ここはおばけ島の砂浜。すっかり日が落ち、星も空一面に美しく輝いている。  
波の音だけが静かに響き、心地よく穏やかな風が吹き抜けていく。  
そこには二人の男女が座っている。  
 
「本当にそれでいいの?」  
アッシュが不安そうに訪ねる。  
「もう決めたことだし、後悔はしないよ」  
もう一人はアマゾネスだった。  
 
このアマゾネスは初期の頃のメンバーであった。最初はある程度活躍していたが  
新キャラ、霊験の高いキャラに押され、最近は戦闘に出されなくなった。  
そして今回、アッシュとの合成が決まってしまったのである。  
 
「でも、僕は‥‥」  
うつむいたまま、言葉が詰まる。  
「‥役に立たないままこの島にいるよりは、誰かの役に立ちたいと思ってさ、アッシュなら良いと思ったんだ。」  
「‥姉さんはそれで良いかもしれないけど‥」  
 
アッシュはアマゾネスを尊敬し、愛していた。女性ながら全く敵に怯まず、力強く、そして優しかった。  
その姿にアッシュは釘付けになり恋をしていた。アッシュはアマゾネスを「姉さん」と呼び慕っていた。  
 
「何?アタシがいなくなると困るのかい?」  
「‥いや、‥あの、その‥」  
アッシュは黙り込んでしまった。  
 
「男の子ならはっきりしなよ。アタシは明日にはアッシュになっちゃうんだから」  
アマゾネスは相変わらず強気な態度でアッシュに迫る。  
「‥‥‥‥‥‥‥‥」  
長い沈黙が続く。波の音だけがそこを支配していくような感じがした。  
 
ようやくアッシュは口を開いた。  
「‥‥何か、役に立たなくなったらって、物のように姉さんが扱われるのがいやなんだ‥」  
少しの間アマゾネスはキョトンとしていた。  
「‥何を言ってるの。これは私が望んだ事なんだよ。アッシュならアタシをあげてもいいとおもったから―」  
「よくないよ!」  
いきなり大声に、アマゾネスはおどろいた。  
 
アッシュは我を忘れてるような顔付きだった。  
 
「ーーーっ。あっ、ごめん姉さん‥。いきなり声をあげて‥‥」  
ハッと我にかえった。  
 
「‥‥でも僕は姉さんの事が‥」  
「アタシの事が‥何?」  
「‥っ‥‥‥」  
また言葉が詰まる。  
アッシュの表情もさっきと打って変わって、幼く見える。  
「だからー。男の子なんだからはっきりしなさいって」  
全くアッシュを気にしない様子で言う。  
「‥‥‥じゃあ‥言うよ‥‥」  
ついに決心をしたようだ。頬も朱色に染まっている。  
 
「僕は‥姉さんが好きです。愛してます‥」  
‥とうとう言ってしまった。これでいいのか?  
怒られたりしないか?いろんな思いが頭の中を駆け巡る。  
 
「アッシュ。こっちに来なさい」  
何も無かったかのような顔つき、それがアッシュを不安にさせる。  
渋々、ゆっくりと近づく。  
 
ギュ  
 
アマゾネスはアッシュを抱き寄せ、アッシュが胸にうずくまる形となった。  
「わ、あの、ちょちょっと姉さん!?」  
「‥ありがとう、アッシュ。こんなアタシを愛してくれて‥」  
 
アマゾネスの胸の鼓動が伝わってくる。  
一定のリズムで刻むそれは、とても心地よく、子守歌のような感じさえする。  
 
「‥‥‥‥」  
「‥‥‥‥」  
 
胸にうずくまったまま二人は黙り込む。  
その時だけは、自然も邪魔しないかのように、風が無く  
波の音すら殆ど聞こえない。  
静寂が二人を包み込むように――  
 
その静寂を破ったのはアマゾネスだった。  
「アッシュ‥」  
「何?姉‥んっ!」  
顔を上げた途端、アッシュの口をアマゾネスの唇が塞ぐ。  
 
驚いて口を離そうとしたが、アマゾネスの腕が既に首にまわされ  
離れられない。  
アッシュが離れようと暴れる間も、容赦無く舌が口の中に入り、舌に触れる。  
ここまでくるとアッシュも観念し、キスを求める。  
お互いにキスすら初めてだが、必死に舌を絡め合う。  
二人の唾液は混ざり、甘い花露に変わる。それがさらに欲望を加速。  
「はぁっ‥‥んっ‥っ」  
荒い息づかいと、クチャクチャと絡み合う音しか聞こえなくなるほど  
その行為に没頭していく。  
 
