「――うん、そういうわけだからお願いできる?」  
彼は受話器に話しかける母の姿をただ呆然と見ていた。  
「はい。じゃあね」  
電話を切ると腰をかがめ、まだ十歳にも満たない息子に申し訳なさそうに告げた。  
「ごめんね大地。明日からの三連休、母さんと父さん少しお出かけしないといけないの」  
先日商店街の福引で当てた温泉旅行だとは教えなかった。そんな言葉に不平を漏らそうとする  
少年の肩に手をかけ、先手を講じて口を噤ませた。  
「おばあちゃんも近所の集まりでしばらく旅行に行ってるから、お家には大地とウィズとトワちゃん  
しかいなくなっちゃうの」  
何か言いたそうな少年の頭を撫で、一度も口を開かせることなく話を進めていく。  
「トワちゃんたちだけなら安心だけど大地も一緒だといろいろ心配でしょ? だから」  
その日から二泊三日間、大地の身にさまざまな出来事が降りかかることになるとは誰も知る由はなかった。  
「梨紗おばちゃんのお家で面倒見てもらうことになったから」  
 ――梨紗おばちゃん以外は。   
 
街の岬、その先端にほど近いところに門を構える一軒の館の前にローラーボードを小脇に抱えた  
赤髪の少年が、ぱんぱんに膨らんだリュックを背負い立っていた。  
お泊りということで多少胸を高鳴らせ、同時に両親と離れたという不安を秘めて玄関のドアに備え  
付けてあるボタンを押した。  
ベルの音が中から聞こえ、次いでどたどたとうるさい足音が玄関先まで響いてきた。勢いよく開け  
放たれたドアから女性が姿を見せた。  
「梨紗おねえちゃん、こんにちは」  
「大地くぅん!いらっしゃぁぁい!」  
躾のおかげか礼儀正しく挨拶する大地に、梨紗はがばっと抱きついた。  
「お姉さん会いたかったよぉっ」  
顔を朱色にしてあからさまに照れているが、構わず頬擦りまでして大地の柔らかなほっぺの感触  
を楽しんだ。ジーンズに無地のTシャツというなんともラフな姿は普段人には見せない珍しいものだ。  
Tシャツの二つの膨らみの先端にはつんと尖ったものが浮き出ていたが、当然大地はそんなこと  
を気にするほど大人ではなかった。  
ちなみにおねえちゃんと言っているのは梨紗の度重なる洗脳……もとい教育の賜物である。  
「お仕事早く切り上げて待ってた甲斐があったわぁ」  
今は子どもでいうおやつの時間。大人が――それも独身の女性が家にいる時間ではないが、これ  
すべて大地のためだ。  
「じゃあまずお家に入ろ。それからいっぱいあそぼうね」  
「うん!」  
元気に返事をする大地の顔には、久しぶりに梨紗と一緒に遊んで楽しく過ごせるという喜びで満ちて  
おり、親と離れ離れという不安もどこ吹く風の満面の笑みであった。年端もいかぬ少年の手を引く  
魅力あふれる女性の顔は、これからいたいけな少年をどうやって「もて」あそんであげようかという  
期待に満ち満ちていた。  
 
