すらりとした長身に無造作に伸びた黒髪、無駄のない端正な顔立ち。 
遠くからでもすぐわかる。わたしの大好きな人。ギア。 
プロポーズは早すぎるから断っちゃったけど。 
いろいろ話し合って、わたしは冒険者、ギアはエベリンで特別警備隊をやりながら、付き合っていこうってことになったんだ。 
わたしたちは今やパーティーの皆も公認の仲なのだ。 
今日はクエストも一段落付いて、久しぶりのデート。 
待ち合わせ場所でギアの姿を見つけて、すぐに駆け寄りたかったんだけど……。 
スーツ着てる! 
もー、かっこいいじゃないですか! 
黒の細身のスーツにインナーは胸元までボタンを開いたシャツで少しラフに着こなしているのがギアらしいの。胸元のシルバーのアクセサリーもよく似合ってる。 
わたしは声をかけるのを忘れて見とれてしまった。 
「パステル?」 
ひゃあ。ギアがわたしの視線に気付いたみたい。 
「どうしたんだ?」 
ギアは怪訝そうな顔。 
「え、えーっと。スーツ着てるからびっくりしちゃって」 
うう。なんだか耳まで熱いぞ。 
いつもと違う装いにドキドキ。 
「ああ、これか。この前、マリーナの店でね」 
「そうなんだ!」 
「絶対似合うからってさ。彼女商売上手だな」 
「うんうん!すごく似合ってるよ」 
「そうか。パステルが気に入ってくれてよかったよ」 
ふっと微笑むギア。 
あああー!素敵! 
ギアってば、すんごいかっこいー。 
ジュン・ケイの白いジャケット姿も眩しかったし、クレイのスーツ姿もいつもより大人っぽくて素敵だったけど。 
やっぱりギアが一番。 
男の人のスーツ姿は不思議な魅力があるよね。(ジュン・ケイは男装の麗人だけど) 
そういえば、ギアが昔いたストロベリーハウスのスワンソンもあんまり趣味はよくないけどスーツが妙に似合って、それなりにかっこよかったっけ。 
「行こっか。今日はエル・ミカゴのメグル料理も予約してるよ」 
「わー。楽しみ!」 
ギアって、ホント大人だなぁ。 
メグル料理食べてみたかったんだよね。 
でも、今日の楽しみはそれだけではないのだ。 
この前、キットンが持っていたケッコー通販のカタログを見ていたとき。 
『冒険者だって恋をします。そんなあなたをサポート!』 
それは、紫を基調とした怪しげな雰囲気が漂うページ。 
商品のラインナップは、綺麗なランジェリーやとても私服では着れない服や使途不明な謎だらけの道具たちなど。 
そんなもの持って冒険する人たちなんているの!?と言いたくなるものばかりなんだけど。 
わたしはある商品に釘付けになってしまったのだ。 
そう、それは、教科書、と呼べばいいのだろうか。  
内容は……、察して欲しい。 
ギアと初体験を済ませたわたし。 
今では慣れてきたけど。 
いつもギアにされるがままで、というかむしろ、いじめられっぱなしで。 
たまにはね、ギアのこといじめてみたーいって思ってたんだよね! 
その、教科書は、どうやらわたしが知りたいことがいっぱい載ってるみたいなの。 
しかも、ケッコー通販の商品だから持ち歩きやすいポケットサイズだし、一見してそういう本に見えないような表紙になっているんだよね。 
お届けのときも中身がわからないようにしてくれるんだって。 
こ、これは……!買うしかないよね。 
わたしは早速マッピング用のペンやノートの注文に紛れ込ませて、その教科書、を買ってみたんだけど。 
す、すごい……! 
できそうなこともあれば、そ、そんなことできるの?って、読んでるだけで顔が真っ赤になることまで。 
その内容はまさに、教科書、と呼ぶにふさわしかった。 
はぁぁぁー、過激。 
読むだけで、こんなにドキドキすることを実行できるんだろうか? 
