「こんにちわ、まじょとねこさん」  
「ふたりはワケアリなの? キンダンのカンケイなの?」  
「いいなあ、いいなあ」  
 
 子供っぽい魔物たちがそう囃し立てるたびに、サララは苦笑してこう言った。  
 
「ばかね。ただの魔女と使い魔よ」  
 
 それを聞くたびに、ボクの胸はちょっとだけ痛んでた。  
 そう、ボクはサララの使い魔。  
 あんまり優秀じゃないけど、ずっと一緒にやってきた。  
 サララは笑うけど、やっぱり、特別な気持ちぐらい持ってるよ。  
 しょせん、猫と魔女でもさ。  
 ただのお友達よりは、深い絆があるつもりだよ。  
 
 ちょっと前までは、そんなこと考えなかった。  
 でも、サララの周りにいろんな人間が現れて、サララのことを好きな人が増えるたびに  
 ちょっとずつ、サララを誰かに渡したくない気持ちが増えていった。  
   
 だから、今、目の前で繰り広げられようとしている光景を、ボクは正視することが出来なかった。  
 
*  
 
 最初っから、イヤな予感はしてたんだ。  
 なにしろサララときたら、一人でダンジョンにもぐると言って聞かないんだから。  
 
「ボクがついてるからって、危険なことに変わりは無いんだからね!」  
   
 しぶしぶボクもついて行った。  
 あのとき、もっと強く引きとめておけばよかったって、今は思うよ。  
 
 一応、サララも商人だ。  
 危険と報酬の計算ぐらい、出来ないわけじゃない。  
 たまたま定額で手に入った神の鉄槌と、偶然見つけた聖なる衣  
 それにお守り代わりの竜の珠。  
 カエル団子も袋に入れて、万全の備え。  
 はっきり言ってボクも、これなら危険は無いって安心してた。  
 
 ケチのつきはじめはダンジョンキッズだった。  
   
「よう、ねーちゃん、なんでいつも人の目みて話さないんだよ」  
 
 いつものインネンだ。サララの目なんて、ボクだってめったに見たこと無い。  
 ダンジョンキッズはカエル団子をほしがった。  
 カエル団子は貴重なダンジョン脱出道具。サララが首を縦に振るはずが無い。  
 ダダをこねたキッズは、そのまま襲い掛かってくる。  
 もちろん、強力な装備で身を固めたサララの敵じゃない。神の鉄槌でバッタバッタとなぎ倒した。  
 女の子の割に、それなりに力持ちなんだよね、サララは。  
 でも、ダンジョンキッズはバカじゃなかった。  
 サララを倒すのを諦める代わりに、お目当てのものだけを狙い始めた。  
 カエル団子だ。  
 キッズはカエル団子を盗み取って、そのまま逃走してしまった。  
 後を追いかけるサララの脚が微妙に遅い。きっと、神の鉄槌が重くて疲れたんだろうね。  
 
 冒険の出鼻をくじかれて、ちょっとガックリきたボクらだけど  
 サララもボクも、これくらいでくじける性格じゃなかった。  
 盗まれたアイテムの埋め合わせに、もっといいものを探し出すんだって、  
 はりきってダンジョンを進んでいった。  
 ここで素直に出直すべきだったよ。  
 
*  
 
 徐々に深い階層にもぐっていく。  
 もう、何度も往復した道だ。  
 アイテムも着実に回収して、持ち物を盗まれたショックも、そろそろ忘れかけてた頃、  
 一匹の魔物が近づいてきた。  
 
 ブラウニー。  
 
 ブラウニーは古い屋敷やダンジョンに住み着く、小柄な精霊の一種だ。  
 大して強い魔物じゃない。  
 サララも神の鉄槌を身構えたけど、それほど緊張はしていなかった。  
 しかしブラウニーはニヤリと邪悪な笑みを浮かべると、ボソっとこう言った。  
 
「こわしちゃうぞ」  
 
 次の瞬間、ボキッ、と、鈍い音。  
 続いて、ドオォン、と、何か重いものが地面にぶち当たる音。  
 ボクもサララも、何が起きたのかわかっていなかった。  
 目の前でニヤニヤと笑い続けるブラウニーに鉄槌を下そうと武器を振りかぶったその時、  
 ボクらはようやく、何をされたのか理解した。  
 
 神の鉄槌が、壊れてる。  
 
 サララの手元にあるのは、タダの折れた棒だ。  
 重りのついた先端は、へし折られて地面に転がってる。  
 
 焦ったサララはそのまま折れた棒を振り回した。けど、ブラウニーもそんな攻撃じゃ、びくともしない。  
 
「こわしちゃうぞ、こわしちゃうぞ」  
 
 さっきよりいっそう凶悪な表情を浮かべて、ブラウニーが襲ってくる。  
 魔物はサララの衣にバサッとしがみつき、むちゃくちゃに引っ張り始めた。  
 
「こ、こらっ、やめなさい!」  
 
 震える声でサララが怒鳴りつけても、お構いなしだ。  
 
 ビリッ!  
 
