時は金曜日の夕刻、眉目秀麗にして品行方正、容姿端麗にして才色兼備で、心は五月晴れの青空のように澄み渡っていて、宇宙よりも大きい野心を持ち歩く漢こと草壁桜でございます。  
そんな僕は机に向かって、週末の勉強を片付けている最中でした。  
「ふぅぅ…また野望達成に一歩近づいたな」  
数学の最後の問題の回答に正解の赤丸を付けたところで、僕は大きく伸びをしました。  
そんなおりに、部屋の外から声が聞こえてきました。  
「あの、桜さん…よろしいでしょうか?」  
声の正体は他ならぬ、ドクロちゃんの妹にあたるザクロちゃんであります。  
パラメータ表示すると、ほぼ全てのカテゴリではなまる、255若しくは9999、三ツ星、Sが表示されるパーフェクト才女で、  
戦士、魔法使い、召喚士から賢者、忍者、バーサーカーなどの上級職まで全てマスターし、マスターマテリアを装着したユニーク武器・エッケルザクス(属性・修羅)を手に、  
僅かな供回りを引き連れて町の外に繰り出しては、モンスターと戦闘を繰り返し、熟練度を上げているらしいです。  
「ザクロちゃん、どうかしたの…?」  
「はい、桜さん宛てにお手紙が届いておりますので、持ってまいりました」  
妹天使が手に持っていたのは、手紙というにはあまりに分厚く、それはお届け物というレヴェルの物でした。  
「うん、ありがとう」  
「それではわたくしはこれで失礼します。あと、もう少しでお夕食ができますので…」  
その「手紙」の差出人の名前には英語でお父上の名が書かれていた上に、宛て先も英語で書かれていました。  
どうやらお父上はこの「手紙」を外国から出したようです。  
「お父さん、何してんだよ…」  
ザクロちゃんの階段を下りていく音を聞きながら、僕は手紙の封を切りました。  
僕はその封筒から便箋を取り出し、読み始めます。  
しかし、この少年、ノリノリである。だが、次の瞬間―。  
 
(ここで1分CM)  
 
内容を要約すると、父上と母上はドクロちゃんの紹介で知り合った友達のご両親の天使と意気投合し、  
実はその人たちがアラブの石油王も副業でやってて、原油の採掘権を(1巻で登場した天使の力で現れた札束の山を使って)購入したんだって。  
その油田が大当たりでさらに最近の原油高も手伝って、今はドクロちゃんと3人で蒸留塔から出る炎を眺めながらリッチな生活してるんだって。  
それで、少ないけど生活費を送るからこれで1ヶ月、ザクロちゃんと上手くやりくりして生活しなさいだって。  
 
封筒の中には諭吉の札束がはち切れんばかりに入っていました。  
「郵便でお金送っちゃいけないんぢゃ…、ていうか1ヶ月でどうやってこんな大金使うのさ、父上…」  
僕は新たな悩みの火種を抱えつつ、階段を下りて、今を通り抜けてキッチンへと足を運びます。  
「あ、桜さん。座ってお待ちになってください…」  
ザクロちゃんは僕の存在に気が付くと、料理を盛り付けたらしい皿を持って、テーブルの方に向かって歩みを進めるので、僕も彼女の言われるままに、椅子に腰をかけました。  
今日の料理はちきんらいすと呼ばれる、西洋のちゃーはんの様なものを、鉄板で熱した殻の無い状態の卵を薄く広げた物でくるんだ、おむらいすなる物でした。  
ザクロちゃんとふたりだけでの生活になってから、ザクロちゃんが料理をする回数は当然ながら増えました。  
最初の頃はご実家の都合で家事に不慣れだったのか、それともそれが天使の間では美味しいと思われているのか、はたまた現代の調味料の使い方が分からなかったからなのか、  
5日に1回くらいの割合で見た目は美味しそうなのに、奇妙奇天烈な味をした料理が僕の前に現れたりすることもありました。  
まぁ、身体を英国紳士の血が流れている僕は当然、美味しく食べる(フリをする)ことができたわけですが。  
そんなザクロちゃんでしたが、日に日に料理の腕を上げ、今ではレシピさえあれば、何でも作れてしまうというレヴェルに達していました。  
「初めて作ってみたので…美味しいかどうか、自信はないのですが…」という風なことを言われて、いざ口にすると、味覚の琴線に触れるような、  
「絶対初めてじゃないでしょ!?」と僕が口にしてしまいたくなるような料理を普通に作ってしまい、そんな僕の反応を見て、無垢な笑顔を作るザクロちゃんに癒される日々の連続です。  
妹天使も僕の向かい側の椅子に腰をかけたので、このタイミングで話を切り出すことにしました。  
 
