魔王城。  
犬小屋の近くにディランと言う名の戦士♂が願いを書き込んでいる。  
「新しいダンジョンが欲しい…と。」  
書き終えたところで全知全能の書が口を開いた。  
「よいのだな?貴様のマナは全て無くなってしまうぞ?」  
「いいんです。一生に一度のチャンスですから…」  
全知全能の書に言うと、ペンを置いた。  
「フン…貴様もサロメの言う下らん「愛」とやらか?」  
そう蔑んだ声が本から聞こえる。  
ディランは少しムカっときた。  
「…そんな感じかもしれません。」  
本を畳むと放り投げた。  
そしてきびすを返して歩き始めた。  
後ろから叫び声が聞こえてきたが気のせいだろう。  
 
工場。  
戦車の整備を兵士達がやっている。  
その中に一つだけカラーリングが他と違うシルヴァーナーがある。  
ディランの愛車にして頼れる兵器だ。  
「あ、リーダー。何の用ですか?」  
ちょうど声をかけてきたメカニックに  
「博士はどこか分かるか?」  
問いただすとメカニックはスパナをしまいつつ研究室、と答えた。  
ありがとう、と一言礼を言って研究室へと歩き始めた。  
 
「研究室」と書かれたプレートが掛かった部屋の前にディランは立っている。  
二度ノックした。  
返事はない。  
ためらいなくディランはドアを開けた。  
「…ライアナ博士…換気した方が…」  
入室早々、中の人物にそう話しかけた。  
そこには煙草を吸いながらキーボードを打ち続ける博士…ライアナがいた。  
 
「悪いわね…吸わないと集中できなくて、窓、開けてくれる?」  
こちらを向くことなく、そう言い窓を指で指し示す。  
ディランはため息をついて窓を開けた。  
「サンキュ。そういえば…」  
なにかゴソゴソと音が聞こえる。  
「はい。例のブツ。」  
ライアナは何かを放り投げた。  
それを慌ててキャッチする。  
一枚のCD。  
「頼まれてたプログラム。一応私ができるだけやったわよ。」  
やはりこちらを見ずに言う。  
ディランの用事はこれだった。  
「…これがですか?」  
信じられないといった表情でディランはCDを見る。  
「…人が結婚を諦めて作ったプログラムをあっさり否定する気かしら…?」  
ライアナはやっとこちらを向いた…が。  
アンゴルモア☆☆が手に握られていた。  
「い…いやいや!!単純にこんな小さいのに最高のプログラム入ってるから驚きだな〜と…」  
必死に弁解するディラン。  
「…まあいいわ。読み込ませてきなさい。私は暇じゃないんだから。」  
「はい。…失礼します。」  
そう言って出ていき、ドアを閉めた。  
「…頑張ってくるのよ。」  
そう一人しかいない研究室で、ライアナはぽつりと呟いた。  
 
城の食堂。腕利きの魔界厨師が腕をふるって料理を作っている。  
そのテーブルの一角…その場所にディランの求める人物がいた。  
視線の先にはアーチャーがなにやら兵士と口論している。  
「だから、ライフルなんかの単発より連射できるガトリングの方が強いって!!」  
「いいえ!正確な狙いができるライフルが強いです!」  
どうやら武器の口論らしい。  
「おいおいどうした?騒ぐのはいいが米粒を飛ばすなよ?」  
「飛ばしてなんか…あ…」  
アーチャーはディランの顔を見るやいなや耳まで真っ赤に顔を赤らめた。  
このアーチャー…名をノアという。  
ディランとは恋人関係にある。  
「あ、リーダー。聞いて下さいよ。ノアがガトリングよりライフルが強いって言うんですよ。」  
兵士…グレイは箸を振りながら喋る。  
「…そうだな…一長一短だしな…」  
そう答えるしかできない。  
「どっちにしようが俺の方がTEC高いから勝ちなんですけどね。」  
「…うう…」  
力の差を言われては反論できない。  
「…じゃあこれからモグるダンジョンで強い武器を取った方が勝ちということでいいんじゃないのか?」  
勝手に決める。だが…  
「そうしましょう!いいですね!?」  
意気込んでノアはグレイに言う。  
「別に良いよ?俺勝つし。」  
そう自信満々でグレイは言い放つ。  
「はぁ…」  
すっかり置いてけぼりにされたディランは本日二度目のため息をついた。  
 
