最近、二人が変だ。と、明鐘は思う。  
例えば、最近涼は部屋にスタンドライトを設置したようだ。  
蛍光灯の放つけばけばしい光とは違い、暖かな光を燈すそれは涼の部屋のムードを一変させた。  
ムードのある部屋だね?と尋ねたら、涼はぎこちなく笑ってお洒落だろ?と返した。  
確かに年頃の男の子がお洒落な部屋を演出したいと思うのは、おかしくはない。  
が、涼はそもそも部屋の演出にこだわるタイプではなかった。  
服装だって最低限清潔なものであれば特にこだわる方でもないのだ。  
変といえば、布用の消臭剤も最近は置いているらしい。  
今まではトイレにだって置かなかったのに。  
西守歌はもっとあからさまだ。まず、朝起きられなくなった。  
特に休日などは、以前の完ぺきさが嘘のように、昼までグースカ寝こけている。  
そしてそして、もっと変なことはといえば、夜中抜け出すことだ。  
そう、今この時のように。  
ただいま土曜の夜、25時をまわったところ、明鐘は何かの気配にふと目を覚ました。  
寝ぼけ眼をこすりながら、時間を確認しようと時計を探す。と、空の布団が目に入った。  
隣に寝ているはずの西守歌がいつの間にかいなくなっているのだ。  
そして隣の部屋からぼそぼそ声がするのに気づいた瞬間、明鐘の顔面が沸騰した。  
(もうっ!西守歌ちゃんったら、また兄さんに夜這いかけてるのかしらっ!)  
誤解のないように言い添えておきたいが、明鐘は西守歌に対して悪い感情を持っていない。  
しかし、明鐘自身、同居人の少女のあまりの積極性に辟易していることも事実である。  
なにしろ、彼女の積極性のベクトルは明鐘自身の最も愛する兄であり、男性でもある水原涼に向かっているのだから。  
西守歌の、その積極的なセックスアピールにやきもきするのも致し方ないといえるだろう。  
「もうっ、今日こそは文句言ってやるから!」  
ベッドを飛び降りると、足音を隠すことなく、むしろ怒ってますオーラを全開にして、明鐘は兄の部屋に向かった。  
だが…明鐘がそのテンションを保っていられたのも涼の部屋の前に到着するまでであった。  
(ど、どういうこと?)  
部屋の中からもれ出る声、ふすまから覗き見た光景は明鐘自身受け入れがたいものであった。  
なぜならば…  
 
「んっ…ふむっ…りょ、涼様ぁ。あむっ…」  
「西守歌…んっ」  
そこには二つに重なる影があったのだ。  
スタンドライトの暖光に照らされて、二人は部屋の真ん中で抱き合い、唇を押し付け合い、  
舌を濃厚に絡ませあっているのだ。  
(に、兄さん…そんな…)  
明鐘はがっくりと頭を垂れ、冷たい廊下にひざまづいた。  
頭に浮かぶのは後悔ばかり。  
明鐘は、自分の無邪気さを呪った。  
正直、西守歌に関してはノーマークとは言わないまでもそれほどに心配してはいなかったのだ。  
しかし、よくよく考えてみれば、これほど魅力的な少女に言い寄られてぐらりと来ない男性など  
いるのであろうか?  
(…西守歌ちゃん、可愛いし、実際いい娘だし…)  
明鐘自身これほどまでに愛らしい少女を今まで見たことはなかった。  
そうして考えれば、どうしてこれほどまでに油断してしまっていたのだろうか?悔しくてならない。  
「…帰ろう」  
明鐘は悄然とつぶやくと、涼の部屋の前を立ち去ろうとした。  
もうこれ以上、ここにいても苦しいだけである。  
「兄さん…西守歌ちゃん、おめでとう」  
そっとつぶやき、明鐘は部屋に背中を向ける…だが、部屋から聞こえた声が、明鐘の足を  
その場に縫いとめた。  
「んっ…んぅっ!ぷはぁっ、りょ、涼様?あの、少し待って…」  
「待たない」  
(くすっ、兄さんッたら結構強引なんだね。西守歌ちゃんもなんだか可愛い)  
「あ、あの。あまり激しくなさると明鐘様が起きてしまわれますから」  
「くどい」  
キスの合間の西守歌の懇願を涼はきっぱりとはねつける。  
(ん?)  
その言葉に明鐘は引っ掛かりを覚えた。  
明鐘自身、こういった経験もないのでなんともいえないが…そのような厳しい口調は恋人に向け  
ていいものでもないように思えたのだ。  
そもそも、涼の優しい性格を誰よりも知る明鐘にしてみれば、(ただでさえ優しい涼であるから)ベッドの上での涼がどれほどに優しく、とろけるような愛を向けてくれるのか、ずっと想像して胸をときめかせていたのである。  
そのシミュレーションと、今の涼の声はあまりに違った。  
明鐘は不安に駆られながら、再度、ふすまの中を覗き込む。  
そして…  
「あっ!」  
(あっ!)  
涼は両肩をがっちり掴むとそのまま西守歌をベッドに押し付けた。  
部屋の外にいる明鐘も思わず、息を呑む。  
それは恋人を押し倒すしぐさとしてはいささか乱暴に過ぎた。  
 
