「それじゃあ、いくぜ?」  
そう言って桑古木は肉棒にゴムをかぶせた。  
「あ・・・桑古木、なんか怖いよ」  
優春が不安げな瞳で顔を見つめる。  
「大丈夫、ゆっくりいくから」  
桑古木は肉棒を手でささえると、静かに優春のもとに引き寄せる。  
「なんだか・・・すごく大きいね。ほんとに大丈夫なの?」  
「落ち着けって・・・ほらもうすぐだ」  
刹那、パチンと何かが弾ける音がかすかに聞こえた。  
「つうっ!い、痛い・・・」  
「平気か?優春?」  
「ううう〜桑古木のウソつき。思いっきり痛かったじゃない」  
優春は自分の人差し指の根元にひっかかっている輪ゴムを見て、うらめしそう  
に言った。  
「何言ってんだよ。トランプで負けたほうが、指に輪ゴムをかけてもらって、  
それを相手にひっぱらせるっていう罰ゲームをやるって約束だったろ?」  
「だけど・・・あんなに大きくひっぱってから離すんだもの。思いっきり  
勢いよく指に輪ゴムが当たったじゃないのよ〜」  
「それぐらいやんなきゃ罰ゲームの意味がないの」  
「キー!桑古木、もうひと勝負よ!」  
優春は手元のトランプをかき集めると、再戦を挑むべく猛烈な勢いでシャッフル  
し始めた。  
 

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