時は夕暮れ時。  
「うんうん、わかるよ。そういうの。」  
部活帰りの二人の女の子がなにやら真剣な表情で話し合っています。  
「・・・・・・。」  
一人は腰まである長くてきれいな黒髪の女の子。  
「だから・・・ね。がんばって。私応援してるから。」  
もう一人はショートカットで明るい髪色をした女の子。  
「あ・・・もうこんなところまできちゃったんだ。じゃあね。また明日。いつでも相談のるからね。」  
ショートカットの女の子、田辺さんが、黒髪の女の子、南さんに別れを告げました。  
南さんが見えなくなるまで見送ると、田辺さんははぁとため息をひとつ。  
「困ったなぁ・・・。」  
田辺さんも帰路につきます。  
「桜くんか・・・どうしよう。」  
 
そのときの僕には想像もつきませんでした。この、僕のあずかり知れないところで行われた二人の話が、後に僕の身にとんでもないことを引き起こすきっかけになるとは。  
 
これは、普通の中学二年生の僕と愉快なクラスメイトたちが恋と友情の狭間でゆれる、愛と涙と鮮血乱舞な物語。  
 
 
私は田辺。名前もちゃんとあるんだけど、みんな苗字で呼んでるから名乗らなくてもいいよね?  
実はちょっと困ったことになってるの。私の親友の南さんがとある男の子のことを好きになっちゃったんだけど・・・。  
その男の子にはもう好きな子がいて、相手の女の子もそれにうすうす気がついてて、まんざらでもないみたいで、本人たちは知らないだろうけどクラスの半分以上の人がそのことを知っていて・・・。  
もちろん南さんもそのことは知っているんだけど、どうしてもその人が好きなんだって。  
こういう場合ってどうすればいいんだろう。  
私としては両方とも応援したいんだけど、桜くんは一人しかいないから・・・。  
やっぱり、桜くんにはっきりしてもらうべきよね。桜くんがはっきりしないでいるからこんなことになっちゃうんだろうし。  
うん、機会があったら桜くんと話してみよう。  
 
―――――――中略。本編ドレミファソラシドクロちゃんだよ!ドクロちゃん!参照。  
 
僕はやっぱり田辺さんに相談に乗ってもらうことにしました。  
いつもは南さんとグルになって僕の心の傷をえぐるようなことばかりする人なので、味方になってくれるだけでこんなに頼もしく見えるとは思いもしませんでした。  
「それで、桜くんは誰が好きなの?」  
グホァ!!いきなり核心をついてくる田辺さん。  
「やっぱり静希ちゃん?」  
そうですよ。そうに決まってるじゃないですか!!と、田辺さんの話はまだ終わってなかったようです。  
「それとも、ドクロちゃん?」  
誰があんなアホ天使!確かにいないと寂しいですけど・・・ってあれ?田辺さんの話はまだ続いていました。人の話は最後まで聞きましょうね。  
「もしかして、十二・・・」  
「ストーップ!!なんか今よからぬことを言おうとしたよね田辺さん!?はっきり言っておきますけど、僕にはそんな趣味はありませんからねっ!!」  
あ、早速誓いを破ってしまいました。  
ふう、なんでこの人はそっちの方向に話をもっていこうとするんだ・・・  
「じゃあ、誰?」  
う・・・田辺さんの目はすごく真剣です。返答次第じゃ確実に登校拒否にまで追い込まれそうな、そんな迫力があります。  
「う・・・静希・・・ちゃん・・・です。」  
「でした。じゃなくて?」  
「え・・・?それってどういう・・・」  
「ドクロちゃんが来てからよくわからなくなった。じゃない?」  
僕は田辺さんの言っていることがよくわかりません。  
「私は男の子の気持ちはよくわからないけど、そんな気がするの。桜くん、ドクロちゃんがいないと寂しいでしょ。ドクロちゃんと一緒にいるのが生活の一部みたいになってる。」  
そう・・・言われてみればそうだ。  
「でも、静希ちゃんとも一緒にいたい。ちがう?」  
あ、当たってる。さすが田辺さん。  
「じゃあ、僕はどうしたらいいの?」  
「うん・・・私にもよくわからない。だって決めるのは桜くんだから。」  
そういって田辺さんは僕のほうによって来ました。  
「そう、私に出来るのはこれくらい。」  
そこで、僕の思考はいったんフリーズ。何が起こったのかよくわかりませんでした。  
 
