みんなこいつが悪りぃんだ。俺は悪くねえ。  
俺は、必死で自分に言い訳をしながら、目の前の女の体を弄っていた。  
濡れた体に、涙目、紅潮した頬、唇から漏れる喘ぎ声。  
 
おめぇって奴は本当に、不用意かつ無防備にミニスカートなんか履きやがって。  
しかも中身は出血大サービスで、目の前で走ったり跳ねたりこけたり。  
惚れた女のそんな状態を、日々目の当たりにしてる俺様に、どうぞ襲ってくださいって言ってんのかよ?  
常々そんな疑問と煩悩を抱きながら日々を送っていたんだが。  
今回のクエストで、溜めに溜めたストレスが一気に噴出しちまったんだよな。  
 
それは、近くの小さなダンジョンへ向かうクエストの途中で、いつものごとく、あっさりと迷子になりやがったパステル。  
もちろん、また探しに行ったのは俺。  
全員で探す雰囲気になりかかったが、思わずそれを止めてしまった。  
・・・他の奴には行かせたくねえ。  
あの馬鹿を探すのは俺の役割だからよ。  
他の連中には、次のキャンプ予定地まで、先に行かせておいた。  
まぁ、たいした距離でもねえし、モンスターもいやしねえ森だからな。  
そしてやっと見つけた時、こいつはこけて膝を擦り剥き、血をにじませていた。  
座り込んだままびーびー泣きながら、俺を見上げるパステル。  
 
「ふぇぇん、トラップ、痛いよぉ・・・」  
「あたりめえだ。こけたら痛ぇに決まってんだろが。ほれ、足出せ」  
 
ウエストバッグから応急処置の道具を取り出すと、パステルの膝をひっつかむ。  
連鎖的に視界に入るのは、白くまぶしいふともも。あわてて眼をそらす。  
つとめて何気なく傷を消毒し、大き目の絆創膏を貼り付け、完了。  
ったく世話がやける奴だ。  
 
「ありがとー・・・」  
 
赤い眼のままにっこり笑うパステル。  
畜生、ちっとばかし可愛いじゃねえか。  
擦り剥いた膝を立てたままなもんだから、その奥のスカートの中なんざ丸見えでいやがるし。  
無意識のうちに反応しかける自分自身をぐっと抑え、立ち上がる。  
 
「ほれ、行くぞ。あいつら心配してっからな」  
「うん、ごめんね」  
 
しおらしいことを言いながら、よいしょとパステルが立ち上がった瞬間、どこかで稲光が光った。  
 
「げ!まじい。おい、一雨来るかもしんねぇぞ。走れ!」  
 
しかし、俺たちが走り出すと同時に降ってきたのは、バケツをひっくり返したような雨。  
みるみるうちに全身がずぶぬれになる。やべえな。  
パステルの手を引っ張り、できる限り雨を避けながら走るうち、山の斜面をえぐったような窪みが眼に入った。  
窪みの奥行きはごく浅いが、とりあえずそこへ飛び込む。  
 
「とりあえず、雨宿りだ」  
「う、うん・・・トラップ、寒くない?」  
 
寒いのはあなたでしょう。  
荒い息をつきながら、歯の根のあってないパステル。  
熱はなさそうだが、雨にうたれながら走って、相当体力を消耗してるようだ。  
 
「こっち来い。風邪ひいちまうから」  
 
ぐいとパステルを抱き寄せ、腕の中に納める。  
鼻をかすめる甘い香り。やわらかい、女の、体。  
ぐっしょり濡れた服はパステルの体に貼り付いて、体のラインがあらわになっている。  
この非常時だというのにまたも、むくりと頭をもたげる俺自身。  
お、おさまらんかい。そんな場合じゃねんだっつーの。  
眼のやり場に困り、パステルを抱きしめたままであさっての方向を眺めていると、  
 
「ね、トラップ」  
 
呼びかける声に視線を引き戻され、意識的に短く返答する。  
 
「あん?」  
「・・・こうしてるとあったかいね」  
 
俺の腕の中、鼻先10センチ程の位置で、照れたように笑うパステル。  
その笑顔を見た時、跳ね上がる心臓。  
やべ、と思う間もなく何かがプチっと切れる。  
気がつくと俺は、湿ったやわらかい苔の上にパステルを押し倒していた。  
 
