「うっ…ここは……?」
揺らぎがちな視界の中、ラハールは眼を醒ました。
(…そうか、フロンの魔法に巻き込まれたんだった…おのれぇ愛マニアめ…)
悲鳴を上げる身体に起きろと命令する。しかし強い圧迫感を感じ、首だけを曲げ自分の身体を見る。ベットに拘束されているらしい、どうやら魔界病院の中のようだ。
(魔界病院か…ぼったくられそうだな)
そんな事を考えていると、フロンが白衣を着て現れた。
「あぁ!ラハールさん気がついたんですね!!」
「フロン、貴様よくもやってくれたなぁ…」
大声を出したいが蚊の鳴くような弱々しい声が漏れるだけだった。
「ラハールさん!無理して喋らないでください!今、私が治療しますからね」
「…お前が?」
「ほら、この間議会で反対したからって魔界病院の侍はラハールさんが葬っちゃったじゃないですか?心配しなくても私救命病棟24時とか好きだから大丈夫ですよ!」
「しかし…」
「まずは舌を噛まないようにさるぐつわをして…」
「おいフロンぐム」
問答無用でフロンの治療が始まる。
「え〜っと〜。運び込まれた人には〜。そうだ!オシッコを出させてあげなくちゃ!なにか細いチューブをスルスルと入れてましたねぇ。たしか」
「んム...!」
明らかに急性アルコール中毒者に行う治療法を行おうとしているフロンに抗議したいが弱っている為まったく声が出ない。
着々と準備が進む。
「太い管の方が出やすくていいですよね?ラハールさん」
「ムガムグ…!!」
「ですよね〜」
抗議とこれから起こる事への恐怖の悲鳴が何故か了解と捉らえられたらしい。
「じゃあズボン脱がせますねぇ。…あはっ、ラハールさんチイサイ。気にしなくてもいいですよぉ〜。こういうモノは個人差がありますからねぇ」
「…」
顔から耳を真っ赤にしてラハールはフロンから眼を背けた。その瞬間それは始まった。
「!んっ…ハッ…!!?」
「なかなか挿入りませんねぇ。エイっ」
「ふッ…痛っ…!」
テレビで聞きかじったほどの知識しか持ち合わせていないフロンには導尿に麻酔やローションなどが必要な事など識る由もない。力任せにグイグイと回しながら木ねじの様にねじり込んでいく。
「…ンッ…!」
ラハールの中で痛みが熱さと快感に換わり出す。
「あれ、ラハールさんなに興奮してるんですか!更に挿入りにくくなっちゃったじゃないですか!もう!」
更に力を入れて管を押し込む。既に尿道口からは血が滲んでいる。フロンのハードSMな治療は続く。