此処は魔界…荒廃した土地がどこまでも続く世界…。
「殿下〜。フロンちゃ〜ん。」
此処は魔王城。
ただっ広い廊下に少女の声が響く。
「二人とも〜、どこにいるんすかぁ〜?」
と言っても、この世界は魔界。
彼女には『少女』という表現は合わないかもしれない…少女の姿をしていても実際は1000歳を超えているのだから。
「…おっかしぃなぁ〜どこ行ったんだろ?」
ブツブツと文句を言いながら彼女…エトナと家来のプリニーは自分の仕えている主人を探す。
「…んっだよ殿下がレベル上げの為にバトロワ大会やろうって言い出したのにぃ〜見つかんないじゃん…」
…どうやら、鬼ごっことかくれんぼと殺し合いを一緒にやっているらしい。
「二人共〜。いいかげん出て来て下さいよ〜、私のレベル上がらないじゃないですか〜」
…………。
エトナの声にエコーがかかった以外には何の音も聞こえない。
「……返事無し。こっちにはいないのかなぁ〜」
「普通は返事なんてしないと思うっす〜」
「そうっす〜」
「…うるさい!減給するよ!」
「ひどいっす〜」
…若干機嫌が悪くなりながらエトナはのプリニーを引き連れて、元来た方向へと戻って行く。
……………………………