先程からずっと緊張気味のザクロちゃんに、ドクロちゃんがそっと手を合わせて語り掛けます。  
「ザクロちゃん、一緒にしよっ」  
「おねえさま……。ありがとうございます」  
 ザクロちゃんは添えられた姉の手をキュッと握り返し、気を取り直したことを目で伝えました。  
ドクロちゃんはそれに微笑み返して、ザクロちゃんを元気付けられたことを喜んでいるようです。  
ドクロちゃんにはこういう姉らしいこともできたんだなと、僕は珍しく感心しました。しかし、  
「美しい姉妹愛を見せ付けてくれるのはいいんだけど、それが僕の身体を介しているのかと思う  
と悲しくなるよ……」  
 と、突っ込みたくなるような状況です。  
 二人はぴったり合ったタイミングで、ジュニアに向けて手を伸ばし始めました。間もなく、片手  
ずつ近付いてきた天使の10本の指先が、左右から肉竿に触れてきます。  
「ん……っ」  
 興奮した勃起を他人に触られるという初めての体験に、僕はこもった声を小さく漏らしました。  
「あ……。桜くんの、今ピクッてした……」  
 僕から見て左側から、そっと手を触れさせてきたドクロちゃん。  
「すごく……、熱いです」  
 反対に、右側から優しく手を触れさせてきたのはザクロちゃんです。  
 まずは様子見といった感じなのか、二人は第一関節よりもっと先の方だけを触れさせてきま  
した。肉棒の中心からずれた小さい接点だけなのですが、初めての者同士が睦み合う初々し  
い雰囲気は、僕になんとも言えない興奮を与えます。  
 好奇心に満ち満ちた顔をしているドクロちゃんが、感触を確かめるようにしてワニワニと握った  
り離したりしてきました。ザクロちゃんもその行動につられて、ドクロちゃんとは線対称上に反転  
させた位置にある指先を動かし、姉と一緒に感触を味わい始めます。  
「う……あっ、二人ともッ……!」  
「ああ……、桜さんの、硬い……」  
「うん……。ボクが思ってたよりもカチンカチンだよ……」  
 二人の声と表情を自分の内心と共に認識するたびに「ああ、僕達は初めてなんだな」と実感し、  
これから起こることへの期待感が無性に高まります。  
 
「桜さん、わたくしたちはどうしたらいいのですか?」  
 紅潮した顔で肉竿に指先を触れていたザクロちゃんは、どこかオドオドとしながら股間に接近  
させていた顔を振り上げ、僕を見上げて恥ずかしそうにそう尋ねてきました。  
「え!? そっ、そうだね……」  
 ザクロちゃんの様子からすれば本当に知らないのでしょうが、自分が気持ちよくなるための  
『指令』を、こういった行為の知識が不完全である純粋な女の子に出すというのはひどく緊張と  
興奮を伴い、思わず答えに窮してしまいます。  
「――こうするんだよ」  
「!?」  
 意外にも、答えはあっさりと告げられました。しかし彼女にそう答えたのは僕ではなく、ザクロ  
ちゃんと同じようにジュニアをニギニギしていたドクロちゃんだったのです。僕とザクロちゃんが  
「えっ?」と驚いたのもつかの間、ドクロちゃんは握り離しを繰り返していただけの動きをやめ、  
ゆっくりと上下に摩擦を始めました。  
 シュッ、ニュシュッ……  
「こうやってゴシゴシされると――気持ちいいんだよね?」  
「ドクロちゃ……んッ! 僕だって、初めてなんだからっ……」  
「でも、男の子はみんな自分でしてるんでしょ?」  
「そ、それは……」  
 初めは僅かだった指の動きは、少女の意志に従って往復の距離をどんどん長くしていきま  
す。不確かだった指の位置も、今は人差し指から小指までが揃って陰茎の表を擦り、親指は  
裏筋の横をスルスルとまさぐっています。  
「ボクだって、勉強したんだもん……。こうして……こうやって――」  
「桜さん、気持ちが……よろしいのですか?」  
「ん……ぁ……、はぐぅッ……」  
 ペタペタと触ってくるだけだった指がこうも精力的に動くようになると、恥ずかしいですが気持  
ちの良さそうな声が口をついて出てしまいます。それでザクロちゃんも確信したのか、僅かに  
顔を伏せた後、ドクロちゃんをお手本にするようにして膨らんだ幹に手を添え、かいがいしく触  
れてくるのでした。  
「拙いと思いますが、わたくしもおねえさまに続きます……」  
 
 ドクロちゃんは途中から参加してきたザクロちゃんを気遣うように、ペースを若干緩めます。  
僕の息子は、左右から当てられる天使の10本の指にゆっくりとシゴかれ始めました。  
 シュッ、キュッ……、シュコッ……  
「くぁ……ッ、ううんッ……」  
「桜くん、大丈夫? さっきからすごいピクピクってしてるよ?」  
「痛いのですか? ――わたくし、強くしすぎてしまったのなら申し訳ありません……」  
 通常状態よりも大分赤黒くなってきたピクピクと震えている僕のモノを見ると、さすがに不安  
げな表情になる二人ですが、別に痛いというわけではありません。片側からドクロちゃんの小  
さいけれど元気な動きをする可愛い指、もう片側からザクロちゃんの大人のようだけれど初々  
しい振る舞いをする綺麗な指でこうやって撫でられると、自分でする時には考えられないような  
ゾクゾクとした快感が湧き上がってくるのです。  
 その時です。ドクロちゃんの指が不意に大きく動いて、肉茎の中ほどからカリ首までを一気  
に擦り上げました。  
「う……ぁぁっ!」  
 茎部に比べて、亀頭の表皮は結構敏感なのです。徐々にではありますが、慣らされてきた  
刺激。それとは違ったものが急に流れ込んでくると、僕は我慢できずに呻き声を放ち、ドクロ  
ちゃんの頭を両手でガシッと掴んでいました。  
「あっ!? 桜くんっ?」  
 動きを止めて心配そうに僕を見つめてくるドクロちゃん。驚いている様子がハッキリとわかる  
表情が見て取れると、本人も意識してやったわけではないのだとわかりました。やがてザクロ  
ちゃんと一緒に、悪いことをしたような沈んだ表情になってしまうと、僕は堪らずその誤解を解  
きたくなります。  
「ううん、違うよ……。気持ちよくなって、ちょっと変な声出しちゃっただけだから……」  
「そうなの?」  
「うん……」  
 ドクロちゃんは、ホッとしたように胸を撫で下ろしました。一緒に安心した様子の、愛撫を一旦  
停止していたザクロちゃんがこう語り掛けてきます。  
「わたくしたちは、こういったことがよくわからないですから……。桜さんが感じたことは、そのま  
ま言葉にして伝えてくださいませんか?」  
 