「大地くんのお部屋はここね」  
大地が案内されたのは、以前は大地の母が使っていた部屋である。二桁に上ろうかというほどの  
年月使われていなかったが、この日のために梨紗ががんばって掃除したおかげで、大きな家具  
以外は何もないそこはなかなかに清潔だった。  
「わあっ!ここがママの部屋だったんだ!」  
歓声をあげると荷物を放り出してベッドに飛び込んだ。  
「はう」  
小さな少年の体がベッドの上に……。その事実に梨紗の胸はときめいた。  
「大地くん」  
ベッドに腰掛けて大地に呼びかけると、首だけを振り向かせた。  
「何?」  
「ここに座ってみないかな?」  
ぽんぽんと膝を叩いて示すと、大地は少し顔を染めて逡巡したが、梨紗の微笑みと有無を言わ  
せないような雰囲気を感じおずおずと梨紗の膝にお尻を乗せた。  
「もう少しくっつかない?」  
大地を抱き寄せ、二人の間の距離は零となった。(姉には劣るが)豊満で温もりある――且つ  
ノーブラ――胸にむぎゅっと包み込まれる感覚は幼い大地にははっきりと理解できないが、とても  
胸が熱くなることだった。  
「お、おねえちゃん、ちょっと恥ずかしいよ……」  
「あら、照れてるの?可愛いのね」  
今日何度目かの赤面をする少年をあやすように優しく身体に触れる。――いや。彼女の指は大地  
の体を妖しく這っている。服の上から少年をまさぐる動きは、まさしく大人の愛撫、である。原田宅  
に着いて早々に、梨紗の狩りが始まった。  
 
「大地くん……」  
「あッ――――」  
耳に息を吹きかけられ、大地の背筋をぞわりとした悪寒が走った。驚きのあまり声になりかけの  
悲鳴をあげる様を、梨紗は心底愉快そうに見ていた。  
「ちょっと刺激的すぎかなぁ?これはどう?」  
大地の体を撫で回していた十の指が左右それぞれの彼の胸に行き着いた。そこにあるはずの  
突起すらしていない対の性感帯を、梨紗の指がこねこねと弄りだした。  
ここまでいきなりのことで、一体何をされているのか全く判断できないでいる大地は、未だに梨紗  
の太ももの上で体を硬直させていた。  
ただ、何となくだが、胸の奥がざわざわと落ち着かなくなっているのが分かった。危機感からでは  
ないが、不安や恐怖といったものが体内でぐつぐつと沸騰していた。  
「おねえちゃん、怖いよぉ……」  
耐えかねて大地が口にした怯えた声は、今の梨紗にとっては胸に巻き起こっている苛虐心を煽る  
調味料である。  
「んん。怖くなんかないのよ。これはとっても気持ちいいことなの」  
「気持ちいい……の?」  
こんなに胸が苦しいのに、気持ちいいなんて絶対違うよ!頭で感じたことを口にしようとしたが、  
それはできなかった。服の中に滑り込んできた手が大地の胸の可愛らしい先端部に触れたからだ。  
「あぁッ!」  
先ほどと同じく背中に何かが伝わり悲鳴をあげた。幾らかはっきりとしだした悲鳴に梨紗の調子は  
上がった。  
「うふ。ね、こんなふうにされるともっとどきどきするでしょ?」  
指で環を描いて大地の幼い乳端を責めると、徐々に大地の顔は上気し、吐息も熱を帯び始めた。  
 
「うぅっ、こ……怖いよ!」  
初めて体験する出来事の前に、大地は言い知れぬものを感じていた。それは快感なのだが、  
未知の感覚は少年にとっては恐怖の対象でしかない。  
涙目になってきた大地を見ても梨紗は手を止めようとしない。それどころかさらに愉しそうにそこを  
撫で、押し、抓り、さまざまな刺激を与え続けた。  
しばらく苛めていると、梨紗の指先が変化を感じ取った。  
「乳首勃ってきたね。偉いよ」  
「え…………偉い?」  
泣き出そうかという時に思いがけず褒められ、目を少しばかり見開いた。  
「ええ。お姉さん、大地くんのこともっと好きになっちゃう」  
――そっか。こんな気持ちになると、梨紗おねえちゃんが褒めてくれるんだ。  
幼い少年の思考回路はそう結びつけた。実際は肉体的な変化を梨紗は望んでいるのだが、とも  
あれ大地少年はおねえちゃんに褒めてもらえるんだと考えるようになった。  
「梨紗おねえちゃん、次はどうしたら褒めてくれるの?」  
今までは俯いて恥ずかしがっているだけだった大地に積極的に話しかけられ、少しだけ意外そうな  
顔をしたが、すぐさま表情はにこやかになった。  
「今度はね、こっちで遊ばせてくれたら嬉しいな」  
梨紗の手が大地の真ん中に伸び、ズボンの上から優しくさすり始めた。  
一瞬大地がうっと唸った。さっきと似た感覚が全身を打ったからだが、今度はそれに対する恐怖が  
かすかに薄らいでいた。  
「でも、ここ汚いよ。おしっこするところだよ」  
言い返す余裕ができたのがその証拠である。  
「ふふ。それじゃお姉さんが綺麗にしてあげる」  
座る大地の腰をわずかに浮かせるとズボンとパンツを剥ぎ取り、下半身を丸出しにさせた。まだ  
穢  
れということを知らない少年独特の肌にうっとりしてから足の間に生える小指ほどの大きさのもの  
を手で包み込んだ。  
「んぅ……」  
またあの感覚に苛まれるが、今は全く不快に感じることはなかった。それどころかこの感覚に責め  
られることに、無意識下の期待が生まれていた。  
 
