「んっ・・・はぁっ」  
ぷちゅ、くちゅり  
「くぅっ、ふっ・・・」  
熱い2種類の息と、水音が聞こえる。ラハールの寝所、そのだだっ広い寝台の縁に腰掛けた部屋の主の 
股間に顔を埋めたフロンが、微かに喘ぎ、吐息を漏らしつつ目の前にそびえるペニスに舌を這わせてい 
た。  
既に顔と言わず全身が火照り紅潮し細かな汗が浮かび、目はとろりと潤んでいる。  
ぷちゅちゅ・・・と音を立てて一旦先端を全て口に含んでから、ゆっくりとすぼめた唇でこすりつつ、たっ 
ぷりと余韻を含めて離れる。  
「き、気持ちいい・・・ですか・・・?」  
はぁ、はぁと息をつきつつ、とろんとフロンが聞く。  
背を反らし、奥歯を噛みしめ息を荒げて快感に耐えていたラハールが微笑み頷く。  
「あぁ・・・しかしフロン、お前どんどん巧くなっているな」  
ぼっとさらに顔を赤くするフロン、既に服は全て脱ぎ捨てられ一糸纏わぬ姿になっている。  
思わず落とした視線の先に勢いをさらに増しその存在を誇示する肉棒が捉えられた。  
鋭く笠を張り出した亀頭、太くゴツゴツとした肉軸、その表面を荒々しく這う太い血管、きゅっと締ま 
った睾丸。つい今まで愛おしんでいた表面は自分の唾液とその尖端から漏れた先走りの混合液が幾筋も 
垂れ、てらてらと光っている。  
まるでもう一人の王妃のように目を細めて妖艶に微笑んだフロンは、ラハールが止める間も無く、むせ 
かえるような牡の匂いが溢れるそこに再び顔を埋めた。  
「お、おいフロン・・・ムくっ」  
また亀頭を口に含み、唾液を含ませつつ絶妙な加減にすぼめた唇でエラを擦り立てる。同時に舌先が尿 
道口をちろちろ苛み、ラハールの抗議は空しく吐息と消えた。  
目を伏せ先端部への攻撃を加速させる一方で、フロンの手は濡れた肉竿をしごき、もう片手は最下部、 
睾丸に達してそこを柔らかく揉みしだく。腰に寒気が走るような快感に耐えるラハールはその感覚に耐 
えつつ気を逸らす為にそっと、フロンの頭に手を伸ばして優しく撫で始める。  
また一旦口を離し、今度は竿に両手を添え、控えめな桜色の舌を亀頭に走らせながら、潤みを増した赤 
い瞳を上目遣いに向けるフロンの表情を見て、ラハールに快感とは別の感覚が走った。それはたちまち 
全身に至り、堪えようとする反射的な制動を押し退け快感を限界に押し上げようとする。  
「くっ!フ、フロンッ!」  
 
最後の余力で咄嗟にフロンを逃がそうとする。  
だが彼女は潤んだ瞳を嬉しそうに細め、尖端を口に含み吸い上げ最後の一撃を加えた。  
「クッ!!」  
 
奥歯を噛みしめる硬い音と共に待ちかまえるフロンの口の中に熱い精液が迸る。それはすぐにフロンの 
口の容量を越え、解放されたペニスは口の中の精液を飲み干そうとするフロンの顔に、まだ止まる事無 
き迸りを浴びせる。  
どくん、どくん、と溢れる奔流を浴びるフロン  
「フ、フロン・・・」  
「はぁ・・・ラハールさん・・・・・・すごく、アツイ・・・」  
ぜぇぜぇと息を付き、すまなそうに声を掛けるラハール。だがフロンは嬉しそうに、とてもとても嬉し 
そうにうっとりと微笑み、顔に着いた精液を指で掬い取る。  
「すまぬフロン、また・・・顔に・・・・・・」  
そんなラハールに構わずフロンは微笑む。  
「私・・・す、すごく嬉しいです。ラハールさんを、気持ちよくさせられて、こんなにいっぱい・・・」  
言いつつさすがに恥ずかしくなったのだろう。誤魔化すように首を少し傾げ、またとろりと微笑む。  
その表情に恥ずかしさが伝染し、こちらも真っ赤になるラハール。  
「・・・フロン」  
「はい?」  
フロンを寝台の上に軽々と引き上げ、そっと押し倒す。金色の髪がふわりと柔らかく広がり、やや遅れ 
て赤いシッポがぱたりと落ちる。  
「仕返しをさせてくれ」  
「・・・・・・はい?!」  
フロンがその言葉の意味を理解する前にラハールはフロンの股間に潜り込んでしまう。  
「ちょっ!ラハールさん!!」  
腰を引いて逃げようとするが、ラハールは腰を抱え込み離さない。  
「ふふふ、覚悟するのだなフロン」  
くぐもった声が身体に伝わる。  
 
