「全く、本来なら仕事する為の執務室でナニやってんですかねー。もー、殿下のス・キ・モ・ノォ♪」  
 「ええいやかましい!!お前も後から加わっただろうが!!」  
 「いーじゃないですか。フロンちゃんだけじゃ受け止めきれませんよー?殿下の性欲も大したモンですよねー」  
 「黙らんかー!!」  
 エトナの軽口に顔を真っ赤にして怒鳴るラハール。  
 羞恥と怒り、半々だ。  
 最中は経験を積んだ為か男の意地というものか、それなりに余裕を纏っている癖に、普段はこんな感じである。  
 それはそれで、可愛いやら揶揄い甲斐があるやらと、フロンもエトナも好ましく思っている節があるのだが。  
 「とにかくちゃっちゃと仕事して下さいねー。ま、つい先日あんな事したばっかりですから、思い出しちゃっては  
かどらないかもしれませんけど〜」  
 「黙れと言っておる!!」  
 怒声に肩を竦めて見せて、エトナはラハールを執務室に残し、退散する。  
 しかし扉を閉める前に、  
 「仕事終わった頃にまたフロンちゃん寄越しましょうかー?爛れた関係も魔王ならステータスの一つですよー♪」  
 「とっとと行けーーー!!」  
 ラハールの怒鳴り声も何処吹く風で、エトナはけらけら笑いながら今度こそ退散するのだった。  
 
 
 数時間後。  
 仕事を終わらせ、私室へと戻ったラハールを待っていたのは、予想通りと言うか何と言うか。  
 「今回は最初からあたしも来てみましたー♪」  
 「え、えっと…。ふつつかものですが、宜しくお願いします!!…でいいんですよね、エトナさん」  
 「んー、本当は殿下と二人っきりの時に言った方が楽しい事になったと思うんだけどねー」  
 「…お前らな…」  
 フロンとエトナの要望で置く羽目になったキングサイズのベッドの上で呑気に会話をする二人に、ラハールは疲れた様に溜息を吐いた。  
 
 
 ぴちゃ、くちゅ……ちゅぷ…  
 「ん、む…ふ…はむ…」  
 苦し気な息遣いと、漏れ聞こえる喘ぎに似た声。  
 そして、それに伴って響くのは水音だ。  
 唾液と精液が混じり合い、淫猥な音を室内に響かせている。  
 口淫という名の奉仕だ。  
 しかし、重なる様にもう一つの水音もする。  
 こちらは舌同士を絡め、唾液を交換し合い、啜る音。時に熱を含む吐息混じりの声を漏らしている。  
 「んむ、ふ…。ん、ぷ、はぁっ…。エ、エトナさぁん…やりにくい、ですよぉ…これぇ…」  
 そこから口を離して訴えるフロンに、エトナも行為を中断して、笑みながら言葉を返す。  
 「ん〜?なーに言っちゃってんの、フロンちゃんたら〜。そのもどかしさがいーんじゃないの♪ねー、殿下♪」  
 「…お前は鬼か」  
 話を振られて、呆れやら何やらを含んだ溜息を吐くラハール。  
 もどかしいのはこちらも同じだ。何せ、いつもよりも受ける刺激が少ないのだから。  
 状況のせいか、フロンの口や舌の動きもたどたどしい。それはそれでいいものだとは思うのだが、一番楽しんでいるのはエトナだろう。  
 思う様に刺激を受けられず、与えられないでいる二人の姿を楽しんでいるのだ。  
 半眼で睨んでみるが、今更エトナに通じる筈も無い。  
 「いやですねー。殿下も何言ってんですか。あたしは悪魔ですよ♪」  
 「…この性悪め」  
 言いながら、再び舌を絡ませる。  
 「うぅ…狡いですぅ…」  
 涙目でそれを羨ましそうに見上げながら、またラハールの怒張を口に含む。  
 先走りの液を吸って、奥まで頬張る。幹に舌を絡ませ、頭を前後に動かし、懸命に刺激を与え様とする。  
 その動きがもたらす快感にラハールは眉根を寄せるが、エトナと唇を重ね、舌を絡ませ合っている為に声を漏らす事も出来ず。  
 それでも、フロンの事もきちんと気に掛けているという意思表示か、褒美のつもりなのか。さらさらと流れるフロンの金髪を柔らかく撫でながら。  
 上と下で奏でられる水音は、三人の鼓膜を震わせて、より一層の興奮をもたらし、情欲を掻き立てる。  
 「く、んふ…はぁ……エトナさぁん…手、自由に、して下さい…よぅ…」  
 飲み込み切れなかったラハールの精液を唇の端から零しながら、潤んだ瞳をエトナに向けて、再度フロンが訴えかける。  
 対してエトナはラハールと舌を絡ませ合いながら、目だけを向けた。  
 その瞳が細められ、フロンの腕を拘束していたそれが、きゅ、と強く締まる。  
 それが答えなのだろう。エトナの口元が、ラハールとキスを交わしながらも笑みの形に歪められた。  
 「くぅん…」  
 切なげにフロンが鳴くが、拘束が緩められる気配は無い。  
 諦めて、ラハール自身への愛撫を再開させる。  
 ラハールが苦笑したのが気配で伝わってきた。  
 次いで慰める様に頭をぽんぽん、と軽く叩かれ、少しばかり嬉しそうに頬を染める。  
 
