……、入って、る…」
「痛くない?」
「だ、大丈夫みたい……」
それは、少し拍子抜けしちゃった。クレイがしつこく愛撫してくれたからなのかな?
えっとぉ、
──大量の愛液が潤滑油になり、意外なほど、スルリとわたしの秘部は肉棒を飲み込んだ──
こうかな?
「パステル、動かすよ」
「ひゃっ!?あぁ…っ、やぁんっ、あっ、クレイぃっ、気持ちいいよぉっ、あぁっ、あんっ、あん…っ」
──処女だったにも関わらず、わたしが最初に感じたのは痛みではなく快感だった。生まれて始めての体を貫く快楽にわたしは体を仰け反らせ、歓喜の声を上げる──
も、もう無理!原稿なんか書いてられないよう!
「パステルの中、気持ち、いいよ……」
「わ、わたしも……!気持ちいいよぉ…っ、クレイ…、いい…っ、すごく、いいよぉ…」
ぬぷっ、じゅっぷっと、クレイが腰を突き入れるたびに、淫らな水音が聞こえてくる。
こんなに気持ちいいことだったなんて!
ああ、大人たちは、みんなこんなことをしてたのね。
クレイ、ありがとう。やっぱり、わたし、もう少しがんばるよ!
わたしは体を貫く快感に耐えながら、ペンをとった。
「パ、パステル!?おまえこんな状態でまだ原稿を!?」
クレイが腰を振りながら、驚いたように言った。
「あっ、あぁん…っ、だって…いい…作品を、あんっ、書きたい、の…っ、あぁんっ」
これがわたしの作家としてのプロ根性よ!
見てて、クレイ!
「パステル……おれもがんばるからな」
「クレイ…っ、わたしをめちゃくちゃに…、あっ、あぁん、めちゃくちゃにしてっ」
「もちろんだ!おまえの作品にかける情熱に応えてみせるよ」
「クレイ!」
──彼が腰を振るたびに、猛々しく凶暴な肉棒が膣壁を乱暴にこする。じゅぶじゅぶ。
「おまんこっ、おまんこ壊れちゃうよお!暴れん坊のちんぽに壊されちゃうよお!」
「ああ、壊してやる。おまえみたいなドスケベまんこ。ほらほら」
「ひぃぃぃ!もう、やめてぇ!おまんこ気持ちいい!」
「このドスケベ変態まんこめっ!こうしてやる!」
いやらしい言葉でなじられながら、剛直なちんぽで、力強く、グリグリとこすられるたびにわたしは、──
「クレイっ、クレイっ、いいっ、気持ちいいよぉっ、あぁっ」
「そうだよ……っ、今、子宮口までガンガン突いてるからな」
「そ、そんなとこまで!?」
──節操なしの彼の欲望はついにわたしの子宮をめがけて、突き上げ始めた。ズボズボと激しくちんぽを出し入れされて、わたしのおまんこはジンジンと熱くなっていく。
「ダメぇっ、そんなとこまで汚さないでぇ」
「おまえは元々汚れてるんだよ。性欲に支配されたドスケベ女め」
「ひぃぃぃん!」
「おまえみたいな淫乱女は他にいないよ。ちんぽ中毒になりそうだな?」
「も、もうなってるの。凶暴なちんぽでわたしを壊して!」
男はニヤリと笑うと、先っぽで子宮の入り口をこじ開けようとするかのように執拗に突き上げ、──
「クレイっ、クレイ…っ、わ、わたし、もう……っ、あっ、あぁっ、やぁぁぁークレイーっ!」
「おれも…っ、ぱ、パステルーっ、イクよっ!あぁ…っ」
わたしのおっぱいに何か生暖かいモノがたくさんかけられた。
な、なに?
目を開けてみると、白くてとろみのある液体が大量に……。
こ、これはもしや……!
「はは。いっぱい出ちゃった」
何とも言えない顔で微笑みかけるクレイ。
「何でいっぱい出ちゃったの?」
「それは、パステルの体が最高だからさ」
「もぉー、クレイてばぁ」
わたしはクレイの言葉に思わず赤面した。
「ちょっと待ってね」
クレイは丁寧にわたしにかかった液体を拭き取る。
そして、
「すごくよかったよ、パステル」
「わたしもよ、クレイ」
ベッドの中でわたしたちは強く抱き合った。
わたしとクレイの行為を記したノートを元に、わたしは原稿を書き上げる作業に取りかかった。
途中、何度も体が疼き、そのたびにクレイはわたしの欲望に応えてくれた。
「ク、クレイ……わたし、もうダメ……」
「大丈夫か、パステル!?おれが抱いてあげるから安心するんだ」
「クレイ!さすが、リーダーね!」
「当たり前だろ?」
そう言ってクレイは照れくさそうに笑ったっけ。
何日も眠れぬ夜を過ごし、わたしが疲労で倒れた時には、クレイも執筆活動を手伝ってくれたんだ。
ありがとう、クレイ。
そして、ある時は、キットンの怪しい薬にも手を出した。
何も知らないシロちゃんをそそのかして、ホワイトドラゴンの血で元気になったりもしたっけ。
そうそう、実はホワイトドラゴンの血には精力アップの効果があったの!
シロちゃんの血を飲んだ日のクレイはそりゃあもう……。
──ボクの血を飲むデシか?──
わたしたちが疲労に倒れるたびにシロちゃんはそう言ってくれた。
そんなシロちゃんの黒目がちな瞳をわたしとクレイは欲望たっぷりに見つめたものだ。
いつの間にか、わたしたちはずるい大人になっちゃったのね。
ごめんね、シロちゃん。
だけど、気持ちいいの。
百聞は一見にしかずって言うもんね。
ちなみに、疲労の主な原因が執筆活動じゃなかったのは言うまでもない。
そうやって、ついに作品が完成した。
もうね、書き上げた瞬間は二人で抱き合って涙したっけ。
この作品は、わたしとクレイの汗と、えっちな体液の結晶なのだ、なーんてね。
えへへ。
そして、なんと作品は特別賞を受賞!
やったね、クレイ!
臨場感溢れる描写が審査員に高く評価されたらしい。
しかも、本として出版されることが決まったの!
パーティーの家計簿に増えた印税の項目はみんなには秘密。
わたしとクレイ、二人だけの秘密なんだ。
官能小説家として新たな絆が結ばれたわたしとクレイ。
この絆さえあれば、もうお金に困ることはないだろう。
おわり