エトナは最近悩んでいた。  
 
「・・・・・・。」  
 
ラハールたちはアイテム界に潜るために新しい武器を買おうとしていた。  
フロンはエトナの武器を見立てていたのだが、エトナ本人は全く聞いていない。  
興味がないというよりは上の空という感じだ。  
 
「得意な武器はラハールさんと同じくらいですけど、  
 拳と剣と弓がラハールさんよりちょっと苦手ですね。」  
「・・・・・・。」  
「で、斧はHIT値が低いから、槍のほうがいいですね。  
 攻撃力は拳と同じくらいですし・・・・。あれ、エトナさん?」  
「・・・・・・。」  
「あの〜、エトナさ〜ん。聞いてますか〜?」  
 
フロンはエトナの目の前で手の平を振った。  
 
「! あっ、何、フロンちゃん?」  
「気づきました?  
 もう少しでエトナさんのチョーカーについている  
 輪っかを握ってノックする寸前だったんですから。」  
「あたしゃ屋敷の玄関についているライオンの飾りかっての!! で、何の用?」  
「人の話を聞いていなかったんですか? 武器は槍にしますけど、いいですよね?」  
「ん・・・・。まあ、いいわよ。熟練度は均等に上げたほうがいいしね。」  
「エトナさん、お弟子さんのお1人くらいはいた方がいいですよ。  
 エトナさんの固有技、全キャラクターの中で一番使い勝手が悪いんですから。」  
「あ〜・・・・。また今度にするわ。  
 天才を5人雇おうと思ってるんだけど、マナの量がバカにならないし。」  
「えっ、5人も雇うんですか? どの職業の人を雇うつもりなんですか?」  
「ん〜と・・・・。赤、緑、青、星のドクロ1人ずつと僧侶♂。」  
「ドクロ4人より銀河を1人のほうが効率がいいんじゃないですか?」  
「それじゃあテラ魔法を覚えられないでしょ?」  
「私やラハールさんのように1人ずつにしておけば、時間はかなりかかりますけど、  
 お弟子さんを転生でパワーアップできて一石二鳥ですよ。」  
「いいわ、めんどっちいし。そこまで強化させるつもりもないしね。」  
「そうですか。え〜、ってことは・・・・。  
 この5人なら最低27500くらい必要ですね。」  
「そういうこと。じゃあ、アタシは部屋に戻ってるから。」  
「あれ? エトナさん、そろそろ夕食の時間ですよ。」  
「今夜は有り合わせで済ませるわ。おやすみ、フロンちゃん。」  
「あ、おやすみなさい・・・・。」  
 
エトナは自分の部屋に戻ってしまった。  
 
「?」  
 
 
注意:ここから先はふたなり表現があるため見たくない人は通り抜けてください。  
 
 
―その夜  
 
「ふうっ・・・・。」  
 
エトナはベッドで仰向けになって溜め息をついた。  
 
「どこか体がおかしいのかな?」  
 
そう言ってエトナはベッドから起き上がって服を脱いだ。  
何かの病気かも知れないが、身体の不調はまったく感じられない。  
 
「・・・・・・。」  
 
姿見に自分の姿が映る。  
未発達の胸、くびれがあまりない腰、小さなお尻、  
思春期の身体なのに、いい具合に成長していかない。  
そんな彼女の身体に現れた変化、それは彼女の下半身にあった。  
彼女の下半身に小さな突起が生えていた。  
ピンク色で小さく、小指の頭くらいの大きさがある。  
しかし、女性の“クリトリス”としては大きく、  
ひまわりの種くらいの大きさくらいある。  
しかも、通常時でこれ位の大きさで、  
勃起時には長さ10cm、直径2cm程になる。  
これは普通の男性の勃起した“ペニス”位の大きさがある。  
とは言っても、パンティーを穿いてしまえば隠れるのでさほど困る問題ではない。  
だが、やはり違和感は感じてしまう。  
なぜなら、彼女のそれが現れたのはここ最近で、  
それより前には存在していなかった。  
別に悪い物を食べたわけではない。  
いくら悪魔でも、曰く付きの物は食べない。  
原因はまったくわかっていないのだ。  
だからといって、こんな事は誰にも話せないでいる。  
 
