竜宮島に一軒だけある道場。  
学校内の部活以外では唯一格闘術を学べる場。  
「はっ!…はぁっ!!」  
流派を要流柔術、古来からという程では無く、親の親の親の親世代程度昔から、この竜宮島で。先取防衛、護身の為のモノとして発展を遂げた柔術である。  
「…くっ!……てぇやぁぁぁ!!」  
その当主は何故か女児を授かる事が多かった為、とある、一つの<掟>が定められた。  
 
バダーーーンッッ!!!  
道場の中に、激しく何かが叩きつけられる音が響く。  
一人の、道場着を着た少女が音の発生源に仰向けに寝、惚けた様に、何が起きたかすら理解できずに居た。  
「…う……嘘よ……なんで………?」  
その少女の横に佇む少年もまた、事態を理解できず、立ち尽くしていた。  
「一本!白、近藤剣司の勝利!!」  
その二人の思考を呼び戻すように、現要流当主要澄美は勝負の決着の声を挙げた。  
少年、近藤剣司は  
「っしゃあ。やっと姉御に勝てたーーー!」  
拳を突き上げ高らかに叫び、飛び跳ねる。  
その横で要澄美の娘、勝負に敗北した要咲良は、澄美に助け起こされていた。  
その瞳から涙が流れ落ちる。  
「うっしゃ、俺、サイキョー。島で一番強いのは?………俺様だーっ!!」 浮かれている剣司は気づきもしなかった。  
 
走ったり、跳んだりしていた剣司を澄美が  
「近藤君、ちょっといいかしら?」  
穏やかな笑みで呼び止める。  
「え?なんスか〜?」  
浮かれ気分の剣司は、しかし柔術の師匠である澄美の方を向き聞いた。  
「お願いしたい事があるのよ。」  
 
 
剣司は今一理解しないまま、澄美に返事をすると。澄美は直ぐに道場から出た。  
「んだよ、要先生、どこ行ったんだよ。」  
10分程、何も無いまま時が過ぎ剣司は神聖な道場の畳の上に寝た。  
(ったく、咲良もだんまり決め込むし。なんなんだっての。)  
眼を瞑り、待っている間寝ようとしたが。  
「……剣司、動かないでね……」  
眼を開けると真正面、つまり剣司の体に跨る様にして咲良が立っていた。  
「な、え、何を………?」  
剣司の顔が恐怖に歪む、報復されると思ったからだ。  
だが、咲良は極めて優しく剣司の体の上に、引き締まった尻を乗せ。上体を曲げていく。  
剣司の道場着に包まれた体にその細い手を置き。  
「剣司……動かないでね………」  
いつもの気丈で男勝りな咲良からは想像できない程、淑やかな女の声。  
剣司は咲良の潤んだ瞳を見つめ。  
「なっ……なあ、姉御何する気………?」  
いや、理解していたが、有り得ない話だ。そう思った。  
 
咲良は頬を桜色に染め、  
「分かってるクセに」  
いつも通りの声色、だが湿っぽい女の声で答え。  
跨る様に座っていた腰を少しズラし。  
「さっきからアンタの………その……当たってるのよ。」  
顔を桜色どころか真っ赤にして言った。  
剣司も、その事実を咲良に知られてしまっていた事が分かると、途端に恥ずかしくなり顔が赤くなっていた。  
「咲良のしようとしてる事は判るさ……でも、理由が……?」  
「アンタが勝ったのがイケないのよ、」  
咲良は剣司に判らない話をした。  
「要流柔術は、その当主の娘は、子孫繁栄、流派を栄えさせる為に。初めて勝負に負けた者に処女を捧げないとならないの。」  
まくし立てる様に言ったが剣司は理解した、つまり剣司は咲良に勝った、そして咲良は剣司に初めて負けた。  
だから処女を捧げねばならない、という事だった。  
「それで、それでも良いのか。こんな………俺、でも。」  
剣司は理解したが、正直シていいものか判断つきかねていた。  
咲良の『はじめて』が俺なんかでいいのか。と。  
だが、咲良はコクリと小さく肯き。  
「して、……お願い、それとも………私の事、剣司は嫌い?…だよね。」  
大粒の雨が剣司の頬を濡らした。  
 