「どう?気持ちよくない?」  
牛の乳搾りに似た責め方でそれを揉みしだくと、目に見えて大地の様子がおかしくなってきた。  
「分かんない……分かんないけど、何か変……」  
息も絶え絶えな少年に心臓を鷲掴みにされた梨紗は、股間に生えたものを一層強く揉みだした。  
すると少しずつだが、握り締めた手の中で小さな大地がむくっむくっと膨張していくのが分かった。  
「いい子ね……。もう少し頑張ったら、お姉さんとっても嬉しいな」  
囁きに応じるかのように大地の分身は力強く張っていき、とうとう梨紗の手から皮に包まれた先頭  
が顔をのぞかせた。  
「お、お姉ちゃん大変!ぼ、僕おかしくなっちゃった!?」  
突然の変化に一番驚いたのは、当の大地だった。  
「ううん、これでいいんだよ。偉い偉い」  
梨紗は褒めるが、それだけで大地が落ち着くことはなく、もはや混乱寸前であった。  
「慌てないで。お姉さんがとっても気持ちよくしてあげるから」  
腫れ上がった頭を握り直すと、大地は体を大きく仰け反らせた。落ち着く代わりにひどい刺激が  
下半身を襲った。  
「ね?ね?こうすると気持ちいいでしょ?」  
興奮気味に捲くし立てる梨紗の手が上下に動かされるたびに大地の顔は歪んでいる。苦しそうだ  
が、感じているのは一目で判断できる。  
 
「うっ、はぁっ!なに……なにか来そう!」  
体を強張らせる大地に限界が近いことを見て取った梨紗は、手の動きをさらに早めた。  
「うあっ、壊れちゃうよおねえちゃんっっ!」  
「大丈夫、大丈夫だから、ね。我慢しないでいいのよ」  
我慢などできるはずがなかった。訪れた波は大地を痺れさせ、梨紗に握り込まれた未熟なもの  
は何度も何度も震えた。  
「あ……あぁぅ……」  
梨紗の上で四肢を投げ出す大地の表情はだらしなく緩み、それを梨紗は満足気に見ていた。  
「あらら。大地くん、お漏らししちゃったね」  
咎めるでもなく、嬉しそうな色を含ませて言って大地を包んでいた手を放すと、手の平から包皮  
に覆われた先端まで一筋の糸が引いた。  
「ぁ……ごめん、なさ……い」  
消え入りそうな声の大地の頭を汚れていない方の手で撫でると、  
「気にしないでいいのよ。そうだ、お夕飯の前にお風呂に入るといいわ」  
大地の小さくなっていくそれに付いている白く粘着性に富んだ液体を指で掬い取ると、手の平に  
付いたものと一緒に舐め、その味を噛み締めた。  
「早く行こうね。お夕飯までまだたっぷり時間はあるから」  
その声は、やはり嬉しそうだった。  
 
