私があの感覚に目覚めたのはつい最近の事だった。  
田辺さんにトイレで教えてもらったのが最初だった。  
一人ですることも覚えたけど、田辺さんにやってもらうほうが気持ちよかったし、  
田辺さんが誘ってくれるから、あんまり一人ではやらなかったの。  
本当は男のコとやることで、私と田辺さんがやってる事が変だって知ったときにはもう遅かった。  
多分、田辺さん以外ではあんな感じにはなれないと思う。  
それくらい田辺さんは私のカラダを知り尽くしていた。  
行為を始めると、すぐに体中を電撃が走ったような感覚がやってくる。  
絶妙なタイミングで焦らしたり、決して単調な動きはせず、私はいつも快楽のどん底まで堕とされる。  
元々田辺さんのテクニックがすごいのだろうけど、田辺さん以外とは考えられない。  
そんなとこまできていた。  
気になる男のコがいないわけじゃなかったし、田辺さんに友情以上の特別な感情はないつもりだけど  
コレだけは田辺さんとじゃないとダメだった。  
 
今日も部活が終わったあと、田辺さんに誘われた。  
「今日は教室でしようか?」  
そんなことを言っていた。  
いつもは見つかりにくそうなところを探すから、場所を指定されたのは初めてだった。  
―誰かいたら困るんじゃない?見られたりしない?―  
そう思うと怖かったけど、なんだかドキドキした。  
想像してるだけでアソコがムズムズしてきた。  
見られて興奮するなんて、私って変な子なんだろうな、桜くんはこんな私を知ったらどう思うんだろう、嫌われちゃうのかな・・・  
何故か気になる男のコの名前が出てきた。  
彼に対する気持ちが恋愛感情なのかはわからないけど、  
余計な事を考えると気持ちよくなれなそうな気がしたから考えるのをやめることにした。  
 
言われた通り教室に行くと、田辺さんが待っていた。  
「大丈夫なの?こんなところで・・・」  
聞いても無駄だろうけど、一応聞いておこう。  
「もう誰もいないよ。見られたりしないから。」  
おおむね考えている通りの答えだった。ここまできて田辺さんがやめるわけはないだろうし、  
私もちょっと期待していたからそれ以上の追及はしない。  
しばらくすると、田辺さんは私に歩み寄ってきた。  
私の制服のボタンをゆっくり一つずつはずし、私からワインレッドのブレザーを脱がせた。  
私は抵抗する事も、手伝う事もしない。  
田辺さんが前にそう望んだからだ。  
私のブラウスが半分くらいはだけたところで、田辺さんは私のカラダをまさぐりだした。  
「んっっ・・・んん・・・」  
自然に声が漏れる。やっぱり田辺さんは上手い。  
舌や手を上手に使い、時には吸い付いたり、ツボを確実についてくる。  
「もう、南さんたら感じやすいんだから・・・。」  
なんだか田辺さんの声や仕草、表情を見ているとエッチな感覚になってくる。  
そんな自分が恥ずかしいが、そんな感情も自分の快感を増しているようだ。  
「んっ・・・だってぇ・・・恥ずかしいッ・・・」  
途切れ途切れにコトバをつむぐ。本当に恥ずかしい。誰かに見られているような・・・そんな感じがする。  
 
すごく恥ずかしかったけど、かえってそれが興奮を増す結果となったんだと思う。  
いつもより敏感になってる気がする。  
でも、なんだか怖くて声が出せない。なんとなくガマンしなければいけない気がした。  
「あっ・・・はぅあぁぁぁぁぁ・・・・・」  
田辺さんも私の様子を見て何かを悟ったようだ。  
「気持ちよかったらもっと声出していいんだよ?もうだれもいないんだし・・・」  
私のことを気遣ってくれるのがうれしかった。  
「え?でも恥ずかしいいの・・・」  
でも田辺さんに私の言葉は聞こえてないみたい。もう次の動作に移ってる。  
田辺さんは私の下着をはずして、私の乳首に吸い付いてきた。  
カラダ中に電撃がほとばしるような感覚がして、全部どうでもよくなった  
快楽が私を支配していた。  
「んふふ、きれいよ、南さん。」  
全てを見透かされてるみたいで田辺さんの一言一言が恥ずかしい。  
でも、その恥ずかしさも全て快楽の糧となった。  
「あぁぁっっ、やんっ・・・んんんっ・・・っっ!!」  
田辺さんの手が私の股間をまさぐってきた。もう、アソコが熱くてたまらない。  
パンツの上からでもわかるくらい濡れているだろう。  
「あら?こんなに濡らしちゃって・・・。パンツの上からでもよくわかるわ。」  
「そっ・・んな、あっ・・・はっ、はずか、ひぃっ、しいよう・・・。」  
何か言われるたびに脳天まで快感が駆け巡る。  
よくわからないけど、これが“言葉責め”というものなのだろうか。  
もっと辱められたい、いじめられたい、気持ちよくなりたい。  
「こんなになってるなら脱がしちゃってもいいよね・・・?」  
抵抗したら田辺さんはおもしろがってからかってくるかも・・・?  
「えっ!?あっ、いやっ」  
「嫌なの?こんなになってるのにやめちゃっていいの?」  
思ったとおり、田辺さんはいじわるを言ってくる。わかってるくせに・・・。  
田辺さんのセリフにゾクゾクする。ここまできて、おあずけはやだよ?  
「やめないで・・・お願い・・・」  
私がそう頼むと、田辺さんは無言で口の端をつりあげた。  
 