「え……でも、そんなの恥ずかし――ッッぁあ!?」  
 僕がザクロちゃんの問いに答えていると、ドクロちゃんがいきなり指で亀頭の表をいじってくる  
のです。天使の少女により五本の指先を当てられてクリクリと擦られると、敏感な所を刺激され  
る僕は、抵抗の力がフッと抜けるような快感を受けました。  
「言わないなら、桜くんが弱そうなここを、ずっといじっちゃうからねっ?」  
「だ、駄目だって……、んぁ……やめ――ぁぐっ!」  
「だーめっ。さっきの仕返しだよっ♪」  
 ドクロちゃんはそう無邪気に言い放ち、僕の言うことを聞いてくれませんでした。ドクロちゃん  
はそうでもないと思っているのかもしれませんが、この亀頭への愛撫がいささか熱心すぎるの  
です。強すぎるほどに指先で擦られ続けると、僕は射精感とは一味違ったガクガクと腰が震  
えるような気分を味わわされ、恍惚の表情になりながら懸命に制止を求めます。  
「あはっ♪ 桜くんの、プルプル震えちゃって可愛い……」  
 天使の猛攻は止まりません。僕のジュニアに愛らしさを見いだしたのか、人差し指でツンツン  
とからかうように突いた後、手のひらを亀頭に当てて子供の頭のようにスリスリと撫でてくるの  
です。  
「はぁっ……、くあぁうぅっ! ド、ドクロちゃん……あぁッ!? ホッ、ホントに駄目だってぇぇ――  
ッッ!!」  
「おねえさま、少しやりすぎなのではないですか?」  
 女の子みたいな声を上げてしまう僕を見て、ザクロちゃんはちょっと心配そうにそう言ってくれ  
ました。  
「えー。だって桜くんったら、なーんにも言ってくれないんだもん。自分はボクの恥ずかしい姿を  
あんなに血走った目で見てたクセに……」  
「だからッ! さっきから駄目って言ってるじゃ――ひうっ!」  
 ザクロちゃんの説得も僕の抗議も、デリケートな亀頭を楽しそうにいじめ続ける天使には届く  
気配がありません。小さくて柔らかい手のひら全体で転がすように摩擦され続けると、やがて  
尿意にも似た脱力感と快感が腰回りを覆い、僕は自分でもわかるほどに表情をふにゃふにゃ  
とした放蕩の色に染めていきました。  
 
「ぐ……うううッ。わかった、言うよおっ! だから、もうそうやっていじるのは勘弁してくださいぃ  
ぃ――ッ!」  
 追い詰められた僕がそう言ってしまうと、ドクロちゃんはフフーンと不敵な笑みを浮かべました。  
そして激しすぎる指戯をようやくやめると、少し赤らんでしまった僕のジュニアをまじまじと見つめ  
るのです。  
「あっ、先っぽからなんか出てきてる……」  
「あっ……、本当ですね。もしかして、これが男性の方が感じている証拠というものではないでし  
ょうか?」  
 二人が顔を見合わせて不思議そうにそう言ったので、僕は自分の屹立の先端を見やりました。  
確認するまでもなく気付いていたことですが、僕の尿道口から透明な先走りが少しずつ外へと  
這い出してきたのです。  
「桜くん、ホントは気持ちよかったの?」  
 僕があまりに抵抗の意思を見せていたので、実はドクロちゃんも自分の行動が不安だったの  
かもしれません。  
「桜さん?」  
 ザクロちゃんもそんな感じで僕を見つめてきます。感覚を正直に伝えると言ってしまった手前、  
お茶を濁すわけにもいきませんでした。  
「うん……。そこを擦られると気持ちいいんだ。だけど、根元の棒側よりも敏感な場所だから、あ  
んまり強くしすぎちゃ駄目なんだよ?」  
「へーっ、そうなんだ。だったら、早くそう言ってくれればよかったのにぃ……」  
 ドクロちゃんはそう言うと、ペロリと舌を出して唇を舐め滑らせるようにしながら僕を妖しく見据え  
ます。そのゾクリとするような淫猥な表情に、僕は思わず数センチほど後ずさりました。  
 
「な、なんだい? ドクロちゃん……」  
『ボク……、おっきなおちんちんを舐め舐めして、お兄ちゃんのこともっと気持ちよくしてあげた  
いの……』  
「なっ……! ちょっと、いきなりなにを言い出してるんだいっ!? もっ、もしかしてそれは、僕  
のアイテムの中にあったセリフなのかっ!?」  
『卑しいわたくしの舌で、御主人様の逞しいモノにご奉仕して差し上げたいのです……』  
「ぐはッ! ザクロちゃんまでっ!? 二人とも、これは一体どういうことなのッ!?」  
 そういう本を見つけてしまったら、やはり中までチェックしてしまうのが人情というものなんで  
しょう。恥ずかしい物を覗かれるだけでなく、そのセリフまでも流用されてしまった僕の悲鳴が、  
部屋に空しく響きました。  
「桜くんの本では、女の子にペロペロされて男の人が気持ちよさそうにしてたけど?」  
「桜さんは、わたくしたちにされるのがお嫌なのでしょうか?」  
 ずるいです。そんな風に聞かれたら、断れなくなるじゃないですか。もっとも、ここまで追い込  
まれて、今更逃げられるとも思っちゃいないですけど。  
「――嫌なんかじゃ、ないよ」  
 それは無意識というか、悦楽に煽られた本能がいつの間にか喉を動かしていたような感じで  
した。そして、僕がそういう意思を伝えることは、イコール舌で奉仕をせんとしている二人の行為  
を肯定することでもあったのです。  
「じゃあ、いいんだね……」  
 ドクロちゃんのトロンとしてきた瞳と口調がとても甘美で、僕が断ろうとして言おうとしたセリフが  
喉を出掛かる寸前で思わず飲み込まれました。止めるものがなければ、ドクロちゃんは早速目  
を伏せながら口元を近付けてきます。ザクロちゃんもそれにならい、姉妹で僕のジュニアへと顔  
を接近させてきました。  
 