 
大地はその身を湯船に浮かべていた。  
「…………はぁ」  
広い浴槽は、少年一人だけではいささか寂しいものだ。  
「…………ふぅ」  
夕食前、時間にすれば四時を過ぎた頃に風呂とは早いものだが、  
「…………あぁ」  
倦怠感に満ちる体にとって、四肢の力を抜いてぼんやりとしているのは至福の時だった。  
「…………うぅ」  
ただ、先刻梨紗おば……おねえちゃんにされたことを思い出すと、どうしても必要以上に熱く  
なり、胸がどきどきし、小さな自分が疼くのだった。弄られ、すっかり腫れ上がったそれを突付  
いてみると、  
「あぅぅっ」  
梨紗おねえちゃんに触られた時と似たような刺激が走る。触るのをやめようと思っても、意に  
反して手は先っぽを突付いてしまう。  
「へ、ヘンだよぉ……」  
痛い――はずなのに、憑かれたようにそこを触ってしまう。指先で擦ってみたり、押してみたり  
していると、ぐぐっと力を帯び、あっという間にひょっこり首をもたげてしまった。  
 おねえちゃんが触ってた時と一緒だ。あの時はどうされたっけ?確か、こう握って……。  
「んうっ」  
全身を握り締めると、びりびりと焼けるような鋭痛が駆け巡るが、  
 こ、こんな感じだったっけ。  
思い出される快感。無性にそこを弄り倒したくなった。  
「こ……こう……っ」  
梨紗おねえちゃんにされた事を思い出し、できる限り同じように弄くってみる。出っ張っている  
ところから下をぎゅっと締めつけ、ぎこちない手つきで前後に擦り上げると、どんどん熱くなっ  
ていく。一体そこがどうなっているのか気になった大地は、湯面から一生懸命弄るものをのぞ  
かせ、食い入るように凝視しながら天井に向かって屹立させて上下に擦り続けた。  
「ぁ……ぅうっ、また……なんかぁ……ッ」  
自分自身を見つめているうちに気分は不思議なくらい昂ぶり、湯面をちゃぷちゃぷと波打たせ  
ながら弄っていた幼い肉棒は限界を迎えてとうとう――。  
 
「大地くん、お背中流してあげるねっっ!」  
豊かな胸に茂ったヘアを惜しげもなく披露する素っ裸の梨紗おねえちゃんが浴場に乱入して  
くるのと、大地が先っぽから白い粘液を放出するのは、同時だった。  
「――――あっ!」  
大地が気付いた時には、全てが遅かった。目を丸くして大地と、そして手で握り締めている  
ものを交互に見比べる梨紗おねえちゃん。  
「ご、ごごご、ごめんなさいっっ!!」  
謝る必要があったのかは分からないが、体に付着する白いものを拭い捨てて梨紗おねえちゃん  
に背を向けて浴槽の隅っこに逃げた。決定的に恥ずかしい姿を見られてしまった大地は、ただ  
ただ固まっていた。  
どれだけの間そうしていたか。先に動いたのは梨紗おねえちゃんだった。張っているお湯がわず  
かに揺れ、ちゃぷんと音も立った。見てはいないが、梨紗おねえちゃんがお風呂の中に入って  
きたんだ、と直感した。徐々に揺らめきは大きくなり、音も近づき、そして、  
「んもぉ! 大地くんってば元気なんだからぁっ!」  
意表を突かれる嬉しそうな声がしたかと思うと、背後から腕が回され、しょんぼりと小さくなった  
大地のあそこにその手がするすると伸ばされた。  
「! ――り、梨紗おねえちゃん!?」  
思いもしない攻撃に大地は狼狽えるが、止まることなく絡んでくる梨紗の手先のテクニックに  
言葉が出せなくなる。  
時に優しく時に強く、柔らかな手つきで包み込まれ、自分で触る以上のどきどきが大地を襲った。  
 