そして、西守歌の目が、あの、普段元気で、明るくて、怖いものなど何一つないかのようにふるまう彼女の瞳が…ハッキリと怯えを含んで揺れるのが、明鐘には分かった。  
(ど、どういうこと?西守歌ちゃん、兄さんを怖がってる?)  
「大人しくしてろよ。今からたっぷりお前を犯してやるんだから」  
「そ、そんな!やめてくださいませ!涼様!」  
(ど…どういうこと、これ?!)  
明鐘は自分の想像を絶する事態にめまいすら覚えた。西守歌の勝手な夜這いを想像してきてみれば、事態はその斜め上を行き…西守歌の想いを涼が受け入れたのかといえば、どうもそうではないらしい。むしろ、今のやり取りからはそのさらに上、最悪の方向でしか解釈できない。  
つまり…  
「兄さんが…西守歌ちゃんを…無理やりに?」  
震える声で目の前の事実を確認する。信じられない。信じたくない。だが、目の前の現実は明鐘の幻想を打ち砕くほどにリアリティがあった。  
(に、兄さん、許せない!)  
猛然と怒りの炎が燃え上がるのを明鐘は感じた。  
本当を言えば、明鐘は、愛する兄の隠された本性を知ったショックで、できるなら倒れこみたいほどである。  
しかし、今は動揺している場合ではない。  
合意の下でこういった行為に及ぶのならまだいい。  
確かに自分は涼を愛しているし、失恋は辛いが、兄の恋の成就は妹として祝福してあげなければならない。  
ましてや、親友たる西守歌が相手となればなおさらである。  
しかし目の前で行われようとしている行為は愛故の交わりではない。  
涼は、ただ肉欲のおもむくままに西守歌を獲物とし、その魅力的な身体を蹂躙しようとしているのだ!  
それでは西守歌の純粋な恋心があまりに不憫である。  
(止めなきゃ!)  
明鐘は決意し、襖に手をかけようとした。しかし…  
「わ、ワタクシ犯されてしまいますの?」  
(ん?)  
涼はいやらしい笑みを顔に貼付けると、ベッドに押し付けられた西守歌の耳に口を寄せ、囁く。  
「そうだよ、お前は今から俺にたっぷり犯されて、散々イカされるんだ」  
「んくぅっ!わ、ワタクシ犯されるだけでなく感じさせられてしまいますの?そんな…そんなのって…」  
(え、これって?)  
明鐘はまじまじと西守歌の瞳を見つめる。  
そこにある感情は恐怖というよりむしろ…  
「そうさ。散々、たっぷりねぶっていじってほじってやるよ。このいやらしいおっぱいも、お尻も、そしてお前のオマンコも。楽しみだろ?」  
「あ、あぁっ!…そ、そんな…涼様、どうか意地悪なさらないで下さいまし」  
(し、西守歌ちゃん?)  
「意地悪?もっと具体的に言ってもらわないとわからないな?例えば?」  
「で、ですから先程涼様がおっしゃっていたような…んぅっ!…りょ、涼様。耳に息を吹きかけないで…」  
「もっと具体的に言いな?」  
西守歌の抗議を冷徹に受け流し、あくまで卑猥な言葉を強制する涼。  
切なげな表情で涼をにらみつける西守歌であったが、意味など成すはずもない。  
この男はいまや絶対の支配者として、西守歌を支配しているのであり、西守歌は彼にかしずく従者であるのだから。  
西守歌は涼の熱い吐息を耳たぶに感じ切なげなため息をついた。  
「ふぅんっ!…で、ですから…その…本当に言うんですの?」  
「いいから、言うんだ」  
「で、ですから…その…ワタクシの、その…胸ですとか…んっ…その…大事な…部分?とでも申すのでしょうか?…んっ…それを涼様が愛でてくださる…こと…です。ああっ!」  
そういう西守歌の目ははっきりと興奮に潤んでいた。  
(ウソ…西守歌ちゃん、すごくやらしい顔してる。とろけちゃいそうですごくHで…すごく可愛い)  
明鐘は西守歌の恥態に、身体の奥底が熱くなるのをカンジ、思わず身をよじった。  
「ヤダ、私…私!」  
(濡れてる…)  
もう、限界だった。  
明鐘は10cm程度開いている襖をそのままにして、自分の部屋に逃げ帰った。  
 
 
 