 チュッ……  
「ん……ぁ」  
 二つの麗しい唇が、僕の禍々しい物にキスをしてきました。ザクロちゃんは幹の裏を、ドクロ  
ちゃんはカリの方をと、ためらいもなく接吻したのです。その時の二人の表情がなんとも淫靡  
で、僕は恥ずかしさ一杯の顔をさらに真っ赤にしていきました。  
「桜くん、舐めるよ……?」  
「では、わたくしも。桜さん、優しく……させていただきますから」  
 最早、僕の息子も食卓の上に乗ったディナーのようなものでした。ドクロちゃんは小さなお口  
からおずおずと舌を出して、亀頭の横端の方をツッとなぞります。一方ザクロちゃんは、大人  
の色香を感じさせる口蓋を切なげに開くと、長い幹を縦に滑らせるようにして舌を優しく這わせ  
てきました。  
「ちゅ……、んん……。桜くん、気持ちいい時はちゃんと言わなきゃダメだよ? あふ……、ぴ  
ちゅぴちゅ……」  
「ふ……ぁふぅっ……。桜さんの……、また大きくなっています……。ちゅうぅ、ぺろっ……」  
「あ……ぅ……ぐっ! ドクロちゃんっ……、ザクロちゃんッ……!」  
 天使の潤った舌が、それぞれ別の強さと意思で亀頭と幹を襲ってきます。ドクロちゃんは僕  
をもっと感じさせるようにと、一生懸命さが伝わってくる力強い舌使いで。ザクロちゃんは僕の  
モノを慈しむような丁寧さで、それでいてしっかりとした感じに舌を使ってくるのです。  
「ちゅぱ……、んっ……ちゅ、ちゅぷうっ、んはぁっ。――どう……なの? 桜くん?」  
 必死に僕のモノを気持ちよくさせようとしているドクロちゃんが、目標を亀頭の先に近付けな  
がら上目遣いにそう尋ねてきました。淫らな天使の無自覚な誘惑的色香に、僕は精神をどう  
にかされてしまいそうです。  
 
「くんッ! はぁ……気持ちいい……よ。ん……うっ、ドクロちゃんの舌も……、ザクロちゃんの  
も……」  
 僕がそう答えると、ドクロちゃんは安心したというように可愛い笑顔を見せて、黙々と幹を舐め  
続けてくれるザクロちゃんも少し嬉しそうに表情を緩めました。  
「はん……ふっ、ちゅくちゅく……。ああっ……、先っぽからどんどん溢れてくるよ……」  
 先端の鈴口からは、欲望の先汁が脈々と溢れ出してきます。それはせせり上がって出口から  
顔を覗かせるだけには留まらず、ドクロちゃんが舐め舐めしている方まで少しずつ流れ出してい  
たのです。  
「はぅぅっ、すごいよぉ……。今、舐め取ってあげるから……」  
 ドクロちゃんは不意にそう言うと、僕の尿道口に舌を当てました。ドクロちゃんの唾液と僕のカ  
ウパーがぶつかって、淫らな水音が聞こえてきます。ドクロちゃんは先走りの溢れる尿道口の  
縦溝に沿って、ためらうことなく舌をスライドし始めました。  
「ちゅぷ、つうっ……、あ……ふっ……、ちろちろ……」  
「くはっ!? だっ、駄目だ……。んくぅっ! そんな風にされたら力抜けちゃうぅ……」  
「ちゅくっ、んふ……、ちゅぷちゅぷ……。これって、ヘンな味がするね……」  
 僕の先走りをテイスティングして、ドクロちゃんはどこかウットリとしながらそう呟きました。天使  
の舌がそれを舐め取ろうとしても、こんな気持ちにされたら余計に溢れてきてしまいます。  
 その時でした。ドクロちゃんは、先汁が流れ出てくる元の方へと少しでも近付いて舐め取ろうと  
いうように、尿道口を押し割るようにして舌を僅かに差し入れてきたのです。  
「くあッ……!? んううぅぅッ!!」  
「えっ!? 桜く――むぐううっ!」  
 強引に開かれて中への侵入を許してしまった僕は、痛み混じりの悦楽に震撼して、思わずドク  
ロちゃんの口の中に亀頭部分を押し込んでしまいました。舌でカウパーをすくうことに集中して  
いたドクロちゃんは、僕の急な動揺に目を丸くして驚いています。  
 
「うわっ!? ドクロちゃん、ごめんッ!!」  
 僕は申し訳ないことをしてしまったという反省半分と、また不意に撲殺されてしまうのではない  
かという恐怖半分の気持ちになり、ドクロちゃんに頭を下げて謝ります。       
 ですが、幸運にも僕の不安は当たらなかったようで、ドクロちゃんはビックリとした表情をまた  
トロン……と落ち着かせて、なんと口の中へ侵入した亀頭に舌を絡め始めたのです。  
「んふぅぅ……。くちゅり……、れろれろ……」  
「ひっ!?」  
 僕は突然の刺激に身体をビクンと震わせて、腰を咄嗟に引きました。ドクロちゃんの口に入っ  
ていたジュニアの先側がちゅぽんと引き抜かれます。  
「ぷはっ! はぁはぁ……」  
「おねえさまっ! しっかりしてください」  
 ドクロちゃんは侵入者がいなくなると、実は少し苦しかったことがわかるような息をついていま  
した。ザクロちゃんも一旦愛撫をやめ、心配そうに姉のことを見やっています。  
「ドクロちゃん、どうして……?」  
 僕が堪らずそう尋ねると、ドクロちゃんは深呼吸して心を落ち着かせてから答えを返してきま  
す。  
「桜くんの本では――」  
「うわあああっっ!? わかった! 一瞬のうちに全てが理解できたから、もうその続きは言わ  
ないでぇッッ!!」  
 そりゃあ、僕に偏った趣向があるわけじゃないですけど、そういう物をかき集めていると、中に  
は陵辱的な要素が多分に含まれたものだって存在してしまいます。  
 おそらくドクロちゃんが言おうとしたのは、途中から我慢の効かなくなった男が、優しく奉仕を  
してくれていた女の子の口に対してつい乱暴になってしまい、そこへまさに口虐と呼ぶにふさ  
わしい責めを展開してしまうというお話でしょう。しかし、です。  
(ドクロちゃんがそんなストーリーの話を考えていたということは、僕にもっと積極的になって欲  
しいってことなのかな?)  
 