「大地くんの小さいね……。ちょっと立ってみて」  
梨紗おねえちゃんに股間をもみもみされたまま立たされ、座ってと言われたとおりに浴槽  
の縁に腰を下ろした。  
「ふふ。こうやって見ると可愛いよ」  
梨紗おねえちゃんの顔が股間に近づき、いよいよその吐息が感じられるほどまで接近した。  
甘い吐息を漏らしてうっとりと見つめ、見つめられ、顔から火が噴き出しそうになる。  
自然と腰が引きそうになるが、まるで逃さないと言わんばかりに梨紗の両腕が腰に背中に  
回され、逃げる事も叶わずじぃっと間近で見られっぱなしになる。  
「お、おねえちゃんん……」  
眼下で恍惚の表情を浮かべる梨紗おねえちゃんに、大地は大人の女性の魅力を感じた。  
もちろん大地自身はまだ理解できないことではあるが。  
「あは。ぴくぴくしだしたよ。分かる?」  
すぐ近くにいる女性に対し、無意識に本能が反応した。再び首をもたげようと震える大地を、  
梨紗おねえちゃんは愉しそうに観察していたが、すぐに彼女もショタ心に火が着いた。  
「よし、おねえちゃんが手伝ってあげよう!」  
「はぅッ!――」  
手ではなく、口が出された。まだ未成熟の肉棒を根元まですっぽりと咥え込むと、いきなりの  
強烈な刺激に耐えかねた大地が大きく背を仰け反らせてバランスを崩そうとするが、梨紗お  
ねえちゃんが腕をしっかりと回していたおかげで倒れることなく身悶えた。  
「おね、おねえちゃんッッ!:  
初めての経験に股を閉じて堪えようとするが、梨紗おねえちゃんの顔が閉じることを許さずに  
どんどん吸い付き、大地の体に顔が埋もれるほど密着し、しゃぶりついた。  
 
「だ、ダメっ、すごッ……いっ!」  
梨紗おねえちゃんの口内では、ぬめった舌が様々な方向から大地を攻め立て、一気に大きく  
なっていった。口いっぱい、というわけにはいかないが、それでも大地が大きく勃って興奮した  
ことに、梨紗おねえちゃんは胸いっぱいだった。  
「っはぅ、だ、めぇぇ……」  
唇で根元をぎゅっと締めつけて舌だけで苛めていた梨紗おねえちゃんは、さっき出していた  
大地がまた限界を迎えそうだと感じると、  
「あ……?」  
イく寸前にあっさりと口を離した。不意に股間が寂しくなったことに切なげな表情の大地に、  
梨紗おねえちゃんは子どものように悪戯っぽい笑みを浮かべて訊ねた。  
「大地くん、イきたい?」  
ここまでされ、すでに感覚が麻痺状態だった大地は従順に頷いた。  
「おねえちゃんのお口に出したい?」  
濡れる唇が艶かしく動き言葉を紡ぐ。懇願するような視線を送って頷くしかなかった。  
「いい子ね。おねえちゃん、大好きだよ」  
唇が先端にちゅっと触れ、そのままずるっと亀頭を含み、きつく締めた口が滑るように根元まで  
進み、そして焦らすようにゆっくりと戻り、雁の辺りまで来てまた根元まで咥えていく。  
「あ……あッ、はぁぁッ!」  
少しずつ梨紗おねえちゃんの動きは早くなり、大胆に髪を振り乱して一心不乱に大地の男性に  
喰らい付いていた。  
「おね、ちゃん……僕、も、もう……――ッ!!」  
梨紗おねえちゃんが頭を振り続ける中、大地は彼女に向けて純粋な想いを放ち出した。大きな  
律動が徐々に収まり、ようやくその動きが止まってから、すっかり萎え果てたものが梨紗おねえ  
ちゃんの口から滑り抜けた。  
「いっぱい……出しちゃったね」  
口の端から垂れ流れる大地の想いの名残りを拭おうともせずに微笑みかける彼女に、大地の  
股間はまた興奮を覚えた。  
「じゃあ今度こそ荒いっこしよう。おねえちゃんの体もきれいにしてね」  
「あ、う、うん! 一生懸命洗うから!」  
かくして大地と梨紗おねえちゃんの入浴タイムは、第二回戦へと突入していくのであった。  
 