ランダムダンジョン…  
100階まで来てしまったが…  
ディランとノアにとって必要な物は未だに見つからなかった。  
しかもグレイがケルベロスを見つけてしまったため、ノアはそれを超える物を見つけなくてはならない。  
そのためか無茶をする。  
そのたびにディランが庇ってくれるが…  
愛する者が傷つくのを見るのは痛々しい。今もヒーラーのルキアが回復魔法を唱えていた。  
「無理してはいけませんよ。最後のマップですから慎重に…」  
「分かってます…でも無理しないと欲しいアイテムも手に入らないんで…」  
そう言って立ち上がり、シルヴァーナーに乗る。  
ノアも乗っていた。  
 
(さて…ボーナスは…)  
一通り目を通したが…  
ディランの望む物はない。  
(…今回も無しか…)  
ため息をつこうとして  
「あっ…」  
ノアが声を上げた。  
「ラストシューター…」  
確かにあった。  
これなら文句はない。勝負にも勝てる。  
ディランは思った。  
(ラストだし欲しい物も無いし…手伝ってやるか!!)  
そう意気込んでノアに  
「よっしゃ!!気合い入れていくか!!」  
そう言ってアクセル全開。  
「はい!!」  
ノアもそれに応じた。  
シルヴァーナーが空気を切り裂いて地面を疾走する。  
 
前方にレッサーデーモンが一体。  
「ノア!!ハンドル頼む!!」  
そう言ってデュランダルを構え…  
シルヴァーナーの上に立つ。  
ザンッ!!  
そのまま横一閃に胴体を両断する。  
「次!来ます!」  
二体。うち一体はインキュバス。  
突剣を持っているが魔法に警戒する。  
「おおりゃあっ!!」  
袈裟切りで一体しとめる。  
だがやはり魔法が飛んできた。  
慌ててコクピットに隠れる。  
柔らかい感触がしたのは気のせいだ。  
鈍い音が装甲から発せられる。  
クールが当たっているのだろう。だが…  
「損傷無し…さすがはライアナ博士が結婚諦めてまで作ったプログラム…」  
すごい出来だと感心してしまう。  
 
「あの…」  
「ん?」  
「そろそろ…どいて下さい…」  
目の前にノアの頭がある。  
(…ん?頭?)  
つまり…今自分の頭がある場所は…  
(胸か?)  
ペタンと触った。  
まな板。  
(うん。ノアの胸だ。)  
納得した。  
「…あ、あの…」  
ノアが顔を真っ赤にしている。  
…かわいい。  
なんとなく顔をペタッと触る。  
「ひぁっ!?」  
ノアが飛び跳ねんばかりに驚いた。  
それがいけなかった。  
ハンドルが思いっきり揺れ、その弾みに  
「のあああっ!!?」  
外に放り出されていた。  
 
頭を振り、起きあがるが…  
「…おいおい…」  
よく見ると周りは敵だらけだ。  
ざっと七体。しかも分散している。  
集中攻撃されたらやられるだろう。  
そしていつもなら退くが…  
今日は退く気にはならなかった。  
デュランダルを構え直し、一言。  
「…じゃあ。やりますか!!」  
そう笑みを浮かべてダッシュ。  
手近な一匹に斬りかかる。  
ザシュッ!!  
まずは一匹。  
周りの数体が向かってくる。一体は鉄球、もう一体はうちわ。  
「甘ぇよ!!」  
軽くバックステップし…  
闘気を剣に込め振りかぶり、思いっきり地面へ叩きつけた!  
地面に一筋の亀裂が走り、生まれ出る火炎が向かい来る二匹に襲いかかる!  
ゴバァッ!!  
とっさに避けようとしたがあえなく火炎に飲み込まれ、消し炭となり消滅した。  
 
(残り…四匹!)  
だが相手に魔法使いがいる。  
(多少の傷は覚悟しなければ…)  
ぼんやり考えていたのがまずかった。  
…ヒュン…  
風の唸りを感じた。  
反射的に目の前を見る。  
巨大な竜巻が作り出され、ディランを飲み込もうとしていた。  
(…やばい!!ガキの時のトラウマで俺は風には弱い!!)  
一体彼に何があったのだろうか。  
やすやすとディランは竜巻に飲み込まれ、切り刻まれる。  
地面に叩きつけられた。  
体の節々が痛い。  
(こいつは…やばいかな…)  
そう思った瞬間、  
目の前の敵が消え失せた。  
 