 僕はそんな悶々とした思考に集中して、動きを停止してしまいます。その様子を見てキョトン  
としているドクロちゃんの口端から、先程の乱暴で漏れ出た唾液がツウッと垂れているのが望  
めました。  
 そこからなぞるようにして、ドクロちゃんの口元を目でなぞります。先程からの必死な奉仕で、  
テカテカと潤った可愛くて淫らな唇。どこかポーッとした天使が僅かにそこを開くと、薄暗い口  
の中が覗けます。そこは、僕のモノを気持ちよくしてくれる潤滑油のようにトロトロとした感じの  
唾液が、妖しく光って待ち構えているように見て取れました。  
(う……わっ……。今のドクロちゃん、エッチすぎる……)  
 僕は思わずゴクリと唾を飲み込みます。一瞬、「この中に僕のモノを思いっきり突き込もうか」  
という悪魔の囁きが聞こえてきました。でもドクロちゃんは本当のところ、僕がそんな気になる  
ことは望んでいなくて、ただ気持ちよくさせようという一心で、本に描いてあったことを試しただけ  
なのかもしれません。というか、そう考える方がかなり自然ではありますが。  
 僕は――  
 
 →  
  ドクロちゃんたちの優しい愛撫を受け続けて気持ちよくなりたい  
  ドクロちゃんの小さな口の奥深くまでジュニアをねじ込んで性欲をもてあましたい  
 
 ――って、突然出てきたこの恋愛ゲームみたいなフラグはなんなの!? しかも、下の選択  
肢がなんか「選ぶなよ、絶対選ぶなよ!」的なオーラを発してるよッ!!  
 しかし、ゲームのように『セーブしてから両方見る作戦』が使えないとくれば、人生にとって重  
要な分かれ道となりうる選択の場合、じっくりと考えてから決断しなければなりません。  
 そうです。こんな時こそ、僕の優れた想像の力を使うべきなのです。どう考えても危険な下の  
選択肢ですが、本当はそうしてみたいという好奇心が僕の心の奥底に全く無いわけではありま  
せん。  
 ゆえに僕は始めるのです。シミュレーションというのは建前と指摘されても仕方のない、リア  
ルな映像を思い描くことが可能な『ハイクオリティ・ディリュージョン』を……。  
 
【妄想開始】  
 
 僕は、ドクロちゃんのこめかみの辺りに、そっと手を添えます。  
「あっ……」  
「ドクロちゃん、僕の『あの本』を見たんでしょ?」  
 天使の美麗な銀髪をゆっくりと撫でながら、僕はそう尋ね始めます。ドクロちゃんは、あから  
さまに動揺を顔に出しました。どうやら、過激な内容を鮮明に思い出させてしまったらしいです。  
こういうウブな所は、やっぱり子供らしいなと感じました。  
「そうだね。あの本に出てきた女の子も、ドクロちゃんみたいな可愛いお口だった……」  
「あ……あ……」  
 僕はすくっと立ち上がり、動揺し始めているドクロちゃんを見下ろす体勢になります。そして、  
僅かに震えている子供らしい顎に指を当てると、僕を見上げさせるようにクイッと上向かせまし  
た。  
「思い出した? 苦しむ女の子の口の中で、男のシンボルが暴れ回る光景をさ」  
 僕は、顎を力点として顔を強引に見上げさせられる格好になった天使を、色付いた視線で見  
つめます。少女の瞳は主人に叱られた子犬のような怯えの色を浮かべていて、特に目を奪わ  
れる薄紅の唇は、不安そうに小さく震えています。  
「桜くん? 今の桜くん、なんか怖いよ……。さすがは、自分にとって都合のいい妄想の世界っ  
て感じがして――」  
 僕は思わず、ガクッと体勢をくずします。  
「妄想の中なのに、痛烈な突っ込みをいれられてるッ!? ――はい、そうですとも。人は妄想  
の中でなら強くなれるものなんですッ! ええい、とにかく話を進めるよっ!!」  
 普段は見ることのできないか弱い様子のドクロちゃんに対して、守ってあげたくなるような愛ら  
しさを感じていた時だけに、ちょっとショックでした。やっぱり、ドクロちゃんはドクロちゃんなので  
す。  
 
 それでも、なんとか開き直った僕は、先程までの奉仕ですっかりと大きくなったジュニアを、  
ドクロちゃんの顔前でアピールします。  
「あぁ……、桜くんのホントに大きくなってる……」  
「ドクロちゃんは、これであの本の女の子みたいにして欲しかったんじゃないの?」  
 天使の少女はその言葉を受け止めながら、感情的な瞳で僕を、僕の息子を見つめます。  
迷うようにモジモジと動いている身体は、確かな欲求が湧き上がっていることを僕に見せ付  
けていました。  
「どうだい? ドクロちゃんは今、僕のモノでお口の中をグチュグチュにかき回して欲しい……。  
そう思ってるんでしょ?」  
 僕は、ドクロちゃんの顔を覗き込むように近付いてそう言うと、サラツヤ髪をおもむろにかき  
上げて、耳たぶに息を吹き掛けてあげます。  
「うぅ、んんっ……! やあぁぁん……」  
 少女はこそばゆいようにして、身を震わせよじります。僕は天使の劣情を誘発するように、  
そして戸惑う心をもっとかき乱させるように、ささやかなイタズラを行使し続けました。  
「素直になりなよ……。おねだりしたら、すぐにでも入れてあげるよ……?」  
 僕はあくまでクールを装い、ドクロちゃんの耳元で時折息を吹き、また時折そう囁きます。  
ちょっとでも刺激を加えるたびにピクンピクンと敏感に反応してくれるドクロちゃんが、愛らし  
くてしょうがありませんでした。本当は、無理矢理にでもドクロちゃんの口の中に挿入したく  
なってきたのですが、相手の意思も尊重しなくてはなりません。  
「桜くんは、ボクの口に入れたいの……?」  
「うん、入れたいな。ドクロちゃんのお口なら、きっとすごく気持ちがいいんだろうなぁ……」  
 僕がそう答えると、ドクロちゃんは少しだけ俯いて、首を小さく縦に振りました。  
 
