「けほっ、けほっけほ…うぅ…」
一柱、また一柱。ただひたすらに神を殺し続ける日々を繰り返す。
そんなある日、「強欲の天使」ことアルティナは風邪をひいていた。
「…全く、情けない話ですわ。元・が付くとはいえ、事もあろうに看護師が風邪をひいてしまうなんて…」
痛む喉から自然 はぁ、と、熱っぽい残念な息が漏れる。それが喉を焼き、また痛い。
「ほんと…世話ありませ──げほっ!げほっ!…はうぅ…」
しかし、それにもまして気懸りが一つ。
戦力の増強としてアイテム界に赴いた仲間達の事だ。
もしかしたら予期せぬ事態に苦しんでいないか。今度こそ、帰ってこられないのではないか。
ヴァルバトーゼが恐怖の大王に呑み込まれる。
あの時感じた恐怖が再び全身を這い上がる。けれど──
万全でもない病人を、神との戦いになど連れて行けるはずがない。
お…俺の心配などいらん!散歩のようなものだ!お前は自分の心配をしろ、まず体を治す事に専念しておけ!良いな!
一応言っておくが、これは仲間としてのお前を心配しているのであって、決して俺は……ちょっ、おい待てなんだその含み笑いは!大体お前はいつも──
けれど、ちょっと変わり者で心配性な吸血鬼さんの顔と声が思い出され、ともすれば必然頬が緩んでしまう。
安心出来る。彼は負けたりしない。倒れたりしない。彼が今度こそ約束を守ると言ったから。
守れなかったから護ると言ってくれたから。
「…ふふ。心配性なのは、お互い様なのかもしれませんわね…」
絶対不動の安心感。
それが心地良い眠気となってあらわ「ぅアッッルティッナちゃぁーーーーーーん!!!!!」
ガァン!!!と、猛烈とかそんなレヴェルじゃ語りようのない勢いで扉が蹴り開かれる。
「ひぁあ!?ななななな、何事ですの?!!」
「うわー…急いでたとは言っても、けっこーヘンに力入っちゃったわねー。ま、扉も壊れてないし良かった良かった」
「扉とか壊すとフェンリっちさんがウルサイデスからね~。お姉さま、ナイスパワーコントロールデェス…!」
アルティナに割り当てられた部屋に現われた闖入者は、フーカとデスコだった。
「…お二人とも、随分お早いお帰りですわね。戦果はいかがでした?」
眠気など安心感もろとも消え失せたアルティナは、驚きが混ざった警戒ベースの表情を二人に向ける。
「ん?ああ、ムフフ…ヴァルっちがね、アルティナちゃんが心配だから~って大急ぎで駆け抜けてきたのよ」
「『急ぐぞ、アイツも戦える身ではあるが今は病人だ』」と、デスコが真似る。
「『し、心配なのはアイツではない!各個撃破は戦術の基本だ!…そ、そう、心配なのはアイツがサポート役であるからで各個──(略)』」
と、フーカが後に続いた。
ヴァルバトーゼさんらしいですわ、容易く思い浮かぶ情景にまた頬が緩む。
顔が紅く上気するのは、勿論熱のせいだけなんかじゃない。
「…そういえば、何か急いでいると仰ってましたけど…?」
「ああそうそう、実は秘密の小部屋で良いモノ見つけちゃったのよ~!」
フーカは肩越しにゴソゴソと背中をまさぐり出した。
「ふふん、お姉さまの世界で風邪の特効薬とまで言われていたシロモノ…らしいのデス!」
デスコの方はフーン!と鼻息荒く自慢の姉の偉業に胸を張る。
十分にタメを作ったフーカが、ズバッとアルティナに例のモノを突きつけた。
「んじゃっじゃぁーーん!これぞ風邪にもってこいの特効薬その名もぉ~~~~……『 ネ ギ 』!!!」
ネギ…それは元来から薬効作用があるものと知られる植物である。