「不満なのか?」  
「い、いえ。涼様のご寵愛をお受けするのは大変、嬉しいのですが…その…んぅっ!」  
「心配するな。もちろん、たっぷり奉仕もさせてやるよ。西守歌の大好きな俺のチンポ、いっぱいしゃぶらせてやるからな。嬉しいだろ?」  
そのあまりに直接的な涼の物言いに西守歌は顔をさっと赤らめる。  
「そんな…そんな恥ずかしいこと、ワタクシできませんわ…したいとも思いませんもの…」  
なんとか身をよじるようにして涼から身体を離し、俯き加減に否定する西守歌。  
だが、その紅潮した顔、羞恥のあまり閉じられた瞼、ふるふると震える長いまつげ、ぎゅっと何かを堪えるように握りこまれた拳、これらは否定の言葉とは裏腹なあまりに被虐的な美しさを醸し出していた。  
否定の言葉は無力だった。  
涼の胸の中、顔を背けながらも、小さな身体をふるふると震わせる西守歌。涼は再度、口を西守歌の耳元に近づけると低く囁いた。  
「ウソつくなよ」  
「んんっ!…りょ、涼様ぁ…はぁっ!」  
涼の熱い吐息がいやらしい声音とともに耳に届く。西守歌の拳にぎゅっと力がこもる。  
西守歌が身体の奥から沸き上がる何かを、必死に我慢していることは明白であった。  
「い、いいえ!いいえ!ワタクシ、ウソなどついておりませんわ!」  
「…相変わらず、強情っ張りだなぁ」  
「だって、ほ、本当のことですもの…」  
「ウソだね。だって、ほら」  
そう言って,涼は西守歌の首筋につぅっと指先を走らせる。  
「はぁっ!…んくっ!」  
びくっと身体を震わせる西守歌。自分の身体の過剰な反応を西守歌おかしそうに涼は口の端をゆがめた。  
「あれれ?今エッチな声がしなかったか?でも俺、首筋を、しかもほんのちょっと触っただけだよな?…おっかしぃなぁ。聞き間違いかな?なぁ?」  
そう言いながら、しつこくしつこく何度も指先を往復させる。  
「くぅっ!…んっ!や、やめてくださ…んっ!」  
時々、火照った耳たぶをもくすぐりながら、涼の指先は何度も何度も首筋を往復する。  
効果はてきめんであった。くすくすと笑いながら、涼は西守歌の耳元でささやいた。  
「ほら、これだけでこんなに感じてる。お前ってホントやらしいのな」  
「くぅっ…そ、それは…その…りょ、涼様の手つきがいやらしすぎるせいですわ!」  
「ふふ、わかったわかった。わかったから、うそをついていたって認めるな?」  
「み、認めません!」  
「ほんとに強情だな…これでもか?」  
そう言って、涼は西守歌の耳たぶをぺろりとなめ上げた。  
「あぁあんっっ!りょ、涼様!!」  
ペロペロ  
「ひあぁぁっ!涼様、舌遣いが…え、エッチすぎます!…くぅっ、うぁんっ!!はっ!」  
「どうだ、感じるだろ?」  
「か、感じます、感じますからぁ!もうやめてください!」  
「じゃぁ、自分がいやらしい女の子だって認めるな?」  
「そ、それは…」  
やはり、幼いころから花よ蝶よと育てられてきたこの少女にとって、自分がいやらしい女であると認めることは相当に抵抗のあることらしい。  
西守歌は顔をさっと背けて押し黙ってしまう。そしてしばらくして、ぼそぼそとつぶやいた。  
 
