どうして俺はこんなことをしているのだろう…
なぜこんなところにこうしているのだろう…
ペチャペチャという淫猥な音が室内に響き、
金色の頭髪が下半身で揺れ動いているのが見える。
思考をしようとしても、なぜか頭がはっきりしない。
それどころか、凄まじい快感がうねりをあげてショウの精神を犯していた。
童貞ある彼にとって初めての快楽はそうやすやすと振りほどけるものではなかったのだ。
それでも気持ちをとりなおしてどうしてこうなったしまったかをゆっくり最初から思い出そうと試みてみた。
そうだ…初めての出撃だったんだ…
訳も分からぬうちに異世界につれてこられ、納得も出来ぬまま巨大なロボットのようなもに乗せられ
戦場に駆り出された…そして…
トカマクが死んだ…
友人でも知り合いでもない…悲しみはない…
が、同じ異世界につれてこられた仲間…それがあっけなく目の前で散っていった…
それが自分であったかもしれないという恐怖…
次は自分かもしれないという恐怖…
寝付けなかった…高ぶる気持ちで、そして恐怖で…
そんな夜の…いや深夜とも呼べる真夜中に自室の扉がノックされたのだ…
扉を開けると屋敷の侍女が立っていた。
「夜分恐れ入ります。奥方様が、お呼びでございます」
「こんな時間に? なんの用で?」
「それは奥方様にお聞きくださいませ。お急ぎくださいませ」
不審に思いながらも、断る理由も見つからず、急がせる侍女のいうままに
部屋を出た。思えばこんな精神状態でなければ冷静に断れたのかもしれない。
「こちらのお部屋です。お入りください」
言われるままに指し示された扉を開ける。
入るとそこは屋敷の中とはまた違った空間のように感じられた。
少し薄暗かったがピンクやオレンジ色のシェードから放たれる灯りの色が
ぼんやりと室内を照らしている。
そして薄く靄のようなものが立ちこめ、つんと香しい匂いが室内を満していた。
身体がリラックスしていく感じの匂いは、灯りの色とあいまってまるで
ぬるま湯に浸かっているような感覚であった。
「ささ、立っていないでこちらへおかけなさい」
部屋の奥に立つ人影から声がかかる。間違いなくその声は館の主、
領主ドレイク・ルフトの妻であるルーザ・ルフトであった。
近づくとルーザがソファにかけるように差し招いた。
「夜分、お疲れのところご足労でしたね」
「…ルーザ様、こんな夜分にどのような…」
「よいから、かけなさい…今日は大変な一日でしたでしょう。眠れなかったのではないですか?」
強く勧められるままに腰をかけるが、落ち着かないでいるショウを横目に
ルーザは自ら酒の用意を始めながら言った。
「少しでも話し相手がいれば気がまぎれるのではと思ってお呼びしたのです。
私も異世界の話が聞いてみたかったし、酒の相手も欲しいところでした」
「しかしこんな夜ふけにご婦人が俺のような者を部屋にいれるというのは…」
「お館様は…ドレイクはすでにこのことをご存知ですよ。妻が男に酒の相手をさせるくらい
どうということもないのです、お館様にとっては」
「しかし…」
「逆に私の話し相手が出来て喜んでいると思いますよ。お館様はお忙しい方なのです」
「…ですが」
「もういいでしょう…話し相手になって頂きますよ…お酒は…呑めるのでしょう?」
微笑んではいたが、もう有無を言わさぬという眼光をたたえながら
ルーザはグラスをショウの前においた。
そしてショウの隣に座るとグラスに酒を満たしはじめた。
わずかに身体が密着しルーザが薄い夜着しかまとっていないことに気付いた
ショウはなぜかドキリと胸が高鳴っていく自分に驚いていた。
「気持ちが落ち着くでしょう。特別な香を炊き込めてあるのですよ」
そういいながらルーザは乾杯するようにショウを即した。