 絹が裂ける音。  
 
 ビリ、ビリビリビリィィィィィッ!  
 
「きゃぁぁぁぁぁ!!!」  
 
 サララの肩と背中がむき出しになった。  
 柔らかそうで、傷一つ、しみ一つ無い綺麗な肌。  
 ボクの目線から見えたのはその部分だけだったけど、  
 正面から服を破いてるブラウニーは、きっともっと、いろんなものを見てるんだろう。  
 だって、さっきからこんな声を上げてるんだから。  
 
「小さい胸だなぁ〜〜! まるでお子様だぁ〜〜〜! でもピンク色のチクビは可愛いな〜〜〜♪」  
 
「あ…ぁ………」  
   
 肩を細かく震わせながら、サララは消え入るような声で泣いていた。  
 
 サララ…。裸を見られるなんて、きっと初めてのことだよね…。  
 ボクだって、着替えの時は外に追い出されてたんだもん。  
 
「嫌ぁ……!!」  
 
 両手に力をこめて、サララがブラウニーを引き剥がした。  
 するとブラウニーは、今度はスカートの部分にしがみついて、同じように服を破り始めた。  
 
「アッ……!!」  
 
 サララの聖なる衣が、あっという間にボロボロの服に変わっていく。  
 身を守るどころか、身体を隠す用も果たしてない。  
 
 真っ白の清潔なズロースがスカートの合間から丸見えになった。  
 そのズロースさえ、ブラウニーの手が引き裂こうとする。  
 
「いい加減に……してぇっ!!」  
 
 なんとか気持ちを取り戻したサララは、足元にしがみつく魔物を、全力でけりつけた。  
 その反動でスカートの半分が千切れ飛んだけど、何とかブラウニーを引き離すことに成功した。  
 
「チョコ、逃げるよ!」  
 
 片手で身体を庇いながら、サララは走り始めた。  
 彼女が振り向いた一瞬だけ、ボクにもはっきりと見えた。  
 サララの乳首。  
 まだ膨らみかけた程度の胸の上で小さく揺れたそれは、  
 ボクのような猫にさえ、一瞬、劣情を抱かせるほど可愛かった。  
 
 ボクたちは逃げ続けた。  
 ブラウニーの気配がなくなってようやく一息ついたころには、息も切れ切れだった。  
 
 紅潮した頬で、ハァハァと荒い息を吐きながら座り込むサララ。  
 なんとか手で抑えてるけど、ボロボロの服は、胸やズロースを完全には隠せない。  
 息を鎮めようと、壁に寄りかかって目をつぶる、疲れ果てたサララ。  
 半分以上はだけている胸元に、頬を伝った汗が落ちて、流れ込んでいく。  
 だらしなく投げ出された脚は破かれたスカートのうちに収まってなくて、  
 その根元の、薄いズロースだけに覆われた部分までが丸見えだった。  
 はっきりいって、ボクの動悸が激しいのは、走ったせいじゃない。  
 彼女の身体が、いつになく艶かしく、可愛らしく、いやらしかった。  
 ボクが人間だったら、きっと、襲ってしまってたぐらい。  
 いいや、猫だって、もう少し理性が足りなければ、きっと襲ってたに違いない。  
 ボクは自分が生まれつき、知性豊かで才知に溢れる猫だったことを悔やんだ。   
 本当に、ボクの手で襲ってあげればよかったよ。  
 こんなことになるくらいならね…。  
 
 カエル団子さえダンジョンキッズに盗まれてなかったら、とっくに町に帰ってただろうけど  
 あいにく、ボクらには最寄のドラゴン駅まで歩くしか、選択肢が無かった。  
 不幸中の幸いで、モンスターには出会わずにすんだ。  
 サララはずっとうつむき加減だったけど、ドラゴン特急駅が近くなると、  
 少しずつ顔に明るさが戻ってきた。  
 災難な出来事はこれでもう終わりで、  
 サッサとダンジョンから逃げ延びて、後は忘れてしまえるんだ。  
 ボクらはそう思ってた。  
 