「…言わなくてもわかっていると思いますから、言いません」  
「否定しないと勘違いするぞ?」  
「ワタクシがいやらしい女でないことは涼さまはとっくにご存知でしょうから、あえて否定するまでもない…と言う意味ですわ」  
「…こいつ!」  
「え、きゃぁっ!!」  
瞬間、涼は西守歌のパジャマに手をかけると一気に開いた。  
ニ、三個のボタンがブチブチッとはじけとぶ。  
抵抗の間も有らばこそ、西守歌はなすすべなくその豊満な乳房をさらすほかなかった。  
瞬間、彼女の顔といわず、全身が羞恥のあまり赤に染まった。  
「あんまり生意気言うなよ!今すぐ、お前の中ぶち込んで孕ませてやってもいいんだぞ!」  
「い、いやあぁっ!!涼様!も、申し訳ございません!」  
両手を胸の前で交差させ、身体を縮こまらせて西守歌は恥らう。  
しかし、なにをしてもその大きな胸は隠しようがなかった。  
涼はふん、と鼻で笑うといやらしく問いかける。  
「でかいおっぱいだな」  
「いやっ!ひどいことをおっしゃらないで…ワタクシを辱めないでください…」  
「ほめてるんだよ。おっきくて揉みごたえがありそうだな。すごくエッチで興奮するわ」  
「わ、ワタクシがそのようなデリカシーのないほめ言葉で喜ぶ女ではないことは涼様が一番ご存知のはずですわ!無責任なほめ言葉はやめてください!」  
「無責任…ねぇ」  
涼はにやりと笑った。そのいやらしい視線は羞恥のあまり縮こまったままの西守歌の全身を嘗め回す。西守歌はますます縮こまって恥らったが、そのいやらしい視線を浴びると、なんだかレントゲンか何かで透視されているかのようで西守歌はぜんぜん落ち着かなかった。  
「責任は持つさ?」  
「え?」  
「これだけいやらしい体なんだもんな?心配しなくても、責任を持ってたっぷり味わいつくしてあげるよ」  
「そ、そんな!」  
「前戯をおろそかにするようなまねはしないさ。この胸もお尻もオマンコも、たっぷりといじめてあげるから安心しろよ」  
「そ、そういう意味ではありませ…っ!あっ!」  
戸惑う西守歌とは対照的に涼の言葉いじめはとまらない。  
西守歌の肢体に手を伸ばし、軽く、しかしいやらしく撫で回しながら淡々と言葉を発する。  
「その後、もちろん西守歌の中突っ込んでぐちゃぐちゃに掻き回してあげるからな?フィニッシュは…やっぱり西守歌の中にたっぷり熱いの注ぎ込むってのはどうだ?」  
こともなげに、それこそ軽いいたずらを思いついたかのような調子で言い放つ涼。  
しかし言葉の内容はあくまで残酷だ。西守歌はああ!と絶望のため息を漏らした。  
「そんな!中は、中だけは勘弁して下さいまし!赤ちゃんできてしまいますわ!」  
「それが?俺達、婚約者同士だろ?子作りに励むことに何の問題がある?」  
「じ、自称婚やっ…くぅん…者ですわ。…あうっ」  
「俺が認めればその瞬間に本物の婚約者に早変わりだ」  
「わ、ワタクシにも…は……くっ…せ、選択権がありますし」  
「そういえば日本代表の強化とも言ってたよな?」  
「そんな!それがウソだというのは、涼様もとっくにご存知で・・・そ、そうですわ!ワタクシ、性格腹黒で極悪ですし!」  
「性格なんて外からは見えない」  
「そんな!」  
 
絶望の悲鳴を上げる西守歌。  
もはや自分の意見を涼が聞き入れることはないと悟った西守歌は顔を伏せ、小さく身震いをした。  
涼はその小さく愛らしい耳に、口付けできそうなほどに口を近づけ、低い声で囁いた。  
「いい加減、諦めろ」  
「あんっ!」  
「今からお前は、俺に抱かれてめちゃくちゃにされるんだ。俺が満足するまで何度も何度も、な」  
「くぅっ…ゆ、許して下さい…もう涼様のご意思を無視するような真似はいたし…はぁっ…涼様、い、息を吹きかけないで下さいまし!!…く、ん。…りょ、涼様のためなら料理でも洗濯でも何でも致します。くぅんっ…で、ですから…ですから、どうかお許しを!」  
「やだね!」  
「きゃぁっっ!」  
叫ぶと同時に涼は力いっぱい西守歌をベッドに押し付け、身動きを取れなくする。  
そして、自分のパジャマを一気に脱ぎ去った。細くとも筋肉質の裸体があらわになる。  
西守歌は思わず目を見張り、その裸体をまじまじと観察してしまう。  
「あっ!」  
と、涼と西守歌の視線が交錯する。  
自分が涼の身体を無遠慮に観察していたことに気づいた西守歌はすぐに目をつぶって恥らった。  
西守歌は日本有数の財閥、益田グループの実質的経営者一族の、大事な大事な一人娘である。  
そして、その箱入り娘の対応とはお嬢様としては十分に合格点がつけられるものであった。  
しかし、狼の前で目をつぶってしまう羊がどこの世界にいるだろうか?  
これではおいしく召し上がれといっているのと同義である。  
狼は邪悪な笑みを浮かべると獲物をぐいっとわしづかみにした。  
すなわち獲物とは西守歌のおっぱいである。  
「はぅんっ!」  
グニグニ  
「うう…くぅんっ!いやぁっ!」  
手をいっぱいに開き、ぐにぐにと揉みしだく涼。  
マシャマロのようなそれは信じられないほどの柔らかさであった。  
まるで芯などないかのように涼の手はズブズブと沈み込む。  
その恍惚とした感触を味わい尽くそうと、涼は執拗に西守歌の胸を攻めた。  
時に下からタプタプと揺らし、手をいっぱいに広げてグニグニ揉みしだき、乳首をコリコリと挟み込む。  
手だけでは飽きたらず、しゃぶりつき、吸い付き、かじりつく。  
その支配欲は、西守歌の豊かな胸さえも食い尽くさんばかりに旺盛だ。  
そしてそんな涼の執拗な攻めに、西守歌は顔を真っ赤に紅潮させて悶える。  
「くぅっ!…うっ…く…ああんっ!りょ、涼様!そんな…胸ばかり…くあっ!ふむっ…んぅっ!乳首弱くて…んっ!」  
西守歌は必死に横を向きて顔を枕に押し付ける。そして、必死に小指を噛み締め声を抑えようと努力する。  
が、その努力は、西守歌の感じているであろう強烈な快楽を余計印象付けるだけの結果に終わった。  
「はっ…!くぅん!涼さ…まっ…そんな、もう…あぅん!…やめて…」  
「はぅんっ!りょ、涼様。し、しつこ…ああぁぁぁん!!くぅん!すぎま…はぁんっ!すわっっ!!あんっ!」  
「はぁ…はぁ…まだ…はぁんっ!です…の?わたくし…くっ…わた…くし、もうっ!」  
10分以上にわたって、胸だけをたっぷりと嘗め回し、吸い付くし、かじりつくす涼。  
やっている本人としては喜びもひとしおだろうが、そのような猛攻を受けた西守歌としてはたまったものではない。  
 