「……嫌なら、止めても……」  
剣司は、何時も気丈な咲良が泣いてるのを、不思議な気持ちで見ていた。  
剣司は泣きじゃくっている咲良を見て、笑った。  
「アハハ、何泣いてんだよ、姉御。」  
楽しげに笑う。  
「俺が姉御の事を嫌いな訳ねぇーよ、むしろ………」  
咲良の目尻に指をやり、涙を拭く。咲良は一瞬、ビクッとして眼を瞑ってしまっていた。  
眼を開けると、剣司のはにかんだ笑みが、視界一杯に見えた。  
「むしろ、なによ?」  
剣司は、腕を抱擁するか如く咲良の背中や腰に廻すと、優しく引き寄せる。  
「キャッ!?」  
短い、少女の悲鳴。  
軽く、であったが、ついた勢いはそのまま二人の唇を引き寄せた。  
当たる様な、軽い衝突。  
乾いた男の唇の感触が、咲良の柔らかな唇に伝わる。温かな、人の感触。  
咲良は直ぐに離れる、体ごと、しかし剣司の腕に逆らえず顔しか離せなかった。  
「剣司、アンタ……初めて、だったのに……」  
「じゃ、良かったじゃん。俺っていう、最高の男にしてもらえたんだから。」  
屈託無く剣司は笑い、そして咲良の顔を引き寄せ、再び唇を重ね合わせた。  
「んっ…ん……んん…んぅ………」  
ゆっくり、丁寧に行われる剣司のキス。咲良は最初、その愛撫を拒もうとしたが直ぐに受け入れた  
 
口の中を自分では無い、剣司が蠢く。  
歯茎を舐め、舌の裏を撫でる。  
私はソレに私の舌を絡ませる。柔術を習っている時と同じ部屋で、同じ姿で、同じ様にもつれ合う。  
剣司の手が咲良の尻を掴むと、優しく揉み、布一枚の上から内股を撫でる。  
一度して以来、ああなってしまう、オカシくなってしまう自分が怖くなって、それ以後しなくなった行為。  
その聖域の近くを他者の、剣司の手がマサグる。  
段々と、触られているという質感が、頭を占領していく。してこなかった為、逆に敏感になってしまった陰部は、履いている純白のパンティの一部を濡らしていた。  
咲良は顔を少しだけ離し、唇から糸の様に唾液が垂れた。  
「はぁ…はぁ…はぁ……ね?…剣司……」  
咲良は剣司の眼を見つめる、剣司はペロッと咲良のリップクリームがついた唇を舐めると。  
「姉御、じゃねぇや。咲良、いいのか?」  
短く聞く、咲良が小さく肯くと剣司は腕の拘束力を緩める。  
咲良は剣司から離れると、道場の中心で仰向けに寝た。  
剣司は立ち上がると、咲良の足下で膝まづき。  
「自分で脱ぐ?」  
フルフル、咲良は首を横に振る。  
剣司は肯くと。  
袴の腰部分、落ちないための帯を解くと、一気にスゥーッと脱がせた。  
 
咲良の筋肉の程良くついた細い足が露わになり、純白のパンティが道場の照明に照らされ輝く。  
ゴクッと剣司は唾を飲み込み、咲良の内股を軽く、少しだけ開く。そしてパンティの横に手をかける。咲良は少し腰を浮かせ、スゥーッと脱がせた。  
「よく見えないな、開いてよ、咲良。」  
剣司はいつものお気楽な声で言う、咲良は見せるのが恥ずかしかった。  
一度の行為以後、風呂で洗う時以外触れず見ずに来た陰部を、剣司がみて『変だ。』と言ったらどうしよう。しかも直に触られても無いのに、既に濡れている、処女だと言うのに。  
「剣司の、先、見せなさいよ。」  
少しの抵抗、しかし剣司は立ち上がると、道場着を手慣れた様子で全て脱ぎ、そして青いトランクスも脱いだ。  
既に勃起した、皮が引っかかってる陰茎を晒した。  
「どうよ?」  
腰をクイクイと振る、それに合わせ陰茎も上下左右に揺れる。  
「もうちょっと近くで見せてやるよ。」  
剣司は咲良の胸元に跨ると、手で差し出すように咲良の目元へ陰茎を突き出した。  
 
「ほら、どーよ、触ってもイイぜ。」  
まるで遊んでるかの様に言う剣司、咲良は顔をしかめ。  
「ちゃんと洗ってるの?なんか臭いわよ、コレ。」  
「なっ………」  
剣司は酷く落ち込んだ顔をした、咲良は小声で「ヤレヤレ」と呟くと。  
「洗ってやるよ、ほあ。」  
口をあんぐりと開く、  
「ふぁっふぁっと、ふぃれほを。」  
開けたまま喋る咲良。  
「良いんだな、じゃ、入れるぞ。」  
剣司は言うと、皮を剥き、咲良の口の前に差し出す。  
「舌で洗ってるとこみたいからさ、いいだろ、な?」  
「しょーがないなぁ。じゃあ。」  
舌から咲良の舌が舐めてきて、ペロンと亀頭を一舐めすると、寝たまま舌でペロペロ舐めるが。  
「舐めづらい……」  
咲良が文句を言うと剣司は  
「仕方ないなぁ、んじゃ。」  
咲良の口の中へ陰茎を入れた。  
咲良の口の中で亀頭が"洗浄"されていく、柔らかな唇があむあむと竿をはむ。  
「むー……」  
今一、こう、上手くないなぁ。剣司はそう思い、覆い被さるように四つん這いになると、腰を振り始めた。  
「しっかり、くわえといてくれよ。」  
加減無く振る為、下になっている咲良はたまったもんでは無かった。  
喉を突くかのような陰茎の動き。しかし  
 
