魔女のサララはこの小さな町の、小さなお店の、小さな店長さん。  
 チョコはサララのお手伝いをする、チョコレート色の毛並みをした、とても賢い猫です。  
 二人は…いいえ、一人と一匹は、今日はお得意様の騎士団グループと会いに、お城までやってきました。  
 サララは前に垂らしたピンク色の髪の毛の内側から、キラキラした視線をのぞかせてチョコとお話します。  
 
「…それでね、チョコ。ライアットさん、意外と可愛い小物が好きなのよ」  
「はいはい、知ってるよ。いつも一緒に店番してるでしょ?」  
 
 チョコは呆れ顔で相槌を打ちました。サララはお得意様の話をするとき、いつも嬉しそうです。  
 
「この前選んであげた綺麗な人形、大事にしてくれてるといいなあ。  
 ライアットさん、いつも顔を真っ赤にして買っていくのよ」  
「だから知ってるって…アレ? あそこにいるの、ライアットじゃないの?」  
 
 サララは王宮の中庭に視線を移しました。  
 白い花が池の周りを飾り、水面は太陽を映して輝きます。  
 庭を取り巻くお城の真っ白な壁はとても清潔な色で、  
 高い塔の窓辺まで、長いつる草が花を咲かせながらその壁を伝って伸びているのは、  
 まるでおとぎ話のお城そのものの光景で、思わずうっとりしてしまうくらいでした。  
 
 そしてその中庭から、空を見上げている金髪の青年が一人います。名前をライアット。  
 サララの店にやってくる騎士達の中でも、一番のお得意様です。  
 駆け寄ろうとして、サララは途中で立ち止まりました。  
 ライアットが空に向かって、手を振っているのが見えたのです。  
 サララが視線を上に上げると、高い高い窓の中から、白くて細い腕が手を振り返していました。  
 
「オーロラ姫だ」  
「ああ、あのお姫様」  
 
 オーロラ姫は、この王国のお姫様です。  
 器量よしで、偉ぶったりしない優しい女の子なのですが、  
 もうお年頃だというのに、サララでさえ首を傾げてしまうくらい子供っぽい性格がたまに傷でした。  
 そんなオーロラ姫ですから、窓から首をのぞかせて「すぐそこに行くわ」と大きな声で叫ぶのが、  
 ライアットだけでなく、サララにまで聞こえてしまいます。  
 ついつい、サララは近くの木陰に隠れて、お姫様が中庭に降りてくるのを待ちました。  
 
「なんで隠れる必要があるのさ。ねえ」  
 
 チョコが何と言おうとも、こういうときは隠れて見守ることになっているのです。  
 木陰から首をのばしている小さなサララの後姿を見て、お城の侍女たちがハテ、と首を傾げました。  
 
「オーロラ姫、わざわざすみません」  
「いいえ、せっかくライアットがプレゼントしてくれるんですもの」  
 
 じりじりっ、と、サララは身を乗り出します。  
 お店で見せたより十倍も真っ赤な顔のライアットが、オーロラ姫に綺麗な包みを差し出しました。  
 
(あっ、あれ……!)  
 
 サララはその包みに見覚えがありました。  
 包みの色から大きさ、リボンの結び方まで、サララはよーく知っていました。  
 もちろん、その中身だって知っています。  
 だって、それはサララが小さな手で、心をこめて包んだ人形だったのですから。  
 
「まあ、ステキな人形!」  
「よかった、気に入っていただけて」  
 
 オーロラ姫が嬉しそうに笑い、ライアットはもっと嬉しそうに笑いました。  
   
「あーあ、だらしない顔しちゃってさ。鼻の下が伸びるって、ああいうのをいうんだよね」  
 
 チョコは軽口を叩きましたが、サララの口からはため息がこぼれただけでした。  
 チョコに相槌も打たずに、そっと二人に背を向けます。  
 目元を覆っているふわふわの髪の毛が、少しだけ湿って滲んでいました。  
 
