ガゼルを倒したあと
「キリさんはすごいですね」
「ん?何が?」
「あのガゼル相手に戦うって考えのことですよ」
「そうか?あそこは戦わないとヤバイ状況だったろ。」
「それでもすごいですよ。私達なんていつも逃げてましたから…。」
「あんたも一緒に戦ってたじゃん。」
「あれはキリさんのおかげです」
「ふーん…まぁいいじゃん。結果倒せたし」
「そうですね…あの…キリさん。聞いても良いですか?」
「ん?なに?」
「キリさんは…なんていうか…死ぬのが怖くないんですか?」
「どゆこと?」
「ガゼル相手に戦ったりするとこですよ。普通しないじゃないですか」
「そうだけど…まぁ怖いっちゃぁ怖いな。」
「じゃあなんであんなことするんですか?」
「だってさ…オレがトロイを無くすかもしれないんだろ?だったらさ、逃げて倒されるより戦ったほうがいいじゃん」
「そんなもんですか…」
「でも多分オレの考えてる死とあんたの考えてる死は違うと思うな」
「?どういう風にですか?」
「オレは死ぬこと自体は怖くないんだが…死んで誰かに忘れられることが怖いんだ」
「そうですか…」
「ま、トロイを消したら歴史に残るかもだけどな。」
「そうですね」
「じゃ、スイんとこ行くか」
「はい。」