風邪の予防成分である「アリイン」という一種の硫黄化合物が含まれており、それを潰す事により「アリシン」という成分に変わる。
生のネギをかじると舌がピリピリくる、玉ねぎのみじん切り時に涙がボロボロ出てくるのはこのアリシンのせいであり、強力な殺菌効果があるからなのだという。
熱に浮かされ、今一つシャッキリしない頭でアルティナはそんな事を考えていた。
「…そうですわね、それなら風邪もたちどころに治りますわ。フーカさんの住んでいた世界のお薬膳、楽しみですわ」
そうして浮かべた微笑みも、フーカの「へ?何言ってんの?」みたいな顔で凍りつく事と相成った。冷汗が整った顔を伝い落ちる。
「ちーがうわよアルティナちゃん。これはね、お 尻 に 挿 す の よ」
さっきので凍りつくだと? 生温い…
「……………はい…?」
今、この娘は何を言った?お尻に挿す?ネギを?装備適正率(初期int75%)が低い低いとつい思っていましたけれど、ここまでか。ここまでなのか。
何で?何で挿すの?薬効成分吸収のため?ああなるほどそうか栄養の吸収なら小腸に直接送れば速いよね座薬と同じ考え方ですね。うん医学なめんな
確かに、天使になってから少し意地の悪い所が出来たのかもしれない。
焦りと意味のわからない展開による混乱。
本能的に危機を察知し、力が入らないせいかやけに重い上体を起こし後ずさる。
「ちょっ…ちょっとお待ちになって?落ち着きましょう。ホラ、深呼吸しましょう」
「いや、落ち着くのはアルティナちゃんの方でしょ。ほらお尻出して、すぐ良くなるから」
「風邪の事ですわよね!?」
ズル…ズル…と必死に離れるも所詮はベッドの上。逃げられる範囲などたかが知れている。
「しっかたないわねー…デスコ!」
「ハイです、お姉さま!」
ジャッ!と鋭い音を立て、デスコの触手がアルティナの肢体にまとわりつく。
「ひ…っ!?」
ベッドから転がるように逃げだすも、遅すぎた。
むしろ背を見せたせいで形の良い臀部を高々と突き出す形になってしまう。
そんな姿勢のせいもあり、ズルリと胸元まで剥けてしまったYシャツから純白のショーツが晒される。
「うぁ…や…放して下さい、デスコさん…」
「ゴメンナサイデス、これもアルティナさんのためなのデス」
いやいやいや、と、なんとか手首だけ動かし触手にペチペチとタップする。全く聞き入れる気はなさそうだが。
「さ~ぁ、かぁくごしなさい?アルティナちゃん…」
ワキワキと指を動かしながら、ショーツに手を伸ばしていく。
「あ、や、ほ、ホントに怒りますわよ!?フーカさん!!」
「ま、ヴァルっちも早く治せって気にしてるからねぇ~…」
んじゃ失礼して、するり。ついにアナルが露わにされた。
「ううぅ…」
当のアルティナは顔を真っ赤に染め、せめてもの抵抗と言わんばかりに枕に顔を押し付ける。
くすんくすんと鼻もすすっている。
「さて、ちょっとは丸くしないと痛そうね…あと濡らさないと…」
「お任せ下さいデス。デスコのぬるぬると触手マッサージで入れやすくしておくデス」
「ふぁ!?」
ぺとりと触れられる、ひんやりした弾力にアルティナはたまらず声を上げた。
ぬりゅ…ぬりゅん…と粘液質な音も耳に届く。
「ひっ…ああ…あぅ……ふ…んん…」
さらに穴を中心にゆっくり掘り返すように動く触手の先が割れ、その中からはごく細い触手が腸内に入り込んできた。
「え!?ぁあ!?いや、いやぁあ!やだ、そんな…うぁ、お尻…吸わないでぇ…!!」
ビチビチ腸内で踊り狂う極細の触手。おまけにその大元がアナルに吸い付いている。