でも、でも、たまには……してみたい。 
こんなことしたらギアはびっくりするかな?とか、わたしにできるかな?とか妄想は溢れるばかり。妄想すればするほどギアに会いたくてたまらなかった。 
そして、今日は久しぶりのデート。しかもしかも、スーツでキメた素敵なギア。 
ギアはそんな意図ないだろうけど、それはわたしの気分を更に盛り上げてくれた。 
ふふっ。ギア、今夜は覚悟してね? 
 
「美味しかったねー」 
「ああ」 
メグル料理に満足してホテルに戻ってきたわたしたち。 
お腹が満たされてもう満足。なんて言ってられない。 
ど、どうしよう。 
いろいろ計画してきたものの、いざ実行に移そうと思うと……、タイミングがわからない。 
もたもたしてたら、きっとギアのほうから始めてくるし! 
むむむ。先手必勝、だよね。 
ギアがソファーに座った。わたしも隣りに座ってみる。 
やっぱりギアってかっこいいー。 
ホントスーツがよく似合ってる。 
下心があるせいか、ギアの胸元に目線がいっちゃって、なんだか変な気分。 
シャツの中に手を滑り込ませてみたいなんて。 
ギアの少し血管が浮いてる手とか頬にかかる髪の毛とか、いろいろな場所に色気を感じてしまうのはなんで? 
さっき少しワインを飲んだせいもあるかもしれないけど。 
スーツ姿のギアの魅力に誘われるままに、今夜のわたしは大胆になれるって思えた。 
「ギア……」 
唐突にギアに口付ける。 
自分からギアの唇を割り、舌を侵入させ彼の舌を絡めとった。 
「どうした?大胆だな……」 
初めてわたしからした深いキス。 
ギアはちょっと驚いた顔してる。 
頬をなでるギアの大きな手。わたしはその手をつかむとギアの膝の上に置かせた。 
「パステル?」 
「勝手に触っちゃダメ。……わたしがするの」 
わたしはそのままギアをソファーに押し倒した。 
「ギアはダメだよ?」 
苦笑いするギア。わたしはそんなギアに覆い被さって唇を合わせた。 
上と下が入れ替わっただけでこんなに感じが変わるなんて。 
ギアを見下ろしながらしたキスはいつものキスよりもすごーく刺激的だったんだ。 
ドキドキする。 
きっといつもの倍、舌を動かして、ギアを味わっている。 
すごく支配的なキス。 
ギアはいつもこんな気分なんだろうか。 
わたしはギアの耳たぶを噛み、首筋に唇を這わせ、鎖骨を舌でなぞる。 
ギアのシャツのボタンを外して、さらに胸元をはだけさせた。乱れた姿。 
すーっと唇を這わせながら、わたしはギアの股間に手を伸ばす。 
熱を帯びて、堅くなってるのが服ごしでもわかる。 
わたしはギアのスーツのズボンの上から軽く口付けた。 
「そろそろ移動するか?」 
「うん……」 
スッと立ち上がるギア。ついつい見とれてしまう。 
乱れたスーツ姿が色っぽい。わたしがこんなことばかり考えてるなんてギアには想像できるんだろうか。 
 
わたしはベッドに腰掛けたギアの隣りに座ると、再びキスをした。 
唇を合わせながら、まずはジャケットを脱がせる。 
そして、胸元に何度もキスしながら、ボタンをすべて外し終えたシャツを脱がせると、ギアの引き締まった上半身があらわになる。 
胸元のシルバーのアクセサリーがセクシーだ。 
ギアの体に触れたくてたまらなかったけど、その前にしなきゃいけないことがあるんだ。 
わたしはギアのベルトを外すと、彼のズボンからベルトを引き抜いた。 
「何をする気だ?」 
「ギアに大人しくしてもらうの」 
そう言うと、わたしはギアの両手首を合わせて、ベルトをくるくると巻き付け、最後にベルトの金具で締めて外れないようにした。 
わわわ。やっちゃった! 
でもなかなかうまくいったんじゃない!? 