「ひやっ!ラ、ラハールさん!!」  
「良いではないか、既にこんなに濡らしておるのだ」  
笑いを含んだ声に告げられ恥ずかしさに硬直する。その隙にラハールの唇がフロンのそこに口づけ、舌 
が愛液に濡れた割れ目をなぞり始めた。  
「くふっ、ふぁっ!・・・ひゃ、ひゃんっ!!」  
なぞるだけだった舌はすぐに合わせ目を割り、粘膜に達し、肉襞へと及ぶ。割れ目の中に折り畳まれた 
襞を丁寧に舌先で嬲り、往復運動で擦り上げ、かと思うと舌を抜き、割れ目の上に位置する秘豆を包皮 
の上から舐る。  
「ラハールさん・・・ダメ、ダメっ!ダメぇ・・・ッ」  
フロンがおとがいを反らし喘ぐ、その悲鳴に近い声と裏腹に、両手はラハールの頭を押さえ離さない。  
調子を良くしラハールはさらに攻撃を激化させる。堪らず包皮から顔を覗かせたクリトリスを舌の腹で 
力を加えながら押し転がし、舌先でつつき回し、また鼻でクリトリスを押さえつつ割れ目を蹂躙。さら 
に舌先はきゅっとすぼまったアヌスにまで及ぶ。彼女の感じる場所、敏感な場所を的確に突くリズミカ 
ルなその攻撃に為す術なくフロンは翻弄されてしまう。  
「ひゃんッ!ラ、ラハールさん!ひいっ、きもひひぃ!!わたし、ワタシもうっ!!」  
口の端から涎の糸すら引き、髪を振り乱してひんひんと喘ぐ。  
「ダメッ!イッ!・・・ふっ、ふきゅうッ!!」  
フロンの背が弓なりに反りぶるぶると震え硬直・・・ふにゃりと力が抜け、その白い肢体が荒い息に上下し 
ながら横たわった。とどまる事を知らぬ愛液に口元どころか胸元までを汚したラハールも息を付く。得 
意気なその顔にフロンが小さくこぼす。  
「ラハールさん・・・・・・イジワルです」  
「ふふん」  
つ、とフロンの視線が勝ち誇るラハールの身体を伝い一点で止まる。その視線を辿ったラハールもそれ 
に気付く。  
さっきよりも更に勢いを増し、ギリギリと立ち上がっているソレに。  
「む」  
照れ隠しに憮然とするラハールにえへへ〜と笑顔を浮かべ、フロンがゆるゆる起きあがり押し倒す。  
「来るか」  
真っ赤になるも黙って答えないフロン。そのまま仰向けにしたラハールの上に跨り、とろりと、妖しい 
微笑みを向けながら、腰を動かしてペニスを膣口へ擦り付ける。  
「んっ・・・んふっ」  
入るか入らないか、微妙な深度で腰を前後に揺らしながら、その感触にフロンは酔い、喘ぐ。ラハール 
はその動きにゆっくりとした腰の円運動で応じ、徐々に、徐々に、狭い其処に、液を溢れさせ猛々しい 
肉棒が飲み込ませて行った。  
「ふう」  
「んきゅぅ・・・」  
入れただけで軽く達したのか、目尻に涙を浮かべ喘ぐフロン。ラハールはゆっくりと、彼女を突き上げ 
始める。  
「・・・ラ、ラハールさん、私、私・・・ひあぁっ!」  
抗議は喘ぎに飲み込まれて消えてしまう。充分以上に濡れていてもその部分はきつく、だがしかし柔ら 
かく、ラハールを受け入れて行く。  
「はぁっ、ふあっ・・・く・・・きゅんっ」  
フロンは喘ぎながら必死に身体を上下に揺すりたてる。淫らな水音が響き、部分の衝突はどんどん激し 
さを増す。  
愛らしくきゅっきゅとラハールの逸物を締め上げる襞肉をえぐり、掻き回し、突き上げる。その度珠の 
ような汗が飛び散り、悲鳴に近い喘ぎ声が溢れ、愛液が泡を立ててこぼれ落ち、フロンは幾度も絶頂に 
達する。  
やがてラハールが上半身を起こし、体勢の維持がおぼつかなくなり始めたフロンの腰を支え、体勢を騎 
乗位から対面座位に移す。  
「すごいっ!ふぁぁっ!・・・はっ、すっ!ラハールさん!」  
野太い肉棒がフロンの可憐な秘唇をいっぱいにまでめくり、愛液の潤滑剤に益々滑りが良くなったペニ 
スが容赦なく、縦横無尽に彼女の中を蹂躙する。  
「フロン、くっ、フロン・・・」  
柔らかで、きつい膣肉が肉棒を包み締め上げ激しく擦り立てる快感、そして目の前で愛する存在が自分 
の行為でよがり狂うという快感にラハールも喘ぐ。すでに下半身の感覚が怪しくなり、背筋に鳥肌が立 
つほどの、雷撃の如き感覚が全身に広がっているが、まだ終わりにしたくは無かった。もっと、もっと、 
フロンと1つになり、フロンとのこの淫らな交わりを続けたかった。  
「いいぞ・・・フロン・・・・・・」  
「はぁっ!ま、また、ひンっ!はぁんッ!!いひっ!!きっきもひひいッ!」  
ささやかな膨らみの胸も上下に揺れ、そこにラハールがしゃぶり着く。低い丘を甘噛みし、硬くつんと 
尖った乳首を舌で転がし、また全体をしゃぶる。  
胸にまで攻撃が及びフロンの悶絶と喘ぎは一層激しくなった。涙の光る赤い瞳は虚ろで、口からは幾筋 
も涎が垂れて胸元を汚し、全身から汗が噴き出し、下半身は双方の愛液で凄まじい事になっている。汗 
にまみれたお互いの胸がふれあい、伝わる微妙に違う体温すらも快感へと直結し互いを高め、ラハール 
の奥歯が鳴り、フロンは絶頂の大渦に揉みくちゃにされて行く。  
 
