「殿下〜 魔王軍の戦力アップ間違いなしの大発明しちゃいましたよ」
ここはラハール城。魔王の中の魔王、ラハールが住まう場所。
風貌に似合わず、ドラゴンを一撃で倒すほどの戦闘力を持つ青い髪の城主に
気安く声を掛けたのは、参謀エトナだ。
「『殿下』はやめろと言ったろう!今朝の会議にも出ず、何をしているのだ。もう夜だぞ」
ラハールの冷たいまなざしを軽くいなし、舌を出すエトナ。
「いやあ、徹夜で研究してたら、つい寝坊しちゃって」
「!!!ッッ何を堂々と言って・・・」
「まあまあ、それより聞いてください。新しいジオシンボルを作ったんですよ。
うまく使えば、百戦百勝ですよ!」
「何だと?説明しろ」
「先ずねー『チンピク』この上に立つとちょっとだけ勃ってソワソワしちゃいます
んで『避妊』パネル上でなら、いくら中田氏しても大丈夫。
『夢精』の上で寝ると幸せな夢が見られるみたいですよ。次の日大変だけど。
『経験値+50%』は同じ効果でー 『スワップ』プププ これ、みんなで試します?
『男色』は魔人くんと男格闘家くんが持ってったから、今ないんですけど。
『エロ変態禁止』『貧乳禁止』『寄せ上げ禁止』この辺つまんないんで飛ばしますね
それからですねー・・・」
「もういい!!!!少しでも期待したオレ様が馬鹿だった。もう寝るからな!」
「照れちゃってカワユイwwww」
「バッ・・・誰がっ・・・ そのしょうもない発明品はすべて処分しとけよ!魔王軍の恥だ!」
顔を真っ赤にして寝室のドアをピシャリと閉める。
「え〜〜いじわる〜〜〜〜〜・・・ま、『いい夢』見てくださいねw」
用意周到な小悪魔は、笑みを浮かべて、ひとりごちたという。