しかし  
咲良の口は陰茎をしっかりくわえていた。  
「おほっ……こいつぁ、なかなか……」  
苦しさで涙が出る、だが、何故かこの状況に自分の感情は高ぶっていった。  
「うぐぁ……駄目だ、でる。出すぞ!」  
「むうぅ……やめっ………」  
陰茎から大量の白液が口の中へ射精される。  
「うぅぅ………はあっ」  
剣司は出し切ると横にゴロンと転がると、白液と涎がそこら中に飛び散った。  
咲良は口の中には納めきれず、首を横に向け、吐き出す。濁った液体が畳を汚した。  
二人の息づかいだけが広い道場に木霊する。  
剣司は立ち上がると、  
「じゃー、次は咲良の番だな。」  
無邪気に半裸の咲良に笑い掛けた。  
 
咲良は答えなかった、イヤ、息が乱れ喉に液が絡まり、上手く発声できず答えられなかった。  
剣司は咲良の足下にトントン歩くと、しゃがみ、細い足首を掴み。  
「じゃ、御開ちょお〜♪ってね。」  
「……バカか?」  
咲良の呻きは無視し、剣司はゆっくりと咲良の足をV字に広げていく。  
「アレ?…なんで、隠してるの?」  
咲良の秘所は、少女にしては若干大きめな手により、隠されていた。  
「あ、あ…いや、その………どうしても見せなきゃダメ、か?」  
咲良は眼を反らし、視線が虚空を泳いでいる。  
「いや、どうしても。って訳じゃ、無いけど。」  
咲良の足から手を離し、ペタンと足の裏を畳に着かせる、剣司から見ると、足はちょうどM字の様になっていた。  
「そうだ、昔さあ……」  
突然、剣司は話題を変えた。  
「咲良のげた箱にラブレター入ってた事あったろ。」  
「ん?ああ…………まさか!?」  
首をあげ、剣司を見る。  
剣司はニヒッと笑い、自分を指さし。  
「俺俺、俺が入れたんだよ。」  
「な……なんでよ。」  
咲良は怒りより先に驚きと疑問が浮かんできた。  
「分かんない?」  
上体を起こし、剣司の顔を見る。そして一つの結論に至った。  
 
咲良の上気した顔に色々な表情が混じる。  
「まさか……うそ……だって、私…」  
泣きそうな咲良の言葉を遮り、  
「さっきさ、咲良、イヤなら止めてイイ。って言ったろ?」  
咲良は小さく首肯し。  
「はぐらかしたじゃない……剣司は、剣司も私の事嫌いなんじゃないの。」  
「はぁー、どーーして、んな事言うかなぁ………」  
ガックリと肩を落とす。  
「昔っから、俺、咲良の事………」  
好きだった。  
そう言おうと思ったが、照れや断られた時の事を先に考えてしまって口をつぐんでしまった。  
「………何よ、またはぐらかすの?」  
「……っ……んなんじゃねぇけど………言わなくても分かるだろ。」  
「プ、フフ………何よソレ?」  
「なぁーーっ、つまり、俺は……」  
言おうとしたが口の前に手をあてられ。  
「『言わなくても分かる。』って思ってるなら、口にしてもらわくてもいいわよ。」  
細く、切れ易い糸。  
「じゃあ……」  
だけど繋がってる、端と端に人が居る限り、決して切れない糸。  
「剣司……だけよ…こんな…」  
「ああ、分かってるよ。」  
信頼とは少し違うかも知れないが、似た類の糸、繋がり。  
軽く唇を重ね、微笑みあう。  
 