 でも、ブラウニーの襲撃にあったとき、ボクらの運命は……  
 ことに、サララの運命は……もう半分以上、決まってたんだ。  
 
 駅のすぐ側まで来て、サララが急にグズりはじめた。  
 どうしたの、と聞くと、身体を隠すものが欲しい、って。  
 いつも男の子みたいに冒険を繰り返してても、サララはやっぱり女の子だ。  
 それはさっきの一件でよーくわかった。  
 こんな格好で人前に出て行くのは、死ぬほど恥ずかしかったんだろう。  
 ボクとしても、今のサララのまぶしい姿を見続けるのは、目に毒だ。  
 でもあいにく、予備の装備は持ってなかったし、それらしいアイテムも手元に無かった。  
   
 偶然、その話をしている最中に宝箱を見つけたのが、最後の不幸だった。  
 
 何か着るものが……北風のまといや夜行服ぐらいなら、入っているかもしれない。  
 なんなら、鉄の鎧だっていい。  
 とにかく、身体を隠せるアイテムなら何でも良かった。  
 
 今思い出しても、ボクたちの迂闊さが悔やまれる。  
 サララは宝箱を開けた。  
 
 そこから、スライムが飛び出してきた。  
 
*  
 
「嫌ぁ…やめ…て……お願い……」  
 
 怯えた声で助けを求める。  
 サララは、半透明の粘液に覆いかぶさられて、押し倒された姿だった。  
 ボロボロの服の間にジュルジュルと粘液が入り込み、サララの小さなおっぱいは丸見えだった。  
 慌てて腕で隠すけど、腕と胸の間にもスライムは簡単に入り込んで……  
 
「あっ、あぁっ、やっ……触るの…嫌……」  
 
 ねちょ、ねちょ、と汚い音を立てて、スライムはサララの胸を舐め回した。  
 広く、薄く、粘液を引き延ばすように、小ぶりな胸を覆っていく。  
 粘液が乳首にまで達したとき、ピクッ、とサララはのけぞった。  
 
「たすっ、助けてっ! ちょこぉ、だれ、か、ぁんっ!」  
 
 ごめんよ、サララ。ボクはとっくに粘液につかまって、指一本動かせないんだ。  
 サララは……きっと生まれてはじめて、胸を舐め回されてる女の子は……  
 ついに泣きべそをかきながら魔物に許しを請い始めた。  
 
「ひっく、あぁっ、おねがい、お願いだから、やめてぇっ、  
 ぅんっ、はぁ、あ、ぁあっ、あっ、嫌ぁ……ゆるして、許して……」  
 
 涙を流しながら、上半身をしきりにくねらせている。  
 きっと、粘液から逃れたがってるんだろう。  
 でも、その姿はHな愛撫に身をよがらせているみたいで、余計に魔物を喜ばせるだけだった。  
 
 魔物は棒状にまとめた粘液をサララの顔に持っていくと、  
 ベタベタの液でサララの頬を濡らしながら、その棒を彼女の唇にあてがった。  
 
「えっ!? なに…あン…んうぅっ!? やっ、やだ、キスなんか、アッ!?」  
 
 ぴちゃ、ぴちゃぴちゃぁっ!!!  
 粘液は強引にサララの唇を犯した。  
 口の中でのたうつように、粘液の棒が踊りだす。  
 
「んっ! ふぅっ、ぁんんっ! うぐっ、うぐぅうっ!」  
 
 必死で首を振る。でも、一度自分をくわえ込ませたスライムは、決して離れない。  
 サララの唇は、スライムにちゅうちゅうと吸われていた。  
 
 キスをするのも、初めてだよね…。  
 しかも、これ以上ないくらいの、ディープ・キッスだ。  
 きっと、ショックだろうな。ああ見えて、夢見がちな女の子だから。  
 
 スライムはしばらく口の中を弄り回していたが、  
 やがて軟体の身体を極端に伸縮させ、そしてプルプルプルッ! と、震えながら何かを吐き出した。  
 
 ピュッ、ぴゅぴゅぴゅっ!  
 
「んぐぅっ!?」  
 
 白い粘液が、サララの口からあふれ出た。  
 スライムが中で出したんだ。  
 
 粘液の半分ぐらいは、サララの小さな口に収まりきらず、彼女の顔を汚した。  
 子供っぽいと、いつもからかわれていたサララの可愛い顔。  
 今は、涙とスライムの精液で濡れている。   
 
「あ、ひっ、ぁ、ハァ、ハァッ、あ、うぅぅ……ひっく……嫌……」  
   
 スライムが口から引き抜かれるとドロリと精液が口から一気に溢れる。  
 空ろな瞳で、されるがままに粘液を吐きかけられている。  
 サララ……サララのこんな姿、見ることになるなんて、思わなかったよ。  
 