驚きと羞恥心で叫んでしまう。
「…罪悪感はあるデスが、役目はしっかり果たすデス!ラスボスとして!」
「……本当に…あん…ぁる…ならぁ…は…放して…下さぃ…んっく…」
「ふむ…これでよし。んじゃ、本番いっくわよ~」
削った鉛筆のように円錐状に加工されたネギがアナルに宛がわれた。
「中から何かニュルっとしたのも出てきたし、これを入れれば良いのよね?」
疑問形だった。だがフーカは構わない
つつき・押しつけ・回転を加えてアナルにネギを挿しこもうとする。
「うぁっ、ぁあ!ひ…うぅぅ…んあぁあああぁあっ!!」
一際大きな喘ぎ声の直後。ほんの数瞬、脱力の瞬間だった。
「っあぁあ!!」
ずぶん。とアルティナの中にネギが埋もれた。
「はー…はぁ…は…んあ……も…もう、満足でしょう…?」
全身をふるふると小さく痙攣させながら問いを投げる。
体が驚くほど熱い。散々抵抗したし、恥ずかしさもある。だが、おかしい。
「んくっ…はぁ…はぁ…あぁあ…あ…」
何故、体の芯から熱くなっているのか。
腿同士が意思に反して擦りつけられる。腰をよじらずにいられない。
何故かは解らない。だがアルティナ自身も理解はしている。今、自分は異常なほど性欲に駆られている。
「あ゛…」
「…?どうしたんデスか、お姉さま?」
ふと思い出してしまったのだ。このネギ特有のものを。小部屋のプリニーが言っていた。
これには一風変わったイノセントが付いてる、と。
「その名も…「感じさせ屋」って言うッス!後ろから攻撃を仕掛けると、なんと!相手を堕落状態に出来ちゃうシロモノなんッスよ!」
アルティナの発情の正体は、コレだった。
「ふぁ…ぁぅ…フー…カ…さ…デ…スコさ…ん…」
「は!?あ、は、あぁい!?」デス!!?」
微妙にハモりつつアルティナに向き直る二人には熱く潤み、完全に蕩けきった淫靡な微笑が向けられていた。
「こ…これいじょぉ…あ、んんぅ…!焦ら…さえてしまって…ふぁ…生殺し…ですわ…」
気が付くとデスコの粘液だけでなく、彼女自身の愛液でショーツはそのまま穿けば地肌が透けるであろう程に濡れていた。
ネギが内部に挿入されっぱなしなのだ。しかも吸収効率を高めた状態で。
時間が経てば経つほど加速度的に悪化していく。
「…続き…してぇ…?」
ぱつん、と。フーカの中で、何かが切れた。
「そ…そんな顔されたらねぇ?もうねぇヤるっきゃないわよね!?」
ああんもうそんな顔されたらイジメたくなっちゃう!とか言いつつネギで腸内を激しく掻き回す。
「んああ!あっは、ああ、いい!き、気持ち良いですわ!!」
ゴリゴリと激しいフーカのピストン。デスコの拘束中にも関わらず、アルティナは懸命に腰を振る。
「ぁあん、そこ、ふぁ!その、もう少…し奥っ!のとこ!もっと!もっとお願いしま…んぁあああ!!」
もはや感じさせ屋は全身に回りつつある。今のアルティナに指先とクリトリスの区別など付きはしない。
「ほらデスコ!アンタも混ざんなさいよ、妹でしょ!?」
「全然意味が解らない理屈デスけど…でもお姉さまのご希望なら!デスコ!いっきまーーーす!!」
格納されていた触手を展開する。
同時にアルティナは手足を広げられたマリオネットよろしく宙吊りにされた。
糸のような触手でYシャツのボタンの外し、一段と敏感になり果てた乳首とクリトリスを。
イボの付いた舌のような触手では彼女の薄い桃色の裂け目から喉元までを舐め上げる。
「あぁぁああああぁあぁあ!ん…ふぅぅぅうう…!ん…ぅああ…!!」
行為は、激しさを増す一方だった。
「どお!?これで気持ち良くない訳ないよね!?」