「ザクロちゃん、さっきの手紙のことなんだけど…かくかくじかじか」  
僕が一通りのことを話し終わると、ザクロちゃんは目を丸くしたり、驚いたり、何かを思いついたような顔をしたりと、忙しなく表情を変えながら、何かブツブツと呟き始めました。  
「…ということは、いつも桜さんとひとつ屋根の下で、いつも桜さんといっしょにご飯を食べて、毎日桜さんといっしょにお風呂に入って、毎日桜さんと寝起きを共にして、  
…寝起きを共にするということは……桜さんとわたくしは吐息さえ届く距離にいて、目と目があって、気が付くと手と手が触れて、指と指が絡み合って、桜さんに耳元で甘い言葉を囁かれて、唇を重ねあって………キュウ…!」  
―べちゃっ…  
「あーっ!ザクロちゃん、しっかりしてー!」  
ザクロちゃんは目の前にあった、オムライスの上に顔をダイブさせていました。  
 
―これは、ルート? 平方根は中学の3年で習うんだから、2年の僕には関係…え、あるの? …っていう物語。  
 
 
―シャーッ  
「はい、タオル」  
「…ありがとうございます、桜さん」  
ザクロちゃんをこちらの世界に連れ戻した後、僕は妹天使を洗面所に連行しました。  
ザクロちゃんの綺麗な顔におむらいすのケチャップが付いて、鼻血を出した様にも見えたので、ひとまず顔に付いたケチャップを落として、この事件は終幕となりました。  
その後、僕たちはキッチンに戻り、夕食を再開しました。ザクロちゃんが見事にダイブしてしまったおむらいすと僕のを替えてあげると言ったら、頑なに拒否されてしまいました。  
ケチャップが付く前にザクロちゃんには一点の汚れも無かったから、大丈夫なのに。  
そのおむらいすもまたほっぺが落ちそうな程、美味であったことはいうまでもありません。  
 
夕食を食べた僕は机に向かい、宿題の続きをしていました。  
ドクロちゃんに勉強の邪魔をされなくなってから、右肩下がりだった成績が同じ角度で右肩に上がり始めていました。  
やはり僕には勉学の才があるのか、新しい分野でもすぐに要領を掴んで、正解を導き出していきます。  
「う〜ん、やっぱり僕は天才だなぁ…」  
軽く伸びをしたとき、人の気配を感じました。  
もちろん、気配の主はザクロちゃんなわけで…。  
「ザクロちゃん…いつからそこに?」  
「ついさっきですが…」  
「今の…聞いてた?」  
「はい…ですが、動機はともかくとして、不老不死の薬を発明してしまう桜さんはやはり凄い方だと思いますよ?」  
根が真面目なザクロちゃんにそう言われるとその気になってしまうなぁ、「動機は…」ってところが余分だけど…。  
「あの…桜さん、そろそろ…お風呂の時間ですが…」  
妹天使とふたりだけの生活が始まって、長い時間が流れましたが、未だにこのミッションに慣れることはできていませんでした。  
それはザクロちゃんも同じようで、いつもは雪のように白い頬を紅く染めています。  
「うん、わかった」  
ノートを閉じて、ザクロちゃんと一緒に部屋を出て、階段を下ります。  
僕が先に脱衣所に入って、服を脱いで、浴室に入るというのが、もう暗黙の了解になっていたりします。  
 
