南さんはみんなの前ではクールビューティーですが、僕の前では女の子らしい一面を見せてくれたりして、そのギャップにグッと来たりします。
「桜くん、学校終わったら桜くんの家に行ってもいい…?」
「学校終わってから?…いいけど、どうして?」
「ええっと…生物の勉強、教えてもらいたいの…」
南さんは頬をほんのりと赤くしていました。
「いいよ、今日はすることも無いから」
「そうなの。じゃあ、学校終わったら行くからね…」
「うん、待ってるから」
南さんはどこか嬉しそうな顔をして、去っていきました。
―キーンコーンカーンコーン
学校の終業のチャイムが鳴ると、僕たちはようやく解放されます。
「桜くん」
「静希ちゃん、なに…?」
「その…一緒に帰らない?」
静希ちゃんは僕の服の裾を引っ張って、催促していました。
「そうだね、一緒に帰ろっか」
「うん」
僕と静希ちゃんは手を繋いで、歩き始めました。
僕たちの間に言葉なんて必要ありません。
手が繋がってそこに彼女の温もりを感じられるのですから、余計なコミュニケーションは不要です。
そんな時、静希ちゃんの口から言葉が出ました。
「あのね、今日桜くんの家に行ってもいい?」
「え?」
ま、まずい…。今日は南さんの先約が入ってる。
勉強をするという約束とはいえ、この2人を合わせてしまうというのは、さすがに気まずいですよ。
「ええっと…今日は、お日柄が悪いというか…ダメなんだ」
僕が断ると、静希ちゃんはひどく驚いた顔をしました。
「え〜!?桜くん、溜まってると思ったのに…」
静希ちゃんは腕を絡ませて、言ってきました。
「そんなこと絶対にありません!大丈夫です、僕はセルフコントロールできますから!」
一昨日、ザクロちゃんと4回も…なんて言える訳がありません。
「かわいそうに…静希お姉ちゃんの愛情を貰えないなんて、かわいそうだねぇ…キミは」
「ちょ、ちょっと静希ちゃん、どこ触ってるの!?」
静希ちゃんは僕の分身をズボン越しに触ってきました。これってセクハラで訴えてもいいですか?
「ふふふ…でもやっぱり桜くんの家に行くね?」
「あ、やっぱり来るのね…」
「ふ〜ん、そういう態度を取りますか…何かわたしに見られてまずい物でもあるのかなぁ?一人交換日記とか…」
(な、何故に知っている…)
「い、いえ、そういうやましい物はありません。是非いらしてください…」
「それじゃあ、お言葉に甘えて…」
僕達が約束を交わしたとき、ちょうど帰り道の分岐点に到達していました。
僕はため息をつきながら、1人で家までの道を行きます。
なんとかして、あの2人を引き離す方法を考えないと…。
そうこうするうちに、僕は家に着いてしまいました。
ザクロちゃんが迎えてくれましたが、彼女は今から出かけるように支度をしていました。
「ザクロちゃん、どうしたの?今からお出かけ?」
「はい、あの…お醤油が切れていることを忘れていまして…、桜さんが戻られたら、買いに行こうかと…」
これは恋愛の神様がお与えになったチャンスかもしれない、僕はザクロちゃんに言います。
「それだったら、僕が買ってくるから…」
「よろしいのですか、それだと助かりますけれど…」
「うん、行ってくるよ…」
僕は鞄を置いて、玄関に戻ります。
「あの、桜さん!?」
ザクロちゃんに呼び止められてしまいました。
「なに、ザクロちゃん…」
「あの…お金、お持ちですか?」
「あ…」
僕はマヌケです。お金を持っていなかった…。
「桜さん、これをお持ちください…」
ザクロちゃんから渡されたのはウサギのポーチでした。
「ありがとうザクロちゃん…」
僕は勢いよく家を飛び出しました。
そういえば、ザクロちゃんに静希ちゃんと南さんが来ることを伝えていませんでした。
でも、彼女なら上手くやってくれると信じていますよ…。
「もうそろそろいいかな…」
頃合を見計らって静希ちゃんは家を出ました。
すると、彼女は桜くんの家に向かう人を発見しました。
ワインレッドの制服に長い黒髪―。その人がクラスメートの南さんであることに静希ちゃんはすぐに気付きました。
静希ちゃんは南さんに走り寄って、声を掛けていました。
「南さん…?」
南さんは少し驚いたように振り返ります。
「水上さん?どうしたの…?」