弱点を見つけ、休む暇も与えずひたすらに突き続けるフーカ。
「お姉さまにこんな趣味があったとは知らなかったデス…なんとドSデェス…」
触手を使いこなし、全身を攻め抜く事に徹するデスコ。
「はいぃ!気持ち、いい、ですぅ!んあ、あぁデスコさ、クリ…トリス…ふぁ!もっと…!もっと強くぅ…!!」
腰を突き出し、見ていて痛々しくなるほどに固く腫れあがったクリトリスを突きつける。
「は、はいデス!頑張るデス!えーと…えー…と、ああもう、こうしてやるデスぅ!!」
気圧されパニクったデスコは、よくも解らず皮を剥いてこぼれたクリトリスをギュッと強く搾り上げた。
「っくあ…!!~~~~~~~ッッ!!!!」
声にもならない叫びが凄まじい悦楽と共に、それに押し流され仰け反るアルティナを埋め尽くす。
この間、何度絶頂したかなど解らない。
「おいアルティナ。体調は──…」
フーカ達がアルティナの元へ見舞いに行ってから、それなりに時間も経つ。
まあもうそろそろ奴らも自室へ帰るだろう。
仲間として心配だ。そんな言い訳をしつつがちゃり、と、扉を開いてしまった。
「…あ?」
全員の声が重なる。空気どころか時間すらも止まる。
一刹那を一瞬に、一瞬を一秒に。そうして引き伸ばされもうむしろ無限に届こうかという辺りで
「……いやぁあぁああぁぁあああぁあああぁあぁあああぁ!!!!!!!」
最後の絶頂でようやく正気を取り戻したアルティナの断末魔が轟いた。
それからかれこれ数時間。
フーカ&デスコはアルティナの自室前に鎮座ましましていた。
というかヴァルバトーゼに延々と絞られていた。
さすがのフーカも大人しく説教を受け、デスコはもう涙と鼻水で大変な事になっている。
ぎぃい…と不意に扉が開く。やけに重たく、不気味に軋むような音だ。
「アルティナ、だいじょ…「大丈夫ですわ」
言葉が消される。
靴が床を叩く音が規則正しく3人に近づく。ゆっくりと…ゆっくりと。
ヴァルバトーゼですら目を逸らす。
アルティナの目に光は映り込んでいなかった。所謂「レイプ目」というものだ。
「あああ、あのねアルティナちゃん…」
「解っていますわ」
ああ、きっと解ってない。フーカは確信していた。
「おネギの効果は確かにありました。そのうえああして体を温めれば風邪の菌の繁殖も抑えられますわ」
ぽつぽつと喋り続けるアルティナ。
聞いてほしい、ではなくただ発音しているだけのようだった。
だが、目の死んだ微笑みでフーカとデスコを射抜く。
「…同じ事が、『予防』にも言えますわ」
「デ…デ、デスコはラスボスだから風邪はひかないのデス!」
「な?!ズル…いや、ア、アタシだって風邪なんてひいた事無いし、大体アタシの夢──」
「予防は、あった方が良いものです」
数時間前まで彼女の腸内に収められ、掻き回されていたネギを彼女自身が持っていなければ。
誰もが肯定するだろう。
「ふふ…」
「なんて、冗談ですわ☆」
という、そんな甘い展開を二人は期待した。熱望、切望したと言っても良い。
「──堕天使になるというのも、悪くなさそうですわ」
「逃げるわよデスコ!」
「はいデス!お姉さま!!」
「天界流奥義──」
「「いっ…いぃやあぁぁぁああああぁぁぁぁぁああぁぁあぁぁぁああ!!!!!!」」
あっさり捕まり、引きずり込まれたアルティナの自室で何が起きたのか。二人の口から語られる事は恐らく無いだろう…
おしまい
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