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◎注意書き◎  
・一応トラパス?のつもりで書きましたが、トラップ視点です。  
・テーマが「自慰」なので、夢が壊れる可能性があります。そのあたりは各人でご判断のうえ、お読みください。  
 
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パステルの頭を、左手で撫でる。  
この体勢じゃ表情はうかがえないが、それに応えるかのようにこいつの舌はおれの先端をぐるり、と舐め回した。  
「…!!」  
何度繰り返しても、慣れるということも飽きるということもないこの行為。  
パステルもいろいろ考えているのか、毎回同じ手順、というのではなくてその都度いろいろ作戦を変えてくる。  
そのたびに俺は、こいつの口の中を犯し続けている。  
俺が最高潮に近づいたのを敏感に察知して、パステルは激しく頭を上下させ、舌を絡ませながら吸い上げてきた。  
そんな責め方に俺が耐えられるはずもなく。  
激しい快感を、また今日も、吐き出した。  
 
パステルが丁寧にちからの抜けた俺自身を舐め取ったあと、(じつは終わったあとのこれが、俺は苦手だ。パステルはそれをよーく知っていながら、毎回丁寧に丁寧にそれをする)背中を向けて紙に…その、俺の精液を吐き出した。くちゃっ、とそれを丸める。  
その後ろ姿を抱きしめたい衝動にかられて、俺はなんとかその欲望を抑え付けた。  
触らない。キスしない。それ以上の行為はしない。…それが約束。  
「…じゃ、トラップ。わたし、先に戻ってるね」  
「ああ。俺も…もうしばらくしたら行くわ」  
…くそ。  
脱力した下半身を晒した間抜けな姿のまま、おれは夜空を仰いだ。  
 
きっかけというか、発端というか、原因は…。  
ある夜、野宿をしていて皆が寝入り始めるころ、焚き火の番をしているキットンに目配せをしてそっとその場を離れた。  
理由?そんなもん、このパーティじゃすでにわざわざ申告する必要もねぇことだ。  
パステルやルーミィに気付かれないように細心の注意を払いながら、俺たちはうまくやってきた。  
そう、その…なんだ。自己処理ってやつだな。いわゆるオナニー。単純にいうと自慰を、だ。  
 
いつもいつでも女が一緒っていう共同生活にも、無理が生じないわけじゃない。  
まあ、女の方もいろいろとあるみてぇだが、男ってやつは困った生き物で、  
たまにどーしても、抜かないと気がすまない、抜かないとイライラしてしょーがねぇ、ってときが来る。  
我慢できなくもねぇが毎度毎度ってことになると、これがシャレにならないくらい、つれぇんだ。  
それで俺たちは、暗黙の了解を作り上げた。  
したくなったら、そっとパーティの輪を抜けて各自処理をして、戻ってくる。  
それについては誰も何も干渉しない、というものだ。  
もちろん確認し合ったわけじゃないが、ノルも、キットンも、もちろんクレイも、定期的に一人の時間を作り、  
どこかに行き、どうにかして戻ってくる。  
どこでどんなふうにナニをしているのかっていうのは、知らねぇ。  
聞きたくもねぇし。  
 
それで、だ。  
俺は辺りにモンスターの気配がないかしっかり確認し、大きな岩を背にして座り込んだ。  
本当は横向きに寝転がってするのがいちばんイイんだが、野外ではさすがに抵抗がある。  
ごそごそとイチモツを取り出すと、…おお、元気元気。  
こんな俺を責めねーで欲しい。…しょーがねぇだろ!パステルみてぇな無自覚女がそばにいたら!  
クエストのちょっとしたタイミングで、ふわりとめくれるスカート。から伸びる脚。  
タイツが汚れちゃったからって川で洗うんじゃねぇ!  
替えぐれぇ持ち歩いてろ!  
素足で裸足でミニスカでしゃがんで川で洗濯をするな!  
「あ、トラップ、ついでに洗うものがあったら洗うよ?」ふざけんな!  
真っ白なふとももしか見えてねぇなんて知ったら、おめぇ、引くだろうが!!!  
もちろん俺の妄想は、この日見たパステルの太ももから始まっていた。  
その脚を掴む。撫でる。もっちりした感触を想像する。下着を取り払ったら。そのまま。  
なまなましく展開されるその想像と同時に、おれは自身をこすりあげていた。  
先端から、我慢のきかねぇヤツがたらりと落ちてきた。  
太もも。シャツを捲り上げる。都合のいい想像で、下着はつけていねぇときている。  
見たこともないパステルの乳を想像する。触り心地を想像する。  
「…うっ…」  
あと少しで、イきそうだった、そのときだ。  
砂利を踏む音。  
「!!」  
モンスターか!?  
慌てて音のするほうを見遣ると、その想像を完膚なきまでに裏切り、  
「ト…トラ、ップ…」  
顔を真っ赤に染めた、さっきまで妄想で犯し続けていた、わがパーティのマッパー…  
パステルの姿があった。  
 
説明なんてできねぇ。  
言い訳もきかねぇ。  
しなしなと一気に勢いが抜けていくそれを慌てて隠したが、もう遅かった。  
「な、なに、してるの…?」  
そう尋ねる顔は、その「中身」をなかば察しているような表情だった。  
わからねぇ、ということは、そりゃあないか。コイツも一応女で、ガキじゃねぇってことだな。  
俺はそんなことを馬鹿馬鹿しくも冷静に観察しながら、まったく動けずにいた。  
どうする。  
どうする。  
…と。  
パステルがゆっくりと近づいてきて、俺の目線まで膝を落として、何か一大決心をしたかのように喉をごくっ、と鳴らした。  
「…て、手伝ってあげる」  
あ?  
俺がその言葉の意味を問いただすよりも早く。  
パステルが恐る恐る、まだはみ出していた俺を掴み上げ、きごちなくしごきだした。  
「…!!!!!」  
 
 
俺は、あっという間に果てた。  
パステルの前髪を汚して、勢いよく欲望を放出した。  
 
それから、だ。  
あいつはおれがしようとするとやってきて、「手伝い」をしてくれるようになった。  
「わ、わたしにみんなすごーく気を遣ってるんだって、マリーナが、言ってたから…」  
みてぇなことをごちゃごちゃ言っていたが、マリーナに感謝の念なんざ沸くはずもねぇ。  
パステルは、ルールを設けたのだ。  
触らない。  
キスしない。  
それ以上の行為はしない。  
それでよければ、手伝ってあげる。  
だから俺は、好きな女を目の前にして、大きく膨らむ欲望を抑え切れそうになる理性をなんとか繋ぎとめるのに必死なんだ。  
断ることもできた。が、そのときの俺には、それは無理な相談だった。  
甘い甘い、誘惑だった。  
 
「俺も、ヤキがまわったかな…」  
 
深く深くため息をついて、俺はズボンを引き上げ、みすず旅館への道をゆっくり歩き始めた。  
 

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