「して……いいよ。桜くんが気持ちよくなってくれるなら、ボクは嫌じゃないもん……」  
 健気にそう答えてくれた天使の少女に、僕は意地悪をするようにこう尋ねます。  
「いいの? 僕、気持ちよくなったら、ドクロちゃんのこと気遣えなくなっちゃうかもしれないよ?」  
 ドクロちゃんは、黙ってコクンと頷きます。  
「ドクロちゃんのお口を、ただ気持ちよくなるために『使っちゃう』かもしれないよ? それでもホン  
トにいいの?」  
 ドクロちゃんは、今度は僅かにピクッと動揺しましたが、それでも少し時間が経つと、先程より  
もおしとやかにコクリと頷きました。  
「じゃあ――」  
 僕は従順な天使に微笑んだ後、改めて股間の屹立を可愛いお口の前まで誘導します。ドク  
ロちゃんはやはりちょっと驚きましたが、今までよりは大分慣れた様子でそれを直視していまし  
た。  
「大きく口を開けて? アーンって」  
「……うん。けど、あんまりヒドくしすぎちゃ、イヤだよ?」  
 僕の性的衝動をかんがみるに、自信の程は微妙だったのですが、わざわざ不安を煽ること  
もないだろうと、敢えて黙っておきました。  
「おねえさま、本当に大丈夫なのですか?」  
 傍らで事の成り行きをジッと見守っていたザクロちゃんが、非常に心配そうな様子で、ドクロ  
ちゃんにそう尋ねました。  
「ザクロちゃん……、大丈夫だよ」  
 ドクロちゃんがそう言ってザクロちゃんに向けた笑顔は、姉としての笑顔だったのかもしれま  
せん。その大丈夫の一言だけで、ザクロちゃんは一瞬で納得したかのように、それ以上口を挟  
むことはしなくなったのですから。  
「ザクロちゃんも、目を逸らさないで見てようね」  
 と、僕が少し調子に乗った言葉を掛けても、ザクロちゃんは真摯に頷いていました。  
 
「じゃあ、桜くん。ボク、開けるね……」  
 ドクロちゃんは膝立ちになって、立っている僕の股間と自分の顔との高さを合わせます。そし  
て、目の前にある僕の屹立を見つめながら、小さいお口をおずおずと開いていきました。  
「よし、いいよ……。じゃあ、これを――」  
 僕は、その中で今すぐにでも暴れ回りたい衝動をなんとか抑えて、屹立の先端を開かれた唇  
の前までゆっくりと移動させます。  
「やっぱり怖い?」  
 一旦は覚悟を決めたらしいドクロちゃんですが、やはり口の中に入れる直前となると、怖がっ  
ている様子がハッキリと伝わってきます。口を開いたドクロちゃんは、コク……と、ほんの僅か  
首を傾けて沈黙のまま頷きました。  
「やめよっか?」  
 僕は、ドクロちゃんがここまで来たら引き下がるような娘ではないことを知っています。ですが、  
そこで敢えてこう聞いたのです。  
 ドクロちゃんは、フルフル……とかぶりを振ります。僕は心の中で小さく笑いました。これで、  
ドクロちゃんが逃げ出す確率はさらに減らせたでしょう。いよいよ挿入を開始する時です。  
「最初は、ドクロちゃんが自分のペースで口に入れていって」  
 ここはあくまでもクールに。僕は自らの力で突き入れたい欲求をなんとか抑えて、天使の少女  
に息子を委ねます。ドクロちゃんの小さなお口はデンジャラスな予感が一杯で、いきなりの感覚  
に驚いたドクロちゃんが僕のモノを無惨に噛みちぎるという、最悪の事態までをも想定させられ  
たからです。  
 ドクロちゃんは、僕のモノを口のすぐ前まで移動させ、幹の根元付近を両手でそっと包み込み  
ました。そして、アーンと開いた口の中に、屹立の先端を僅かなスピード飲み込んでいきます。  
「ん……ふぅぅ……」  
「く……、いいよ。苦しくなったら、鼻で息をすればいいからね……、んっ!」  
 段々と口腔の暖かい空気に包まれていき、カリ首が口蓋で擦られます。そして、亀頭が完全  
に飲み込まれ、くちゅり……とドクロちゃんの唾液に絡め取られていきました。  
 
「さあ、もっと入れるよ……? ゆっくり、ゆっくりでいいから」  
「ん……」  
 ドクロちゃんは短い声とクリクリした瞳で頷き、幹の部分までを口内に入れ始めます。亀頭の  
裏が舌のザラザラを通過すると、ゾクゾクと腰全体が震えました。  
「はぁぁ……。ドクロちゃんのお口、あったかいよ……。もうちょっとだけ入れるけど、歯は立て  
ないでね……」  
「んんっ、むぅぅん……」  
 ズブズブと侵攻を続けていたジュニアも、やがて喉という行き当たりにぶつかります。ドクロ  
ちゃんの小さいお口が相手ですが、根元を残して中程まで飲み込まれた屹立を見ると、僕の  
自尊心もダメージを受けずに済みました。  
「ドクロちゃん、どうだい?」  
「……」  
「ドクロちゃん?」  
 僕が尋ねても返事がないので、再度尋ねました。すると、僕のモノをくわえたまま、ほんの少  
し首を横に振ります。僕はそこで少女の勘違いに気付きました。  
「ドクロちゃん。僕のモノを飲み込んでも、別に喋っていいんだよ?」  
「ふぇっ?」  
 ドクロちゃんは狭苦しいであろう口をなんとか動かし、こもった声でようやく喋ってくれます。  
「らって、桜くんの本れは……」  
「いや、それはもういいのッ! でもすいません、僕が悪いんですっ! あれは極端な例です  
から! 今のドクロちゃんには自由に発言する権利があることを、ここに誓いますッ!!」  
「ほうらの?」  
「うん、そうだよ……。で、結局どうなんだい?」  
 話せることになって少しだけ緊張が緩んだ様子のドクロちゃんは、口の中のモノを考えるよう  
にしてから、こう口にします。  
「可愛ふて、好ひらよ……」  
「可愛い……ね」  
 褒め言葉なのかどうかギリギリだと思いますが、好印象を持たれているのだなと気持ちを切  
り替えて、髪の手触りが心地よいドクロちゃんの頭にそっと手を添えます。  
 
