「ねえ、パステル。どうしてこんなに脱がせやすい下着なんだ?」  
「ぬ、脱がせやすい下着って、何っ」  
 
 そりゃあね、ビスチェには肩紐なんてないから。  
 ショーツだって、ガーターベルトで吊ったストッキングの上から履いてる訳だから、脱がせるなんてお茶の子でしょうけど……  
 い、いやいや、もともと自分で脱ぎやすくするためのガーターベルトなんであって、えっと……  
 
「何モガモガ言ってるんだよ。よいしょっと」  
 
 クレイはビスチェの胸元に手をかけるとぐいと引っ張り、おへそまで一気にズリ下げた。  
 
「きゃんっ、や、見ちゃ……」  
「だーめ。隠さないで」  
 
 覆うもののなくなったあらわな胸元。  
 撫ぜるように、つまむように、そこを這い回っていたクレイの大きな手は、徐々に下へと降りてゆく。  
 その手は裾の長めのペチコートをそっとまくりあげ、レースで飾られたショーツに伸びた。  
 ぴちゃ、という音とぬるりとした感触。  
 
「やん、や……あ……あんっ」  
「パステル……もうこんなになってる」  
 
 あ、だめ……真っ白なショーツが染みになっちゃう。  
 これ、きっと絹だよね?  
 わたしは下着を庇うように、脚の間からじんわりと漏れてくる液体に身をよじった。  
 薄い布の上からその部分を弄り回していた指が、ショーツの隙間から忍び込んでくる。  
 
「ぁあ……ん、んっ……だ、め……ぇっ」  
「何が、駄目なの? こんなに、濡れてるのに……」  
 
 耳元に聞こえるのは、いつになく熱を帯びた、囁くようなクレイの声。  
 その色っぽさに思わずぞくっと背中を反らせる。  
 クレイはわたしの耳にキスしながら、じっとりと湿ってしまったショーツをずるりと引き下ろした。  
 襞にぴったり張り付いた布地が、引き剥がされるような感触。  
 丸まった下着は一旦滑り落ちかけて、白いストッキングの太ももあたりにひっかかって止まった。  
 
 

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