「パステルは女王さまごっこでもする気か?」 
両手を体の前で縛られたギアは苦笑いしながら言った。 
「だったらどうするの?」 
「パステルにできるのか?」 
くくっと笑うギア。 
この状況でもいじめられるわたしって……。ははは……。 
でもでもでも!今夜のわたしは違うんだからね? 
負けないんだから! 
……たぶん。 
「できるわよ?」 
はは。言っちゃった。学習の成果を試さなきゃ。 
「おもしろいな」 
薄く笑うギア。 
もー。 
「そんなこと言えるのも今のうちだからね?」 
わたしはキスをしながら、ギアをベッドに押し倒した。 
指先をギアの胸元に滑らせる。 
男の人もここが気持ちいいんだよね? 
わたしは本の受け売りの知識のまま、刺激を加えてみた。 
ほとんどわたしがされることと同じ気がするんだけど。 
指先でさわさわとしてつまんで、微妙に強弱をつけながらという動きを繰り返していると。 
あれれ?堅くなってきたかも。 
ギア、感じてくれてるの? 
合わせていた唇を離して、ギアの端正な顔を見る。 
ギアはわたしの指の動きに合わせて、まぶたをぎゅっと閉じたり、唇からうっすらと息をもらしたりしていた。 
感動! 
だってだって。いつもあんなにいじめられるのに。 
今日はギアがわたしにされるがままになってる! 
楽しくなってきたぞ。 
「レベル14のファイターもこうなっちゃうと、どうしようにもないね?」 
わたしにそんなことを言われたものだから、ギアは苦笑いするような、なんともばつの悪い表情。 
くすくす。 
ギアってばかわいい。 
「舐めたらどうなるの?」 
今度は舌を使って、ペロペロ舐めたり、唇で吸ったり、軽く噛んでみる。 
上手くできてるかな?なんてそんな心配は無用だった。 
だって、だって、さっきよりもギアの呼吸が早くなって、時々、一生懸命押さえようとして押さえきれなかった声が漏れていたから。 
「ギアってば素直に反応すればいいのに。感じてるのわかってるんだよ?」 
うわー。なんだろう、この感じ。 
楽しいー! 
「まいったな……」 
「ギア?わたしに抵抗できると思ってるの?」 
「できないな」 
ギアは縛られた手首を見ながら自嘲的に言った。 
「じゃあ、わたしの言うこと聞いてね?」 
「ああ。なにをすればいい?」 
「ギアが感じてる声、聞いてみたい」 
「な……っ」 
ああ、もう。ギアがタジタジになってる。 
いつもわたしには、さんざんえっちなことを言わせたり、声出せって要求ばかりしてくるのに。 
自分が言われると、恥ずかしいんだ! 
うふふ。 
「今夜は楽しませてもらうからね?」 
わたしはギアのズボンを一気に下ろした。 
わあ。ギアのモノがすごい。わたしを挑発してる。 
「嫌がってるわりにはずいぶん興奮してるみたいだけど?……えっち!」 
「し、仕方ないだろう」 
あれれ?動揺してるの? 
「そうよね。声は我慢できてもここは我慢できないもんね」 
「……!」 
あはは。ギアってば言葉を失ってる。 
おもしろーい。 
さらに挑発してみたくなる。 
「わたしも脱ごうかな」 
わたしはギアにまたがって、ゆっくり見せつけるように、ブラウスのボタンを外した。 
わたしを見つめるギア。目線を感じれば感じるほど、わたしの体は火照っていく。 
いつもなら自分から服を脱ぐなんて信じられないのに。 
もっと見て? 
わたしはスカートを脱いで、下着だけの姿になった。 
「パステル、綺麗だな」 
ギアの目線に絡み付かれながら、わたしはゆっくりとゆっくりと下着を外していく。 
「ギアには触らせないけどね」 
くすくす。 
うらめしそうなギアの目線。面白いくらいに上手くいってる! 