え?だって田辺さん今僕にキスしたよね・・・?  
「いざって時のための練習相手くらい。」  
いざってどんなときですか?なんで服を脱ぎ始めてるんですか?ちょ、まっ・・・田辺さん!?  
「ほら、触ってよ。桜くん。練習にならないじゃない。」  
「なっ・・・なぁぁぁぁっっ!?い、いやっ田辺さん!?僕の手をとってどうしようというの?ちょ、そこは・・・」  
田辺さんが僕の手を置いたのは心の臓のあたりにあるふくらみの上。  
「ほら、こんなにドキドキしてる。私だって恥ずかしいんだから早くしてよね。」  
「いやっ、でも、心の準備とかが・・・」  
僕の心臓は焦りと興奮でバクバクいっていて今にもハレツしてしまいそうになっています。  
もはや、まともな思考も出来ずにシドロモドロです。  
「それとも・・・私なんかじゃ、イヤ?」  
悲しそうな顔をしてうつむく田辺さん。  
「私はね、桜くんなら何されてもいいかなって思ってるんだよ?」  
「え、あ、う・・・」  
僕はさらに混乱してしまいました。それってどういう・・・  
「どうしていいのかわからないんだったら私が教えてあげるよ。」  
 
ダメです。今、僕は非常に困っています。僕だって、僕だって・・・あの、そういうこととか考えています。  
今、目の前にいる女の子がそれをしようというのです。  
もう、これ以上自分を押さえつけられる道理がありません。  
「やっとその気になってくれたね。さすが桜くん。」  
僕の顔を見て、褒めてるんだかけなしているんだかよくわからないことを言う田辺さん。  
「今度はこっちも。見て、こんなになっちゃった。」  
そう言って自らのスカートをまくしあげる田辺さん。  
下着にはじんわりと今できたばかりのシミ。  
「ほら、見てないで。女の子はいつまでも待っててはくれないんだから。静希ちゃんも、ドクロちゃんも。」  
僕はおそるおそる手を伸ばし、シミができているあたりにあるスジを指でなぞります。  
「あっ・・・ん。」  
田辺さんから漏れる甘い吐息に僕の興奮はさらにかきたてられます。  
僕が股間から手を離すと、田辺さんは切なそうな目でこっちを見てきます。  
「どうしてやめちゃうの?」  
「こっちがまだだったから。」  
僕の手は田辺さんの胸にある二つのふくらみに移ります。  
「あっ・・・はぁ・・・んっ!!」  
「こっちもいいんだ。敏感なんだね。」  
僕の口からつむぎだされる言葉は、もはや僕のものじゃないみたいです。  
「邪魔だね、コレ。とっちゃおうか。」  
コレ、とはすなわちブラのこと。まだ熟しきっていない青い果実を守るようについている下着。  
「うん。外しかた、わかる?」  
ええと、確か後ろに留め金が・・・あれ?ない。  
「前からはずすんだよコレ。かわいいでしょ。」  
ふぅん、そんなのあるんだ。知らなかった。  
ようやくのことで下着をはずし、あらわになった田辺さんの胸。  
「田辺さん、綺麗・・・」  
 
「そんな・・・恥ずかしい・・・。」  
うつむく田辺さん。いつもの田辺さんからは想像できないその姿が、なんだかとても可愛らしく見えます。  
「乳首もこんなに立ってる。」  
ツンとたった乳首を指でつまんで転がします。  
「ひうっ・・・!!」  
「ここ、弱いの?」  
「えっ、ちがっ・・・桜くんの触り方がいやらし、んっ、から・・・」  
「まぁ、いいや。」  
僕は田辺さんの片方の乳首をくわえて舌で転がします。  
「・・・ッッッ!!?」  
田辺さんの体がピクンと跳ねました。  
「こうするといいんだ・・・?」  
「い、いやぁ・・・恥ずかしい・・・」  
顔を真っ赤にして悶える田辺さん。ホントかわいいなぁ・・・  
「でも、田辺さんがしてくれる。って言ったんだよ?最後までやらしてくれるんだよね?」  
「わた、わた・・・しは、桜くんに、あぁっ!!女の子のあつか・・・いぃぃっ!!?」  
「ここもこんなにびっしょりしているくせに。まだ言い訳するんだ。」  
田辺さんの股間に手を滑り込ませる僕。そこはもうパンツごしなのにもかかわらず愛液がたれてくるくらい溢れ出ています。  
「もう、収まりがつかないんじゃないの?ホラ。」  
僕は未だ蜜が流れ出る穴のそばにある小突起をつまみました。  
びしょびしょに濡れているのでパンツ越しでもよくわかります。  
「あぁぁぁぁぁ・・・」  
田辺さんはびくびくがくがくしていて、まともに言葉を発する元気もなくなってしまったようです。  
なんか、悪いことをしているみたいです。でも・・・  
 