 引き続き胸を触られ、スカートの中にスライムが入っていくと  
 サララは再び怯えた声で許しを請った。  
 
「嫌…やだぁ……ひっく、もう、やめてぇ……もう、これ以上…ダメ……」  
 
 スカートの中で、スライムがうごめく。  
 
「やぁんっ! お、お願い……ぁ……」   
   
 じゅぅ……スカートとズロースが溶けていく。  
 サララのアソコが……子供みたいな割れ目が僕の目からでも見えた。  
 縦一線で、毛は、産毛もよく見えないほど薄い。  
 ……ひょっとしたら、全く生えてないのかもしれない。  
 汗か、粘液か、それとも…サララ自身のいやらしい液のためか、  
 サララの秘所はじゅくじゅくと濡れていた。  
 
「見な…い、で……」  
   
 消え入りそうな声。ボクは思わずドキっとした。  
 でも、サララはボクに言ったわけじゃない。  
 目の前のスライムしか、彼女は見えてないんだ。  
 
「ひどい…もう、嫌ぁ…うぅっ……」  
 
 スライムは聞く耳を持たない。元々、聴覚なんて無いんだ。  
 粘ついた体でサララの脚を大きく持ち上げて、  
 あられのない股間を強調するようなポーズをとらせる。  
 そしてそのまま割れ目にしゃぶりついた。  
 
「ひいいぃぃぃっ!!!!」  
 
 ぐっちゅん、ぐっちゅん……大きな反動をつけながらスライムが体を揺らす。  
 そのたびにサララの割れ目はスライムの水圧でねぶられ、擦られ、撫で回される。  
   
「は、ぁは、んっ、だめ、なの…ふぅっ、はぁ、はぁっ、ぁあん!」  
 
 透明なスライムごしに、サララの割れ目が開いていくのがわかるよ。  
 それに、グチュグチュっていう音がさっきより激しくなってる。  
 サララ…サララのアソコから聞こえてくる音だよ…。   
 
「はぁ、はぁっ、もぉ、あはぁっ、こんなの、知らない……ふあぁんっ!」  
 
 いつの間にか、サララの声が、艶っぽい喘ぎ声に変わってた。   
 初めて聞く声だよ、サララ。  
 涙を流しながら、悩ましい表情で首を振ってる。そんな顔も、初めて見たよ。  
 
 逃げようとするみたいに腰を引いていくけど、  
 だんだん、腰を振ってるようにしか見えなくなってきた。  
 触られるのが嫌で腰を動かしてるのか、  
 それとも自分からスライムにアソコをこすり付けてるのか…  
 どっちにしても、普段のサララからは想像できないエッチな姿だ。  
 
「はぁ、はぁっ、もぉ…ダメ、あ、ぁは、がまん、できない、あ、あぁっ!」  
 
 サララ。サララはこんなにエッチな姿を隠してたんだね……  
 きっとサララ自身も、気づいてなかったんだ。  
 なのに無理やりそれを引き出されて……  
   
 悔しいよね。そんな誰にも見られたことも無いサララを、  
 好きなように弄んでるのが、スライムだなんて。  
 
 ボクがもっと優秀な使い魔なら、こんなことさせないのにな……  
 ごめんね、サララ。ボクなんかを使い魔にしたせいで、こんな目に遭って……  
 
 割れ目がどんどん開かれていく。  
 スライムはそのままサララの中に入り込もうと、粘液を割れ目の前に集めていった。  
 
「あっ!? だめ、だめぇ! ぁんっ、は、入っちゃ、入っちゃイヤ!  
 ひ、ひぃっ! や、やめて……ぅんっ! だ、だめぇ………!」  
 
 ずじゅっ、じゅるじゅるっ!  
 細かい震動で清らかな秘所を責めると、サララの身体は可愛そうなくらい敏感に反応した。  
 ガクガクと身体が震えてる。  
 恐怖と快感で、サララの顔はこの上なくいやらしい表情を浮かべている。  
 割れ目の上にプクッ、と膨らんだお豆をクリクリと弄られると、  
 ピンッ、とのけぞって何かを必死でこらえる顔になる。  
 
「おね、がいぃ……もぉ、ゆる、し…」  
 
 スライムは大きな動きで無理やり処女の割れ目をこじ開けて言った。  
 痛々しい。だけど、あっさりと割れ目が押し広げられていく。  
 そうやって苛められるほど、サララの息は荒くなっていく。  
 こんなことをされて、サララは感じちゃってるんだ…  
 もう、スライム越しに中が見えちゃいそうだよ、サララ……  
 