アマゾネスは口を合わせながら、アッシュのマフラーをほどく。  
そして首筋をなぞるように舐めながら、手を服の中に入れ胸を刺激した。  
「くあっ‥‥!」  
脳まで痺れるような感覚がアッシュを襲う。  
それでもアマゾネスは愛撫を止めず、アッシュは限界に近づきつつあった。  
「姉さん‥。僕もう‥‥」  
アッシュのズボンは見てわかるほど膨れている。  
「分かった。してあげる」  
アッシュは座ったまま足を開く。  
アマゾネスはベルトをはずし、ズボンを膝辺りまで下げる。  
するとアッシュのいまにもはちきれんばかりのモノが姿をあらわした。  
 
「おっき‥」  
「そんなに見ないで‥‥」  
初めての男性器、そしてアッシュのとあってまじまじと見てしまうアマゾネス。  
興味本位でそっと大きいそれに触れてみる。  
「あっ‥!」  
ビクッとアッシュの体が震え、先端から透明な汁が少し溢れてくる。  
「もうっ、せっかちなんだから」  
「ご、ごめんなさい‥」  
「‥‥あの、今更こう言うのも何だけど‥、アタシこういうの初めてだから  
その‥うまくできないけど、‥頑張るから」  
普段は強気な彼女の恥じらう言葉にアッシュはさらに愛おしく感じた。  
 
「んしょ」  
そう言ってアマゾネスは上着を脱ぎ、上半身裸になる。  
その身体はとても美しく、桃色の乳首は上を向き、形も整った豊満な胸。  
戦士系の身体とは思えない、ムチムチしている肌。  
その美しさにアッシュは驚く。  
「綺麗だ‥」  
「うそおっしゃい」  
「本当だよ‥」  
 
「じゃ始めるわよ」  
フワッ  
アマゾネスの柔らかな肉の双壁がアッシュのモノを包み込む。  
「んっ‥」  
おそるおそる先端に口を近づける。  
カプッ  
先端を口に入れ、舌で舐めてみる。「くっ‥姉さん!」  
 
初めてでぎこちない舌の動き、しかし半面その丁寧さが伝わってくる。  
「んむっ‥むっ」  
それに胸の動きも加わり、さらにアッシュの射精感が高まる。  
「はっ、んっ‥気持ち良いよ、姉さん‥」  
 
少しすると慣れたのか、舌の動きも激しくなる。  
チュプッ、ズッ、ヂュッ  
胸の辺りはアマゾネスの唾液と、アッシュの汁が滴りヌルヌルになっていた。  
「あっ、もう駄目っ!」  
「いいよ、出ひて」  
「姉さん!イクッ!」  
ドピュッ、ビュルルッ  
アマゾネスの顔や胸にアッシュの精液が吐き出される。  
 
「‥幽霊でも出るものは出るのね」  
精液まみれの彼女の妖艶な姿で放たれる大人の匂いは、アッシュをまた興奮させる。  
「‥まだ足りないの?」  
「うん‥」  
アッシュは頷く。  
アマゾネスは少し考え  
「‥いいわ。入れて‥」  
今度は下を脱ぎ、生まれたままの姿になる。  
既にアマゾネスの秘部は砂が湿るほど濡れていた。  
 
アマゾネスはあお向けになり、股を開く。  
秘部からはトロトロと愛液が溢れてくる。  
「いい、姉さん?」  
「来て。これだけ濡れてれば‥」  
「じゃあいくよ‥」  
 
