姉に続き、ザクロちゃんもゴソゴソと脱衣を続けていくと、大人のような見た目にふさわしい、  
ふくよかな胸の隆起が顔を覗かせてきました。ドクロちゃんの助言通り、その全容までは見せる  
ことなく、絶妙なチラリズムで僕の男心をくすぐります。  
「そんなこと言っちゃって……。桜くん、鼻の下が伸びてるよ?」  
「ううッ!?」  
 目の前に、両の手を付いて女の子座りをしているあどけない天使達がいます。普段の服装を  
胸元を中心として僅かに開いただけなのですが、そのちょっとした相違が生み出す得も言われ  
ぬ官能が、僕の心臓を段々と高鳴らせていくのを実感していました。  
 そんな二人が上気した顔で上目遣いに見つめてくると、僕は明らかにヒートアップしていきま  
す。ドクロちゃんのしたり顔が少し悔しいですが、『桜くんみたいな男の子』のカテゴリーに、僕は  
しっかりと属していたようでした。  
「ザクロちゃん、いくよっ!」  
「はい、おねえさま」  
 二人は、ガサ入れでぶん投げられていた布団を引っ張ってきて颯爽と敷きます。ドクロちゃん  
は僕と目を合わせると、枕の上をポンポンと叩きました。ザクロちゃんも真似をして、反対側から  
枕をポンポンとし始めます。  
 両側から僕を寝床へといざなう滑稽な行動。加えて、絶対に楽しんでいるとしか思えない二人  
のにこやかな表情に、強い貞操の危機を感じずにはいられません。ですが濡れ衣とはいえ、  
ロリコンというとんでもない風評を学校中に流されるよりは、いくらかマシなように思えました。  
 
「はい、わかったよ……。仰向けになればいいんでしょ?」  
 僕は諦めモード的な返事をすると、股間のファスナーを全開にしたままの制服姿で、柔らかい  
シーツに背を寝かせました。本来は安らぎを得るはずの寝床も、この二人の少女に好奇の視線  
で見つめられれば、違ったムードになるのは仕方ありません。  
「じゃあボク、始めてみる!」  
 ドクロちゃんの指が社会の窓を厳かに通って、僕の股間の中へと入ってくるのが感じ取れます。  
僕はこの状況にいまだ心の準備ができておらず、茫然とした様子で天井の目を眺めたりしてい  
ました。  
グギグギミシィッ!  
「ぐえええっ!? 首がぁっ!!」  
 ボーッと油断していた僕は、突然首を強引に持ち上げられます。その犯人は、僕の枕元で膝を  
折っている優しい目の少女でした。  
「桜さん、こういうのは見てさしあげないとダメだ……と、その……、本に」  
 本……とは、僕の隠していたアレとかを見てしまったのでしょうか。あるいはドクロちゃんが面白  
がって、ザクロちゃんと一緒に性教育入門書でも読んだのかもしれません。  
 その真相はわかりませんが、一つだけ確かなことがあります。それは、可憐で慎ましいはずの  
ザクロちゃんが、まるでドクロちゃんの如く乱暴に、僕の首を異常な強さで動かしているということ。  
「わかったよ! わかった、見るからっ! ていうか、早く離してくれないと首が折れちゃうぅッッ!!」  
「あっ、すいません。わたくし、つい……」  
 ザクロちゃんは申し訳なさそうに表情を沈ませました。どうやら本人は意識してなかったらしい  
危険な行為が止むと、僕は痛む首筋をさすりながら下半身の方を見やろうとします。  
 