「あっ、そうだ。」  
「何よ?」  
剣司は笑い、咲良の身体を軽く押し、倒す。  
「っ……なにするのよ?」  
「へへへ……」  
剣司は咲良の顔を跨ぐと、咲良の股間の方へ顔を向ける。  
「こうすりゃ二人共気持ちイイだろ。」  
得意げに言う剣司、しかし  
「なっ!なに!?…なわぁっ!!?」  
ひっくり返され、逆に咲良にマウントポジションを取られた。  
「私としてはこっちのがいいわね。」  
正直、さっきのはただ苦しいだけでしかなかった。  
喉を突かれて、飲み込めない程の大量の汁を口の中でブチマケられるのは、一度でゴメンよ。と思っていた。  
すると  
「なぁ、咲良。お前上でいいから、もうちょっと腰下げてよ。」  
確かに見ると、高かったので、腰を下ろすと、下ろしすぎてしまったのか、内股、秘所に何かが触れた。  
振り返ると、剣司の顔が股の中に完全に埋まっている。今感じる、何かが触れている感触は………  
「あっ、ゴメン!?」  
剣司の口元を押さえ付け、塞ぐかのように咲良の股が当たっていた。  
「あ?ああ、でも良い臭い。だぜ?」  
「……バカ言って。……ヒャンッ!!?」  
何かが割れ目の入り口を舐めた感触、ザワッとする様な、そんな感触。  
 
「ちょっ……なめ……なんで…舐めるのよ……」  
その感触の性で、腕から一瞬力が抜け、剣司の上にへたり込む。頬に暖かく、濡れたナニが触れる。  
「なんでって……このまま入れたら、痛いらしいから。まずは咲良の穴の中を潤滑液でいっぱいにしないと。」  
「……ハァ…アッ……だからってェ……舐め……ンッ……ハァ……無くったって…ア……良いじゃない……」  
ブルッとする快感が身体の中を駆け巡る、剣司の舌が舐め、咲良の感じやすい場所に触れる毎に痙攣する。  
「ヘヘッ……イイ声で無くなぁ、咲良は。」  
「ん……ンゥ…………ばか…」  
咲良は突っ伏したまま、剣司の竿を頼るか如く握っている。  
剣司の舌は、咲良の声でコツを掴むと、ソコを重点的に弄くる。  
段々、咲良の身体がビクビクとした痙攣と言うより、震えに近づいてくる。そして………  
「………ハァ…ハッ…ハッ……ン……ンゥウッ!!?…………ああ」  
ビクンと身体が強い、最大震度で一度大きく揺れ、力が抜ける。  
「あれ?咲良、イッちゃったのかよ………って……うわっ!!」  
達したことにより、力が抜けた咲良の身体。  
 
しかし、余程快感だったのか、黄金色の液体が激しく剣司の顔を洗っていく。  
剣司の顔からほかほかと湯気が昇り、畳が変色する、そして咲良は漏らした事を理解して、恥ずかし気に剣司の股に顔を埋めた。  
「………えーと、そんなに気持ち良かった?咲良。」  
咲良はしかし答えず。  
「あの、さ。………出来ればで良いんだけど、腰上げてくれよ。目の保養になるけど、意外に咲良のおしっこの臭いが………」  
「ゴメン!!」  
腰がシャッと上がり、四つん這いになる。  
剣司は抜け出ると。  
「ねっ、入れていい?爆発寸前なんだけど。」  
咲良は小さく頷き、良いよ。と言った。  
剣司は咲良の土手に指をあて、ムニッと押し開く。  
「んじゃ、マークフュンフいっきまーす。」  
正直言うと、剣司はこの瞬間を楽しみにしてた反面。怖かった、前に見た本によると膜を破られた瞬間の痛みは、凄いらしい。  
それを考えると、自分の事では無い物の、怖くて、冗談でも言わなかったら、気持ちがヘコんで直ぐ萎えそうだった。  
「うっ……キツイ」  
片手を咲良の腰にあて、力を込める。  
しかし、締め付けるかの様な締まりに、上手くするっと入っていかなかったが………  
 
「……ゥゥ………ハゥッ………!!?」  
先端が何かに触れた感触、咲良の呻き、あっさり迎えた破瓜の瞬間。  
しかし、意外に咲良は痛がらなかった。  
(そうか…あれは漫画だから大げさに書いてただけ、って事かよ。……なら)  
剣司は迷わず、本能の赴くまま、腰を振り始めた。  
ヌルヌルしてて、だけど締まった膣の中の触り心地。まるで吸い取られる様な。  
それはオナニーなんか目じゃねぇ位、気持ち良すぎて、俺は……あっさりと。  
「………ウッ!」  
「えっ!?もう?」  
イッてしまった。  
開始18秒の悲劇だった。  
 
 
一部湿った畳の上に上だけ道場着を着た咲良と、全裸の剣司が寝ていた。  
その手は弱く、しかし、しっかりと握られていた…………  
 
 
fin  
 

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