「・・・・・・。」  
 
ついこの間わかったことだが、この突起は男性の絶頂時に現れる生理現象、  
つまり“射精”が起こるのだ。  
顕微鏡で見てわかったのだが、これから出た精液にはちゃんと精子がいた。  
ということは、エトナの突起はペニスであるということだ。  
これで悩みは一つなくなったが、別の悩みが出来た。  
それはオナニーの際に男性器中心か、女性器中心にしなければならなかった。  
なぜなら、ペニスの射精後の手で女性器をいじると、  
妊娠してしまう恐れがあるからだ。  
逆なら大丈夫だろうが、調子に乗って先程言った事をしてしまう可能性がある。  
 
「ん〜と、今日はおちんちん中心にしよう。」  
 
エトナはまず女性器からいじり始めた。  
この動作でペニスを勃起させる。  
この歳なので官能小説などは読まないが、人のセックスをのぞくことはする。  
それを思い出して勃起させることもある。  
 
「はあっ・・・・。」  
 
 
しゅっしゅっ  
 
 
勃起したところを今度は手でそれをしごく。  
 
「んっ、んっ・・・・。」  
 
 
しゅっしゅっ  
 
 
エトナはいろいろ思い出しながらしごいていく。  
 
「こんなの、フロンちゃんには見せられないよ・・・・。」  
 
 
しゅっしゅっ  
 
 
「あっ、出るっ・・・・!!」  
 
 
びゅくっびゅくっ  
 
 
「ふあっ・・・・。」  
 
エトナの右手に精液が飛び掛かる。  
 
「はあ、はあっ・・・・。」  
 
精液の掛かった右手をじっと見る。  
 
「んっ・・・・。」  
 
 
ぴちゃっぴちゃっ  
 
 
「ん、濃くておいしい・・・・。」  
 
エトナは自分の右手についた精液をなめる。  
 
「ふうっ、きれいになった。  
 さてと、手を洗って、床を拭いて、お風呂に入って・・・・。」  
 
コンコンッ  
 
 
「エトナさん、入りますよ。」  
「えっ、フロンちゃん? ちょっと待って・・・・。」  
 
 
がちゃっ  
 
 
「!! エトナさん・・・・?」  
「・・・・・・。」  
 
エトナはうつむいて黙ってしまった。  
 
「エトナさん、その身体は・・・・?」  
「・・・・このおちんちんね、突然生えてきたの。  
 それでアザゼル様に見てもらったところ、後天性両性具有症だって。」  
 
魔界の医学書にはこう書かれている。  
“後天性両性具有症  
 親や祖父母、または先祖が両性具有者の場合起こる症状で、  
 遺伝子の突然の覚醒により起こるもの。  
 生まれ付き両性具有の者よりも生まれる確率は低い。  
 生活上、まったく問題にならないが、精通と同時に初潮も起こる。  
 女性のみに起こる特別な病気で、陰核は通常の物より大きく、  
 勃起時に男根と同等の大きさになる。  
 機能は男根と同様で、絶頂時に射精する。  
 タイプは二種類あり、精虫(精子)の存在する物と、しない物がある。  
 女性器のほうは通常の女性のものとまったく替わらない。”  
 