 フロンの腕は、エトナの尻尾に絡め取られ、後ろ手に拘束されていた。この行為が始まった時からずっとである。  
 まぁ、ラハールの言った通り、鬼だ。  
 しかし、その拘束も遊びの様なもので、解く為にはそう力がいる訳でも無く。  
 結局はフロンもこの状況を楽しんでいるのだろう。意識的か無意識なのかはともかくとして。  
 暫くは口だけでの奉仕が続く。  
 髪を撫でられる心地良さと、ラハールのモノを愛しているという想いに震えるが、強い刺激が無い為に絶頂までには至らない。  
 一方、ラハールの方は大変だ。  
 上の口と、下の己自身を愛撫されっぱなしなのだから。  
 それでもフロンの髪を優しく撫でる事は止めないし、エトナのヒクつく秘所も焦らす様な動きでゆっくりと愛撫していたりする。  
 エトナも舌を絡ませ、口腔を愛撫されながら、自分でも胸や己の感じる部分をまさぐり、快感を引き出そうとしていた。  
 「んっ…」  
 エトナのくぐもった声が漏れた。  
 熱っぽく、艶やかなそれは、ラハールの指の動きと連動するかの様に、間断無く。  
 くちゅくちゅと音を立てながら、奥から溢れる愛液を掻き出す様に、激しく指が動かされる。  
 浅く、深く。入口で悪戯する様に撫でられたと思えば、次の瞬間には指の根元まで一気に突き入れられる。  
 「ん、ふっ…はぁっ…」  
 堪え切れなくなった様に、エトナがラハールのキスから逃れ、息をついた。  
 互いの口を繋ぐ唾液で作られた銀の橋をぼんやりと眺めながら、エトナは身体の奥が疼いているのを自覚する。  
 いつもはガキンチョなラハールにそんな状態にされているのは少々悔しいのだが、直ぐに快楽を求める己の欲望に身を任す事に決めた。  
 申し訳程度に身に付けているいつものレザーの衣装さえもが動く度に肌に擦れ、微かにでも刺激をもたらしてくるのだ。堪え切れるものでもないし、この場ではその欲求は自然なものだろう。  
 行為の中で隠すべき所を隠す物でもなくなってしまっているその衣装を、この先邪魔だし脱ごうかと思いながら、フロンへと目を移す。  
 フロンとて似た様なものだ。  
 純白の衣装は変わっていない。  
 ただ、その下には何も付けていないだけで。  
 頭の上で踊るリボンと、胸元を飾り、両腕の外側で揺れるリボンはそのままだが、それがまた羞恥を煽り、快楽へ堕とす一因ともなっているのだろう。  
 (…半脱ぎ状態の方がエロいかしらねー)  
 そんな事を考えて、取り敢えずそのままにしておく。  
 因みにそのフロンはラハールの股間に顔を埋め、未だ口でのみの愛撫を続けている。最早瞳から理性の光は感じられない。  
 (フロンちゃんも染まったわねー)  
 いや、フロンならば、これも愛の一環です、などと顔を赤くしながらも断言しそうだが、と思い直して苦笑して。  
 「…どうした、エトナ。随分と余裕だな?」  
 「ひうっ!?」  
 声と共に、ぐりゅ、と指がそこを掻き回す。  
 