「だめ…入る……入ってきちゃう……もぉ、もぉ……あぁっ!」  
 
 ずちゅるるるるるっ!!  
 スライムは一気に身体を押し込んだ。  
 
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」  
 
 悲鳴。破瓜の涙。  
 スライムがサララとつながっていくのが、ボクには見えた。  
 
「あぁ……ひどい…ひどいよ……あぁっ! ぅんんっ!」  
 
 赤いものが割れ目から溢れてくる。絶望の声が聞こえる。  
 だけど、破瓜の血はすぐに別の液体に変わっていった。  
 絶望の声は、喘ぎ声にかき消された。  
 スライムはサララの中を……初めて他者を受け入れるサララのアソコの中を  
 我が物顔に動き回り、ぬちゃぬちゃと全身をくねらせて入っていった。  
 
「ぁんっ! 嫌…嫌ぁっ! 中でぇ…中で、動くのぉ、嫌ぁ………」  
 
 スライムはサララをつつんで、彼女ごと大きく揺れ動く。  
 スライムとサララの結合部がグチュグチュといやらしい音を立てて蠢く。  
 
「やめて、もぉ、死んじゃう…死んじゃうぅ……」  
 
 答えの代わりに、スライムは全身から細かな泡を吹き出した。  
 
「あっ!? あぁぁぁぁぁぁっ!」  
 
 ぶつっ、ブチュチュチュチュ……  
 ネバネバの泡がサララの肌に当たって弾けていく。  
 それも無数に、連続的に。  
 乳首に、腰に、お豆に、割れ目に当たって、サララの小さな身体を陵辱する。  
 きっと、サララのアソコの中でも……  
 
「ひぃっ、あぁぁあっ! だめ、おかしいっ! へ、変になって…んんっ!!!」  
 
 サララが動かせるのは首だけだ。イヤイヤをするように振っているけど、何の役にも立ってない。  
 ピストンが激しくなり、吹き出す泡も激しくなった。  
 そして、彼女の口を犯したときのように、  
 割れ目に差し込まれたスライムの身体が大きく伸縮した。  
 
「だめ、もぉ、だめっ、あぁっ、だ、だめぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」  
 
 ビクビクゥッ! と、サララの身体がのけぞるのと同時だった。  
 スライムがサララの中に精液を吐き出した。  
 サララの生まれて初めての絶頂は、スライムの中出しと同時だった。  
   
「あぁっ、あぁぁぁっ!! あ、ぁ………」  
 
 どくん、どくん、液体が溢れてく。  
 スライムの精液なのか、サララの愛液なのか、ボクにはわからない。  
   
 サララ。大切なものを全部、魔物に奪われてしまったサララ。  
 ごめんなさい。  
 ボクは何も出来なかったよ…  
 
 なんだか、眠くなってきた。  
 これが全部、夢だったらいいのにね。  
 目が覚めたら元通りならいいのにね。  
 
 オヤスミ、サララ。  
 もう二度と目覚めることはないかもしれないけど…  
 ボクはサララが好きだったよ…。  
 
 ボクの耳が最後に聞いたのは、  
 再びスライムの責めにあうサララの喘ぎ声だった。  
 
*  
 
「と、いう内容の、我が家に代々伝わる"やらしい本"です。  
 何も言わずにこれを買いとってください。  
 200ゴールドぐらいで」  
 
 真顔でそう言ったライアットを、ボクとサララはまじまじと眺めていた。  
 こいつは基本的にマジメなんだけど、たまに何を考えてるのかわからない。  
 だいたい、代々伝わってた本にボクらの名前が載ってるのもナゾだ。  
    
 …って、あれ? サララ、まさか買うの? しかも定額?  
 ホントに? 後悔しない?  
 
「…手厳しいですね。しかしサララさんのつけた値段だ。きっと適正な値段なんでしょう」    
 
 値段をつけたのはオマエだ!  
 …なんかもう、ボクは疲れたよ。  
 
 ねえ、サララ。なんでそんなもの買ったの?  
 
「こんなの、他の人に読まれちゃう方が恥ずかしいよ」  
 
 そりゃ、そうだね。  
 
「じゃあ、これは誰にも見つからないように、魔女の大鍋の中に厳重に保管しておくからね」  
 
 ………。  
 焼き捨てちゃったほうがいいと思うけどなあ。  
 それとも、あとでひっそり持ち出して読んじゃおうとか思ってる?  
 ま、サララがエッチなことに興味を持ったって、ボクは全然かまわないんだけどね。  
 そろそろそういうお年頃なんだし、さ。  
   
 ねえ、ホントのところ、どうなの? サララ。  
 
 
 
 
 
       「やらしい本」  
 
 
 
 
       お し ま い  
 
 

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