 
「大地くん。お背中流してくれる?」  
檜の風呂椅子に座す梨紗おねえちゃんにお願いされ、大地は嬉しそうにおねえちゃんの  
背中を洗い始めた。長い髪が邪魔にならないよう前に回しており、のぞくうなじが色っぽいが、  
大地にはまだその色気は理解できない。  
少年からすれば少し大きく感じられる背中を一生懸命ごしごししていると、梨紗おねえちゃん  
は気持ち良さそうに笑ってくれた。  
「上手だね。毎日お母さんにしてるの?」  
「うん! ママも上手だって褒めてくれるんだよ」  
「そうなんだ。それじゃ前もお願いしちゃおっかなぁ」  
大地が少し目を丸めた。梨紅ママの背中はもっと時間をかけて洗っているのに、梨紗おねえ  
ちゃんは早々に背中洗いを終わらせたから、というのもあるが、前を洗ってと頼まれたことは  
梨紅ママはもちろん、大助パパにもなかったからだ。  
「前……? 僕、洗ったことなんてないよ」  
「いいのいいの」  
梨紗おねえちゃんがくるりと身体を回し、その時初めて大地は梨紗おねえちゃんの胸をごく  
近い距離、まさに目と鼻の先で見た。  
大地の顔ほどはあろうかという大きな胸二つ。そこだけに釘付けになってしまう。  
「早く洗って大地くぅん」  
身体をくねらせおねだりすると、動きに合わせて大きな胸が左右に震える。梨紅ママと一緒に  
入るお風呂でおっぱいは見慣れているはずなのに、梨紗おねえちゃんのおっぱいには梨紅  
ママには感じたことのないどきどきが……梨紗おねえちゃんに苛められていたときと同じ鼓動  
の高鳴りがある。  
「洗ってくれないの? なら私が大地くん洗ったげるね」  
大地の返事を待たずに梨紗おねえちゃんは膝の上に座るよう促した。かっちんこっちんに緊張  
している大地はぎこちない動作でちょこんとそこに尻を乗せる。  
 
「可愛いお尻……。ちょっと待ってね」  
 大地は少しだけ待たされ不思議に感じていると、後ろから梨紗おねえちゃんが身体をこする  
音が聞こえた。  
「はぁい。それじゃ洗いましょうね」  
「わ……っ!」  
 背後から身体に腕を回され、優しく、そしてしっかりと抱き締められた。背中に当たる柔質の  
感触。梨紗おねえちゃんの胸がぴったりと形を変えてひっついている。  
「ごしごしするからね」  
 身体を密着させたまま梨紗の身体が大地の背を滑るように這い回る。大地を待たせている間  
に身体中にボディソープを塗りたくっていたため、二人が擦れ合う部位は多量の泡を生み出し  
ていた。  
「どう? ちゃんと洗えてるかな?」  
「う……うん」  
 梨紗おねえちゃんはわざととぼけた質問をし、大地の反応を楽しんだ。大地にはもちろんちゃん  
と洗えているかなど分からない。ただ、背中から伝わる柔肉の感触に性感が一気に高まっていく。  
「っあ、……」  
 腰の辺りに回されていた梨紗おねえちゃんの手が大地の身体を探り始めた。線の細いながら  
引き締まった身体は父親に似ているな、と梨紗おねえちゃんは思った。なぜ大助の身体を知っ  
ているかは言わずもがな。  
 しなやかな指が腹筋の浅い割れ目、へそを通り、ゆっくりと上へ進む。同時に大地の興奮も  
急激に高まる。  
「ああっ!」  
 両の胸の先端部にそっと触れられたことで一気に欲情が膨らんだ。数度におよぶ放出で力を  
失っていた股間にまた血液が集まりだした。  
「まあ。もう元気になっちゃうなんて……」  
 大地のたくましさに梨紗おねえちゃんは感嘆の溜め息を吐いた。  
「あん、隠さないで」  
 力を注がれた股間に反射的に両手を伸ばして隠そうとするが、それより先に梨紗おねえちゃん  
の指が大地のお肉をきゅっと握りつけた。小さな棒の先端が掌に収まりきれずにはみ出している。  
 