そろそろ頃合いか。快感に耐えるあまり視界が霞んで来たラハールは身体を波打たせるようにして突き 
込む動きを加速させた。  
「ひゃぁッ!だっダメっ!はげし・・・ッあふっ!!」  
「行くぞ、フロン・・・!」  
「アっ!ラハールさん!ラハールさん!!・・・ふあっ!・・・なッなかにっ!」  
「くぅッ!」  
脂汗が背を伝う。もう、これまでだ。一気に限界まで引き抜き、僅かな静止の後に一番奥にまで突き込 
む。  
「ひァっ!!ひぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」  
一際高い絶叫。フロンが背を丸め痛いほどにラハールへしがみつく。それと同時に解き放たれた熱い精 
液の奔流がフロンの内部へと流れ込む。  
「あ・・・熱い・・・!ダ、ダメ、また、またイッちゃ・・・・・・ふアぁぁッ!!」  
びゅるびゅると、まるで終わりが無いかのように射精が続く。フロンは震えながらそれを全て受け止め 
・・・また幾度も幾度も絶頂に達し・・・  
 
永遠に続くかと思えた射精が静まり、荒い息を吐きつつラハールはすっかり力が抜けてしまったフロン 
の身体をそっと横たえ、肉棒をゆっくり抜く。  
ごぼり、音を立てて精液と愛液の混ざった汁が大量に溢れる。  
「フロン、大丈夫か・・・」  
彼に負けぬ荒い息に胸を上下させるフロンに聞く。  
「はひ・・・・・・きもひ・・・よかったです」  
荒い息から絶え絶えの答えにラハールが微笑み、どちらとも無く顔を寄せ合い口づけを交わす。  
 