 その時です。こうやって顔を上げ続けるのは辛いなあと思っていると、後頭部からなにやら  
優しい感触が伝わってきたのです。  
「ザクロちゃん……の、膝っ!?」  
「こうされていれば、楽でしょうから……」  
 一瞬混乱しましたが、その感覚に間違いはありませんでした。下腿のほのかに柔らかい感触  
が、衣類越しですがフワリと感じられるのです。確かに、これなら首を上げる負担も減らすこと  
ができるでしょう。  
 なんとなしに真上に目線を上げると、ザクロちゃんの表情にはどこか硬さが感じられました。  
そうだったのです。いくら異性の身体に興味が湧くお年頃とはいえ、いきなり男のシンボルを  
目の当たりにすれば、緊張しないわけがありません。先程の乱暴に思えた行為も、極度の緊張  
ゆえの事故だったのでしょう。  
 普段はしっかりしているザクロちゃんですが、今は戸惑いや怯えを見せる小動物のようで、  
とても放っておきたくはありません。しかし僕は今、それ以上の緊張を受けているのです。  
 男としては、ここで彼女を安心させるための優しい言葉の一つくらい掛けるべきなのでしょうが、  
断腸の思いで視線を外すと、先程からドクロちゃんの指の感触がする股間へと目をやりました。  
「むぅーっ、いくら触っても全然変わらないよぉっ! 桜くんの益体なしぃッ!」  
「ぐはあぁっ! ……ドクロちゃん、キミはその言葉の意味をわかって使っているのっ? 僕の  
純なハートが、激しく傷付けられたよッ!?」  
「じゃあ、甲斐性なしっ!!」  
「意味は変わらないよっ!」  
「ロリコン! つるぺた好きっ! 小さい子供にしか反応しない――」  
「だからそれは違うってぇぇッ! やめてぇっ! これ以上、僕の男としての尊厳を傷付けない  
でぇッッ!!」  
 勿論、僕のジュニアにドクロちゃんの言うような機能の不全があるわけではありません。あく  
までも、精神的ショックのせいで一時的に反応が鈍くなっているだけです。ドクロちゃんのたど  
たどしい指使いではそれを打ち破ることはできないので、平常時のままの大きさを保っている  
というわけです。  
 
「じゃあ、早く大きくしてみてよおっ!」  
 自分の思い通りに動かないオモチャを、子供が叩くような感じでしょうか。激情したドクロちゃん  
が、僕に覆い被さるようにしてマウントポジションをとります。そして、その感情を思いのままぶつ  
けるようにして、僕の襟を掴んでギュウッと締め付けるのです。  
 ギリギリ……  
「ぐおええぇっ! 息が、息がぁッ!! ぐ、苦じぃぃ……!」  
「ボクに魅力がないからっ!? あんなに激しい夜を過ごしたのに……、桜くんヒドイよっ……」  
 ドクロちゃんがまた誤解されそうなセリフを言いましたが、激しい夜というのは僕にとってはあま  
りいい思い出ではない出来事のうちの一つと思われます。それから、気持ちを正直に伝えるの  
は良いことですが、これはあまりに直情的すぎると思いました。  
「おねえさまっ!!」  
「ザ、ザグロぢゃん……タズケテ……」  
 膝枕をしてくれているザクロちゃんが、大きな声を出して止めに入ってくれます。ああ、この  
怪力天使に比べて、妹のなんと優しいことか……。  
「それは違いますっ! おねえさまは、少女趣味の殿方が見たら放ってはおかないような魅力  
に溢れていると、口コミでも伝わっていました。決して魅力がないわけではありません!」  
「エエェェェッッ!? そっちなの!? 違うでしょっ――って、ぐわあああっ、また締め付げが  
強ぐぅっ……!」  
 少し天然が入っているザクロちゃんの助けの手は、残念ながら差し伸べられませんでした。  
もしかしたら普段撲殺されている僕の姿を見て、すっかりと慣らされてしまったのかもしれま  
せん。  
 
 相変わらず、ドクロちゃんの手は圧倒的な力で襟を締め付けています。もしかして僕が勃起す  
るまでこうしているつもりなのでしょうか? だとしたら、生命の危険を感じずにはいられません。  
(そういえば、前にもこんなことがあったはずだ……。思い出せ、僕が生命の危険を感じた時に  
どうしたかをっ! 今、僕がドクロちゃんのこの行為を止めるためにすべきことはなんだっ!?)  
 人は自らの危機を感じた時、普段では考えられないような行動に走ることがあります。例え、  
それがどんなに危険な行為であっても、命には替えられないから。だから僕は――  
 プニョンッ  
「ふ……ぁっ!? くうぅぅんんっ!」  
 僕は追い詰められた者の顔で、ブラウスの上からドクロちゃんの胸の隆起にタッチしました。  
握るようにしてそのまま力を込めていくと、幸福な柔肌感と共に天使の鼓動がトクン……と伝  
わってきます。  
 首締めをしていた少女は、初めの接触でビックリしたような声を一つ。膨らみの中に指が食い  
込んでいくと、ピクンッと身震いした後、ロリータボイスで大きな喘ぎを発し、手の力をフッと緩め  
ます。すると首周りに絡み付いていた衣服は元の形状に戻ろうとして、僕の苦しみを解放して  
くれました。  
 そうです。ドクロちゃんは、なにをしても起きないと言われる爆睡状態でも、こうやってちょっと  
触られだけでたちまち目を覚ましてしまうほどに胸が弱点なのです。この小さな体躯に似合わ  
ないボリュームを誇る双丘が、それだけ敏感だということなのでしょう。  
 
