エトナとフロンはおやつを食べていた。
といっても正月でお雑煮に使われなかったお餅の再利用だが。
エトナはあべかわ餅、フロンは磯辺焼を食べていた。
「でさ、面白い番組が連日連夜あるもんだから、睡眠不足になちゃってさ〜。」
「まあ、仕方ないですよね。
って言うかエトナさん、箸を人に向けたまま話さないで下さい、危ないですよ。」
「ああごめん。あそうそう、面白いことと言えばさ、3日前のことなんだけど。」
―3日前
「陛下。」
「ん、何だ?」
「あなたを逮捕します。」
かちゃっ
「な、何だと? 俺様が何をした? 悪魔が悪いことをして何故捕まる?」
「先日、弟子や家来にお年玉を1ヘルしかあげませんでしたよね?」
「それがどうした?」
「憲法第247条“お年玉”に関する違反です。
第247条第3項“お年玉の最低金額は50ヘルであること”です。
憲法違反の場合、最低金額×200×お年玉を渡した人数で損害賠償を支払って頂きます。
最低金額が50ヘル、その倍で1万ヘル、
お年玉を渡した人数が戦闘員、非戦闘員すべて含めて274人ですから・・・・、
しめて274万ヘル(≒およそ3千万円)の損害賠償を支払って頂きます。」
「何だと―――――!!!」
ラハールは絶句し、真っ白になった。
―現在
「ってなわけよ。」
「それでラハールさんここ数日引きこもっているんですね。」
「ま、これに懲りて来年からはきちんとお年玉をあげるでしょうね。」