軽くかけ湯をして、湯船に身を沈めていると、程なくしてザクロちゃんが入ってきました。  
バスタオルを持って入ってくるものの、何度見ても生唾を飲み込んでしまう程、美しい曲線やけしからん胸がばっちり見えちゃうわけで、バスタオルを持って入る意味すら無いんじゃないかと思ってしまいます。  
いつまでもザクロちゃんの容姿に見とれているわけにもいかないので、話を進めます。  
「じゃあ、髪、洗ってあげるね…」  
「はい、お願いします」  
ザクロちゃんの髪を洗ってあげるのは僕の仕事です。  
シャンプーボトルの頭を何回か押してシャンプーを出し、心を無にしてザクロちゃんの髪を手櫛で梳くようにして、シャンプーを馴染ませていきます。  
長い髪の洗い方の要領はまだ掴んでいませんが、ザクロちゃんの芸術品のような髪を傷つけないように、ただひたすらに丁寧に馴染ませます。  
「ザクロちゃん、泡流しちゃうから、目つぶって…」  
「はい、桜さん…」  
ザクロちゃんの身体がぐっと強張るのを見て、思わずクスリとしてしまいます。  
シャワーから出るお湯の温度を手に当てて、確かめてからザクロちゃんの頭に当てます。  
「はい、綺麗になったよ…」  
「ありがとうございます…。あの、桜さん、よろしいですか?」  
妹天使は恥ずかしげにこちらに振り返りました。  
「ん? どうしたの、ザクロちゃん」  
「今日は…その、桜さんのお背中を、わたくしが…」  
 
 
……  
…………  
………………  
 
なんでこんなことになってるんだろう?  
背中になんだかすごく柔らかいものが当たってる。  
そうかそうかわかったわかった。これはザクロちゃんの乳房が当たってるんだな。  
それにザクロちゃんの吐息が耳元にかかって、時々切なげな声が聞こえてくるのも、仕様に違いない。  
 
「ねえ、ザクロちゃん…」  
「んしょっ…何ですか、桜さん?」  
「さっきから、ザクロちゃんの胸が背中に当たってるんだけど、これはワザとなのかな…?」  
「はい、ただお背中を流すだけでは桜さんが楽しくないと思いまして…、桜さんはこういうのお嫌いですか?」  
「いやっ、全然嫌いじゃないしむしろ大好きな部類だけど…。なんでザクロちゃんはこんなことしようと思ったの?」  
「それは…桜さんに喜んで頂けると思ったからに決まってるじゃないですか…」  
「背中にコリコリしたのが当たってるけど、感じちゃってるの…?」  
「はい、桜さんとくっついてるだけで、ドキドキが止まらないです…」  
耳元でそんな言葉を切なげに囁かれてしまうと、セカンドへの牽制球のように身体をくるっと反転させて、妹天使を押し倒したくなる衝動に駆られるものの、僕の勝負勘がそれを抑えていました。  
とはいえ、背後から絶えず供給される性欲が「体現」化されることが抑えられないものであることは言うまでもありません。  
「ザクロちゃん、そろそろ離れてくれないかな…?」  
「えっ…、それは…わたくしの、その…胸では、満足して頂けないという事でしょうか…?」  
ザクロちゃんが今にも泣きそうな声で、僕に答えを求めてきました。  
僕は慌てて切り過ぎた舵を切り直します。  
「そ、そうじゃないよ!…ザクロちゃんの胸が気持ちよすぎて、したくなっちゃうから…」  
「…そうでしたら、わたくしが…」  
視野の端で僕の肩に乗っていた妹天使の右手が動いているのが、分かりました。  
そしてそれは初めから決まりきっていたかのように、ある場所を目指して動いているのが分かるわけで…。  
「う…ザクロちゃん」  
「わたくしが…、その桜さんの…えっちな気分を鎮めて差し上げます…。いつも…わたくしが…えっちな気分になったとき、桜さんに…鎮めて頂きましたから…今日は、わたくしが…桜さんを」  
妹天使が僅かにボディーソープが付いた手の親指と人差し指でリングを作って、こしこしと息子を摩り上げるとそれだけで身体中を電気が流れたような感覚に変わってしまいます。  
僕の息子が強く反応した「ツボ」の部分を見つけると、嬉しそうにそこを何度も柔らかい指で集中的に責めてきます。  
「あぅぅ、ザクロちゃん…」  
「もっと…気持ちよく、なってください…。…ちゅっ、れろれろれろ…」  
「ひぃぃ…!」  
「桜さんも、耳たぶが感じるんですか…?わたくしも…耳たぶが弱いんですよ…。はむっ、んんっ…はふぅ」  
もちろん知ってるよと言おうとしましたが、ザクロちゃんは僕の耳を責める間も、決して息子への愛撫を休んだりせず、手を上下に動かして、新しいツボを探し回っています。  
「んちゅぅ…桜さん、もっともっと、一杯感じてくださいね…?」  
その刹那、僕の視界は真っ暗になりました。  
「わぁ!しかもこれ、外れない…ザクロちゃん、エッケルザクス外れないよ!?」  
「桜さんが精液を出して下さったら、外しますから。今は、わたくしの手で一杯感じてください…」  
人は視覚を奪われると、他の感覚に神経が集中するといいます。  
僕も例外では無かったようで、妹天使の愛撫でますます昂ぶってしまいます。  
「こっちのお耳も、なめなめして差し上げないと、不公平ですね…。んんっ、ぢゅるるぅ…」  
 