「あれっ? サララ、もう帰っちゃうの? 騎士団の人達に挨拶するんじゃなかったっけ?」  
 
 チョコにはサララの考えていることが全然わかりませんでした。  
 チョコはオスの猫で、サララは女の子だったのですから、それは、当たり前のことでした。  
 
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 一人と一匹が魔女のお店に帰り着くころ、日はもう暮れかかり、空は真っ赤でした。  
 サララの頬も、それに負けないくらい真っ赤なのは、別に恥ずかしがってるからではありません。  
 青い空が夕焼けの色に変わるように、悲しい気持ちはいつの間にかイライラした気分に変わっていました。  
 迷惑したのはもちろん、隣を歩くチョコでした。  
 
「失礼しちゃうと思わない?」  
 
 鼻息の荒いサララなんて、とても珍しいものなのですが、面白がってはいられません。  
 ヒステリー気味の女の子のなだめ役なんて、  
 きっとこの世で一番そんな役回りに違いないと、チョコは思いました。  
   
「私、ライアットさんが喜んでくれると思っていつもは扱わない商品を仕入れてきたのよ。  
 なのに人にあげちゃうなんて、ライアットさん、みそこなったわ」  
「あのね、サララ」  
 
 小さな額に汗を浮かべながらチョコはゆっくり諭しました。  
 
「サララはお店の店長さん、ライアットはお客さんでしょ。  
 お客さんが店で買ったものをどうしようと、勝手じゃないか」  
 
 サララはまだ不満そうな顔をしながらも、口を閉じました。  
 サララのお店。魔女の店。帰ってきた我が家の看板は、  
 チョコが正しいよ、と、少女の膨れっ面を笑っているようでした。  
 
「でもね」  
 
 と、サララがもう一度口を開いたのは、屋根裏のベッドに転がった後のことです。  
 白いブラウス姿になったサララがぼんやりと見つめた窓の外は、もう、星の世界でした。  
 
「やっぱり傷つくのよ。こういうの」  
 
 にゃあ、とあくび交じりにチョコはサララを見上げました。  
 
「もういいじゃない、サララ。別にあいつのことが好きなわけじゃないでしょ」  
「そうだけど…」  
 
 そうだけど、と、口の中で呟いて、サララは大きくため息をつきました。  
 
「だけど、これは乙女心の問題なの」  
「オトメゴコロぉ?」  
 
 チョコが素っ頓狂な声をあげます。サララはプイ、と顔を逸らしたまま、大きく頬を膨らまします。  
 
「私だって女の子なんだから。女の子扱いしてほしいもん」  
「それが、オトメゴコロ?」  
 
 チョコにはさっぱりわかりません。  
 
「どうでもいいけどサララ、あんまりほっぺた膨らましてると、太るよ」  
 
 乙女心のことがわからなくても、チョコは賢い猫でした。  
 何しろ、言い終わるや否や、すぐにその場を飛び跳ねて、窓の外に逃げていったのですから。  
 その直後、チョコのいた場所に真っ白な枕が飛んでいきました。  
 さらにしびれ草、毒草、毒リンゴまで飛んでくるのを見て、  
 チョコはしばらく外で寝た方が安全かな、と、思いました。  
 
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 次の日になっても、サララは不機嫌でした。  
 いいえ、なにも、ずっと怒っていたわけではありません。  
 お客さんには、いつも笑顔のサララです。  
 でも、ちょっとした隙に大きなため息が口をついて出たり、  
 いきなり商品の血塗られた剣を思い切り握り締めたり、  
 魔女のお店は、ちょっと憂鬱な雰囲気に包まれていたのです。  
 もしこれが乙女心なら、人間の女の子って、とっても不幸な生き物なんだな、と、チョコは思います。  
 でも、もっと不幸だったのは、そんなサララのお店に何食わぬ顔で入ってきたライアットでした。  
   