「それはこっちのセリフだよ。南さんの家は正反対の方向じゃないの…」
「ええ…桜くんの家に行く途中だったの…」
静希ちゃんの中で謎のピースが1つになりました。
「わたしも桜くんの家に行こうとしてたんだけど…一緒に行く?」
「そうしようかしら…」
2人の少女が道を歩き始めました。でもピリピリした空気は無く、非常に穏やかなものでした。
2人は草壁家に到着しました。そして、その2人を迎える妹天使。
「あの…桜くんいますか?」
「はぁ、桜さんはいまお買い物に出かけておりますが…桜さんに何かご用ですか?」
「今日、ここに来る約束をしていたので…」
「そうでしたか…それでは桜さんが戻られるまで、上の部屋で待っていて頂けませんか?」
「分かりました、そうします」
ザクロちゃんは桜くんに悪いことをしたと思ったに違いありません。
「結局、なにも思い浮かばなかったな…」
僕は来た道をトボトボと戻ります。
こういうときに限って、道は短く感じられるものです。
おうムルに聞いても、「それは自分で考えて切り開くもの」と突き放されてしまいました。
わからないと素直に言ってくれればいいのに…。
2人の少女は階段を上がると、桜くんの本拠地に乗り込みました。
桜くんの部屋は本棚、机のみと見事に実用主義を地で行く部屋のコーディネートでした。
朝は急いでいたのか、布団は朝起きた時の状態を保っていました。
「ふぅん、相変わらず殺風景な部屋ね…」
南さんがポツリとこぼしました。
「相変わらずって…南さん、来たことあるの?」
「ええ、1回だけね…」
静希ちゃんは窓を開けると、外の涼しい空気を部屋に取り込みました。
「ふぅ…いい風…あれ、南さん何やってるの?」
南さんは本棚を物色していました。
広辞苑のケースを取り出しましたが、それをすぐに戻しました。
「広辞苑のケースの中だと思ったんだけど…無かったわ。エッチな本…」
静希ちゃんはそれを止めるのかと思いきや…
「う〜ん、ここにあるんじゃないかな?」
机の最下段の引き出しを取り外すと、引き出しの奥の空間を探し始めました。
「水上さん、何か見つかった?」
「暗くて、よくわからない。ライトかなんかあれば…」
「水上さん、これを…」
南さんは手鏡を取り出しました。
南さんは部屋に入ってくる光を鏡に反射させていました。
サーチライトを当てる南さんとそれを手がかりに何かを探す静希ちゃん―不思議なほどにこの2人は息が合っていました。
「ん…あそこに何か見えた…」
静希ちゃんは手を突っ込むと、その「物」を引っ張り出しました。
僕は家まで残り300メートルのところまで来ていました。
僕はさっきよりもペースを落として歩きます。
「う〜ん、なにか解決策があるはずだ…」
でも何も浮かびません…。さて、どうしたものか…。
同じ道をグルグルと回って時間を稼いでいました。
「あの…これって…」
「エッチな本…みたいね」
静希ちゃんが手に持っていたのは、社会科の地図帳より一回り大きい本でした。
そして、表紙には制服姿の女子校生が映っていて、本の隅に桜くんが持つにはまだ若すぎることを示すマークまで入っていました。
静希ちゃんの顔は真っ赤でした。南さんも顔をほんのりと赤らめていました。
「と、とりあえず…見てみよっか…」
「え、ええ…わたしも興味あるし…」
静希ちゃんが本のページをめくっていき、それを後ろから覗き見る南さん。
なんだか妙な構図です。
静希ちゃんは顔を真っ赤にしながらも、湧き出てくる好奇心からか、ページをめくる手が止まることはありません。
(へぇ…こんなすごいことするんだ…)
(桜くんって、ロリコンじゃなかったのね…わたしはてっきり…)
2人はそれぞれの感想を胸に秘めて、本の内容を記憶していきます。
「あ…」
本を見ていた2人の声が重なりました。
そこには2人の女性が絡み合う写真が載っていました…。
「まあいいか、きっとどうにかなるさ」
僕は意を決して、歩き始めました。
すると、あっという間に家まで着いてしまいました。
僕は気付かれぬようにドアを開けて、入るとザクロちゃんに約束のブツを渡そうと試みます。
「ザクロちゃん…」
「おかえりなさい、桜さん」
「はい、醤油買ってきたから…」
「どうもすみませんでした。そういえば、桜さんのクラスメートの方がお2人いらっしゃいましたが…」