「はぅっ……」  
「ふふ。可愛らしい声ね」  
 梨紗おねえちゃんの手が天井を向く竿を上下にしごきだした。擦る度に泡が生まれ、梨紗  
おねえちゃんの手の動きは徐々に速くなっていく。  
「あぅ、おねえちゃっ、変になっちゃぅっ!」  
「いいんだよ、出してっ! おねえちゃんの手の中に大地くんいっぱい出して!」  
 大地の喘ぐ姿に梨紗おねえちゃんも昂ぶり、表情も大地に合わせて絶頂を迎えるように  
歪んでいく。  
「出るッ、おねえちゃん出ちゃうよっっ!」  
 大地に射精の快楽が押し寄せる。勢いよく脈動し放出する先端を指が絡めとり、白い粘液  
をその手で受け止めた。  
「よかったよ……大地くん、若いわね」  
 大地の絶頂が嬉しく、彼女までオーガニック的な何かを感じ息を荒げていた。限界まで搾り  
取られた大地は身体中の力が抜け、梨紗おねえちゃんに体重を預けた。  
「気持ちよかったでしょ?」  
「うん……」  
「よかった。ね、これからどうする? お夕飯? それとも……もっと気持ちよくなる?」  
「え……?」  
 大地は耳を疑った。これまででさえあんなに気持ちよかったのに、それ以上のものがまだ  
あるなんて信じられなかった。  
「お腹空いちゃった? ご飯食べてからにする?」  
 確かに空腹を感じていた。しかし高揚した気分はさらにさらにと貪欲に快楽を求めた。  
「……僕、もっとしたい……」  
「そう、分かったわ。お風呂上がって、おねえちゃんのお部屋に行きましょ」  
 とても恥ずかしい気持ちがして俯く大地に、梨紗おねえちゃんは甘く囁いた。  
 
梨紗おねえちゃんの部屋に連れてこられてから、大地少年はずっと押し黙っていた。口を  
開いてしまえば、そこから一気に水分が干上がってしまいそうだったからだ。  
「よいしょっと」  
梨紗おねえちゃんがベッドに腰掛ける。全裸である。  
「…………」  
もちろん大地も。二人だけだから平気よね、と言われ、何も返す言葉がでないうちに手を  
引かれて部屋に足を踏み入れていた。  
「こっちにおいで。横に座って」  
梨紗おねえちゃんの左側に座るよう催促され、ふらふらふわふわとした意識と足取りでそこ  
にお尻を預ける。  
「もっと引っ付こうよ」  
「あっ……」  
大地が無意識のうちに作っていた間隙は梨紗おねえちゃんの積極的なアプローチの前に  
崩れ去り、寂しさを感じていた肌は右半身だけとはいえ、暖かみに包まれた。  
「気持ちいいこと、したいんだよね?」  
「う……うん」  
「おねえちゃんもよ。大地くんと気持ちいいことしたかったの」  
梨紗おねえちゃんの伸ばした手が大地の脚の間にある小さな突起物に絡みつき、幾度の  
責め苦により疲れ果てたそこにまたもや刺激が与えられる。  
「あぅっ」  
「ふふ。やりすぎちゃったからかしら、少し辛そうね」  
梨紗おねえちゃんの言うとおり、大地の中にあったのは微かな快感と、それを覆い潰すほど  
の痛みだった。  
「大丈夫だよ。すぐいい気持ちにしてあげるから」  
梨紗おねえちゃんは上体を折り曲げると、すっかり萎えきり包皮に包まれた大地を根元まで  
そっと頬ばった。  
 