「コホン、じ、実は……」  
 
 ライアットの顔が真っ赤なのは、可愛いものを買いに来た証拠です。チョコは思わず前脚で目を覆いました。  
 
「か、かわいい小物とかあtgyふじこ」  
 
 べちゃっ。  
 カビくさいゴミ。  
 地下生活が長かったため、マリモ状になったゴミがライアットの顔に張り付きました。  
 
「ごめんなさい、手が滑って」  
 
 全力で投げつけた姿勢のまま、サララは言いました。  
 チョコは背筋がピリピリ震えて、全身の毛が逆立つのを感じました。  
 
「ぶっ…コホン…い、いえ。誰でも手が滑ることはありますからね」  
 
 ゴミを被ってもライアットは爽やかです。チョコはちょっとだけ、この若い騎士を見直しました。  
   
「そ、それで、その…なにか、可愛いものとか…」  
 
 サララは手元に目をやります。  
 魚のホネ、牛のフン、ネズミの死骸、こわれたガラクタ。投げるものはたくさんあります。  
 けれど、イライラの後に必ずやって来る大きなため息と、  
 目の奥に滲んだ熱いものがサララの気持ちを沈ませます。  
 そして小さな魔女の小さな掌は、まるで何かに導かれるように、一つの商品を選んでいました。  
 
「………!」  
 
 上目遣いで、何も言わずにライアットの胸の前に突き出します。  
 それは魔女の人形。  
 緑色の帽子に白いエプロン、ピンク色の髪の毛が可愛らしい、  
 誰が作ったのかわからないけれど、サララとそっくりの人形です。  
 
「………」  
 
 ライアットの胸を突くように、さらに人形を突き出します。  
 ライアットは、少し困った顔をしました。だって、これはサララの意地悪なのですから。  
 サララの人形をオーロラ姫に贈るなんて、できるはずがありません。  
 
「これ……どうですか?」  
 
 サララがやっと口から漏らしたのは、蚊の鳴くような細い声でした。  
 
「ええと、そうですね…」  
「可愛くないですか?」  
 
 下から覗き込んでくるサララの姿に、ライアットは思わず、ドキリとしてしまいました。  
 サララは髪の毛の間から、じっとライアットを見つめています。  
 チョコはその二人の姿を、不思議なものでも見るかのような顔で眺めています。  
 
 魔女の人形を抱きすくめるように受け取ると、  
 ライアットは自分がサララの肩を抱きしめたかのような気分に襲われました。  
 そしてサララも、まるでライアットに抱きしめられたみたいに、胸がドキドキするのを感じました。  
 
「ええ、サララさん、可愛いですよ。この人形、頂きます」  
 
 可愛いといわれたのが自分なのか人形なのか、サララは一瞬、戸惑いました。  
 値段は割増でしたが、ライアットは嫌な顔一つせずに買っていきました。  
 そしてライアットの姿がドアの外に消えて、ショーウインドウの前を通って小さくなっていくのを目で追って、  
 サララはこの日、一番大きなため息をついたのでした。  
 
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 早々と、日が沈みます。  
 サララはため息ばかりで一日を終えました。  
 こういう時、夜はいつもより早くやってくるものです。  
 
 サララのヒステリーを恐れて、チョコは窓の外。  
 いつもより広い屋根裏部屋は、いつもより空っぽなサララの気分をよりいっそう切なくします。  
 白いブラウス一つの姿になっていつものベッドに倒れこむと、やっぱりライアットの顔が浮かんできました。  
 
「はぁ……」  
   
 ため息と共に自分の身体を抱きしめると、ライアットに人形を渡したときのことを思い出しました。  
 ライアットに抱かれていったサララの人形は、今はどうしているのでしょう?  
 サララの両腕が、自分の肩をぎゅっと握り締めます。  
 
「ライアットさん……」  
 
 その頃、お城のライアットも、あの人形のことを考えていました。  
 オーロラ姫へのプレゼントにするわけにもいかず、自分の部屋のベッドの隣に飾っておいたのです。  
 ボタンの瞳はとてもつぶらで、窓辺に腰掛けた小さな魔女は、本当にサララとそっくりでした。  
 