「じゃあ、ドクロちゃんのお口に入った可愛いモノを、今から気持ちよくしてもらうからね。まずは、  
ゆっくり舐めてみて」  
「ん……。わはったよ、桜ふん……」  
 そう答えてくれたドクロちゃんですが、しばらくは「どうしようかな?」という表情をしていました。  
しかし、やはりやってみなければ始まらないと思ったらしく、窮屈な扱いを受けている舌を伸ば  
してきます。  
「あ……ん……ふぅッ。ちゅくり、んっ……くちゅ、ぐちゅっ……、ふあぁぁ……」  
 ちっちゃな口内に押し入ったジュニアが、無礼を叱り付けられるようにして絡め取られていき  
ました。普段は絶対に入れることのない異物を目一杯飲み込んだドクロちゃんの口の中で、ト  
ロトロの唾液と溢れ出る先走りが、ドクロちゃんの慎ましい甘声と共にクチュリクチュリと淫らな  
協奏曲を奏でます。  
 エッチで華麗な音を聞きながら健気な天使を見つめていると、僕はさらに嗜虐心を煽られて  
いきますが、ここはとにかくグッと堪えて、ドクロちゃんに息子の身を委ねました。  
「く……ぅ、いいよ……。今度は唇も使ってみて……」  
「くひびる? ん……じゅぷ、ふぁんぅ……。これれ……いい?」  
 ただでさえ狭いドクロちゃんの上唇と下唇が、間に肉の棒を置いて門を閉めようとすると、ジュ  
ニアの幹の中間がキュッキュッと締め付けられます。ドクロちゃんは、屹立の先端と中程から、  
僕に二重の快楽を与えてくれるのでした。  
「ッあっ……! は……ぁ……、ゾクゾクする……。ドクロちゃんのお口、すごく気持ちいいよ…  
…」  
「ぁ……むぅん……、ほんろう? ちゅく、ちゅぷぅ……。ボク、嬉ひいよ……」  
 僕が褒めてあげるとドクロちゃんは素直に喜んで、もっと一生懸命に口を動かしてくれました。  
そして、僕が気持ちよさそうにすれば、さらに奉仕は強まっていくのです。その相乗効果が、二  
人をさらに快楽の境地へと呼び込んでいくのでした。  
 
「はあぁっ……! ドクロちゃん、今度は……んっ、そのまま頭を動かして……」  
 ドクロちゃんは奉仕に没頭してきて、僕の指令にすぐさま反応してくれます。かぶりをゆっく  
りと前後に揺さぶり始め、口腔でジュニアが擦れるようにしてくれたのですが、その新たな動作  
に集中していると、舌と唇の動きがどうもおざなりになってしまうようでした。  
「ぐじゅっ、むぐ……んっ、じゅぷうっ……。これ、むずかひいよぉ……」  
「んぁっ……。いいよ、焦らなくても……。このままでも、十分気持ちいいから……」  
 僕は、ドクロちゃんが焦らないようにと、慰めるような感じで頭をナデナデしてあげます。する  
と、そこから来る安心感が有効に作用したのか、ドクロちゃんは新たな動きに段々と慣れを見せ  
ていきました。  
「んむぅっ……、じゅぷ、ぐぷっ……。桜ふん、ありがと……。ボク、もっろがんばふね……」  
 次第に、ドクロちゃんの頭の動きも強さを増してきます。激しくなった動作にようやく順応してき  
た舌や唇は、僕の快感を促すために懸命に動いてくれていました。先程感じることを教えた亀頭  
も、舌先でぺろぺろとキャンディのように舐めてくれます。  
 奉仕の口腔から漏れ出す透明液が、幹と擦れ合う唇から滴り落ちていきます。必死さが伝わ  
ってくる天使の目には、切なさや苦しさが込められたであろう涙の玉が浮き始めていました。  
 ドクロちゃんの束ねた銀髪がフリフリ動いていると、奉仕を必死にやってくれていることがより  
意識されます。どうしようもなく湧き上がる快感と、天使の愛らしすぎる様相。それらが波のよう  
に襲ってくる今、僕の忍耐も限界に達してきました。  
「くぁぅっ! ドクロ……ちゃん……、僕も動いて……いいかな?」  
 僕が動くということが、これ以上の激しい行為に繋がることを、ドクロちゃんはしっかりと理解し  
ていたようです。涙の溜まってきた目を感慨深げに薄め、色々と考えているようでした。  
 
 しばらくするとドクロちゃんは一旦奉仕をやめ、ジュニアをほとんど口の中から出した状態に  
します。そして、色付いた瞳を僕と合わせると、はっきりとした声でこう言いました。  
「桜くんの、好きにして……いいよ」  
「ドクロちゃん……」  
 その天使の笑顔は、無理に作ったものなのでしょうか。僕は今確かに、不安や恐怖といった  
心情をドクロちゃんから感じ取った気がしたのです。しかし、今の僕はそんなに善人でいられ  
ることは出来ません――  
「ドクロちゃん、ドクロちゃんッ……」  
 ほとばしる感情を、そのまま天使の名を呼ぶことで体現します。僕は本能の為すがままに、  
ドクロちゃんの頭に両手を添えて腰を突き動かしだすのです。ドクロちゃんの口の中で、ただ  
ひたすらに快楽を貪らんとして……。  
 グチュッ、ジュプ、ジュプウッ!  
「んん……ぐぁぅ、桜くぅん……すご……いっ。むぐうっ、あぅぅん……」  
 僕は、粘膜を擦り、舌をねぶり、喉の奥まで突き入れるようにして、小さな口の中で縦横無尽  
に暴れ回ります。、男のモノを気持ちよくするには十二分に適している温かくて柔らかいお口は、  
散々責められ続けていたジュニアをさらに追い込んでいきました。少女の頭に添えた手にも  
にわかに力がこもり、段々射精の気も感じ取れてきます。  
「はぁぁっ! ドクロちゃん、気持ちよすぎて僕……もうイッちゃうかも……ッッ!」  
「んむううっ! 桜……くんッ!!」  
 ドクロちゃんはいかにも辛そうに、ギュッと手を握り締めています。しかし、そんな天使の姿を  
見て、さらなる興奮を煽られている自分がここにいるのです。そんな僕が激しく中に突き入れ  
ると、ドクロちゃんは思わず目を閉じます。すると、目に溜まった涙の雫が溢れ出して、赤らん  
だほっぺたをツウッと伝っていきました。  
 