「やった、助かったよ……って、あれ……?」  
 ホッとして額の嫌な汗を拭おうとしましたが、なぜかいくら拭いても液体の感触がなくなりま  
せん。それどころかどんどんとベトベトとしていくような……。不自然に思ったので自分の身体  
に目を向けます。すると――  
「なっ、なんじゃこりゃああぁぁッッ!?」  
 僕の手の甲にたっぷりと付いていたのは、いつのまにか降り掛かっていた真っ赤な血。これ  
じゃあいくら汗を拭こうとしても、拭き取れるはずがありません。  
 そして、どうも身体の感覚がおかしいなと思っていたら、なんと僕の身体は鎖骨のあたりから  
ゴッソリと無くなっていたのです。  
「桜くん、いきなり胸触っちゃダメだよ……。ボク、凄い敏感なんだから……」  
 恥ずかしそうに身をもじりながらそう言うドクロちゃんの右手には、僕の手と同じように血で赤く  
染まったとげとげバットが握られていました。どうやら僕は、エスカリボルグによって胸上の部分  
から真っ二つに分離し、吹き飛ばされてしまっていたようです。  
「くそぉっ、一難去ってまた一難とはッ! 落ち着け桜! 首締めから回避するのは成功したじゃ  
ないか! 考えるんだ、こういう時になにをすべきなのかをッ!」  
 人は死に直面した時、この世になんらかのメッセージを残そうとするものです。どういうえぐり方  
をしたのかはわかりませんが、両肩両腕は綺麗に残っていて自由に動かすことができました。  
僕は手近にあった押し入れのふすまに目を付けると、そこに右手人差し指を伸ばして己の血で  
文字を綴っていくのです。  
 薄れゆく意識の中で、僕が必死に書き残そうとしたダイイングメッセージとは――  
 お っ ぱ い  
「うわああっっ!? なにを書いているんだ僕はッッ!? 死ねないっ、こんな怪しいメッセージを  
自分の部屋に残して死ぬわけにはいかないよッ!!」  
 
「おねえさまっ、見てくださいっ!」  
 急に生きる気力が湧いてきた僕は、ザクロちゃんの驚いたような声を聞いて布団の方を見やり  
ました。  
「どうしたの!?」  
「おねえさま、桜さんの股間を……」  
「うわあっ、ほんの少しだけど桜くんのジュニアが大きくなってるよっ!」  
「な、なんだって――!?」  
 僕はそう驚くと、自分の股間を確かめます。すると確かに僅かなのですが、ジュニアが多少の  
膨張を見せているのが至近距離でなくてもわかりました。それにしても、自分の淡い勃起を第三  
者の位置から眺めるというのは、かなり間抜けな気がするものです。  
 
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪  
 
 ようやく元に戻してくれることになったようで、ドクロちゃんが呪文を唱えました。それに合わせ  
て僕の分かれた身体は互いに引き寄せ合い、ロボット漫画のようにガシィィンッッと合体します。  
ふすまに書いた恥ずかしい文字列も、僕の血となりまた身体を駆け巡るのです。  
 繋がった下半身の感覚を喜びを噛み締めながら味わっていると、ジュニアに血が集まってき  
ているような、僅かな興奮を感じます。  
 
「桜くん、どうして大きくなったの?」  
「え!? いや、それは多分……」  
 手のひらにまだ残っている、ドクロちゃんの柔らかい胸の感触。その触り心地を思い出した  
だけで、心拍が早まっていくのがわかります。  
「ボクの……触ったから?」  
 心を見透かされたようで、僕はドキッと天使の顔を見つめました。実際、怪しい顔をしながら  
己の手をジッと見ている姿を目の当たりにすれば、そう考え付くのも当然かもしれません。  
「……うん。って、僕はまた余計なことをっ……」  
 興奮と動揺が、僕に思わずそう言わせてしまいました。口は災いの元と言いますが、今も口  
が滑ってしまったことでまた撲殺されてしまうのではないかと、顔を強張らせます。  
「……いいよ、触っても」  
「えっ!?」  
 しかし、僕に飛んできたのは血を浴び続けた撲殺バットではなく、恥ずかしげに顔を伏せた  
少女の小さな呟きでした。  
「ボクの胸……、触ってもいいよ……」  
 普段では有り得ない様相を見せる天使は、同じくそう呟くと、倒れるようにして僕の胸へと寄り  
掛かってきました。  
「ド、ド、ドクロちゃん!?」  
 ブラウスとブラだけを跨いで、柔らかい胸が僕に押し付けられます。男ならまず興奮の色を  
抑えられないであろう感触と、僕の身体で潰れるようにして形を変える膨らみが、なんとも艶め  
かしくて仕方ありません。  
 