田辺さんは、私のパンツをゆっくりおろした。  
多分愛液が糸をひいてるだろうが、さすがに直視する事が出来ない。  
だって恥ずかしいし・・・  
そんなところを見つめられてると思うと、更に溢れてくる。  
田辺さん、そんなに見ないで、私おかしくなっちゃう・・・  
「南さん、いくわよ・・・?」  
田辺さんの顔が近づいてくる。吐息が恥部にあたるのがわかる。  
「やっ・・・そんなところ・・・きたないっ・・・あぁっ、ひゃぁああああん!!っふぅん!!?」  
あぁっ、ダメだ、声が出ちゃうっ!!でももう頭の中は真っ白で、自分は何を言われてるのか、何を言ってるのか全くわからない。  
気がついたらイってしまっていた。  
「きもちよかった?」  
田辺さんは聞いてきた。  
「うん・・・。」  
私はそう答えるしかなかった。体中に力が入らなくてそんな簡単な事しか言えない。  
それに実際にきもちよかったわけだし。  
「私もね、興奮してきちゃったの・・・でも、南さんはしばらく動けないでしょ?わかるわね?桜くん。」  
田辺さんはそう言ってドアの方に顔を向けた。  
どうやら私の思考が追いついてないらしい。私は田辺さんの言ってる事の意味がわからなかった。  
 
「いるんでしょ?気付いてないとでも思った?」  
余韻が落ち着いてきてだんだん状況が読めてきた。  
田辺さん“桜くん”って・・・  
「え・・・さくら・・・くん?」  
私はワケもわからずつぶやいた。もしかして見られてた・・・?  
なんだか怖くなってきた。見られたいなんてとんでもなかった。桜くんにはこんな私見られたくない・・・  
なんだか不思議な気持ちだ。やっぱり私は桜くんのことが好きなんだろうか?  
でも、今はそんな事考えている場合じゃない。見られていたらどうしよう・・・  
田辺さんが廊下に出て行き誰かと話してる。やっぱり私が気付かなかっただけで誰かいるようだ。  
しばらくすると田辺さんは戻ってきた。信じたくなかった事実を連れて・・・  
 
「こっち来て、桜くん。」  
そう言って田辺さんは桜くんを連れてきた。私を見る桜くんの視線が痛い。  
正直言って軽いパニックを起こしていたかもしれない。もうわけがわからなかった。  
田辺さんは桜くんに服を脱がせてもらって、また私を愛撫する。  
全身が性感帯になったみたいに、どこを触れられても感じてしまう。桜くんが見てるのに・・・  
・・・いや、見てるから?  
不意に田辺さんの手が止まり、  
「ふぅん、じゃあ桜くんはこういうことをしたいの?」  
田辺さんが私の一番敏感なところを舐めまわした。  
「あっ、ひゃうんっッ!!」  
だめぇ!!声が・・・こんな私を見ないで!!  
「あっ、はぅぅ・・・ひゃっ、あんッ」  
でも、何も言えない、抵抗も出来ない。田辺さんの動きにあわせて喘ぎ声が出るだけ。  
体に力が入らない。田辺さんのテクニックは本当にすごい。  
心とは裏腹に、体が勝手に反応してもう止められなかった。  
 
頭がボ〜っとしててよくわからなかったけど、田辺さんは桜くんに何か指示を出していた。  
そして桜くんは田辺さんのカバンを持ってきた。  
田辺さんはそのカバンから怪しげな形をした道具をいくつか取り出す。ま、まさか・・・!?  
嫌な予感は見事に的中した。田辺さんは私にその禍々しい道具を使ってきた。  
手錠で私の手を窓枠から吊るした。まさか逃げれないように・・・?  
そして、乳首にも何か取り付け、膣に何か入れてもうびちゃびちゃになってるパンツを穿かせなおした。  
多分膣に入れた物が落ちないようにしたんだろう。  
見たことない猿轡までされた。余計なことを言わないように・・・?  
田辺さんはリモコンのようなものをいじっている。「!?」  
田辺さんが取り付けた道具が小刻みに振動を始め、快感が再び体を襲う。  
「はぁっ、はっ、ふっふっふっ、ひはっ。」  
うまく声が出ない。この変な猿轡のせいだ。涎まで垂れてきたけど止めようがない。  
私の体が快感に震える目の前で一番見たくなかった光景を目にしてしまった。  
田辺さんと桜くんが・・・  
 
