ケッコー通販。
冒険者なら誰しも一度は利用しているだろう。
商品のバリエーションは素晴らしく、冒険に役立つ様々なアイテムを購入できる。
それは、ポタカンのような冒険者の必須アイテムから、怪しげな物まで、だ。
今、おれが見ているページは……その、いわゆる怪しげなページだ。
まぁ、いろいろ気になる商品はあるのだが。ひときわおれの目を引いた商品があった。
それは、少し変わったペット。
ピンクジェリースライムだ。
『冒険者と言えども、ひとりの人間。性欲の処理はデリケートな問題ですね。また普通の快楽には飽き飽きだという貪欲なアナタにもおすすめ!一人でも二人でも三人でも楽しく戯れられるかわいいペット、ピンクジェリースライム!めくるめく未知の快楽をあなたのものに!人体への危険は一切ありません。また品種改良により成長することもありません。エサは人間の体液全般なので定期的に可愛がってあげてくださいネ!狭いところを嫌うので、人体に入り込む等の使用中の事故の心配もありません!これなら安心してどこにでも使えちゃいますヨ!使い方はアナタ次第!スライムなので、少々乱暴に扱ってもすぐに元通り!丈夫なスライムは流動性にも優れており、どんな動きにも対応!なんと今回は冒険中の持ち歩きに便利な専用の袋も無料でプレゼントしちゃいます!この機会にピンクのボディカラーを持つ魅惑的で神秘的な生き物をあなたのものに……』
少し年の離れたおれの恋人パステル。
もうずいぶんと体を重ねてきた。
パステルに対して不満なんかないし、飽きてもいない。十分満足している。
だが、さらなる快楽を追求したい気持ちがあるのも事実だ。
なんというか、パステルには性的に強くそそられるような、たまらない魅力がある。
もっと喜ばせてみたいとか、いじめてみたいだとか、いろいろなことを試したくなるような。普段は別に色気があるタイプではないのに不思議だ。
おれは、パステルの魅力にすっかり参っている。
ついつい、この怪しげなペットを購入してしまったおれを責めないで欲しい。
早速、試して、みたわけだが。
すごい……!
左手の中で、変幻自在に形を変えるスライムは、だんだんとおれの体温で温まっていく。柔らかくて、ヌルヌルしていて……おれの先走った高まりがうっすら漏れ出すと、食事を始めたらしい。じんわりと、ねっとりと、吸いつかれる感覚に悶絶した。
理性が吹っ飛んで、手のひらで、ぐちゅりぐちゅりと一気にしごく。
「うゎ…ぁ…っ」
そのまま一気に力が抜ける。
肩で息をしながら、今、放出されたばかりのエサをむさぼっているスライムを眺める。
こいつを初めて試したやつはどれほど貪欲で、挑戦者としての精神に満ち溢れていたのだろうか。
まったく……。
別に、おれは貪欲さから試したわけではない。
定期的なエサは必要だし、いきなりパステルに使ってなにかがあったら心配、だからだ。
これは言い訳ではないからな?
確かに、たまにしか恋人に会えない冒険者生活というものはいろいろたまりがちだが……。
新しいものを手に入れたときの好奇心みたいなものだ。
もう、自己処理には使わないだろう、たぶん。
エサやりのとき以外は。
それは、仕方ない、からな。
…………。
まぁ、いい……。
とにかく、このピンクジェリースライムがすごいことはよくわかった。
一体パステルはどんな反応をするのか?それを想像してたら、思わず頬がゆるんだ。
「きゃあああぁぁぁーっ!なにこれっ!?」
わたしは久しぶりにギアに抱かれている最中なんだけど。
ギアが突然、袋を手に取り何かをごそごそと取り出した。
ギアの手のひらの上で、ぐにょーん、ぐにょーんって、うごめいているピンク色の粘着質の生き物……。
ス、スライムじゃない!
ギアってば、どういうつもり!?
「大丈夫だよ、パステル。ジェリースライムの一種だけど無害なやつだ」
「そ、そ、そんなこと言われてもイヤぁっ!ち、近づけないでよっ!」
だ、だってわたし冒険者になる前に一度スライムに溶かされかけたんだもの。
お気に入りの服も、あちこち溶かされて、あのときは怖かった。
毎回、わたしを抱くたびにギアは変わったことをするけど……何で今回はスライムなのよっ!?
「パステルならきっと気に入るよ、ほら」
「きゃあぁぁあぁぁぁっ!」
もう絶叫!
だって、だって、ギアってば、わたしの胸にスライムを乗せたの!