「触りたい?」 
「ああ、触りたいよ」 
「ダメだよ。ギアはわたしを好きにできないんだから」 
わたしはわざとギアに覆い被さってみる。 
胸元のシルバーのアクセサリーだけ身に付けて、両手を縛られてるギア。 
わたしはドキドキが止まらない。 
「縛られてると何もできないわね?」 
「どうだろうな」 
急に意地悪な表情になるギア。 
なによ? 
「ひゃんっ」 
油断しちゃった……。 
やっぱりギアは筋肉の付き方が違う。 
上体を少し起こすと、ギアはわたしの胸にしゃぶりついてきた。 
「あ……っ、あぁ……、ぁん……っ」 
き、気持ちいい。 
ギアはわたしが感じることをよく知ってる。 
左も刺激して欲しい、かも。 
わたしの気持ちを察するかのようにギアは今度は左の乳房に吸い付いて、リズミカルに舌で舐める。 
指も使って欲しい、なんて淫らな欲望が頭を巡る。 
もうこのままギアに身を委ねたい……。 
ああ。わたしってばなんて意志が弱いの!? 
……ダメ、ダメ、ダメ! 
わたしは必死に欲望を振り払う。 
「パステル、そろそろこれ外さないか?」 
「ダ、ダメだよ!」 
一瞬、折れかけた気持ちをわたしは一生懸命立て直した。 
「俺に気持ちよくしてもらいたいんじゃないのか?」 
うう。わたしの動揺がバレたの? 
縛られながらも強気になってるギア。 
でも、でも、負けないんだから! 
「そんな恥ずかしい格好で言われても説得力ないわよ?」 
わたしの精一杯の一言にもギアはふっと笑っただけだった。 
せっかく奪った主導権を返すわけにはいかない。 
というか、いつの間にか、ギアが余裕を取り戻している。 
むむむ。どうしよう。 
わたしは間をおかずに、ギアのモノに手を伸ばした。 
「縛られて興奮するなんて。ギア、いつからそんなふうになっちゃったの?」 
わたしは反り返ったギアのモノに触れながら言う。 
「別に縛られてるからじゃないさ」 
うー。わたしの挑発なんて全く気にしないようなクールなギアの返事にわたしは無性にくやしくなってきた。 
やっぱり君には無理だったね、って言われてるみたいで。 
もー、覚えてきたことをいろいろ試してやるんだから! 
わたしはギアに見せつけるように、彼のモノをペロペロと舐めて、いやらしく口付ける。  
「ねぇ、先っぽから透明な液が出てるよ?」 
「パステルがえっちなせいだよ」 
「興奮してるの?」 
わたしはギアの目を見ながら、ギアのモノを舐め上げる。 
「当たり前だろう?君は魅力的だから」 
きゃあ。 
ギアったら嬉しいこと言ってくれるじゃありませんか! 
「じゃあ、縛られたままでもギアは満足できるわね?」 
「それは違うだろう?」 
苦笑いするギア。 
「違わないわよ?ギア、こんなに興奮してるじゃない?」 
「……」 
ギアの顔が不満そう。 
わたし、ギアのこと困らせてる。 
ふふっ。また主導権を取り戻せてきたみたい! 
そうよ。今日はギアのこといじめるんだから。そのために、あの本を何回も読んだじゃない。 
俄然やる気が湧いてきた! 
「わたしをどうしたいの?」 
「どうって……縛られてたら無理だろう?」 
困ったように言うギアをわたしは無視する。 
「答えて。どうしたいの?」 
かぷっ。 
わたしはギアのモノに吸い付くと、舌先で透明な液をかきだすように舐めた。 
「言いなさいよ、ギア?」 
追及の手は緩めない。ギアをいじめたい。 
「ギアのいやらしい妄想をえっちな言葉で言いなさいよ?」 
「まったく君は、─────……」 
不満げな口調でギアは、今したいこと、をそれはそれはえっちな言葉で言った。 
わぁー。すごく卑猥。 
「ギアは本当にいらやしいんだね」 
ギアの真似。彼はよくこう言ってわたしを辱める。 
「言わせたのはパステルだろ」 
あはは。不服そうなギア。かわいい。 
いつもなら逆なのにね! 