普段(?)は僕の腰のあたりでしか聞こえない音が、直接鼓膜を叩きにくる―。  
ザクロちゃんは僕の息子をいつもこんな風になめなめしてくれてたのか―。  
僕の脳内がみるみる僕の名前と同じ桜色に染まっていきます。  
下半身に意識をやると、ザクロちゃんの手の動きが明らかに速くなって、間違いなくスパートをかけていることがわかりました。  
「ねぇ、ザクロちゃん…そろそろ出そう…」  
「はい、先っぽが膨らんで…すごく辛そうです…。いっぱい出してください…。わたくしが、全部手で受け止めて差し上げますから…」  
耳元でそんなことを囁かれては、一溜まりもありません。  
僕は三段飛ばしで快楽の急階段を一気に駆け上がります。  
「ザクロちゃん…もうイキそう!」  
「イッてください、桜さん、いっぱい気持ちよくなってください…」  
「あぁぁ、ザクロちゃん、出るぅっ!」  
「はい、桜さん…出してください、全部出してください」  
暗闇の中を眩しすぎる光が一瞬だけ、目の前を横切っていきました。  
そして、僕の目を覆っていたエッケルザクスが、僕の視界を解放してくれました。  
「すごいです、桜さん…今日も濃くて熱いのがいっぱい…」  
ザクロちゃんがうっとりしたような声を上げています。  
「んん、れろ…んちゅ…、桜さんの精液、今日もゼリーみたいに…すごく濃いです」  
妹天使は当たり前のように精液がべったりと付いた左手を口に当てて、精液の味を確認していました。  
この子、もう絶対9歳じゃないよね?  
そして、そんな妹天使に対して浮かんだ疑問―。  
「ねぇ、ザクロちゃん…」  
「んちゅぅ…、はい、何ですか、桜さん?」  
「ザクロちゃんは、その…精液が好きなの…? 精液ってそんなに美味しくないどころか、むしろ不味いって聞いたことがあるけど…」  
「そうですね…確かにあまり美味しくのですが…、桜さんから出たものだって思うと、なんだか愛おしくなってしまって…」  
さりげなく、僕が喜ぶようなことを平然と言ってのけるあたり、彼女には天賦の才があることを確信してまいます。  
 