本のような物に飲み込まれた様に見えた。  
(…え?)  
その隣の敵は爆風に巻き込まれ、別の敵は弾が鎧ごと貫通して吹っ飛んだ。あと一体は蜂の巣に。  
「ライアナ博士。それにルキアさん…」  
本を持ったルキアとバズーカを引っさげたライアナがそこにいた。  
「無理し過ぎじゃないの?」  
そう言ってライアナはバズーカを肩から下におろした。  
「すいません…」  
「あの子が泣きますよ?」  
ルキアが示した先には…  
ノアが泣きそうな顔をしていた。  
「でもまぁ…次でラストなんで。」  
歩み始めるディラン。  
その先には一人のソードマスターが。  
 
(…決闘か。)  
チャキッと剣を構え直し、対峙する。  
敵の手には村正。おそらく一撃で致命傷になるだろう。  
だが相手もそれは同じ。防御力が低いので一撃で倒す自信がある。  
何より…  
ディランの望む物が敵の後ろにあった。  
(…さっさと終わらせる。)  
ジリジリと間合いを図り…  
動いた。  
 
先に動いたのは敵だった。  
常人には見えぬ早さで加速、抜刀する!!  
ズシュウッ!!  
「ぐううっ!!」  
影すら見えなかった。  
だが…  
「俺の…!勝ちだ!!」  
確信があった。  
ノアが銃を構え、敵を撃つ。  
それをソードマスターは避けたが…  
ノアが作ったその隙は絶対に逃さない。  
空高くに舞い上がり、回転しながら必殺の一撃を放つ!!  
その威力に衝撃波が地面に広がった。  
手応え、あり。  
その必殺の一撃に、ソードマスターは切り裂かれていた。  
着地したが…  
ズキィッ!!  
痛みが広がる。  
たまらず倒れ伏した。  
だが、指にはしっかりと手にしていた。  
(これが…欲しかったんだよな…)  
望む物を手にいれ、ディランはふっと気を失った。  
 
ディランはダンジョンから帰ってきた後、すぐに病院に運び込まれた。  
重傷で気を失っていたので当然といえば当然だろう。  
 
「…はぁ…」  
ノアは何するわけでもなく歩いていた。  
グレイよりも良い武器を手に入れて勝負に勝ったのに…  
ちっともうれしくない。  
とぼとぼ夢遊病の様に歩いていたら…  
もう夜だ。  
あまりにも視界が悪い。だから…  
ドン  
「きゃっ!?」  
誰かにぶつかった。  
「どうしたんですか?危ないですよ?」  
ヒーラー…ルキアだった。  
「あ…あの!!ディランは…」  
詰め寄って質問してしまった。  
 
「大丈夫ですよ。怪我はしてますけど、命に別状はありません。」  
そうおっとりした物腰で答えられ、ノアは安堵した。  
それと同時に気が抜けたのか、へなへなとその場に泣き崩れてしまった。  
「よかった…本当によかった…」  
泣きじゃくるノアの肩にルキアはそっと手を置いた。  
「あなたも行ってあげてください。患者にとって一番好きな人がお見舞いに来るのが一番の特効薬なんですから。ね?」  
そう諭すようにノアに話しかける。  
ノアは無言で頷いて立ち上がると、涙を拭いて病院へと走り出した。  
 
「…これでいいんですよね?」  
そうつぶやいた。  
「狙って言っといて何言ってんだか…」  
暗い茂みから声がした。  
慌ててそちらに振り返ると、そこには博士…ライアナが立っていた。  
「上出来上出来。後はお若い二人で勝手に進んでいくわよ。」  
そう言うと木に背中を預け、煙草を取り出し、吸い始めた。  
「一服どう?」  
目の前に差し出す。  
それを首を横に振って拒むと、ライアナの隣の木に同じく背中を預ける。  
「私たちってお節介やきですよね…」  
そうぽつりとルキアは呟く。  
「まあ…ね。」  
ライアナは相づちをうって煙を吐く。  
 
「失恋経験があるからサポートして上げるんじゃないの?互いに。」  
「そういうワケじゃなくて…ただ…」  
「ただ?」  
「ディランもノアも奥手ですから…なんか放っておけないんですよね…」  
その答えにライアナは苦笑した。  
「奥手なの?あの二人が?」  
「ええ…ディランが告白する時、サポート大変だったんですから…」  
ライアナはまた苦笑した。  
「こっちも大変よ?あまりに見ていられなくてこっちからサポートしてあげたんだから…」  
そう言って二本目の煙草を取り出す。  
「互いに苦労してますね…」  
そう言いため息をつくルキア。  
 