「やだやだっ!ギア、取ってっ!取ってってばーっ!やだ、助けてっ!ギアっ!……?んん……?コレ……?あ……っ、あぁん……っ、ぁん…っ」
トロトロとわたしの胸を包み込むスライムから何とも筆舌しがたい刺激を与えられて、わたしは思わず甘い声を出してしまった。
「食事をしてるんだよ。このピンクジェリースライムは人の体液をエサにしてるからね。ほら、パステルの体、じんわり汗ばんでるだろう?」
「やぁぁん…、あぅ……っ、アァッ」
胸のふくらみへの感触は優しいんだけど、先端への刺激が……!
スライム特有のあのプルプルの体で、吸い上げるような感覚……なんなの!
き、気持ち、いい、かも……!
「パステルなら喜ぶと思ったよ」
ギアは満足そうに微笑みながら、スライムを優しくなでる。もちろん、それはスライムに包まれたわたしの胸の先端に刺激として伝わる。
「はぁぅ……」
「ほっぺが赤くなってる。かわいいね、パステルは」
ギアはそう言いながら、わたしの膝を立てて、足を大きく開かせた。
「もうこんなに濡れてる……嫌がってたくせに。パステルは変態だね」
「や……っ、ちが…ぅ、あぁ…っ」
「スライムに体をいじられて、こんなに喜んでるんだろう?変態だよ」
ギアはわたしをなじりながら、指をぐちゅりとわたしの中に沈めて、濡れた感触を楽しんでいる。
もう片方の手は、スライムとの共同作業でわたしの胸を攻め立てて……もう気を失いそう。
「ここもずいぶんと……膨らんでいる。こすって欲しいんだろ。仕方のない子だな」
ギアは濡れた指先をクリクリと動かして、そこをこすり始めた。
「あっ、あぁっ、あぁ…んっ、ひぁっ」
体がビクッとする。ギアにこすられ、スライムは首筋の方にまで伸び、二人(一人と一匹かなぁ?)は、容赦ない快感を与えてわたしの全身を貫く。
「パステルはどこまで変態なんだ?相手はスライムだぞ?」
「やぁ……っ」
うう。さっきから変態、変態って。ひどい。スライムを連れてきたのはギアじゃない!?
「これで味をしめて、そこらへんのスライムで楽しもうとするなよ?」
くくっと意地悪そうに笑うギア。
「しなぃ、わ、よ……、あんっ」
「今度、冒険中にスライムが出たらどうする?興奮して戦いどころじゃなくなるんじゃないか?」
「やんっ、そんな、こと……、あっ、あっ、あっ」
「おれはパステルが大好きだから心配してあげてるんだよ?君ほどの変態なら何をするかわからないからね?」
「ひどいよ…っ、ギア」
「じゃあ、聞くけど。なんでこんなに溢れてるんだ?答えろよ」
「そ、それは……、はぅ…んっ」
「答えてる最中にもそうやって喘ぐ……さすが変態だね。もう認めたらどうだ?」
「いじめちゃやだよぉ……」
「こんなにかわいがってるのに心外だな。じゃあ、もっともっとかわいがってやるよ」
そう言って、唇を合わせてきたギアの表情は、その言葉とはかけ離れたものだった。
な、何か企んでる!
ギアは胸から首筋へと伸びているスライムを優しく剥がした。
「こうしてみるか」
「ひゃぁ…っ!」
ス、スライムがわたしのアソコに……!
「よく濡れてるからコイツも元気なんじゃないか?おれも手伝ってやろう」
「はぁうっ、ああぁーっ、あんっ、あんっ、ギアだめぇっ」
わたしの足の間を、お尻のほうまで、うごめくスライムは、さっきよりも元気になってる!
しかも、ギアの指先がぐちゅり、ぐちゅりと音をたてるほど動いてる。
ぞわぞわするような、くすぐったいような、どうしようにもない快感にわたしは悶絶した。
「パステル、謝るんだ」
「な、なんで?」
わたし何かしたっけ!?
「君があまりに変態だからだ。こんなに変態女でごめんなさいって言って」
「や、いやよ…っ」
「じゃあ、あげないぞ?パステルの下の口はおれをくわえたがってるのにな」
「そんなぁ!入れてくれなきゃ、やぁだ……」
「言えばあげるよ」
「や……、は、恥ずかしぃよぉ…」
「いいから言えって」
「あ、あの……」
「言えよ」
ギアの低い声が短く呟く。
こ、怖い……。だって、ギアの目線もすごく冷たいんだもん。
「ご、ごめん」
「違う」
「こ、こんなに……、変態女で……、ごめんなさい……」
うう。なんで、わたしってばこんなことを謝ってるのよ!?
