修学旅行、箱根の宿にて  
 
あの馬鹿はいつも唐突に、変なことを言い出す。  
「ねぇ、三嶋さん。一緒に温泉に入ろう」  
一瞬呆けた顔を元に戻し、眉をしかめながら蒼儀は思ったことを口にだした。  
「お前は馬鹿か?」  
「うん、馬鹿だよ」  
「・・・馬鹿以前の問題だ。俺は男で、お前は女だ。  
それに一緒に誰かと入りたかったらあの女とでも入れ」  
「おっちゃんは別のクラスメートと入っちゃたし。それにみんな、あたしが  
女の子用のお風呂に入るのは嫌みたい」  
「だが、女のお前が男湯に入れるわけないだろう」  
「ううん、ここはねぇ。混浴があるんだよ。それにあたしの友達は  
おっちゃんと三嶋さんしかいないし。あたしも誰かと一緒に入りたい」  
少し困った表情で、体を密着させてきた。  
げんなりとした様子で、蒼儀は部屋に戻ろうとしたが、比呂緒は離さない。  
「ねー、入ろう。入ろう。ハイロー」  
「・・・・・・・・・・分かった」  
何を言っても聞かない馬鹿だ。  
それに俺もまだ風呂には入ってない。それでたまたまこの馬鹿と一緒に入るだけだ。  
別に何てことは無いだろう。  
と、無理やり蒼儀は結論付けた。  
少々、かなり問題はあるのだが。  
 
比呂緒も入ってきた。彼女の姿を見て冷静沈着である彼は思わずあわてた。  
「おい、馬鹿。タオルで体を隠せ」  
「ええ、いいよ。面倒だし。それにおばあちゃんも友達とは裸の付き合いをするもんだ  
って言ってたもん」  
「・・・・・もういい」  
そっぽを向いたが、やはり彼も男。比呂緒に気付かれないように、そっと彼女の裸体を盗み見た。  
姉の裸を一度見てしまったことがあるのだが、そのとき以上に興奮している自分がいた。  
姉より白く綺麗な肌で、未熟で少しふっくらした胸がかわいい。  
「とりあえず、体を洗いっこしよう」  
笑顔で言う比呂緒をみて、蒼儀は石のように固まってしまった。  
それに構わず、比呂緒は思い出したように  
「でも、スポンジが無いから、素手で洗ってあげるね。三嶋さん」  
蒼儀はいまだ固まったままであった。  
 
比呂緒は言葉通り、素手で蒼儀の背中を洗っていた。  
「気持ちいい?」  
「・・・・・ああ」  
蒼儀はもう何の抵抗もしなかった。馬鹿は何を言っても無駄だ。だからこそ馬鹿なのだが。  
それに俺が気持ちいいんだから、それでいい。しかし何かが物足りない。  
「・・・なァ、馬鹿」  
「ん、なーに?」  
「手じゃなくて体全体で洗ってくれ」  
「んあー?どうするの?」  
「体に泡をつけるんだ」  
「あ、そういうことか」  
手をポンとならすと、自分の体に泡をつけ、蒼儀の背中を洗い出した。  
 
ギュニュ グニョ ジュルジュルゥ  
 
蒼儀は小さな呻き声をあげると、勃起していたものがさらに膨張した。  
一方、比呂緒も初めて経験するなんとも言えない感触に声を漏らしていた。  
「ん、・・・・・んっ。 はぁ」  
それを続けていくうちに我慢できなくなった蒼儀は命令したのではなく、  
今まで似ないぐらい優しい口調で  
「なァ、今度は前も洗ってくれないか?」  
「うん。」  
 
蒼儀はそのままタイルの上に座り、比呂緒を抱き寄せた。  
「じゃあ、動かせ」  
「う、うん。・・・・よいっしょ」  
動きづらそうに、ゆっくりと体を上下に動かし始めた。  
比呂緒の薄いピンク色の乳首と蒼儀の乳首がこすれ合う。  
「んっ・・・・ん」  
「どうした?」  
「・・・・なんかわかんないけど、気持ちいぃの。三嶋さん」  
顔を赤らめ、上目遣いで自分を見てくる彼女に対して、蒼儀も負けないぐらい紅潮すると  
彼女のお尻を撫でまわし始めた。  
「あはっ、なんかくすぐったい」  
吐息が蒼儀の耳に当たり、さらにチ●ポが膨張していく。蒼儀はそれをさらに比呂緒のお尻に  
押し付けるようにして、腰を動かし始めた。  
シュコッ シュッコ グニュぅぅ  
「あぅぅぅぅ」  
「ダ、駄目だ」  
まだ性経験が浅い彼はあっけなく果ててしまった。  
「あ〜なんかべとべとしてる。これはもう一回洗わなくちゃ駄目だね、三嶋さん」  
笑いながら言う彼女に対し蒼儀も笑うと、うなづいた。次は真面目に体を洗った。  
その後、二人で仲良く温泉に入りました。  
(おわり)  
 

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