チンと合わされたグラスには赤い液体が満たされている。
ルーザはグッと一息に飲み干すとショウにまさか呑めないの?という素振りで
見つめてきた。少しためらったものの、元来馬鹿にされるのが大嫌いだったショウは
一気にグラスの中身を飲み干した。
灼熱のたぎりが喉を焼き尽くすように流れたと思うと一気に身体中が熱くなる。
美味い…酒を呑む経験がほとんどなかったショウであったが、素直にそう思えた。
酒ってこんなに美味かったのか…
身体がぼうっと熱くなり、知らず知らずのうちに空のグラスを差し出す。
ルーザは妖しく微笑むと無言でグラスを再び満たしていく。
そんなルーザの顔を見ているとショウはあることに気付いた。
なんて若々しく肌理細やかな肌なんだろう。リムル様のような大きな子供がいるんだ…
30過ぎ…いや40に近いおばさんのはずなのに………
綺麗だ………
ショウは酔っているとはいえ、歳の離れた女性に惹かれていく自分が香や酒の力で
変えられているとはまったく感じなかった。
「ささ…ショウ殿の…いえ、ショウの住んでいた世界の話等ゆるりと話してくださいませ。
夜は長うごさいます…」
ルーザはグラスを空にいながらおずおずと話し始めるショウを見ながら、
ペロリと妖艶な舌先で上唇を舐め上げるのだった。
「ショウは元の世界では恋人はおられるのですか?」
どれくらい時間が経ったのだろう。気持ちよい気分のまま、言葉少なになってきたショウに
ルーザが突然聞いてきた。
「…いえ、いません………」
「そう…それではどのような女性がお好み?」
「……考えたこともありません…俺は…」
言葉につまるショウにルーザは魅了するような瞳で見つめながら言った。
「あなた…若い頃のお館様に少し似ているわ…」
「え?」
「若くて…凛々しくて…そして少し荒々しいところも…」
そういいながらテーブルに置いたショウの手を無意識のように優しく握りしめる。
だか、すぐ手を離す。
「ごめんなさい、私としたことが…嫌よね、私みたいな歳の離れた女に手なんか握られたら…」
「いえ! そんなことないです…ルーザ様は若くてお綺麗です…俺なんか眩しいくらいに…」
ショウは自分が口走った内容に赤面したが、なぜかルーザの視線から目を逸らすことが出来ない。
そんなショウの手を再びそっと握りしめながらルーザが顔を近づけてくる。
くらくらとするほどルーザの身体から放たれる妖しい香り、そして艶やかに光るルージュの色に
ショウの意識ははじけとんだ。
ガバッとルーザを抱き寄せる…
「ルーザ様…俺…俺…」
「いいのですよ…後はあちらで…」
ルーザの視線の先…部屋の片隅に寝台が置かれているのがみえる。
ショウはルーザに誘われるままにフラフラと寝台に近づいていった。
「こんなことが…お館様に…」
寝台の前までくるとショウは最後の理性を振り絞って言った。
するとルーザがじっとショウを見据えながら言う。
「…いいのですよ…あの人はあの人で楽しんでおられます。それともショウ…ここにきて
よもや私に恥をかかせるつもりはないでしょうね?」
「いえ、そんなことは…」
「では怖いの?」
ルーザが馬鹿にしたような口調でいうと、ショウは叫んだ。
「!!! 怖くなんてない!」
「では見なさい、ショウ」
そういうとルーザは夜着をするりと脱ぎ捨てた。下には何もつけてはいない…全裸である。
40近いとは思えない瑞々しい肌。豊か過ぎる胸は形良く、添えられたピンクの乳首が
ツンと立っている。ついた肉は少なくはないが緩やかな仕置きとなって女神のような母性を
たたえ、腰もくびれており子を産んだとも思えない。ショウには分からなかったが足首も
キュッと締まっており、性欲の衰えも感じず、まさに女として花盛っているかのようであった。
「ルーザ様…」