「じゃあ、ご褒美だよ?気持ちよくしてあげる」 
まだ口でするのは慣れてないけど。いろいろ勉強してきたもんね。 
いっぱい感じさせてあげる。 
「う……っ」 
ギアってば気持ち良さそうな声。 
わたしは仕入れてきたばかりの知識を次々に試してみる。 
「こ、こら……っ。パステル……っ」 
「なぁに?」 
「どこで覚えてきたんだ?」 
「んー。ひみつ!」 
わたしはギアの顔を見ながら、彼のモノをしゃぶる。 
「くぅ……っ」 
「もっと気持ちいいことも知ってるよ?」 
「なんだ……?」 
わたしは何も答えずにギアにまたがると、ギアのモノを掴み、わたしの体液でぬるぬるに濡らした。 
「パステル、ずいぶん濡れてるな」 
「ギアのせいだよ?」 
そう。ギアのせい。 
ギアにえっちなことをしているだけで、ここは熱く潤ってきたんだ。まるでギアに愛撫されたときみたいに。 
「淫乱なんだな」 
「そうだよ?だから気持ちよくさせてもらうからね?」 
わたしは恥ずかしげもなく言い切る。 
ギアはきっとわたしが挿入するって思ってる。 
でも、違うんだ。 
わたしは右手でギアのモノを、わたしの敏感な突起を押し付けて、腰を動かし始めた。二人の性器がこすれ合う。 
「パ、パステル?なんでこんなこと……っ!?」 
驚いてるギア。そりゃそうよね。 
わたしだって、あの本を読んで初めて知ったもの。 
ギアのモノにわたしのアソコをこすりつけて腰を振るなんて淫らすぎる行為。 
だけど、すごく、すごく気持ちいい……。 
先端のほうにだけこすりつけたり、根元から先のほうにまでこすりつけたり。 
わたしは自分の欲望の赴くままに腰を使う。 
ギアは両手首を縛られたまま何の術もなくわたしに好き放題されてる。 
ギアもぬるぬると、こすられる刺激ですごく気持ち良さそうだけど。 
「くぅ……っ。パステルっ。入れさせてくれよ」 
「はぁ……っ、ぁん……っ、どう、しようかな……」 
す、すごく好きかも……。 
わたしだって、入れたいけど。 
もう少しこの状態も楽しみたい。 
熱く膨張した性器と性器がくちゅくちゅと音を立ててこすれ合う快感。理性が壊れていく。 
だけど、少しもの足りない。 
ギアに触れられたい……! 
わたしを快楽で満たすギアの指先で触れて欲しい。 
そしたら……、どんなに気持ちよくなれるのだろうか? 
「ギア……っ、さ、触って?それ取ってあげるから、早く……っ」 
欲望が抑えられなくなったわたしはギアの手を縛り上げていたベルトを外してしまった。 
 
「ひゃっ、ひゃあっ!」 
突然上下が反転する。 
「ギ、ギア!?」 
「さっき君が言ったセリフをそのまま返してやろう。女王さまもこうなってしまったら、どうしようにもないな?」 
うう。ここにきて突然の形勢逆転。 
ギアの唇にくくっと冷たい笑み浮かぶ。 
体を押さえつけられたわたしに抵抗できるわけがない……。 
ああ。外さなきゃよかった……。 
「ご、ごめんなさい」 
「ダメだ。許さない」 
冷たく言い放つギア。いつもの優しいギアからは想像できない。 
「ひゃあぁぁんっ」 
ギアは間髪を入れずに、腰を落とし、ズブリと乱暴にわたしの中に侵入してきた。 
発情しているギアの塊はすごく堅くて熱い……。 
「やっぱりパステルには無理だったろう?」 
「やぁ……っ、ご、ごめん、なさい」 
威圧的なギアが怖い。 
「パステルは俺に服従してたら、それでいい。わかったな?」 
わたしの耳元でギアが低い声で囁く。 
「ゃぁあぁっ、ぁんっ、あんっ」 
ギアに突き上げられるまま声を上げる。 
すごく激しい……! 