 こんな話を知っていますか?  
 心をこめて、大切に扱われた人形には、魂が宿るのです。  
 だから、魔法の品を欲しがる人に人形を薦めると、大喜びで買っていくのです。  
 
 サララは魔女です。そして、この人形にはサララの色々な気持ち…  
 イライラとか、悲しさとか、甘酸っぱさ。サララの乙女心が、いっぱいに詰まっていたのです。  
 だから、サララが自分を抱きしめたのと同じ時間、  
 魔女の人形が小さく柔らかい腕で、自分の身体を抱きしめたとしても、何の不思議もありませんでした。  
   
「ライアットさん……」  
 
 人形の口が、ライアットの名前を呼びました。  
 ライアットの目は、サララの人形に釘付けになってしまいました。  
 ライアットには、まだ、何が起こっているのか、わからないのです。  
 ただ、サララの声だけは、はっきりと聞こえました。  
 
「ライアットさん…私だって……」  
 
 そして人形は肩を抱きしめていた手を少しずつずらしていきました。  
   
 サララの掌が、薄いブラウスを通して自分の胸を触っていきます。  
 まだ小さいけれど、形よく膨らんだ二つの胸。  
 サララは恐る恐る、ゆっくりと揉みほぐしていきました。  
   
「ン……わ、私だって、女の子…む、胸だって……」  
 
 薄い絹の感触が、肌と擦れあいます。  
 柔らかくて、滑らかな刺激が、サララの小さな胸を撫で回していきます。  
 そして桜色の突起…乳首が指と触れ合うたびに、サララは両目をつぶってピクッと震えます。  
 
「あン……っ!」  
 
 サララはこんなことをするのは初めてでした。  
 けれど、自分が女の子だと証明したいと思ったら、自然と体が動いていたのです。  
 
「あっ……ハァ…ぁ……ら、ライアット…さん……っ…くぅっ!」  
 
 どうしてこんな声を出しているのか、サララにはわかりません。  
 けれど、だんだん息が乱れてきて、乳首を何度もいじりまわしているうちに  
 サララの声はうわずった切ないものに変わっていったのです。  
 
「んん………っ! は、はぁっ、はぁ、ぁん……っ!」  
 
 ライアットの耳も目も、サララの人形に釘付けです。  
 ライアットの目の前で、サララそっくりの人形が、サララそっくりの声で艶かしく喘いでいるのです。  
   
「さ、サララさん…?」  
 
 思わず両の手で、人形をわしづかみにしてしまいました。  
 
「きゃっ!?」  
 
 サララは悲鳴を上げてしまいます。  
 突然、見えない手が自分の身体を抱きしめたように思ったからです。  
 けれど、強い力で押さえつけられながら自分の身体を触っていくのは、とても刺激的に感じてしまって  
 サララはブラウスの中にまで手を入れて、胸を直接触り始めました。  
 
「あ…ァ……! ライアット…さん…わたし、女の子だって…はぁ…ぁ…なのに、なのにぃ……」  
 
 ますます激しく身をくねらせる魔女の人形に、ライアットは顔を近づけていきます。  
 
「サララさん…サララさんの……」  
 
 ライアットの指が、人形の胸をなぞっていきます。  
 
「ひっ!? あ、ぁ、ぁ……あぁっ、何っ? アッ!?」  
 
 ライアットがどんなに優しく触れていても、サララには激しすぎる愛撫でした。  
 自分自身の、まだ知らない感覚に恐る恐る撫で回していたサララと違って、  
 ライアットの愛撫には遠慮がありません。  
 痛いくらいにサララの胸はぐりぐりと揉まれてしまいました。  
 
「あぁっ、だ、ダメッ、こ、怖い…怖いよっ…ぁ…んんっ…!」  
 
 誰かに胸を触られている……。急に恥ずかしさと怖さがサララの頭に入り込んできました。  
 けれど、怖いのと同じくらいに、体の奥から……  
 足の付け根の奥の方から、熱いものがにじみ出ていたのです。  
 