「ドクロちゃん、ごめ……ッああ! でも、我慢できないんだッ!」  
 被虐に震えるドクロちゃんに申し訳ないと思う気持ちがあっても、今の僕は全てに置いて雄の  
本能が優先されていました。ドクロちゃんの口腔を蹂躙して高まる射精欲に伴い、さらに腰の  
動きを強めていくのです。  
 ジュッ、ジュク、ジュプッ! グチュウッ!  
「むううんッ! 桜く……んむッ! くるひい……ッ、げほっ、ごほっ!」  
 無理矢理喉奥に突き込もうとすると、ドクロちゃんが息を詰まらせてむせ出します。その度に、  
開かれたブラウスから覗く魅惑的な胸がブルンと揺れ、視覚的にも快感を送り込まれてきまし  
た。  
 クラクラするぐらいの気持ちよさに、腰にギューンと来る射精感。もう絶頂は目の前でした。  
僕は最後のスパートを掛け始め、ドクロちゃんのお口を隅々まで味わっていきます。  
 ジュプ! グチュッ! ズプッ! グチュウッ!  
「う……ぁぁぁっ……! 出るっ、出ちゃうよ、ドクロちゃんッ!!」  
「くぁぁむぅッ! 出ふの? さふらふん、ボクのお口れ出ひひゃうのッ……!?」  
 天使の意思が拒否か承諾かは知らないうちに、僕は臨界点を突破しました。ジュニアにギュ  
ーンと力がこもると、子孫繁栄のためにある赤ちゃんの元が、尿道を通って外へと射出されて  
いきます。  
 ビュクウッ! ビュクビュク! ドクドク……  
「ん!? むうぅぅっ……!!」  
 ドクロちゃんは目を丸くして、その放出を喉に受けていました。自分でする時には考えられな  
いような、絶頂時の快感と満足感。僕は、夢見心地になりながら腰をブルブルと震わせて、天  
使の頭を抱き寄せます。  
「ん……むぐうう……。こくん、こくん……」  
「……あっ!? ドクロちゃん!?」  
 僕の欲望の奔流が、ドクロちゃんの喉を通過して飲み込まれていくのがわかります。それに  
驚いた僕は、まだピクピクと震えるジュニアを急いで引き抜きました。  
 
 亀頭の先までが唇を滑って出てくると、トロリとした液体が唇との間に弧を描きます。ドクロ  
ちゃんはすでに精液を飲み干してしまったようで、ボーっとして口元を開いていました。やがて、  
テカテカの口周りを指でなぞり、漏れ出た液体をしゃぶりながら僕を上目遣いに見つめて――  
「あは……。桜くんの濃いせーえき、すっごくおいしい……」  
 ウルウルとした瞳で、どこか満足そうに微笑んでそう言うのです。  
「ッあ……」  
 堪らなくなった僕は思わず言葉を詰まらせ、しゃがみ込んで天使の肩を掴みます。  
「桜くん、ボクともっとする……?」  
 天使は、期待をしている目で僕にそう尋ねます。僕は、そんなドクロちゃんの期待に応える  
ようにしてこう言いました。  
「うん。ドクロちゃんを、僕の色でいっぱいに染め上げてみたいな……」  
「ああっ、桜くぅん……」  
 僕の胸に身を寄せてきたドクロちゃんを、ギュッと抱き締めてあげます。第二回戦スタートの  
合図は、見つめ合う二人がそっと交わす熱い口付けでした……。  
 
【妄想終了】  
 
 ――って、ねえよ!! 大体、この展開で進んだとしたら、僕が最後のクサいセリフを言うま  
でに何回撲殺されなきゃならないんだッ!? それこそ身がもたないっ! ていうか死ぬ!?  
くっ……、なぜだ。やっぱり、シミュレートで性格が違ってたのがいけなかったのか……?  
 いや、そうか! これは死亡フラグだったんだ! いわば、バッドエンドルートと真ルートの  
二択だったんだろう。残念だったな神よ! 僕の想像力の勝利だ! ふはははは――ッッ!!  
「桜く――ん? ちょっと、いい加減に返事してよぉ!」  
「ハッ!?」  
 運命の神に勝利宣言をかましていた僕は、ドクロちゃんの怒っているような声で現実に引き  
戻されました。  
「いやー、ちょっと運命と戦っていたんだ。でも、真実の道はもうわかったから大丈――うわあ  
あッ!!!?」  
 一部始終の説明は、途中で悲鳴に変わります。目を向けた二人の天使の顔……、そこには  
なんと、白くてベットリとしたものが降り掛かっていたのです。  
「もーっ! 黙っちゃったと思ったら、今度はボク達に向けていきなりこんなの出しちゃうんだも  
ん……」  
「すごい……。桜さんの、ドロドロしてます……」  
 恐る恐るジュニアの先端を見ると、ピクピクと小さく震える尿道口には、白いものが浮き出て  
いました。これは、間違いなく射精をした跡です。  
「こっ、これは!?」  
 あ……ありのまま、つい今起こったらしき事実を話します。『第二の選択肢をシミュレートし  
ているうちに第一の選択肢の方が勝手に選ばれ、ドクロちゃんとザクロちゃんにに舐め舐め  
され続けて、おそらく妄想内と同時に絶頂を迎えていた』  
 ……なにを言っているのか自分でもよくわかりませんが、理解しようとしても頭がどうにか  
なってしまいそうです。夢精だとかのチャチなものでは断じてない、もっと恐ろしいものの片鱗  
を味わってしまいました……。  
 
