帆村夏純は悩んでいた  
夏純の目の前には一人の男  
背後に立つ夏純に気付くことなく古雑誌の山に灯油をかけている  
帆村夏純は火蜥蜴だ  
炎を見るのは大好きだし自分で燃やすのはもっと好きだ  
だがここは住宅街のゴミ集積場  
火をつけたら100%民家に延焼する  
「夏純ちゃん、ヒトの迷惑になるところで能力(チカラ)を使っちゃいけないよ」  
一番の親友は顔を合わせる度に夏純にそう言う  
「優さん、やっぱり止めたほうがいいかな?」  
 
とりあえず夏純は声をかけることにした  
「あーそこのおっさん」  
こわばった表情で振り向く男  
「そういうことはやめたほうがいいと思うんだな」  
「・・・見たね?」  
「ホントのこと言えばアタシもそういうの大好きなんだけど優さんが言うにはね」  
「見たんだね?」  
「ちなみに優さんてのはアタシの一番の親友で」  
「見てしまったんだね?」  
会話になってない  
「えーと・・・」  
視線を宙にさまよわせる夏純  
その瞬間  
夏純の胸にスタンガンが押しあてられた  
 
男は失神した夏純を廃工場に運び込んだ  
鎖で両手を拘束しビニールシートの上に横たえる  
艶やかな黒髪  
Tシャツを盛り上げる豊かな胸  
ホットパンツから伸びる白く長い脚  
改めて獲物の美しさを確認した男は生唾を飲み込む  
男はゆっくりと夏純の服を脱がしはじめた  
 

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