「まあ…昔の私みたくなって欲しくないからどうも手助けしちゃうのよ。」  
そうぼんやり喋る。  
「早く誰かと結婚しないとって無理に周りに合わせようとして…散々だったわ。」  
空を見上げて淡々と喋る。その言葉に感情はこもっていなかった。  
「私には…分からないです。何となくしか恋愛したことありませんから…」  
やや俯いて喋るルキア。  
「まだあなたは若いわよ…私は結婚なんか諦めてるから。プログラム作ってたほうが楽しいわ。」  
ライアナは煙草を消して歩き始めた。  
 
「まだ道は色々あるんだから、仕事ばっかじゃなくて探してみたらどう?」  
工場へライアナは歩いていった。  
きっとプログラムをイジるのだろう。  
「私も…戻りましょうか…」  
そう一人呟き病院への道を歩んでいく。  
後には煙草の吸い殻のみが残った。  
 
近くの衛生兵に聞き、病室へと進む。  
あった。  
「失礼します…」  
誰も居ないのにそう言ってしまう。  
そこにはディランが寝せられていた。  
顔や腕など、至る所に傷がある。  
(…やっぱり…私のせいで…)  
そう思ってしまう自分が嫌で、また涙が頬をつたった。  
 
俺は目を開けた。  
視界がおぼろげだ。モヤがかかったようで目の前がよく見えない。  
時間と共に視界がだんだんハッキリとしてきた。  
目の前にあったのは…  
 
(…やっぱり…泣いてるな。)  
ノアの顔。涙がポロポロ落ちている。  
「…なんで泣いてるんだ?悪いことをしたわけでもないだろう?」  
俺が口を開いても泣くのを止めない。  
腕を動かして涙を拭おうとしたが…  
ズキッ!  
腕が多少痛んだ。  
だがそれでも腕を動かし…  
「あ…」  
涙を拭う。  
 
「…もういいだろ?俺は生きてるんだから何も問題ないだろう?」  
そう口を動かす。  
「…だって…私のせいで…ディランが傷を…」  
また泣きそうになる。  
…はぁ。  
心の中でため息一つ。  
そして…  
「ちょっと顔を近づけろ。」  
俺がそう言うと、ノアは訳も分からずに顔を近づけてきた。  
そして…  
「むうっ!?」  
ノアの顔を手で前に押しやり、無理矢理に唇を重ねた。  
ノアの目が点になる。  
そしてゆっくりと顔を離す。  
「こんな事もできるのに俺は傷ついてると言いたいのか?」  
そう言った…が。  
ノアはこくんと頷いた。  
「まだ…傷ついてるように見えます。ですから…」  
ノアは顔を俺の前で真っ赤にして…  
 
「…いいか?」  
ノアは上気してピンク色の顔をしている。「…満足できるとは思えませんが…」  
そう言って首を縦に振った。  
 
服を脱がせ、胸が露わになる。  
確かに小振りだが、ツンとしている乳首など、そのアンバランスっぷりがいい。  
右胸に手を這わせる。  
「あんっ…」  
早くも感じ始めてきた。  
右手を使ってさわさわと愛撫し、左胸に顔を近づける。  
コリッ。  
「ひぁん!!」  
乳首を甘噛みするとノアの体が跳ねた。  
コリコリと歯で乳首をイジりながら、腕の動きを大きくする。  
「あ、んうっ…っ!あ!はぁ…んぅ…」  
ノアは快感に身を委ねている。嬌声をあげ、体をピンク色に染めていた。  
小さいぶん、感じやすいのだろうか。  
そう考えていると…  
 
「ひあぅっ!!」  
ひときわ大きな嬌声をあげた。  
少し強く噛んでしまったらしい。乳首の周りに歯形がついていた。  
「悪い…大丈夫か?」  
そう顔を上げて聞いた。  
「だ…いじょうぶです…」  
息も絶え絶え。胸がよっぽど気持ちよかったらしい。  
左胸が唾液まみれになっていた。  
「続けてください…」  
うっとり上気した顔でノアは言う。  
だが俺は腕を胸ではなく、腹から下…下腹部へ向けて手を滑らせる。  
ほんのりと湿った部分で手を止めた。  
「ここはどうだ?」  
すこし触れただけだが…  
「はぅんっ!」  
声を出すノア。  
「取るぞ。」  
ノアは潤んだ目を向け、小さく頷いた。  
 