「あ、やっぱり…で、その2人はどこ?」
「はい、桜さんの部屋で待って頂いておりますが」
「あ…うん、ありがとう」
「桜さんも隅に置けませんねぇ…あれほど美しい女性を2人も…」
「そ、そんなのじゃないって…」
ザクロちゃんの言葉を真っ赤になって否定する僕。
「隠さなくても、よろしいですのに…」
「そうそう、その2人のことなんだけど―」
僕はザクロちゃんに事の次第を打ち明けて、一緒に解決策を練ることになりました。
―あれ?どうしたんだろう…
わたしは自分の息が少しだけど、荒くなってきていることに気付いた。
そして、後ろで本を見ていた南さんの息も荒くなってきていることに気付いた。
それに、なんだか身体が火照ってきたみたいに熱い。
わたしは振り向いて、後ろにいる南さんを見た。
彼女は顔が上気していて、心なしか瞳が潤んできているのが見えた。
わたしは気がつくと、南さんの唇を奪っていた。
南さんのぷっくりした唇の感触が気持ちいい。
わたしはすぐに彼女の口の中に舌を入れようとしていた。
最初は驚いていた南さんだったけれど、徐々に「わたし」を受け入れていこうとしているのが分かった。
南さんもわたしの舌を求めるように舌を伸ばしてきた。
南さんの舌は熱くて、どこか甘い味がして男の子の桜くんのとはまったく違っていた。
(これが、女の子の口の味なんだ…)
わたしは南さんの黒くて長い髪を撫でながら、さらに舌を入れていく。
どこか苦しそうな顔をした南さんだったけれど、南さんもわたしの頬に手を添えて、唇を貪るように動かしてくる。
南さんの口から漏れてくる声がどこか切なげに聞こえて、それを聞いたわたしも身体が芯から熱くなってくるのを感じた。
わたしは唇を離した。普段クールな南さんの顔は真っ赤になっていた。
「あの…水上さん、これって…」
「その、ごめんなさい…本見てたら、身体が熱くなってきちゃって…南さんを食べたくなっちゃったの……こういうのって、ダメかなぁ…?」
「ううん…そんなこと、ないわ…わたしだって、身体が熱いの…水上さんとなら…構わないわ」
結局、僕は2人に謝ることにした。それが一番の解決策でした。
僕はソロリソロリと階段を上がっていきます。
部屋のふすまが少し開いていたので、身を低くして、中の様子を覗き見ることにしました。
そこには、半裸の女の子が2人いました。僕は腰を抜かしそうになりました。
2人とも制服のボタンが全開になっていて、彼女たちが身につけていたであろう、下着まで取れて胸が露わになっています。そしてはだけた制服がなんともエロチックです。
僕がいつも使っている布団の上に静希ちゃんが左足を南さんが右足をお互いに絡ませるように座って、チラチラと見える下着に僕も興奮を覚えます。
僕は今すぐに出て行きたい感情を殺し、今起きていることをじっくりと観察することにしました。
静希ちゃんが南さんの胸に手をかけていました。
孤を描くような手つきで南さんの胸を揉み解していきます。
「んんっ……水上さん…気持ちいい…はぁぁ」
「乳首が硬くなってきてるね…そんなに気持ちいいの?」
静希ちゃんは南さんの反応を聞くと、今度は南さんの胸のピンク色の突起を摘み上げていました。
その瞬間、南さんの身体がビクリと反応しました。
「あぁぁん…!水上さん…そこは、だめ…んあぁ…」
静希ちゃんは追い討ちをかけるように、南さんの耳たぶにしゃぶりついていました。
「あんっ…やっ……んんっ…あぁぁ」
南さんの抗議の声はいつしか甘い声に変わっていました。
「んちゅ…南さん、気持ちいい?」
静希ちゃんが耳元で囁くように言います。
「ぁぁ、身体の奥が…溶けそうなくらい、熱いの…」
「じゃあ、もっと気持ちよくしてあげるね…」
静希ちゃんは南さんの耳元にあった口を彼女の胸に移動させて、南さんの胸にしゃぶりついていました。
「ふぅぅん…み、みなかみさん…そこっ…すごいの…んんっ」
「じゅるるる…なんだか、甘い味がしゅる…」
静希ちゃんはお留守になっているもう一方の乳房の頂を指で器用に揉み解していきます。
「ひゃぁぁん…みなかみさん、んんぁぁっ…もうダメなの…あぁぁ」
静希ちゃんは口と指を離しました。
「はぁはぁ…水上さん…?」
「今度は、南さんが…わたしを気持ちよくして…。一緒に気持ちよくなりたいの…」