「こんなに……、ボクの顔にも付けちゃって……」  
 ドクロちゃんは顔を擦る猫のように、精液を指ですくっていきます。ドクロちゃんはその最中に  
なにかを思い付いたのか、左の手のひらに白濁液を集め始めたのです。そして、集まったそれ  
を、右手人差し指で不意にこね回し始めたのです。  
「んー……、木工ボンドとは感じが違うんだね……」  
「いや、比べる対象がおかしいよ!? せいぜい色が似ているぐらいじゃないかッ!」  
「本当ですね。色は結構似ていると思ったのですが……」  
「ああっ、ザクロちゃんもやってるッ!?」  
 僕がこの行為を止めようとしたのは、精液を木工ボンドと比べられるのが嫌だったということ  
もあります。ですが、それ以上の理由がありました。それは――  
 こねこね……  
「それに、匂いも違う……」  
 こねこね……  
「ああ……、これが桜さんの遺伝子なのですね……」  
 僕の精液を、粘土の如く手でこねこねする天使の姉妹。その光景は、とってもエッチな雰囲  
気をかもし出していて、発射したばかりの僕のモノをまた再起動させようとするのです。しかし、  
発射直後の雄の本能は、それに警告のサイレンを送ってきていました。  
 ちゅぱ……  
「!?」  
 そんな僕のことなどお構いなしに、天使の行動は過激さを増していきます。ドクロちゃんは、  
指先に付いた白濁液をいきなり口の中に含んだのです。  
「うぅぅ……、変な味だよぉ……」  
「ドクロちゃん……、当たり前でしょ」  
「桜くんの精液は、木工ボンド以下……と」  
「ちょっと! 今のセリフは聞き捨てならないよッ!!」  
 少し悲しくもありますが、今の反応で少し萎えることができました。ドクロちゃんは、ヘナヘナ  
になった僕のジュニアを見て、「おや?」という表情になっています。  
 
「桜くん? どうして小さくなっちゃったの?」  
 男が発射した後のことなど、性教育書には書いてないのでしょう。僕は、子供のように「なん  
で?」という顔をした少女に、答えを教えてあげます。  
「男の人はね、一回出すと続けてってのは難しいんだ。いい機会だと思うから、これ以上のこと  
はやめておかない?」  
「でも、興奮したらまた大きくなるんでしょ?」  
 駄目です。ドクロちゃんは、また子供のように興味津々な顔をしています。  
「だけど、そう簡単には興奮しないよ。男というのはそういう風にできてるんですッ!」  
 僕は強くそう言ったのですが、ドクロちゃんはなぜかニコリと怖い笑みを浮かべます。  
「ザクロちゃん……、『とっておきのアレ』やるよ!」  
「『とっておきのアレ』ですか!? ……はい。おねえさまがそう仰るなら、やってみましょう」  
「えっ、なに、なんなんだ? 『とっておきのアレ』って!?」  
 その言葉から感じる不吉なオーラに、僕は不安で一杯になります。二人は、顔に付いた白濁  
液をティッシュで拭き拭きした後、はだけた上半身の服をいそいそと整えて、こちらを向きます。  
 ――その光景に僕は絶句しました。二人は露出面積という点では先程と大して変わっていま  
せん。ですが、上半身で一番大事に隠さなければならない場所である胸部「だけ」が、衣服の  
拘束をかいくぐって露出しているのです。  
「桜くん……、またエッチな目つきになってきたよ?」  
「さ、桜さん。わたくし恥ずかしいので、あまり見つめないでください……」  
「そ、そんなこと言ったって……」  
 チラリズムというには出しすぎでしょうが、こんな不条理な服装をされたら劣情を煽らずには  
いられません。マズいことに、またムラムラとしてきちゃいました。  
 
 スッ……  
 ドクロちゃんが左側から、ザクロちゃんが右側から、僕に近付いてきます。顔のすぐ横に柔ら  
かそうな胸がやってくると、目を血走らせてそれを見つめてしまいそうになります。  
「ザクロちゃん、……いい?」  
「……はい、おねえさま」  
 ぷにゅうっ  
「!!!!!?」  
 それは、例えるならマシュマロのサンドイッチ。ドクロちゃんとザクロちゃんが胸を突き出して、  
僕の頭を両側から包み込んだのです。  
「むぐうっ! これは、これはもしかしてッ……!?」  
「うん。『ぱふぱふ』だよ、桜くん……」  
「男の方はこうすれば喜ぶ……と、書いてありました」  
 これは、ゲームの中でも画面が暗転して「ぱふぱふ……」とかいう文字しか出ない、夢の光景  
ッ!! しかも、両側からダブルっ!! おっぱいが二倍なら、幸せも二倍ですよおぉッッ!!  
「ぱふぱふ……」  
 ドクロちゃんの声と共に押し付けられる、ロリロリな見た目に不相応な柔肉の塊。  
「ぱふぱふ……」  
 ザクロちゃんの声と共に押し付けられる、姉のドクロちゃんに似て大きな柔肉の塊。  
(や、柔らかい……)  
 双方からおっぱいに包まれているだけで、もう将来の年金不安とかはどうでもよくなってきま  
す。要するに、その幸福感だけが僕の心を埋め尽くしていくのです。  
 
(ん、待てよ。ということは――)  
 僕はなんとか、股間の方に意識を集中してみます。すると、それはムズムズと復活の時を待  
つように鼓動していました。  
「あ……あああっ! 二人ともそんなに押し付けたら……むぐうっ! やばいよ、本当に即復活  
!?」  
 身体の内から、どんどん湧き出てくる精力。今の僕なら、ザオラルでも100%の確率で生き  
返る自信があります。  
「ん……。じゃあ、二人でもっとぱふぱふしちゃお……?」  
「わかりました、おねえさま……。桜さん、わたくしたちの胸はどうですか……?」  
「うわああああっ! 鈍感になっているはずのジュニアが敏感な感覚になって快感を感じて……  
ッはあああ! 復活の感覚を感じる――ッッ!!」  
 グオオオオッ……!  
 混乱した僕がおかしい日本語を連発して叫ぶと、股間がついに元気を取り戻しました。それに  
気付いたドクロちゃんは、小さくニヤリと笑って僕を見つめます。  
「今度は、桜くんの大好きなおっぱいで気持ちよくしてあげる……。ねっ♪」  
「うおお……。やっぱり、まだ続けるんですか……」  
 悪魔のような天使のウインクが、僕に向けられました。二人は、僕が無抵抗なのをいいことに、  
布団に仰向けにさせます。僕を寝かせることに難なく成功すると、一つ優しく微笑みかけて、天  
井を向いて屹立しているジュニアに近付いていきました。  
 

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