「桜くんなら……いいよ。だから好きにして……」  
「くっ、そんなこと……。僕には、そんなことできないッ……」  
 などと言って僕は格好を付けていますが、いつもとあまりにもギャップのある天使の姿に、  
内心ドキドキを抑えるのに必死でした。ドクロちゃんは以前にもこういった誘惑を仕掛けてきた  
ことがありますが、その時と比べると今は大分自然な感じがして、僕をより惹き付けるのです。  
 そうこうしているうちにも、ドクロちゃんは僕の胸に顔を埋めて、背中にそっと手を回してきます。  
恥ずかしがっている表情を見られたくないのか、必死に顔を見せないようにしているのがいじら  
しくてしょうがありません。  
 ですが、僕はこれだけ天使に誘惑されているにもかかわらず、いまだ一切の手を出していま  
せん。なぜかと言われれば、いくら了承を取っているとはいえ、ドクロちゃんが胸を触られて  
僕になんの危害も加えないとは思えなかったからです。  
 その胸を触ることは爆弾のスイッチを押すようなもので、どんなに雄の本能が急かしても、  
危険を回避したいという思いがそれを上回っていました。  
「どうしてなにもしないの……?」  
「うっ……!」  
 僕の胸に埋まっていたロリータフェイスが、いつしか角度を変え、僕の顔を真っ直ぐに見上げ  
ていました。天使の思いがハッキリと感じ取れるような潤んだ瞳は、僕の心を激しく揺さぶります。  
 その甘い誘惑に僕の理性は一瞬吹き飛び、精神が雄の本能に支配されました。するといつの  
間にか、メダパニで混乱させられたキリキリバッタのように、僕は腕をそろそろーっと上げて少女  
の胸を目指していきます。  
 
「くうううっ! もうダメだああぁぁ――ッッ!!」  
 サワッ……  
「あ……」  
 触れればそこは、プニプニとした気持ちのいい感触。天使は微かに吐息を漏らしました。僕は、  
寸前でなんとか危険な行為を回避。ドクロちゃんの胸元を通り越して、子供らしく張りのあるほっ  
ぺたにタッチしていたのです。  
「は……んっ……」  
 手触りが素晴らしく、ドクロちゃんの攻撃もなかったので、僕は本能に従って無垢な頬を撫で  
続けます。拙いスキンシップのように思いましたが、ドクロちゃんも嫌な気はしないのか、気持ち  
よさそうに目を薄めて僕の手へと顔を寄せてきました。それは下顎を撫でられて喜ぶ子犬のよう  
でもあり、抗いようのないプリティーエナジーを僕に向けて放出しています。  
 時折、綺麗な暗銀色の髪が指先に掛かります。僕はその麗髪の流れに身を任せるようにして、  
天使の首の方へと手を下ろしていきました。  
「桜くん、ちょっと……くすぐったいよぉ……。ぁ……ふっ……、はぁぁ……」  
「ご、ごめん……」  
 僕はそう謝りながらも、手の動きを止めることはしませんでした。そのまま指先を首筋に滑らせ  
ていくと、ドクロちゃんはむず痒そうに身をよじります。首を渡り終わり、鎖骨の硬さに触れた所で、  
ようやく動きを止めるに至りました。  
 このまま腕を下降させていけば、次には間違いなく胸の隆起を通るのです。前に撲殺された時  
とは違って予備動作があったのですが、本丸の前で一時停止するのはやむを得ません。  
「ドクロちゃん……」  
「桜くん……」  
 まるで、古くさい青春恋愛ドラマのように見つめ合う二人。期待と不安の入り交じったドクロちゃん  
のロリロリフェイスは、見えない壁に阻まれている気さえする柔肉の隆起へと、僕の手をいざなう  
のでした。  
 

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