「パパ・・・・私。私ね。汚れてるんだ。」  
「おい。それって・・・」  
会ったばかりの父親にポツリと身の上を話し出す沙羅。  
「そう。拙者のこの手は数々の情報網を蹴破り、ハッキングを繰り返したの。」  
過去の独白。しかし暗い過去というより黒い過去だ。  
ティーン誌にありがちな悩みというよりゴルゴ13に近い。  
しかも趣味でやってる辺り性質が悪い。  
「ほほう。」  
「この前だって攻勢防壁を3つ乗り越えて公安6課の心臓部に進入したんでござる。」  
段々と自慢話っぽくなってきた。  
「・・・・こんな変な娘。パパは嫌だよね。」  
「バカ! そんな事いうなよ。俺は全然気にしないぜ。流石は俺の娘と誉めてやる♪」  
いや気にしろよ。つーか親なら怒れ。むしろ人としてアカンやろと。  
「パパぁ!」  
感極まって飛びつく娘を無闇やたらにいい笑顔で抱き寄せる武。  
「娘よぉ!」  
傍から見てたつぐみとホクトが呆れてたとか何とか。  
「・・・・父娘ね。」  
「ホントだね。」  
そんなグランドフィナーレ。  
 
 

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