僕はシャワーでボディーソープを洗い流します。  
ザクロちゃんのおかげで身体(の一部)がきれいになりました。  
「ふぅぅ、きれいになった…」  
「まだですよ、桜さん。風呂おけのへりに腰掛けてください」  
嗚呼、私は愚かだな、この後の展開なんて見えていた筈なのに、なんでザクロちゃんの言葉にあっさり従ってしまったんだろう―。  
「まだ『中』がきれいになってません…。ですからぁ、失礼します、桜さん(小さい☆)」  
ザクロちゃんがちょっぴりノリノリな口調で強引に僕の足をグッと開けて、その間に入って、息子を掴んできました。  
「んんっ、ちゅうぅぅ…まら、のほってまふぅ」  
「くっ、ザクロちゃん」  
掴んだ息子を咥え込んで、残存する僕の欲望の使徒を吸い上げます。  
萎んでいた息子が脈を打つタイミングに合わせて、みるみる大きくなってしまいます。  
「んうぅ、桜さん、まだ出し足りないんですか…?」  
「いや、そうじゃなくて、ザクロちゃんが上手過ぎるからだよ」  
「本当ですか、桜さんにそう言って頂けると、わたくし…」  
さっきまで、「女の顔」をしていたのに、いきなり「9歳の女の子」に戻ってしまうんだから、あぁ、もう、かわいいなぁ、この天使は。  
「でも、ザクロちゃんにいやらしくなめなめされたら、また出したくなっちゃうよ?」  
「本当ですか、でしたら…はむっ」  
「うくっ、しまった…」  
「ふぅんん…、んぅん…しゃくりゃひゃん…まら、おおひふなっへ…」  
僕の同胞を狩り尽くしたのか、ザクロちゃんは明らかに僕の新たな同胞を引き出そうとしています。  
そして息子への愛撫に集中しながらも、ときどき上目遣いで僕の目を覗き込むあたり、やっぱりこの妹天使は分かっていると僕に確信させてしまいます。  
「ザクロちゃん、咥えながらしゃべっちゃだめだって…」  
「んんぅ…? なんでれふは…?」  
「また、そうやって…。教えると、結果が見えるからザクロちゃんには教えてあげません…」  
「どほは、まひはってまひはか…? しゃくらひゃん、おねはいでふから…おひえへくだひゃい」  
ザクロちゃんがしゃべる度に、僕の息子は熱く潤んだ妹天使の口の中でもごもごと転がされてしまい、それだけでどうにかなっちゃいそうなことに聡明な妹天使は気付いてないようです。  
「さひっぽから、えっひなよだれ…、しゃくらしゃん…」  
いや、今気付いた、たった今気付きましたよ、この子。  
「しゃくらしゃん、いひまふよ…、んんっ…ふぅぅん……ぢゅる…んんぁ」  
ザクロちゃんはとうとう頭を前後に振り出してしまいました、僕の理性を守る兵を波状攻撃であっという間に掠め取っていきます。  
「あぁぁ、ザクロちゃん、ストップ!」  
兵長の特技「獅子の咆哮」で戦場が静寂に包まれました。  
 
「んふぁ…どうかしましたか、桜さん?」  
ザクロちゃんが口から僕の息子を解放すると、おびただしい量の唾液がつられるように出てきました。  
妹天使の口の周りも、唾液でいやらしく光っちゃってるし…。  
「もうきれいになったから、ね? これ以上されたら、僕も止まらなくなっちゃうから…」  
「桜さんは本当はお嫌いなのですか…? わたくし『ごとき』の奉仕では満足して頂けないのですか…?」  
また、ザクロちゃんが今にも泣き出してしまいそうな声で僕に問いかけます。  
しかも今度は瞳を涙で潤ませながら、僕を見つめてくるので、僕の心の核を思いっきり射抜きました。  
「そうじゃないんだよ、ザクロちゃん。このままザクロちゃんの口で僕がイッてしまったら、せっかくきれいにしたザクロちゃんの顔とかまた汚れちゃうでしょ…?」  
妹天使とふたりでの生活がこう長くも続くと、どういった言葉をかければいいのかというのは自然にわかるものです。  
とはいえ、相手は機械なんかじゃないので、そう上手くいくものでもないということは後で分かるものです。  
「…それでしたら、桜さんの精液を…全部、飲み込んでみせます…」  
あ、今スイッチが入ってしまった―。  
ザクロちゃんの目に強い意志が宿るのを僕の目は逃しませんでした。  
「でも、ザクロちゃんのなめなめが気持ちよ過ぎるから、きっとまた凄い量出ちゃうよ…?」  
「はい…わかってます。ですが、桜さんのためなら、きっとできるとわたくしは信じています…」  
 