特に、西守歌は一般女性に比べて感じやすい体質らしく、全身之性感帯といっても差し支えないほどである。  
中でも、乳首は彼女にとって弱点のひとつであるらしく、涼とのデートの途中に腕を組んでいるだけで興奮してたまらなくなることもしばしばあるのだ。  
その性感帯を、他の部分、背中も、お尻も、唇も、脇も、お腹も、そして秘部さえも無視し、集中して激しく攻め立てられたのだ。  
愛しく思う男性にこれほどに執拗に、しかも激しく攻め立てられる。これは快楽の拷問に等しかった。  
「あ…あ、もう、もう許し…」  
すっかり反抗の気力をなくすまで、吸い尽くされた後、ようやく涼は西守歌の胸を開放した。  
唾液にまみれヌラヌラと光るバストが口を離した反動で扇情的に揺れる。  
「おい、西守歌。起き上がれるか?」  
「ああ…申し訳ありません。む、無理です。力が抜けてしまいまして…」  
強姦犯人(もはや形式上のものに過ぎないが)のお願いを聞く義理などないはずであるが、もはや西守歌の脳内は麻薬のような快楽に犯され、まともな思考能力はないに等しい状況であった。  
そのとろけるような声は、彼女の体はすでに涼のセックスに屈服していることを明確にしていた。  
「わかった。よっと」  
「あうっ!りょ、涼様?」  
涼は、西守歌の返答を受け、あぐらをかいたまま、西守歌を抱き上げて自分の膝の上に座らせる。  
西守歌はもはや自力では体勢を支えることができないため、必然的に涼の首にしがみつくことになる。ちょうど西守歌が涼の頭をかき抱く態勢である。  
そして…  
「りょ、涼様?なにを…」  
べロリ  
「ひああっーーーーー!!!」  
突然の態勢の変化に戸惑う西守歌に奇襲を浴びせた。涼は目の前にある西守歌の乳首に思いきり吸い付いた。  
チュウチュウ  
「りょ、涼さま!ま、まだですのっ!?ああーーっ!そんなに吸い付かないでえっ!くうっ!…はっ!」  
コロコロ  
「転がすのもダメですわぁっ!」  
カジカジ  
「あはぁっ!噛み付くのはもっとイヤぁ!」  
ありとあらゆる口技を用いてしつこくしつこく涼は西守歌を追い詰める。  
先程の執拗な攻めに、限界近くまで狂わされていた西守歌は、声を抑えることも失念して半狂乱になって悶えた。  
「ダメダメダメぇー!!もう、胸はだめぇ!か、感じすぎちゃうからぁ!あうっ・・・お、お願いです。もう死…でしまいっ…!あうんっ!」  
長い髪を振り乱して必死に懇願する西守歌。  
必死に涼の肩を押しやり、逃れようとする。そこには紛れもない恐怖が含まれていた。  
その必死の懇願にさすがの涼も口を離して顔を上げる。  
 
