先の魔界と天界の騒乱も終わり、平穏な時が魔界に流れていた。  
魔王城の主ラハールは溜まりに堪っていた書類整理に一日中終われる毎日  
そして側近のフロンとエトナは、  
天界からの留学生天使見習達の世話と大忙し……  
 
しかし戦いが無くなれば、家来の戦闘員たちは時間を余す事になる。  
ある者は武者修行に出たり、ある者は故郷に一時帰郷したり  
ある者は堕落した生活を営む…悪魔達はそれぞれ自分のしたいように時間を過ごしていた  
 
そしてここにも……  
 
「うふふ…もぅ最高…」  
「……」  
「ああぁ…貴方の事が好きです」  
「……」  
「愛しています」  
「……」  
「私の気持ちを受け取ってください!!」  
「……アヤネ。アンタが呆けるのも妄想に浸るのもアンタの勝手だけど!  
いい加減あたし達の部屋で変な事口走らないでよ!!!」  
「何よ、別にいいじゃないミユキ」  
 
 
ここは魔王城の一室、  
戦闘員のサムライ娘アヤネ、  
同じく戦闘員のルーンナイトミユキが共同生活している二人部屋。  
最近では二人の怪しげな噂が流れて百合の部屋と呼ばれている。  
 
「よくないわよ!!アンタの言動のせいで私達は他の連中に変な目で見られているのよ」  
「えっそうだったの?」  
「あのね…アヤネ。そんな事する暇があったら修錬でもしたら」  
「ああぁ…でもあと少しだけ…お願い、ミユキ」  
「ラハール様にお近づきしたいのなら強くなるしかないのよ」  
「それは分かっているわよ!絶対に側近になってラハール様に告白するの!」  
 
アヤネは名槍ロンギヌスを愛しげに頬擦りしていた。  
この槍は彼女の師匠であるラハールから譲り受けたもの  
アヤネは魔王であり師匠であるラハールに恋をしていた。  
 
そんな彼女の思いとは別にラハールは全世界最強の槍グロリウスを手に入れたので  
今まで使っていた名槍ロンギヌスが必要でなくなった。  
自分の他に実力に見合う槍使いが居なかったので   
たまたま自分の弟子のアヤネに譲っただけなのだ・・・  
もっともアヤネの中ではラハールが愛用していた名槍ロンギヌスを譲り受けた事で  
自分にも脈ありだと勘違いしてしまい。  
今までも充分に酷かった妄想がさらに飛躍してしまった。  
そしてその妄想に頭を悩ませるミユキと言う構図が出来上がってしまった。  
 

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