「ラハールさん・・・」  
「ん」  
「私、私・・・嬉しいです・・・・・・私の、す、好きな、大好きな人と、その、こんなに気持ちよく・・・なれて 
・・・」  
真っ赤になるラハール  
「私・・・しあわせ・・・です」  
にへら、と何とも気の抜けた可愛らしい笑みを浮かべるフロンのその顔に『男の滾り』がまたムクムク 
と首をもたげて来てしまい、ラハールは情けないような、複雑な表情を浮かべた。  
「ラ、ラハールさん・・・?」  
「あー、うむ」  
フロンの困ってはいるが、嫌がってもいない顔にラハールは安堵する。  
「その、な。また・・・いいか?」  
「・・・・・・は・・・・・・・・・は・・・い」  
フロンが力の入りにくい身体でころり、と転がりうつぶせになる。  
「あの・・・ラハールさん」  
そのままゆっくり腰を持ち上げて行き、その白いお尻と、先程の行為の跡がまざまざと残る部分をラハ 
ールの前に晒す。  
「そうか」  
「・・・・・・」  
うむうむと内心頷きながらそれに応じる。先程と何ら遜色が無い程に硬直した怒張を、突き出されたフ 
ロンの秘所に宛い、位置を合わせる。  
「ふぁぁっ」  
その感触だけでプルプルとフロンが震え声が漏れた。  
「いいな、思いっきり・・・行くぞ」  
「・・・・・・来て・・・くらさい」  
だが挿入はゆっくり、たっぷりと中に残った汁液を押し出し進める。フロンは延びをするように背を反 
らし、  
「は・・・あっ・・・」  
と声にならぬ吐息を漏らしつつそれに耐える。  
 
一番奥に先端が達したのを感じてラハールは腰を止める。両手を重ねてフロンの尻に置き、腰を揺らし 
始める。  
「ふあッ、来て、ラハールさん・・・!き、来てッ!!はッはぁあっっ!!」  
「フロン・・・フロン・・・・・・」  
腰だけの動きはすぐに身体全体を波打たせる激しい挿入運動と変化し、シーツを握りしめたフロンの喘 
ぎ声も絶叫に近付き・・・・・・  
 
 
 声が聞こえた。  
 眠りの靄の中から浮上し、目が開いた。  
 霞む目の前では金色の髪の少女がすぴすぴと寝息を立てている。昨夜の行為の激しさを思い出しラハ 
ールは苦笑する。一体どれぐらい交わり続け、彼女の中に注ぎ込んだのか。  
 ぼうっと寝台の上に胡座をかいたままで居ると、また声が聞こえた。  
「エトナか」  
「はーい♪殿下」  
にゅふふ〜という例の笑みを浮かべたもう一人の妻がふわりと隣に倒れ込み、顔を覗き込んで来る。  
「昨夜は凄かったですねぇー」  
「・・・・・・また見ていたな」  
「はい、勿論」  
寝転がったまま、両手の指先を唇の前で合わせて再度にゅふふ笑いを浮かべるエトナ。  
「もうフロンちゃんなんか気絶するほどの勢いでしたよ。それでも殿下ったらもう、激しくケダモノの 
ように」  
「うむぅ」  
まだ寝起きで頭がはっきりしていないラハールに突如体当たりを喰らわせるエトナ。  
「のわっ!お、おいエトナ!!」  
その上に跨りマウントポジションを取ったエトナは身体を倒しラハールの耳元に囁く  
「・・・見ててもう我慢できなくなっちゃったんです」  
「い゛」  
またか、またなのか  
 
「部屋の中にずっといたアタシなんて、もう・・・」  
艶やかな、恐ろしく艶やかな表情でエトナは何かに濡れた指先をぺろりと舐める。  
「ね、でーんか♪」  
「くっ、全く仕方の無い奴だ」  
「もぉ〜殿下だって」  
「むぐ」  
股間の暴れん棒を握られながらそんな事を言われてしまったらもう逆らいようがない。おとなしくエト 
ナの唇を受ける。それは直に舌同士が絡み合うキスに変化し、  
と、  
『ベキ』と『バキ』と建物に響く『ずぅん』が合わさった音と共に鍵の飛び散った寝所の扉が開き、ど 
さどさと何かが大量に中に倒れ込んで来た。  
それは女戦士に魔法剣士にアーチャーにサムライに女僧侶に女魔法使い各種に天使兵に・・・女性群一同。  
しかも皆顔を真っ赤にし、すぐに退出するわけで無く、決まり悪そうに俯いたり平然とした様を装いな 
がら寝台の上のラハールとエトナ、そして汁まみれ液まみれで寝ているフロンを、熱く見つめている。  
「まさか」  
「にゅふふ〜」  
まただ  
「あのコ達もみーんな、一晩中殿下とフロンちゃんのえっちを見てたわけなんですね〜」  
「・・・・・・と、いうことは」  
エトナが空いている方の手で、内股になったり床にへたり込んだりしている一同を手招きする。  
「う」  
「観念してください、で〜んか」  
 もうこれで幾度目か、そう思いながらもラハールはエトナの金属環が付いたチョーカーを外すと部屋 
の片隅に向け思いっきり投げつけた。  
 ボン、というプリニーが爆発する時の例の音が響き・・・  
 
 ラハールは覚悟を決めた  
 

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