「それとも可愛がられるだけじゃもの足りないのか?どうして君はそんなに淫乱なんだ?」 
「ご、ごめ……っ、あっ、あぁっ、許し、て……っ」 
わたしの中の奥深くまで執拗に何度も突き上げ、暴れるギア。 
まるで支配者は俺だと言わんばかりに。 
「相手を征服するセックスがどんなものか……教えてやろうか?」 
ぐいっと顎をつかむギアの手。氷のように冷たい軽蔑するような眼差し。 
ギアはわたしの答えなんかどうでもいいように、乱暴に唇を合わせてきた。 
わたしの髪の毛をつかみながら、舌を突っ込み、わたしの口の中までもめちゃめちゃに犯す。 
結合している下半身は痛いくらい乱暴に突かれている。 
ポロリと涙がこぼれてきた。 
「泣いたら優しくすると思ったか?余計に興奮するだけだ」 
ギアはくくっと笑うと、再びわたしの髪の毛をつかんで、荒々しい手つきで頬に手を添えて唇を合わせる。 
舌をねじ込まれ、ギアにされるがまま、口内をかき回される。 
もはやそれはキスというよりも、もっと荒々しい行為のようだ。 
なんで、なんで。 
こんな扱いを受けるときですら感じてしまうんだろう。 
わたしの心もよろこびを感じてしまうのだろう。 
上下の、口、をどちらもギアに乱暴に犯されるように征服されているのに。 
まるで彼に取り込まれてるかのような錯覚に……わたしは満たされていた。 
ギアはわたしのそんな歪んだ性癖をよく知ってる。 
「うぅ……っ、パステル……っ、一滴残らず飲み干すんだ……っ、いいな……っ?」 
わたしが言葉の意味を理解するより早く……わたしの口には発情しきったギアのモノが押し込まれ、生暖かく、ねっとりしたギアの体液が口内に発射された。 
わたしはギアに言われるまま、トロトロとしたそれを一滴も残さずに飲み干した。 
「唇の端……、こぼれてる」 
ギアの指がそれを拭う。 
まるで最初から決まっている動作のように、わたしは白濁とした液が絡まったギアの指を口に含んだ。 
「パステル、かわいい子だ……」 
優しく頭をなでるギア。 
わたしはやっぱりギアには勝てないなと思った。 
 
「水、飲むかい?」 
「ありがとう、ギア」 
冷たい水がまだ火照りの残った体を内側から冷やしてくれるみたい。 
「痛くなかったか?」 
心配そうにわたしの瞳を覗きこむギア。 
そして、両方のまぶたにふわっと口付ける。 
「大丈夫。びっくりしたけど」 
そう、最後のギアの豹変ぶりときたら! 
王さまなのも、いじめっ子なのも、いつものことだけど。 
「それは……、パステルがあんまり長いことお預けするから。暴走しすぎたんだよ?」 
「はは……。そうなの?」 
いじめ返すつもりが、余計にいじめられるきっかけになっちゃったなんて。いろいろ思い出して今さら恥ずかしくなる。 
「ずいぶんがんばったな。どうした?」 
「んー。なんとなく」 
あの教科書のことはもちろん秘密。 
「俺ですら、パステルを縛ったことないのにな」 
「ご、ごめんー」 
「謝ることないさ。パステルはそういうのに興味あるのか?」 
「そ、そういうけじゃ!?」 
「試してみるか?夜はまだまだ長いからな。聞かなきゃいけないこともあるし」 
ニヤリとするギア。 
あわわ。ギアったら何する気!? 
そ、それに聞かなきゃいけないことって……無理無理! 
あの教科書のことは絶対に秘密!言えないってば! 
わたしのドキドキな夜はまだまだ続きそうだ……。 
 
おわり  

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