下着をゆっくりと取り払う。  
すでに膣液で濡れており、ヒクヒクと誘うように動いている。  
そっと中をまさぐる。  
「んぁっ…ああん!ふうっ…!」  
そのたびにノアは体を打ち震わせた。  
とめどなく秘部から液が溢れ出て、ベッドのシーツに染みを作っていく。  
それがもったいない気がして、俺はノアの秘部に舌をゆっくり進入させる。  
「ああっ!…し、舌が中に…!」  
にちゃにちゃと卑猥な音を立て、ノアの秘部は蠢く。  
綺麗な桜の色をしていた。まだ誰も使ったことがないからだろう。  
動かす度に液が奥から溢れてくる。  
「あ、ん、ふう、う、動いてます…」  
執拗なまでに舐めて、引き抜いた。  
 
そのままノアの口に舌を差し込み、唾液と愛液を口に流し込んだ。  
「ん…」  
「そろそろいいか?」  
そう耳元で言う。  
完全にノアの顔はとろけきっており、待ち望んでいる顔だった。  
俺ももう我慢できそうになかった。  
はちきれんばかりになっている。  
「はい…きて…ください…」  
 
そそり立つ怒張を淫唇にあてがう。  
ノアの陰部は俺自信をまるで淫らに誘っているように動いていた。  
「我慢できるか?」  
その俺の言葉にノアは小さく、だが力強く頷いた。  
俺はゆっくりと腰を押し進めた。  
「あ、っはぁあ!!」  
猛る俺自身がノアの膣をズブズブと入っていく。ノアは唇を噛んで痛みを堪える。  
体がこわばり、ノアは固くなっていた。  
 
「いくぞ…」  
ズンッ!!  
「ひぐぅ!!」  
一気に押し進め、膜を破った。  
ブチリと何かが破れ、一筋の血が流れる。「…大丈夫か?」  
顔をのぞき込んで言った。  
何も言わない。いや、言えない。  
俺はノアの頭を優しく撫でた。  
すると…  
ノアから唇を重ねてきた。  
触れあい、小さな音を立てる。  
「…お返しです…」  
そう小さく呟き、  
「もう…動いて下さい。」  
そう言って再度、唇を重ねた。  
 
言われたままに腰を動かす。  
「あっ…はぁん!!」  
抽送を送る度にぎちぎちと締め付けられ、俺に快感をもたらす。  
 
「ひっ!うあっ!ああん!!」  
腰を動かすたびに聞こえるノアの艶やかな声。  
必死に本能を抑え、腰を動かす。  
ぐじゅぐじゅと淫らな水音が響き、肉同士がパンパンとぶつかり合う。  
「うあっ!あはぁ…!んうっ!!」  
ノアはただ快楽を貪欲に貪っている。  
「そろそろ…出すぞ…」  
そう言ってラストスパートをかける。  
ノアの中はかなりキツい。  
あまり長く保ちそうにない。  
「来て…私の中にあなたを下さい…」  
その言葉とノアの表情に、俺の中の何かが弾けた。  
どくうっ!!  
「ひぁぁぁっ!あはああっ!!」  
ノアの体が大きく痙攣した。  
俺がノアの胎内に流れ込む。  
「あ…ついのが…いっぱいでてます…」  
信じられないくらいの量だ。  
ドクドクと俺の欲望はノアの中に流れていった。  
 
行為を終えて数分。  
俺とノアはベッドに寝ていた。  
「…体、本当に大丈夫みたいですね。」  
俺の横でノアがささやく。  
「言ったろ?大丈夫だって。」  
節々の痛みもない。完治している。  
「そうだ…」  
俺は一つ思い出した。  
ごそごそとポケットからある物を取り出して、ノアの薬指に付けた。  
「え…これって…」  
女神のエンゲージ。  
もちろん俺も付けている。  
これが欲しくてダンジョンを潜った。  
一つしかなかったから必死に探した。  
「…結婚…しないか?」  
そう意を決して告白した。  
二度目の告白。  
しばらくの沈黙。  
ノアはまた涙を流して  
「…はい。」  
頷いた。  
「まったく…涙もろいな…」  
くしゃくしゃとノアの髪を撫でた。  
「ずーっと、そばにいて下さいね?」  
はにかんだ笑みでそう言った。  
俺は頷き、再度唇を重ねた。  
「ずーっと、一緒だ。」  
-fin-  
 
 

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