ズッ  
ゆっくりとアマゾネスの中に入り、腰を静める。  
「痛っ‥!」  
破った痛みがアマゾネスを襲う。  
「大丈夫?」  
「大丈夫よ、少し痛いだけだから‥。動いていいよ」  
「‥いい。姉さんの痛みが収まるまで待つから」  
「優しいね‥アッシュは」  
「‥動いていいよ。もう治まったから」  
「じゃあ動くよ」  
少しずつ腰を動かす。  
 
ズッ、ズチュ  
「あっ‥‥はあっ‥‥」  
一突きする度にアマゾネスの身体は揺れ、口から吐息が漏れる。  
「気持ちいい?」  
「んっ‥気持ちいいよ。アッシュを感じられるから‥」  
「僕も‥」  
「うんっ‥胸も‥胸もお願いっ‥」  
アッシュはアマゾネスの胸に手を伸ばす。  
「いじって‥」  
胸の既に硬くなっている突起を強く摘んでみる。  
「ああっ!」  
更に両手で二つの胸を優しく揉む。  
「くぅっ!‥いいよっ!」  
「姉さんっ。僕もうそろそろ‥」  
「もうちょっと我慢して‥。そうすれば‥アタシも‥あんっ」  
快楽の絶頂を迎えるため、二人の動きは速くなっていく。  
アッシュは一番奥まで打ち付け、アマゾネスも自然と腰が動く。  
「‥出してっ。アタシも、もう‥駄目っ!」  
「イッ、イクよ、姉さんっ!」  
アッシュの精液がアマゾネスの中へ放たれる。  
ドクッ、ドビュルル  
「はあんっ!」  
アマゾネスは身体を痙攣させながら、背中を大きくのけぞらせた。  
アッシュはアマゾネスの中から自分を抜く。  
「‥っ‥‥」  
「はあっ‥」  
アッシュは疲れと緊張の糸が切れたせいか、気を失ってしまった。  
 
 
次の日の朝―  
アッシュが目覚めると既に合成の準備は整っていた。  
 
「アマゾネスさんと合成しちゃっていいの、アッシュ?」  
マローネが訪ねる。  
「‥‥」  
アッシュはうつむいたまま黙っている。  
昨日の夢のような時間と、いきなりの現実のギャップに戸惑う  
「ねぇ、アッシュ―」  
「いいんだよ、マローネ。これはアタシが決めた事なんだ。アッシュに答えを求めちゃいけないよ」  
「‥うん。わかった‥」  
仲間がいなくなるせいかマローネにも元気が無い。  
「じゃあ、合成師さん。おねがいします」  
「はい」  
 
アマゾネスの足元から、少しずつ光の粒になっていく。  
こんなときでも、アッシュはうつむいたままである。  
「アッシュ」  
アマゾネスに呼ばれハッとする。  
「最後に抱いてくれないか」  
「‥分かった」  
アマゾネスに近づき、静かに彼女を包む。  
「ありがとう。アッシュは本当に優しいね」  
アッシュは泣いていた。  
「ごめん、姉さん。ごめん‥」  
「アンタが泣くことは無いよ。アタシはアンタの中で生きていくから」  
「でも‥でも‥‥」  
「アッシュ‥」  
アマゾネスはアッシュへキスをした。  
「残念。もうお別れのようだ」  
 
アマゾネスは半身以上光となっていた。  
「いかないで‥姉さん。いかないで‥」  
「もう‥いつまでも泣いてるんじゃないよ」  
アマゾネスはもう一度キスをした。  
「姉さん‥」  
「愛してるよ。アタシの可愛い弟―」  
そう言ってアマゾネスは光の粒へと消え、光の粒はアッシュの身体へ入っていった。  
 
アッシュはその場で泣き崩れた。  
何故、彼女を説得できなかったのか?  
何故、今止める事ができなかったのか?  
等いろいろな後悔がのしかかる。  
まだ言いたい事はたくさんあった。しかし、もう彼女はいない。  
前を見ても彼女はいない。  
見てもそこには、痛い程の青い空と海が広がるだけだった。  
 
終わり  

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