なんか、悪いことをしているみたいです。でも・・・  
「ごめんね、田辺さん。でも、僕ももう収まりがつかないんだ。」  
僕は、急いでズボンを下ろし、僕の股間にそそり立つものを解放しました。  
「すごい・・・コレが桜くんの・・・」  
田辺さんは僕が愛撫をやめた一瞬の間に少し回復したようです。僕のを見てほうっと感嘆のため息を漏らします。  
そして、うっとりしたような顔をして近づいてきました。  
「ふふ、次は私の番ね。」  
おもむろに僕のを舐めだしました。  
「んっ・・・桜くんの、おいひ・・・」  
「あ、うあぁぁぁ・・・」  
全身を快感が駆け抜けました。しかも、おいしい、ですって!?  
「もうびくびくいってるよ。早いなぁ・・・」  
だって無理だもん!気持ちよすぎだよ田辺さん!我慢できないよ!!  
「確か、最後までやってほしかったんだよね?」  
もう、いい!!口に出しちゃっていいですか!?  
もはや僕の言葉は声になりません。もう、ちょっとでも気を抜いたら出そう・・・  
すると田辺さんは不意に僕から離れました。  
ふ、ふわぁぁぁ・・・助かった。え?あれ?もうおしまい?  
ちょっとの安心と、かなりの後悔が入り混じった複雑な気持ちになります。  
「ほら、そろそろ昼休み終わっちゃうから早く早く!」  
「え・・・?」  
田辺さんはパンツを下ろして僕を誘っています。  
そういうことですか。僕の願望を聞いてくれるんですね!?なんていい人なんだ。最後までやってくれるとは・・・  
「いいの・・・?田辺さん。」  
「何を今更・・・」  
「じゃ、いくよ。」  
十分に濡れていたので僕のものはずぶずぶと簡単に飲み込まれていきます。  
「―――ッ!」  
「ご、ごめん、痛かった?」  
と、一応気遣ってはみせるものの、実は僕はそれどころじゃありません。  
僕は今、先っぽのみを入れている状況なのですが・・・えーと、その、もっと奥にいきたいなー。  
というか体が勝手に動いちゃうんですけど。  
 
「いい、よ・・・桜、くん。わ、たしな・・・ら平気っっ・・・だから。」  
全然平気そうじゃないんですけど。  
「うん、なれてきたから・・・もう、平気。」  
「本当にいくよ?」  
「しつこいなぁ、しつこい男は嫌われるよ?」  
「あ、ごめん。」  
なんかもう全然平気そうなのでゆっくりと奥に入れていきます。  
「あっ・・・ん・・・」  
僕はずぶずぶと再び田辺さんの中に進入していきます。  
なんだか見ていると、不思議な感じがします。  
僕のモノにも不思議な感覚があります。なんだかぬるぬるした肉の壁が僕のを締め付けてくるんです。  
キツさから来る痛みと、快感との狭間で僕の理性はどろどろと崩壊していきました。  
「あっ、はぁっ、んあっ・・・!!」  
我を失った僕は激しく田辺さんを突きます。突きます。突きます!!  
「いい、桜くんいいのぉ!!私っ、もう・・・」  
実は僕、もう限界をとっくに超えてるんです。それでもまだ果てないのは、僕の中の何かがそうさせているのでしょう。  
「あぁっ、イっちゃううぅぅぅ!!」  
一際大きく田辺さんが跳ねたと思ったら急に締め付けが強くなり、僕の中で抑えられてたものが開放されました。  
「にゅわぁぁぁぁぁ!!」  
僕は根性で田辺さんから引き抜きました。中出しはまずいですから。パパになっちゃうかもしれませんから!!  
びゅく、びゅるる。  
田辺さんに降りかかる僕の精液。  
「熱い・・・これが、桜くんの・・・」  
そこでちょうどチャイムが鳴りました。  
「昼休み終わっちゃったね。」  
「うん。行こうか、桜くん。」  
田辺さんはいつのまにか着替えをもう済ましていて・・・。  
「あれ?田辺さんなんで体操服なの?」  
「だって、次は体育だよ?桜くん。」  
な、なんだってー!!  
 
今から着替えたんじゃ絶対遅刻です。だって、僕の体操服は体育館とは真逆にある教室にあるんですから。  
「私のならあるけど・・・」  
「え?本当?」  
さっすが田辺さん。ってちょっとまてよ?  
「桜くん、女の子の服を着るシュミが・・・」  
後ずさる田辺さん。しまった!コレは罠かっ!?  
「そんなシュミありません!遠慮しておきます!!」  
 
 
「じゃあ、またね。南さん。」  
夕暮れ時の道端。今日も田辺さんは南さんに別れを告げ自分の家へと向かいます。  
「桜くんがあのままだったらまだチャンスはあるよね。南さんにも、私にも。」  
 
これは、恋に悩む若き男女が繰り広げる、エッチでセンチメンタルな物語。  
 

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