「うぅッ……お、おねえちゃんっ」  
人生二度目の奉仕に身体全体が震え上がった。口腔の熱く濃密な刺激にすぐさま血液が  
集まりだした。自分の中で大きくなってくるのを確認した梨紗おねえちゃんは顔を上げて行為  
をやめた。口から放り出された大地には外の空気がとても冷たく感じられた。  
「それじゃベッドに横になって。仰向けにだよ」  
破裂しそうな心臓と股間を抱えて大地は梨紗おねえちゃんのベッドに仰向けになった。皮を  
被る大地の小物はへそをぴんっと指している。  
「あはっ、前戯の必要なんてないみたいね」  
一度だけ大地をきつくしごき、包皮を反転させた。  
「ひゃう! ああ!」  
「これで準備オッケーよ。さ、二人で気持ちよくなろうね」  
梨紗おねえちゃんは大地の上に覆い被さり、水平に固くなっていた赤く腫れ上がった一物を  
握り締めて天に向けた。ぴとりと頭が触れた場所は、梨紗おねえちゃんの女芯である。  
梨紗おねえちゃんの熱く湿った息遣いがそこを通して伝わってくるような錯覚がする。  
「おねえちゃんに全部任せて。大地くんのおちんちん、すっごく気持ちよくしてあげる  
から」  
「お、おねえちゃん」  
一体自分が何をされるのかよく分からない大地は不安そうに見つめていたが、やがて梨紗  
おねえちゃんの言葉が届いたのか、緊張が和らぎ少しだけ力が抜けた。  
「いい? それじゃ入れるよ。よく見ててね」  
梨紗おねえちゃんの手に導かれ、濡れそぼった陰裂の中へといざなわれた。  
「はあ、おねえちゃん……っ」  
「分かる? 入っていってるのちゃんと分かる?」  
さらに腰が沈んでくる。梨紗おねえちゃんの秘孔の肉襞が大地の全身を嬲りながらスムーズ  
に咥え込んでいった。  
「ああ、ダメェっ!」  
下半身に梨紗おねえちゃんの重みを受け止めた時、大地は呆気なく限界を迎えた。根元まで  
挿入された肉棒が胎内で暴れるのを感じながら、梨紗おねえちゃんは姉の子どもを犯したこと  
と少年の貞操を奪った背徳感に身を焦がしていた。  
 
「大地くん……私の中でぴくぴくしてる」  
「あ……はぁぅ……」  
「疲れちゃった? でももう少ししようよ。ね?」  
梨紗おねえちゃんの下でぐったりする大地の腕をしっかりとベッドに押さえつけ、開放の  
余韻に浸る大地の動きを封じると中で萎え始める小さなものをきゅっと締め上げた。  
「うあっ! おね、おねえちゃ……っ!」  
絶頂を迎えたばかりの大地の先端は刺激に対して非常に敏感になっていた。大地が感じ  
るのは快感を通り越し痛みへと昇華していた。梨紗おねえちゃんの下から逃れようと身を  
よじるが、女性とはいえ大人の力に、子どもの大地が勝てるはずもなかった。  
「ダメよっ! おねえちゃんが満足するまで、逃がさないからね」  
「ひゃぁッ――」  
箍が外れたかのように梨紗おねえちゃんは大地を蹂躙する。初めての経験はそのまま拷問  
へと形を変えて大地を襲った。  
その日は一晩中腰の上で梨紗おねえちゃんが踊り狂い、あそこが擦れて腫れて感覚がなく  
なるまで吸い尽くされた。  
 
 
大地のお泊り一日目終了〜  
 

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