「・・・・・・。」  
「アタシは、この身体をフロンちゃんに見られたくなかったんだけどな・・・・。」  
「・・・・・・。」  
 
 
すっ  
 
 
フロンはエトナの前にしゃがみ込んだ。  
 
「フロンちゃん?」  
 
 
しゅっ  
 
 
「んっ!?」  
 
フロンの手でエトナのペニスがしごかれる。  
 
「んっ、あっ・・・・。」  
 
 
しゅっしゅっ  
 
 
「ふ、フロンちゃん・・・・?」  
 
 
しゅっしゅっ  
 
 
「あっ・・・・。」  
 
 
どくっ  
 
 
「はあっ・・・・。」  
 
 
どろっ  
 
 
フロンの右手にエトナの精液がかかっていた。  
 
 
ぺろっ  
 
 
フロンは手に付いた精液を自分の舌できれいに舐め取った。  
 
 
「フロン・・・・ちゃん?」  
「恥ずかしがることはないんですよ。」  
 
 
するっ  
 
 
フロンは服を脱いで全裸になった。  
 
「!!」  
 
エトナは驚いた。  
真っ白な肌、金色のイヤリング、スリーサイズにほとんど変化のない身体つき、  
そして、そんな身体に不釣合いな大きさのペニスがあった。  
普通に考えても標準より大きい。皮も付いており、しかも妙に長い。  
しかし、全体的に見れば、怪しいくらいにバランスが取れている。  
グロいペニスが、逆にフロンの美しさを引き立てている。  
 
「・・・・・・。」  
「わたしはいわゆる先天性、つまり生まれ付き両方あるんです。」  
「・・・・・・。」  
 
エトナは無意識のうちにフロンの前に歩み寄る。  
 
「フロンちゃん、いろいろ大きい・・・・。」  
「舐めてみますか?」  
「うん。」  
 
 
ちゅっ  
 
 
「んっ。」  
 
 
ちゅるっちゅるっ  
 
 
「はあっ、エトナさん、上手ですね。」  
 
 
ちゅるっちゅっ  
 
 
「あっ・・・・。」  
 
 
びゅるっ  
 
 
「わっ。」  
「はあっ・・・・。」  
「ん、フロンちゃんの、甘くておいしい。」  
「今度はエトナさんのを舐めさせてください。」  
「うん。」  
 
 
れろっ  
 
 
「あっ。」  
 
 
れろれろ  
 
 
「ふ、フロンちゃんも結構うまいよ。」  
 
 
れろ〜・・・・  
 
 
「くっ!!」  
 
 
びゅっ  
 
 
「あはっ。」  
「ふうっ・・・・。」  
「エトナさんのって、弾力がありますね。」  
「そう? 良くわかんないけど。」  
 
「じゃ、本番にしましょう。」  
「いいけど、誰が何をするの?」  
「だったら、私が攻めでエトナさんが受けですね。」  
(一般的には逆なんだろうけどね。)  
「エトナさん、ベッドに寝そべってください。」  
「こう?」  
「そこに入れますから、じっとしてくださいね。」  
「ちょっと待って。その入り口を濡らさなくていいの?」  
「さっきの射精とかのおかげでぐっしょりですから大丈夫ですよ。」  
「じゃ、お願い。」  
 
 
ずるっ  
 
 
「いたっ!!」  
 
 
ずりゅっずりゅっ  
 
 
「い、痛いよ、フロンちゃん。」  
 
 
ずりゅっずりゅっ  
 
 
「痛いってフロンちゃん!!」  
 
しかしフロンはいっこうにやめようとしない。  
 
「ふ、フロンちゃん?」  
「大丈夫ですよエトナさん、私を信じて下さい。」  
「う・・・・、うん。」  
 
 
ずりゅっずりゅっ  
 
 
「あっあっ・・・・」  
「ほら、気持ち良くなったでしょ、エトナさん。」  
「う、うん、こんなの初めて・・・・。」  
「そろそろ出しますよ。」  
「うん、フロンちゃんのでいっぱいにして。」  
 
 
どっくん  
 
 
「かっ、はあ・・・・。」  
 
エトナは疲れて動けなくなった。  
 
「エトナさん、次はエトナさんの番ですよ。」  
「あ〜、ちょっとタンマ。疲れて動けないわよ。」  
「そうですか。それじゃ、ちょっと休憩にしましょう。」  
「・・・・・・。」  
「エトナさん。」  
「ん、何?」  
「不束者ですが、これからもよろしくお願いします。」  
「フロンちゃん、それは結婚した夫婦の妻が言う言葉よ。」  
「いいんですよ。私はエトナさんと結婚するつもりですから。」  
「フロンちゃん、冗談よね?」  
「私は本気ですよ。」  
「・・・・まあいいわ、こちらこそよろしく、フロンちゃん。」  
 
エトナとフロンは深いキスをした。  
魔界でも珍しい女性同士のカップルが一組誕生した。  
 

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