くちゅっ…くちゅ…
黄昏時のアバランチ公園の一角に、淫らな音が響きます。
木の脇に隠れるように建っているダンボールでできた家の中、
頭に角を持ったっ天使が一人、毛布の中で荒い息をしながら蹲っています。
「あぁぁ…さ、桜くん……はぁ…」
彼女は普段も甘く、眠たげな声をしていますが、今日は少し違います。
恍惚の表情で発せられる彼女の声は、中学生の外見には似つかわしくない、
艶のある、色っぽい声です。
そんな彼女の右手は、自らの秘所に。俗に言う自慰行為です。
「は、はあぁ…!いいですぅ!ひいいっ…」
体には汗が滲み、もはや理性もどこかへ行ってしまいそうです。
もはや、彼女が達するのも時間の問題でしょう。
「あはぁっ…っくぁぁ、桜く…んっ……はああぁぁ!」
甲高い声を上げ、天使の少女は布団に染みを作りました。
朦朧とする意識の中、脱力感に浸っt
「サバトちゃん?この前約束していたタオルケット、持って来たよ?」
「(びくぅっ!) は、はいぃ!?」
どうやらお客が来たようです。中学生の男の子。
先程の絶頂からそれ程時間は経っていなかったので、サバトちゃんと呼ばれた天使は焦りました。
そう言えば、アルバイトが休みのこの日に持ってきてくれと頼んだのは自分でした。
「あ、あと肉まん。そこのコンビニで買ったんだ。あったかくて美味しいよ?」
なんかもう半分聞こえてません。背中は別の汗で濡れまくっています。
しかし、この優しすぎの中学生は、そんなサバトちゃんを見逃しません。
「ちょっとどうしたのサバトちゃん!?体中汗だらけだよ?顔もなんか赤いし!
ああ!なんか熱っぽい!息も荒い!大変じゃん!風邪ひいたの?」
絶体絶命。これで万が一毛布を返された日には、弁解の余地0です。
「な、何でもないですぅ!ちょっと公園をジョギングしてただけですぅ!」
墓穴堀まくり。
「嘘!絶対嘘!無理しちゃダメだよサバトちゃん!今日はまだ時間があるから、それまで看病してあげるから!」
「ううぅ〜…」
なんかもうこの先切り抜けていく自信が無くなった天使は、
目の前の中学生の好意を痛いほど嬉しく思いながらも
絶望的な状況にただただ項垂れるだけでしたとさ。