「もう何も言わなくてよいのです、そこにおかけなさい」
言われるままに腰掛けたショウにひざまずくと、ルーザは服の上からでもはっきりとわかる
強張りをゆっくりと撫であげた。
「こんなに…なんて硬いの…」
ジュクッという音を立ててルーザの股間から愛液が滴り、絨毯にシミを作る。
ルーザはショウのズボンを脱がせると下着を下ろした。死への恐怖、香や酒、そしてルーザの
魅力によってショウのペニスは爆発せんばかりに硬く張り詰め、凶暴な角度で天を突いている。
皮は綺麗にめくれ、先端はぐっと大きく膨らみ、まるで傘のようにエラが張っていた。
「凄い…若さか…いや、これが地上人なのですね……こんなもので膣内(なか)を擦られ、
奥まで突かれたら…たまらぬ…ああ、どうにかなってしまいそう…」
ルーザはそういうとペニスを白く細い指先でそっと握りしめた。
「熱い…火傷しそう…」
そういうとルーザはゆるゆるとペニスをしごき始めた。ショウははじめての快感にグッと
シーツを握りしめた。
「ルーザ様、駄目です…そんなにしたらっ…」
ショウが感極まったかのように叫ぶと、ルーザは唇をペニスに寄せていく。
「そんな汚いです!」
気付いたショウがとっさにペニスを隠そうとするが、ルーザはその手を払いのけて言った。
「よいのです…黙って!」
ルーザは先端に優しく口付けると、次に真っ赤な舌を差し出して、白いカスの溜まったエラの
部分をゾロリと舐め上げた。
その途端、ショウの身体に電流が流れたように快感が走りぬけ、ズンと腰に叩き込まれた。
思わず腰を引こうとするがルーザが下半身を離そうとしない。
「…ルーザ様っ!!!」
ショウは下唇を噛み、懸命に快感に耐えようと試みた。だがルーザがそれを許すはずもない。
「舌がとろけそう………我慢することはないのです、一度出しておきましょう」
ルーザはそういうとしごいている指の動きを早めながら、舌の先でペニスの先端や裏筋を
容赦なく舐めしゃぶりはじめた。
ショウがあまりの快感に目を閉じるとルーザの声がとんだ。
「目を開けて! 見るのですっ、私を見つめるのです、早く!」
目を開けるとルーザがショウに見せ付けるようにいやらしくペニスをしゃぶる光景が飛び込んできた。
しかもルーザはショウをまっすぐ見据え、笑みを浮かべている。しゃぶる舌の動きが激しくなる。
「出して! 早く! ビュッてかけて! 呑ませて!」
一地方領主の妻とは言え、貞淑な妻の口からいやらしい言葉が飛び出す。
はじめての凄まじい快感、しかもそれを見せ付けられながらという視覚的な快感の高まりもあいまってか、
ショウの我慢はそこまでだった。
「いくっ、でるっ! ルーザ様!」
ショウのペニスの先端がグッと膨らむと爆発するかのように白濁液が真っ赤なルージュの塗られた
ルーザの口元を叩いた。激しくしゃくり上げるように何度もゼリーの粘度を持った白液がルーザの
顔や胸元を汚し染めていく。
「あんっ、もったいない…んっ、んっんっ…はふっ…」
ひくつくペニスを咥えると口の中で射精を受け止める。そして催促するように吸い上げ、白濁を
送り出す鈴口に舌をこすりつける。
「ルーザ様っ、まだっ」
終わったかに見えたペニスが2、3度ひくつき射精がさらにルーザによって促されたようだった。
「こんなに沢山…」
ようやく口を離すと、ルーザはあたりにかかった精液を口元に運んだ。放心状態のショウを見ながら
妖しく微笑み、大量に放出したにもかかわらず鋼の硬度を保っているペニスを再びしごきあげる。
「凄い…まだこんなに…これが地上人のオーラ力…」
うっとりとペニスを見つめていうルーザのつぶやきがショウの耳に幻聴のように響いていく。
ショウは快楽に心縛られてしまったことも、まださらなる快楽が待ち受けていることも
今は知らずにいたのであった。