その表情には隠しようのない不満が含まれていたが、対照的に西守歌は小休止を与えられていくぶんかホッとした様子であった。  
もっとも、その中に溶かし込まれた発情は隠しようもなかったが。  
「どうして?気持ちいいんだろ?ならいいじゃん?」  
言うが早いか、さっさと行為を再開させようとする涼。  
そして、それを首を振りながら、必死に押しとどめる西守歌。  
「いいですけど…気持ちいいんですけど…でも…あはぁっ!ま、まだ、話の途中です!…まだダメぇっ!我慢してください、涼様っ!はぁんっ!」  
「ほいひいよ。ひふはのをっはい」  
「あはぁっ!ダメだと申してますのにっ!!おかしく…おかしくなっちゃいますからぁっ!だからだめぇっ!んはぁぁっ!!」  
気持ちいいの一言を聞いた瞬間、西守歌の反論を最後まで聞くことなく涼は再度の口撃を開始した。  
結局、西守歌の反論は奏効せず、グズグズに甘くとろけきってしまう。  
そして…  
キュゥン  
「はぁっ!!」  
西守歌は身体の奥から切なさがこみ上げてくるのを感じ、目を見開いた。  
(う、うそ…こんな、こんなことって!!)  
今、西守歌は心底恐怖した。  
これほどまでに自分の身体が自分の想像を裏切ったことはなかった。  
と、同時にこれほどに狂おしく切ない快感を経験したこともない。  
西守歌は必死になって涼の手首を捕まえ押しとどめようと努力した。  
このままでは確実にその時が来てしまう。  
「西守歌?」  
西守歌は懸命に首を横に振り、切なげな視線を涼に向ける。もはや声すらも出せないのだ。  
そんな西守歌の様子に、涼も彼女の異変に気づいた。  
今までもかなり必死だったが今回の西守歌はそれをうわまわって切羽詰っている。  
(ああぁっ!!お願い…お願いですから、もう、もう、やめてくださいまし!でないと…でないとワタクシ!!あぁっ!)  
「イキそうなんだ?」  
耳元でささやかれて西守歌は驚愕に目を見開いた。  
「どうして…?どうしてわかるんですの?」  
「見てれば、わかるさ。今の西守歌、すごく切ない顔してる」  
「で、でしたら!」  
だったらどうしてやめてくれないんだろう。  
こんなに狂おしくて、こんなに切なくて、こんなに怖くて、そして拷問のような極上の快楽をどうして涼は与え続けるのだ?  
西守歌にとってこれはあまりにひどい仕打ちであった。  
もはや一刻の猶予もないということに涼も気づいたはずなのに。  
その口と手の動きは休息する様子を見せない。  
むしろ、今まで以上に大胆に、積極的に西守歌の胸を揉みしだき、口に含み、かじりついているのだ。  
これはつまり…  
 
「涼様…もしかして…」  
返答の代わりに涼は凄みのある顔で笑って見せる。  
その瞬間、西守歌は深い羞恥と恐怖にとらわれた。  
そう、涼はこのままイカせるつもりなのだ。  
胸だけで。  
情けなさと快楽と恐怖がない交ぜになった西守歌の表情を特等席で鑑賞しようというのだ。  
この拷問のような快楽を西守歌がイクまで与えるつもりなのだ。  
そのことに気づいた西守歌は涙をぽろぽろこぼしながら涼にすがりつく。  
「あああぁぁぁっ!!や、やめて…くださいまっ…ああっ!ワタクシ…ワタクシ!もう!!」  
「いいよ、イッちゃいなよ?」  
「や、やめてっ!ホン…トにやめ…って!ワタクシ…怖い!!あうんっ!!」  
必死にすがり付いて許しを請う西守歌に涼は目を細めた。その刹那、涼は軽く唇を触れ合わせた。  
「…りょ、涼様。…あうぅぅっ!」  
「いいよ。見ててあげるから。怖くないからイッちゃいな?」  
その笑顔を見た瞬間、西守歌は子宮がきゅぅと閉まるのを感じた。もはや手遅れとなったのを感じた。もう、どうしようもない。西守歌は涼の与える快楽に身を委ねる以外に選択肢が残されていないことを悟った。  
「りょ、涼様!はぁっ!そん…な、そんな!!いやぁぁ!!き、気持ちよすぎるうーーー!! 」  
 
「いやぁぁぁぁぁ!!わ、ワタクシ…ワタクシ、イキます!む、胸だけで!イッてしまいます!!」  
 
「い、イク、りょ、涼様にイカされてっ…しまいます!ああっ!ああああーーーーッッッ!!!」  
 
「あはああっっ!!イクゥーーー!!」  
 
その瞬間、西守歌はその豊かな乳房を涼の顔に押し付け、首をのけぞらせて達した。  
全身がビクリビクリとふるえる。激しい絶頂の余韻は彼女の身体を美しく彩っていた。  
「はぁぁっ…はぁっ…」  
緊張をガクリと解き、荒い息をつく西守歌。  
首をガクリと折るともはや自力では体勢が維持できず、涼に全体重を預けることになる。  
全身を弛緩させたまま、西守歌は強烈な絶頂の余韻に浸っていた。  
「はぁっ…はぁ…」  
(い、イカされた…涼様に。それもおっぱいだけで、だなんて…)  
西守歌は今、自分の身体に起きたことが信じられなかった。  
だが、身体を支配した圧倒的な快感は今もなお強烈な残り火となって西守歌の快楽中枢を焼いている。  
圧倒的なまでのこの現実を、この快楽を西守歌は認めないわけにはいかなかった。  
 