「わかったわ…」
南さんは静希ちゃんの唇を奪うと、静希ちゃんの胸に攻撃を仕掛けていました。
舌を絡ませて、静希ちゃんの唾液を啜り取っている南さんはなんとも妖艶です。
片方の腕で静希ちゃんの身体を支えつつ、もう一方の手で静希ちゃんの胸をやわやわと揉んでいました。
「…んんっ」
時折、2人の重ねられた唇から出てくる喘ぎ声にも似た声に僕も興奮しっぱなしです。
南さんは慣れてきたのか、さっきよりも積極的に手を動かして、静希ちゃんの乳房を弄ります。
「んんっ…ふぅ…んんぁ…」
静希ちゃんは身体をよじりますが、それは何かを否定してのものではないことは僕にも分かります。
南さんはさっき静希ちゃんがしたのと同じように、静希ちゃんの胸の桃色の突起を摘み上げていました。
「んん…んふぅ……んっ」
南さんは指の力に強弱を付けながら、静希ちゃんの興奮を高めていきます。
「んっんん……んん…んんんんっ」
南さんがようやく手と口を離して、静希ちゃんを解放しました。
静希ちゃんは苦しかったのか、空気を求めて、激しい呼吸をしていました。
「はぁ…もう、窒息するかと思った…」
「ごめんなさい…水上さんに気持ちよくなってもらおうと思って…」
「でも、すごく気持ちよかったよ…南さん、横になって」
「え、ええ…」
南さんは静希ちゃんの要求に応えるように、僕がいつも使っている布団の上に横になりました。
「この布団、桜くんの匂いがする…」
静希ちゃんはスカートの下のショーツを下ろすと、お尻を南さんの顔の方に向けるようにして、南さんに上に覆い被さりました。
「あの…水上さん…?」
南さんがどこか不安そうな声を出しました。
「南さんはわたしのを舐めて…わたしが南さんのを舐めてあげるから……こういうのって初めてだったりする?」
「ええ…わたしはしたことないわ…」
「一緒に気持ちよくなろう…ね?」
「ええ…」
静希ちゃんは南さんのスカートを捲り上げると、南さんのショーツを下ろしていきます。
南さんの白い足が露わになりました。
「あぁぁぁ…みなかみさん」
静希ちゃんは南さんの足の付け根に顔をうずめると、南さんの桃色の果実を舐め上げていました。
事態を把握できない南さんは身体を震わせることしかできません。
「ほらぁ、南さんも…わたしの、舐めてぇ」
「…わかったわ、やってみる…」
南さんも赤い舌を伸ばして、静希ちゃんの秘所を舐め始めます。
「ふぅぅん…南さん、あぁぁ…すごく上手だよ…」
静希ちゃんの腰がガクリと崩れてしまいそうになります。
静希ちゃんも負けじと南さんの秘所を丁寧に舐めていきます。
「ひゃうぅぅん…みなみさん……もっと、舐めてぇ」
「んぁぁぁ、みなかみさんも…ぅんん…すごく上手…」
2人の女の子が快感に悶えながら、お互いの性感を高めようとする光景に僕は見ていることしかできません。
ぴちゃぴちゃという音と女の子の喘ぎ声が部屋中に響いています。僕だって理性がどこかに…。
「南さんの、えっちなお汁が出てきた…じゅるるる……あぁぁ、すごくおいしいよぉ」
「いやぁぁ、のんじゃ…んんっ、ダメなのに…わたしだって……じゅるるるるる」
「あぁぁぁん、すごいよぉ…南さんに、あぁん…全部、吸い取られちゃう…」
「水上さん、んんぁ…気持ちよく、なってきたの?ぁぁぁ、えっちなお汁が…んんふぅぅ、止まらないよ…」
「んくぅぅ、すごくあぁぁ…気持ちいいの、わたし…もうすぐイキそうだよ…」
「わたしも…あぁぁん、イッちゃいそうなの…。あぁぁぁん、みなかみさん、わたし…んんんっイッちゃう…」
「んんんんくぅぅ…イッちゃうよぉ…みなみさん、イッちゃうよぉ…んんんあぁぁぁぁ」
「あぁぁぁ、みなかみさん…んんっ、あぁぁんっ、ぁぁぁぁああぁん」
2人は絶頂に達したのか、グッタリとしています。
2人の女の子の顔には2人の女の子の秘所からほとばしった愛液がかかっていました。
「はぁはぁ…水上さん、こんなすごいの…初めて」
「南さん、すごくよかったよ…。わたしも、新しい属性に目覚めちゃいそう…」
2人は身体を起こすと相手の存在を確かめ合うように、濃厚な口付けを始めてしまいました。
僕はいつまでここにいればいいんでしょうか、それに彼女たちの近くに転がっているあの本はなんなのでしょうか?
続く???