今、間違いなく心の臓に桜色の銃弾が命中しました。  
 
「そこまで言うなら、お願いしちゃおうかな…。全部飲めたら、ザクロちゃんにごほうびをあげるよ」  
「本当ですか…、本気にしちゃいますよ、桜さん?」  
 
……  
 
「んんっ、あふぅ…んんん……はぁ」  
妹天使は僕の息子を咥えなおして、唾液を絡ませた舌でねっとりとした愛撫を再開しました。  
裏筋を舌が滑ると、僕は背筋が震える程の快感を覚えます。  
「しゃくりゃひゃん、んんっ…ぢゅるぢゅる……ふぅん…」  
初めのときはぎこちなかった頭を前後に運動させながらの愛撫も、  
「あぁぁ、ザクロちゃん…、もうイッちゃう!」  
「はい、しゃくらひゃん…ぢゅるるぅ…んあ…んんっ、んんんっ」  
息子が妹天使の口の中で膨張と伸縮を繰り返しては、ありったけの欲望の使者を放出していました。  
最初は出てきた精液を少しずつ飲んでいたザクロちゃんでしたが、次第に供給量が多くなってきたのか、白い液体が口から溢れてきてしまいました。  
ザクロちゃんは僕の同志が口から零れないように静かに僕の息子を口から出し、口内に残存する同志を喉に通していきました。  
「申し訳ありません…、全部飲もうと思ったのですが…」  
ザクロちゃんがとても申し訳無さそうな顔で僕に謝るので、僕も居た堪れない気持ちになってしまいます。  
「謝ることないって、ザクロちゃん。たくさん出たのは、ザクロちゃんのなめなめがすごく気持ちよかったからだよ…。上手になったね、ザクロちゃん…」  
「そんな、桜さん…ありがとうございます」  
妹天使の頭をなでなでしてあげると、また9歳の女の子の笑顔に戻ってしまいました。  
 
……  
…………  
………………  
 
「桜さん、お休みになる前に宜しいでしょうか?」  
「ん、どうしたの?」  
「明日のお夕食で何かお召し上がりになりたいものはありますか?」  
「そうだなぁ…エビフライとかかな?」  
「エビフライですか…?わかりました」  
「それじゃぁ、おやすみ、ザクロちゃん…ちゅっ」  
「ふぇぇ、桜さん、今のは…何ですか…!?」  
「おやすみのキス。世界中で寝る前にみんなしてるんだよ」  
「それでしたら、おでこではなくて…、くちびるにして頂かないと…」  
「もう、甘えん坊さんだね、ザクロちゃんは…」  
「だって、これから朝まで桜さんにお会いすることができないですから…」  
「わかったよ…。ちゅぅっ……これでいい、ザクロちゃん?」  
「はい…ありがとうございます、桜さん…。お休みなさいませ…」  
「うん、おやすみ、ザクロちゃん」  
 
蛍光灯から伸びるひもを何回か引っ張って、部屋を暗くすると、月明かりに照らされた妹天使のきれいな顔が僕の目に映りました。  
そして、今日という日、僕は腕の中で眠る彼女に特別な感情を抱いていることが、はっきりと分かってしまいました。  
 
つづく?  
 

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