ふと身体を引き剥がされ、西守歌は涼に顔を覗き込まれる。  
「気持ちよかったみたいだな?」  
「あ、ああ…りょ、涼様…」  
「クスクス…まさか胸だけでイッちゃうとは思わなかった。西守歌ってホントエロい身体してんのな」  
「涼様、ワタクシ…ワタクシはぁ…」  
「安心しろよ、すげー可愛かったし」  
「りょ、涼様。ううんっ…んっ…涼様…はげし…んぅっ!…」  
絶頂の余韻に浸りながら、西守歌は目の前の陵辱者のディープキスを受け入れる。  
お互いの舌と舌が絡まりあいもつれ合い、くちゅくちゅと卑猥な音を立てた。  
それは余韻に浸るための行為というよりも口辱といっても差し支えないくらいに深く激しいものであった。  
それはまさに恋人たちがベッドの上で最初に開始するような…お互いの性的興奮を高めるような、準備運動としてのキスであった。  
(当たり前ですわ。だって…)  
そう、なぜならば今さっき、自分が達した行為は前戯に過ぎないのだから…  
あれはあくまでセックスの前菜に過ぎない行為なのだから。  
そして、今、西守歌にひとつの懸念が急速に湧き上がる。  
すなわち…  
(ワタクシ…ワタクシ、もし涼様の…大事な部分を受け入れたとしたら…どうなってしまいますの…)  
そう、胸だけでこの快楽なのだ。  
もし、もしもこの上、涼のシンボルが西守歌を侵略し、思う存分に征服されてしまったとしたら…  
西守歌は恐怖とも、期待ともつかない、感情に支配され、のどをコクリと鳴らした。  
と、そのときキスをしながら涼の手が再び西守歌の胸をまさぐり始めた。瞬間、西守歌は涼のキスを振り払い両手を胸の前でクロスさせた。  
「ぷはっ!!や、いやぁっ!」  
「ずいぶんと気持ちよかったみたいだし、もう一回、胸でイッとく?  
西守歌は一気に自分の顔が青ざめるのを感じた。  
冗談めかしてささやく涼であったが、西守歌にとっては冗談ではない。  
もう、とうの昔に限界を超えているのに。西守歌は涼の腕に必死になってすがりつき、懇願した。  
「お、お願いします!もう、もう許してくださいませ!」  
もう西守歌には微塵の余裕もない。目じりに涙をにじませながら必死になって懇願する。  
しかし、涼は無視して再び西守歌の胸に顔をうずめる。  
「はぅんっ!も、もう、もう犯さないでなんて申しません!涼様のお好きなように抱いていただいて結構です!はぅんっ!ですから、ですからもうおっぱいをいじめないでぇ!もう許してぇ!」  
さっき感じた本番への恐怖など微塵もない。というより、今現在の危機に対応することで精一杯である。  
その言葉を聞いて、涼はようやく胸から口を離す。  
 
「はぁっ…はぁっ」  
「もう、おっぱいをいじめるのはやめてほしい?」  
息も絶え絶えの西守歌は、コクコクと必死になってうなずいた。  
これ以上されては本当に狂ってしまう。  
「ふーん、じゃあオマンコならいじめていいんだ?」  
「そ、それはその…」  
「そう言ったよな?」  
「…」  
「俺に抱いていただいて結構です。俺の好きなようにしてください…だっけ?」  
いまさらどう取り繕おうと、先ほどの自分の言葉はごまかしようがない。  
確かにあの終わりない陵辱から逃れるためなら何でもするつもりだった。  
それこそ、あの瞬間は自分の身体を差し出すことだってためらいはしなかった。  
しかし、今、先ほどの懸念が西守歌の脳裏をよぎる。  
「ああ…ワタクシは、ワタクシは…」  
「さっきおっぱいにしたみたいにたっぷりなめたり、ほじったりしていいんだよな?」  
「そ、そんなことをされては!!」  
冗談ではなく、狂ってしまう。  
胸ですらあれほどの快楽だったのだ。  
さっきのように執拗に、しかも激しく攻められたのでは、とても涼の精力に対抗できまい。  
「も、申し訳ございません…ワタクシ…もう、限界でして…」  
「ふーん、そうなんだ?」  
「も、申し訳ございません…ですが、ほかのことなら何でもおっしゃってくだされば…」  
「大丈夫…何もしなくていいよ。どっちみち俺のやること変わらないから」  
「えっ!!そ、それはどういう…えっ、い、いやぁぁ!!…んぅっ!!ふぅんっ!」  
しょせん西守歌の運命は涼の手の内にあったのだ。  
あっけないほど、簡単に押し倒されてしまう西守歌。  
そしてあっという間に首以外のすべての部分が押さえつけられてしまう。  
西守歌は、快楽に忠実すぎる思うままに動いてくれない自分の身体をのろった。  
その身体は目の前の陵辱者の意思には…それこそ、面白いように従ってしまうくせに、本来の主人の命令には簡単に逆らってしまうのだ。  
押さえつけられた体勢のまま、涼の唇が西守歌のそれに激しく押し当てられる。  
「んっ…ふぅん…むぅっ」  
呆然としたまま、不用意に唇を半開きにしていた西守歌。  
その口内から彼女の舌をからめとるのは涼にとってたやすいことだった。  
そして、西守歌としては一端舌をからめとられてしまえば、なすすべがない。  
涼が満足するまでその可憐な唇をささげるほかないのだ。  
 
