ある日、おいしくピザをいただいていたあたし、アーリア(戦士♀)の前にマヌケ面したヤツが一人。  
「せ、拙者のピザが・・・」  
そのマヌケ面した奴、侍のムサシは、あたしとピザを交互に見ながらこれ以上ないってくらい絶望した様子で、こちらにやって来た。  
「拙者のとっておきがあぁあぁあぁぁぁぁああ!!!」その場で絶叫して倒れこむ。うわぁ・・・カッコわるい・・・。  
「・・・・・・ごくん。うるさい!何なのよピザ一つで。また出前頼めばいいじゃない」  
「うるさい、うるさぁい!今日はピザ鍋にしようと楽しみにしていたのに、お前という奴はぁ!!」  
今度は泣きだすし・・・。普段の落ち着いた態度はどこえやら。  
イケメン台無し。つか何?ピザ鍋?何、その趣味の悪いメニューは。なんで普通に食べないの?  
そう思い、泣きながら怨みごとを言っているムサシの方を見る。仕方ないなぁ・・・。  
「ゴメンゴメン。なんでもしてあげるから。ね」  
すると、ムサシは顔を上げた。どうやら泣きやんだみたいだけど・・・。  
「・・・なんでも、か・・・」  
手がこちらに伸びてきた。  
―――気がついたとき、あたしはベルト掴まれて地面に押し倒されていた・・・。  
 
・・・うそ。マジで?  
 

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