桜くんは田辺さんのパンツをゆっくりおろし、田辺さんのカラダをじっくり観察する桜くん。  
田辺さんは恥ずかしそうにもじもじしてる・・・  
すると桜くんは田辺さんの胸を揉みはじめた。田辺さんはカラダをよじらせて感じてる。  
もうやめてほしかった。こんな私を桜くんに見られたくなかったけど、あんな桜くんも見たくない。  
しばらくすると、桜くんはこっちを見てきた。  
「はっ・・・はひっ・・・ふぁふふぁふ・・・っひ・・・ひひゃひ・・・は・・・はふっ・・・(桜くん、見ちゃだめぇ・・・!!!)」  
もう嫌、見ないで、必死で訴えたってこの猿轡のせいで何も伝わらない。私は悲しくなってきた。  
すると突然、田辺さんがこっちにやってきた。  
「南さん、ごめんね?イかせてあげるから・・・辛かったでしょ?」  
確かに辛かった。でも、もうやめてほしかった。喋れないから首を振って意思を伝えると  
「・・・嘘つき。」  
なんだか怒ってるみたいだった。  
またリモコンをいじりはじめる田辺さん。私の体の中を快感が一気にかけめぐる。  
この機械、いったいなんなの?  
「はっ・・・はひっ・・・ひはっ、ひはぁ・・・!!」  
嫌なのに声が出ちゃう。なんだか涙があふれてきた。  
今はとにかく早くこの時が終わってほしかった。  
 
田辺さんは何でこんな怖い顔してるんだろう・・・  
田辺さんはこっちを向いたまま桜くんに何か指示を出していた。  
指示を聞いた桜くんはあわてて服を脱ぎだした。  
パンツ一枚になってオロオロしてる桜くんのパンツを田辺さんは一気に下ろした。  
男の子のアソコってこんなになっちゃうんだ・・・  
桜くんのモノは天に向かって逞しくそそり立っていた。  
話には聞いていたけど、実際に見るのはこれが初めて・・・当たり前よね。  
そうじゃない、ちがう!!田辺さんは桜くんに何をさせたいの!?  
もしかして私に?それとも田辺さん自分に?  
どっちも嫌だ。でも、私には発言権は無い。  
拘束具もあるし、もしなかったとしても田辺さんのテクのせいで結局うまく喋れないだろう。  
田辺さんはどうやら桜くんに自分の身を捧げるようだ。  
桜くんの目がうつろだ。もう理性なんてどこかにいってしまったのだろう・・・  
 
桜くんも田辺さんも獣みたいだ。欲望のまま交わりあっている。  
私もあんな恥ずかしい顔してるんだ・・・。  
田辺さんはあんなになりながらも私への愛撫をやめない。  
それどころかますます激しくなってる。私、またイっちゃいそう・・・。  
「ひゃ、ひゃひぃ・・・!ヒく、ひぐう・・・!!」  
私がイきそうになって声をあげた時、二人も丁度絶頂に達しようとしているみたいだった。  
何か言っている。  
「ひっ・・・!!!」  
私の中で再び何かが弾けた。  
・・・そしてまた脱力感。  
段々感覚が戻ってきて回りの様子がわかってきた。  
桜くんがオロオロしながら服を着て、逃げるように帰って行ったのが見えた。  
私は、桜くんに嫌われてしまっただろう。  
あれ?そういえばどうしてこんなに桜くんのことばっか気にしてるんだろう・・・  
何だかまた、涙が出てきた。  
私は、私は・・・  
 
 
どうやって家に帰ったかわからない。田辺さんも一緒だった気がするけど覚えてない。  
気がついたらもう朝だった。桜くんもこんなカンジだったのかな?  
まぁいいや。私は何事も無かったように登校した。  
どうせばれてないでしょ?桜くんにはそんなこと話す度胸ないでしょ。  
いつもの私に戻ってた。昨日の私が変だったんだろう。  
いつも通りクラスメイトと挨拶をした。もちろん、桜くんとも。  
桜くんときたら昨日の事を忘れているらしい。桜くんらしいわ。  
私はそんな桜くんを見てたら思わずおかしくなった。あんなことがあったのに今はすごく楽しい。  
 
 
今度は私が桜くんを誘ってみよう。  
 
 
 
 
                         〜fin〜  

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