「んぅっ…むっ…む…ん?…ん!んんんんっっ!!んーッ!!」  
そして予期せぬキスの驚き覚めやらぬうちに、西守歌の瞳がさらなる驚愕に開かれる。  
涼は自分の唇で上の口をふさいだまま、片足を西守歌のまたの間のこじ入れたのだ。  
そして、太ももとひざを押し当てるようにして西守歌の秘部を刺激し始める。  
「んーーッッ!!んっ!…ぷはっ!!だ、ダメですってば!涼様!ああんっ!」  
何とか、涼の唇を振りほどき、必死に抗議する。  
キスだけならいざ知らず、涼の股間に対する攻撃は想像以上の効果を挙げた。  
「だめ!だめですっ!!んんっ!ほんとにだめっ!!ああーーっ!ご、ゴツゴツし…てっ!んぅっ!!」  
「すげーな…ぐしょぐしょだよ。発情しきってんな。しかも…パジャマの上から、ひざでこすってるだけなのに、こんなに悦がっちゃって」  
感心したようにつぶやく涼だが、西守歌としてはそれどころではない。  
確かに、今涼が言ったように、西守歌はパジャマとパンツの上から、しかもひざで表面をこすられているだけなのである。  
にもかかわらず、西守歌は限界に向けて水位が徐々にせりあがってきているのを如実に感じてしまっているのだ。  
(だめっ!だめっ!!このままじゃさっきみたいに…)  
涼様の思い通りによがらされ、狂わされ…イカされてしまう。  
そのことに思いがいたったとき、西守歌は知らず、悦びに震えた。  
ここで、悦びという感覚は普段の生活でお目にかかるものではない。  
ほの暗く、禍々しい、女としての被虐の喜びであった。  
その悦びに触れたとき西守歌は自分の中の水位が一気にせりあがったのを感じた。  
「んぅぅ!!だめっ!ダメ!離し…ああぁぁんっ!!…てっ…くぅんっ!おねっ、きゃぅん!!…が、あはぁっ」  
(ダメ!ダメダメ!イッちゃだめ!直接触られてもいないのに、ひざだけなのに!これだけでイクなんてホントにダメ!)  
ただでさえ感じやすい彼女は、先ほどの快楽の残滓によって、悲しいまでに快楽に対しての耐性を失っていた。  
穴だらけの堤防に大きな津波が押し寄せる。  
そして…  
「くぅんんっ!!だめっだめっ!あああああぁぁん!!」  
「え?し、西守歌?」  
「あはんっ!!見ないで!!くぅっ!!ださいっ!はぁん!」  
「西守歌…?お前、もしかして?」  
 
「や、だから!見ないで見ないで!お願いっ…くうっ…ですから!はぁぁ!」  
 
「くぅぅん!!いやぁぁ!!イクッ!!いやぁ!!はぁぁぁん!!」  
 
「はぁっ、またっ!…イッ…イッちゃうっ!!いやぁぁぁ!!」  
 
「はぁぁぁぁぁんっっ!!!」  
 
呆然とする涼の腕の中であっけなく西守歌の堤防は決壊した。  
 
絶叫を残して、びくっびくっと震える西守歌。その目じりからは涙が一筋こぼれた。  
「し、西守歌…?」  
目の前の西守歌に呆然とする涼。なぜだか心の中には罪悪感ともいうべき感情が芽生えていた。  
はっとわれに返り、絶頂を迎えた西守歌をなだめてやろうと腕の中の西守歌に触れようとする涼。  
しかし…  
「はぅんっ!」  
それすらも刺激が強すぎるのか、身体を拒絶するかのようにビクリとゆする西守歌。  
その姿に涼は思わず息を呑んだ。  
(こいつ…なんてエロい顔してやがる…)  
西守歌は快楽に震えながら、涙すら流していた。その淫らさ、妖しさは衝撃的であった。  
涼は自分の理性がゆっくり焼ききれていくのを意識した。  
目の前の、この美しい少女を犯しつくしたい。  
今、水原涼の考えることはただこの一点に集約された。  
(結婚を強制されるとか、益田グループとか、そんなのどうだっていい)  
「…はぁ…はぁ…」  
涙を流しながら、激しすぎる絶頂の余韻に浸る西守歌。  
その西守歌を見つめる涼の瞳に静かに獣の色が宿る。  
彼女は目の前の陵辱者の決意を…そして、その後の運命を知ることなく、ただ激しい絶頂の余韻に浸っていた…  
 
 

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