「はぁ、はぁ、あ、あぁっ…!」  
 
 内股に閉じた両脚の間に腕を滑り込ませて、サララは綺麗な割れ目に指を伸ばしました。  
 割れ目は糸を引く粘ついた液体で湿っていて、軽く触れるだけだったというのに、  
 ヌルリと割れ目の中にまで指が入り込んでしまいました。  
 
「んぅーーーーーっ!!」  
 
 ビリビリと痺れるような感覚が全身を走ります。  
 サララは、そこがエッチな場所だということも、よく知らない女の子だったのです。  
 
「んっ、あ、あっ、わ、私、わたし……ひぃんっ!」  
 
 サララの指は、本当は割れ目の一番浅いところで止まっています。  
 けれど、この小さな魔女には、まるで体の奥まで貫いてしまったような刺激的な体験でした。  
 そのまま小刻みに指を曲げたり伸ばしたりして、サララはガクガクと身体を震わせました。  
 
 ライアットにも、それが良く見えました。  
 人形のアソコの部分が、じんわりと濡れていきます。  
 それは、サララの恥ずかしい液体そのものでした。  
 ランプの光でキラキラ輝いたその可愛らしい水を、ライアットは舐めてみたいと思いました。  
 それは、サララの一番恥ずかしい、一番大切な、一番女の子らしい液体だからです。  
 
「サララさん…私は…あなたを……」  
 
 ライアットは人形の両脚を、グッと押し上げて、大切な場所を丸見えにしました。  
 
「あぁっ!!」  
 
 サララの脚が強い力で押さえつけられ、まるで子供のおしっこの体勢のような、あられのない姿になってしまいます。  
 
「あっ!? だ、誰なのっ、ダメ、ダメダメだよっ、恥ずかしいのっ、嫌ぁ…!」  
 
 ライアットの舌が、人形のアソコをペロリと舐めます。  
 サララの割れ目に、生暖かい、濡れた柔らかい感触がベロッと走りました。  
 
「ひぃぃぃぃっ!!」  
 
 初めての感覚がサララのアソコを襲います。  
 サララの指は、とっくに動きを止めています。  
 いやいやと首を必死で振っています。  
 サララは、もうこれ以上の気持ちよさはいらないのです。  
 怖くて怖くてたまりませんでした。  
 けれど、サララの女の子の部分を知ってしまったライアットは、止まりません。  
 
「あぅっ! も、もう、もうやめて…これ以上、怖いの……お願い……ひぃっ、あ、やン…っ!」  
 
 ライアットの舌が何度も何度も、サララの割れ目に押し付けられました。  
 べちゃ、べちゃ、と、いやらしい音が響きます。  
 サララはそのたびにビクビクと身体を痙攣させて、逃げ出すように腰を揺らしました。  
 サララのアソコは、もうエッチな液でいっぱいです。  
 そこをいやらしい舌が容赦なく弄んで、サララの恥ずかしい気持ちと身体を苛めるのです。  
 
「あぁっ、こ、怖いのっ、怖い、怖いぃっ、あっ…ふぅっ! はぁ、ら、ライアットさんっ、助けて……ひぅぅっ!」  
「大丈夫ですよ、サララさん。怖くありませんから…」  
 
 ライアットはさらに舌を押し当てました。  
 
「ぃやぁぁっ! アッ! 中が、ダメ、ダメぇっ、おか、し、くぅっ!」  
 
 サララは、まるで舌が割れ目の中にまで入って、奥まで舐め回されているような快感に責め立てられます。  
 どうしていいのかわからなくて、泣きながらビクビクと震え続けていました。  
 