「・・・な、何!?」  
 
さんざ我慢してきたが、もう無理だ。限界だ。  
据え膳食わぬは・・・いや、こいつは据えたつもりも飯になったつもりもねえんだろうけど!  
理性をぶっちぎり真っ白になった頭は、ただひたすら目の前の女だけを欲していた。  
 
「・・・だぁってろ」  
 
パステルの上にのしかかり、黙らせるために文字通り唇をふさぐ。  
舌をこじ入れ、パステルの熱くて小さな舌にからませる。  
 
「ん・・・ぁむ・・・っ」  
 
キスだけで感じてやがる。  
ガキだと思っちゃいたが、体の方はそうでもないらしい。  
舌を吸い歯茎をなぞりひたすらむさぼる。  
かなりの時間がたってから唇を離すと、透明な唾液が糸を引いた。  
 
「・・・トラ・・ップ・・・どうして・・・ぇ?」  
「おめえが悪ぃんだよ」  
「な・・んで・・・?」  
 
おめえが可愛いからだ。おめえが無防備だからだ。  
声に出さずに文句を言いつつ、細い首筋に舌を滑らせる。  
アーマーの隙間から手を差し入れると、胸のやわらかい感触。  
手のひらにあたる堅くなった乳首。  
さすがにこんな場所でアーマーを脱がせるわけにいかねえので断念し、その代わりに思う存分揉みしだく。  
身をよじるパステル。  
紅潮した頬が妙に色っぽく、ますます俺を駆り立てやがる。  
耳たぶを舐めながら、あいた手はスカートの中へ伸ばす。  
びくっと震え、反射的に閉じようとする足を抑えこんで開かせると、既にそこは下着の上からでもわかるほどにじっとりと湿っていた。  
身を起こし、パステルの開かせた足の間に屈み込む。  
めくれたスカートの中には、中心部が濡れて染みになった白い下着。  
下着の上からその部分を撫でると、じわりとまた新たな潤いが漏れる。  
閉じようとする足を押さえ込み、下着を引きずりおろすと、濡れそぼった秘部があらわになった。  
 
「こんなに濡らしてよぉ、まんざらでもねぇってこと?」  
「やっ・・・み、見ないでよぉ・・・」  
 
そりゃ無理な注文ってもんだ。  
パステルの懇願を黙殺し、手を伸ばす。  
襞に隠れた突起を剥き出しにして、指先で嬲る。  
 
「ひゃ・・・うっ」  
 
とろとろと尻まで液を伝わせながら、悶えるパステル。  
そのどうしようもなく艶っぽい表情に見とれつつ、突起をいじりながら指を内部にねじ込む。  
雨音をバックに、ぐちゃ・・・ねちゃ・・・という音が意外に大きく響いた。  
指だけでもキツいが、まぁなんとかなるだろ。  
ファスナーを下ろすと自身を引き出し、パステルのそこにあてがう。  
襞を押し分けるように腰をすすめ、完全にパステルの中に俺がおさまる。  
 
「・・あぁ・・・ん・・・」  
「痛えか?」  
「うん・・・でも・・・気持ちいい・・よぉ」  
 
おそらく初めてだろうに、赤い顔に眼をとろんとさせてつぶやくパステル。  
 
「もっと欲しいか?」  
「・・・うん」  
 
恥ずかしそうに答えたパステルに興奮し、さらに熱くなる俺自身。  
奥をつきあげるように深く腰を振る。  
 
「・・・いやぁ・・・あ・・ん・・」  
 
汗と愛液が飛び散り、きつく締め上げる襞は、俺自身を絡めとるようにまつわりつく。  
涙を浮かべたはしばみ色の瞳を見つめながら、俺は果てた。  
 
誘惑したつもりはないんだろうが、誘惑したのおめえだ。  
負けたのは俺だ。  
でも、全部おめえが悪りぃんだかんな。  
・・・  
あくまでも責任転嫁な俺。  
すべてこいつが悪いんだと密かに言い訳をしつつ、べそをかいたまましがみついてくるパステルを、力をこめて抱きしめた。  
 
 

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