「てな訳で、突然に二人の子供が出来た訳だが」
「パパにしてみればそうでゴザルなぁ。」
「お母さんと知り合って一週間で寝て起きたら・・・だもんね。」
にしては余裕がありそうな辺り、武らしいといえばらしい。
というか何も考えてない。
「なあ、これまでにどんな事があったか俺に教えてくれないか?」
「フフ。それは私から説明するわ。」
どっからか優春が現われた。
「むむ!? お前は胸が大きくて髪が長いちょっとお得な方の優じゃなかい。」
「・・・・アンタが17年前の私の事どう思ってたかよ〜く分かったわ。」
バキッ!!
言うが早いか優春のハイキックが武の即頭部に炸裂する。
しかしタイトスカートが捲くれて白いレースの色っぽい下着が見えたので勝負はアイコだ。
「ごほん。話を始めていいかしら?」
スカートの裾を直しながら話を始める。
「お、おう。しかし・・・まあ何ていうかもう少し手心を・・・・・」
首をコキコキ鳴らしながら頷く武。
優春の剣先、やや熱いか。
「実は、この二人の身体には父親が残した光子ロケットの秘密が隠されているの!」
「な、なんだってぇっ!?」
キバヤシ並に驚いてみせる武。つーか父親はお前だろう。
「・・・・・イキナリ何を言い出すんだろう。この優は?」
「こういう所、なっきゅ先輩のお母さんでござるなぁ。」
ネタにされ呆れる双子を尻目に二人のやり取りは続く。
「でね。それを狙ってライプリヒ製薬はホクトと沙羅を追っていたのよ。」
「なんでライプリヒの連中が光子ロケットの秘密を?」
「・・・・実はね。ライプリヒ製薬の正体は、宇宙からやって来たライプリヒ星人だったのよ!」
「そ、そうだったのか!! それで二人を狙ってたのか。」
異様に話が大きくなる。と同時に真実があさっての方向に逝ってしまった。
二人ともボケで突っ込まないからいつまでも帰ってきそうにない。
「沙羅には設計図を。そしてホクトには宇宙人に対抗する銀の力。シルバーの力が与えられたの!」
「・・・・・シルバー仮面、か。 だが一つ聞きたい。」
真面目な顔で聞く武。
「そのシルバー仮面。変身にポーズは両手をパシっとやってアタック!か。それとも両手を広げてシルバー!か。どっちだ?」
「・・・・・・両手をパシっでアタック!よ。」
「うむ。それは良いシルバー仮面だ。流石は俺の息子!」
膝を叩き、満足そうに頷き合う武と優春。
「シルバージャンプはつむじ風だよな。」
「シルバーキックは命がけよ。」
話は盛り上がるものの全然核心には近づかなかったり。
そんなグランドフィナーレの一コマ。