「嫌ぁ、だめ、だめぇ…死んじゃう、あぁっ! ハァ…ハァ…もぉ、もぉダメなの…ひっく…あぅっ…うっ…!」  
 
 人形のアソコも、エッチな液でいっぱいです。  
 ライアットは舌をクリクリとそこに押し当てながら、一気にその液を吸い上げました。  
 
「ひゃっ!? あぁっ! 嫌ゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ!!」  
 
 ちゅう…チュウ…ズジュゥウ……ライアットの口がサララの割れ目を吸っていきます。  
 サララのアソコが潮を吹くように、勢いよく恥ずかしい液を漏らします。  
 漏れた液体の全てを吸い尽くそうとライアットがさらに吸い上げるので、  
 サララの絶頂は簡単には収まらせてもらえませんでした。  
 
「あぁ…あぁ………」  
 
 最後にはもう、気落ちいいのか、苦しいのか、わからないくらいに吸い上げられて、  
 サララは泣きながら果ててしまいました。  
 
 ライアットは最後の一滴までサララのアソコを吸い上げると、大きく息を吐きました。  
 そして、とても優しい目で人形のボタンの目を覗き込むと、  
 
「サララさんは立派な女の子ですよ」  
 
 と、微笑みかけました。  
 
 けれど、ライアットはとても運の悪い青年でした。  
 何しろ、こんな時に限って、悪いことが二つも続いたのですから。  
   
 一つ目の不幸は、たまたまドアの鍵をかけ忘れていたこと。  
 もう一つは、オーロラ姫がとてもおおらかな性格で、  
 何も考えずに男の人の部屋に入ってしまうような女の子だったことです。  
 
「ライアット、話し声が聞こえたけど、誰か来てるのかしら?」  
 
 ばたん、と、ドアが開きます。  
 そこでオーロラ姫が見つけたのは、人形のアソコに顔を埋めた、金髪の青年の姿でした。  
 ばたん、と、ドアが閉じます。  
 
「えっ…? ひ、姫様…?」  
 
 慌ててライアットが振り向きます。  
   
「ちょ、ちょっと待ってください。これは…」  
 
 と、またもや、ばたん。  
 ドアの向こうには、慈しみに満ちた笑顔のオーロラ姫の姿がありました。  
 オーロラ姫は、汗を滲ませたライアットにゆっくりと微笑みかけて、優しい口調で言いました。  
 
「大丈夫、ライアット。私は貴方の味方よ」  
「い、いえ、何かソノ…ひ、姫は誤解なさっています」  
 
 うろたえた口調のライアットとは反対に、オーロラ姫は静かに瞳を閉じて、ゆっくり首を振りました。  
 
「いいのよ、ライアット。私にはわかってます。だから隠さなくても大丈夫」  
「ひ、姫! 何がわかったんですか!」  
「でもね、ライアット」  
 
 ライアットの言うことを全く聞かずにオーロラ姫は続けました。  
 
「お人形さんはお話もしてくれないし、結婚もできないのよ」  
「そうではなく…はっ! そ、そうだ!」  
 
 思い出したようにライアットは人形を揺さぶって、大声で話しかけました。  
 
「サララさん! サララさん! 返事してください! 私の無実を証明してくださいよ!」  
 
 魔女の人形は、だんまりです。  
 だって、人形なのですから。  
 気がつくと、オーロラ姫はドアの後ろに隠れていました。  
 
「あ、あの…姫…?」  
「私…貴方の味方です…でも……」  
 
 悲しそうにオーロラ姫はうつむきました。  
 
「貴方は遠いところにいるのね…さようなら……」  
「ちょ…ちょっと? 姫ぇ!? ね、ねえサララさん! なんで返事してれないんです!?」  
 
 サララがだんまりなのも、仕方の無いことでした。  
 サララはあんまり激しく責め立てられて、気持ちよすぎて気を失っていたのです。   
 ライアットくん、自業自得ですね。  
 
 次の日の朝、窓の外から帰ってきたチョコは、  
 サララがとんでもない姿で眠っているのを見て、たいそう驚いたそうです。  
 
「ねえ、サララ。どうなってんの?  
 これがオトメゴコロだったら、ボクはやっぱり理解できないね…」  
 
 だけどこれも、オトメゴコロなのでした。  
 
 
 
 
 
       「魔女の人形」  
 
 
 
 
       お し ま い  
 

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