「もっと言うんだ」
「ひぃ…あっ、こんなに、変態女で、ごめんなさい……っ」
「どうしようにもないな」
「そんな……っ」
自分で言わせといてそれ!?いじわる!
ギアがわたしの足をぐっと持ち上げて、わたしは丸見えな格好にさせられてしまった。
「なんだ……お尻のほうまでスライムにいじられていたのか……」
「やぁっ、そんなとこ見ないでぇっ!」
「スライムごしにうっすら透けて見えて……いやらしいな」
「あぅ…っ」
「スライムにいじられて、こっそりと興奮してたのか。あきれるな。こうしてやる」
ギアはわたしをなじる。辱める。でも、わたしはそれに興奮してしまう……。
わたしの快感を知り尽くしたギアの指が膨らみきった敏感な場所をごしごしとこする。
「ギアぁっ、だめぇっ、そんなにこすらないでぇ、あっ、あっ、あぁぁーっ、……はぁ、はぁ、はぁ」
わたしはギアの指で達してしまった。
「まだ許してやらないからな」
「ひゃっ!?あぁあぁぁぁーっ!」
ギアはスライムをはがすと、いきり立ったモノをわたしに突き立てた。
「くっ……、スライムが張り付きっぱなしだったのにまだこんなに濡れているのか……」
「ひっ」
またスライムがわたしの胸でうごめき始めた。
じゅぷっ、ぬぷっ。
深く深く突き入れられたギアは、スライムよりもよっぽどモンスターみたいに、わたしの中で暴れまわっている。
「ほら、パステルの中……おれでいっぱいだ……」
「あぁっ、ギア…っ、ギア…っ」
ギアの腰の動きは、早くも達してしまいそうなくらい激しい。
「パステル……っ、すごくいいよ……っ」
「ギアっ、んふぅ…っ、はぁ…っ、あぁっ、気持ちいい…っ」
ギアに揺さぶられ、スライムはいつまでもわたしの胸のふくらみをなぶるようにうごめいてる。
「パステル、すごくいやらしいよ……スライムにこんなにされて……」
「あぁっ、あんっ、あんっ」
最初はあんなに嫌だったのにスライムの悶絶したくなるような絶妙な動きが今はたまらない。
それはギアが与えてくれる快楽と合わさって、わたしを甘く鳴かせ、よがらせる。
「ほら、パステル、出すよ……!いっぱい出すからな……!うぅ…っ、イク……っ!」
「あぁっ!入ってくるよぉ!いっぱい……!ギアっ、ギア──っ」
大きくドクンッと脈打って、ドピュッ、ドピュッと放出されたギアでわたしの中はいっぱいになる。
受け止めきれなかった欲情をわたしはだらしなくこぼした。
生暖かい感触が垂れて、わたしはギアも気持ちよくなってくれたんだなぁって思った。
「はぁ…、はぁ、はぁ…、パステル……」
「んん……っ」
つながったまま果てたわたしたちは唇を合わせ、そのままぐったりとベッドに沈みこんだ。
スライムがギアの腕をぐにょーん、ぐにょーんと這っている。
こうして見てると、普通のペットみたい。
つんっと指先でつついてみるとプルプルしてる。
「ねぇ、どうしてスライムなの?」
「パステルが喜びそうだと思ってね」
「もぉ、そうやってわたしのせいにするんだからぁ」
わたしはふくれてみせる。
「おれはパステルを喜ばせるのが好きなんだよ」
よしよしと頭をなでながら、そう言うのは反則だってば。
「ギア……ありがとう」
ちゅっ。
合わさる唇。ギア、大好き。
「それにしても変わったスライムよね」
「だろ?」
「人の体液がエサだなんて」
「まぁ、お手軽でいいよな」
そういえば、
「ね、今まで、エサはどうしてたの?」
「バ、バカ。パステル……!」
急に、真っ赤になるギア。
あれれ?
ん?ま、まさか!
わたしは自分の頭に浮かんだ考えで真っ赤になってしまった。
そ、そうなのかな……?聞けないけど。
チラッとギアを見る。
クールなギアの顔が、まだ真っ赤。照れくさそうに、わたしの頭をこずいて、
「バカ」
って言った。
ふふっ。なんだかギアらしくなくて、かわいい。
「今日はわたしがギアからいっぱい、エサ、もらっちゃったわね?」
いつもいじめられてるわたしが、クスクスと笑いながら言うと、
「いいかげんにしろ」
ばつが悪そうに苦笑いしたギアはそのまま、わたしの唇を塞いだ。
おわり