 思わず声を上げたエトナだが、直ぐ様不機嫌そうにラハールを睨む。  
 「ちょっとフロンちゃんのえっちっぷりに気を取られてただけですよー。んっ…。女のコはもーちょっ、と、優しくっ…ん、ぅんっ…扱う、もんですよ…殿下ぁ…」  
 「何が優しくだか…。フロンに感化されたか?エトナ」  
 素っ気無く言いながらも、指は踊る。  
 陰核を撫で、襞をなぞり、ナカを抉る様に掻き回す。  
 内壁を軽く爪で引っ掻いてやれば、エトナの口から嬌声が漏れた。  
 「ふっ…も、殿下も、エロエロですねー」  
 顔を紅潮させ、息を荒くさせながらもそんな返しをしてくるエトナに、にやりと笑って。  
 「お前に言われたくはないが?」  
 「んぅっ」  
 ずるりと指を引き抜いて、エトナの愛液でどろどろに濡れたそれを、ゆっくりと見せつける様に舐め上げる。  
 「…こんなにしておるクセになぁ?」  
 「…殿下、凄い悪魔っぷりですねー…」  
 流石に恥ずかしかったのか、声音に力が無い。顔を赤くし、微妙に目も逸らしている。  
 その様子に満足したのか、くっくっく、と喉の奥で笑って。  
 「…それでは、そろそろ本番といくか。フロン、もういいぞ」  
 「…ふぇ、あ…?」  
 ラハールの声に、とろんとした瞳を向け、首を傾げるフロン。  
 口からラハールの棒は引き抜かれたものの、唇の端から零れ落ちる精液と唾液の混じったそれはかなりの量の様である。フロンの顎を伝い、重力に従って下に落ち、フロンの膝を汚していた。  
 「…ちゃんと聞こえてるか?」  
 「ん、く……ふぁ……。はぁい、ラハールさぁん…何ですかぁ…?」  
 口の中に残っていた液を飲み干して、柔らかな、だが淫らに艶を纏う笑みを浮かべ、聞いてくる。  
 しかしラハールの声は聞こえていても、意味を理解している様には見えない。  
 理性が溶けたのか、頭が働いていない様だ。  
 代わりに情欲に満ちた、快楽を欲する視線をラハールに向ける。  
 その表情と視線に、ただでさえ熱が集中していた場所の質量が増した。  
 (…強烈だな…)  
 冷静さを保とうとはしているが、今回はまだ一度も熱を外に出してはいないのである。  
 そろそろ限界が近い。  
 「理解力低下、ってカンジですねー。いや、思考力の方かなー」  
 「まぁ、これも悪くはないが…。取り敢えずエトナ、もう手は自由にして構わん。背中支えてやれ。…足を開かせてな」  
 「…殿下…。フロンちゃんが先ですかぁ?」  
 不満そうな、面白くなさそうな顔と声を向けてくるエトナに、ラハールは意地悪く笑う。  
 「何だ?そんなに欲しいか?これが」  
 随分と固く、太く育ったそれを見せつける様にして。  
 エトナは顔を赤らめつつ、ラハールを睨みつけながら、口を尖らせ。  
 「…フロンちゃんが言ってましたけど」  
 「ん?何だ」  
 「殿下って、ほんとーにいぢわるなんですね…」  
 「フッ…何を今更。第一それは褒め言葉だろうが」  
 
 「あーはいはい!!解りましたよ、もー!!じゃ、フロンちゃん、いくわよー!!」  
 「ふぇあ!?な、なんれふかっ!?」  
 面白くなさそうにラハールに返して、苛立ち混じりに声を上げた後、フロンの背後に回り、有無を言わせずがばぁっと足を開かせる。  
 フロンの秘所は触ってもいないのに蜜が溢れ、ヒクヒクと物欲しげに収縮を繰り返していた。  
 「ふん…。もう準備は終わっている様だな。オレ様のモノを咥えていただけのくせに、ここまでとは…。淫乱だな、フロン」  
 「あ、やっ…ち、ちがいまふ…」  
 ストレートな言葉で言われると、半ば忘れかけていた羞恥心も刺激されるのか、身を震わせながら否定する。  
 だが、身体の方は欲望に正直だ。  
 「そんな事言って〜…腰揺れてるよ〜?フロンちゃん♪ここもぱっくり開いちゃってるしさ〜」  
 「ひゃん!?あ、あぁ…やぁ、エトナさっ…らめぇ…」  
 エトナの指が、フロンの入口を押し広げる。  
 蕩け、潤みきっていたナカから蜜がどろりと溢れ、流れ落ちた。  
 その感触に震え、受ける視線に羞恥を強く感じるが、足を閉じる力も無く。  
 「ひゃうぅ…。そん、な、らめ、れふぅ…」  
 自由になった手でそこを隠すものの、力が入らない為に、あまり役に立っているとは言い難い。  
 それ所か液に濡れ、震える白い指だけでも欲望を増すのに一役買っている。更に指の隙間から隠し切れない蜜の滴りと赤く熟れた秘肉が覗いているのだから、逆効果というものだ。  
 「…こんな事言ってますよ〜。どーします、殿下ぁ?」  
 目の前の光景のあまりのいやらしさに反応が遅れたものの、気を取り直してエトナがいつもの調子で尋ねる。  
 しかしその声が熱を帯び、微かに掠れている事は自覚していない様だ。  
 「ふむ…。ならば、そのままで構わないと言うのだな?フロンよ」   
 エトナの様子には気付きつつも一旦無視し、少々の逡巡の後、意地の悪い笑みを浮かべながらフロンに問うラハール。  
 「ふぇ?」  
 未だ頭が働いていないのか、首を傾げるフロン。しかし、そのまま見逃してくれる筈も無く。  
 「だからさー、このまま放置プレイって事よ。どう?いいのかなー、フ・ロ・ン・ちゃん♪」  
 「あぅっ…」  
 耳朶を甘噛みされながら囁かれ、言葉に詰まる。  
 この状態での放置は辛い。  
 そういうプレイを楽しめる程、慣れている訳でも無い。  
 「やぁ、ですぅ…」  
 「うん?聞こえんなー」  
 「あうぅ…。い、いれて、下さいぃ…」  
 真っ赤で涙目。恥ずかしそうに紡がれた哀願の言葉に次いで、手がおずおずと退けられる。晒された秘所が誘う様に蠢いていた。  
 「ふん…。まぁ、いいだろう」  
 目を細め、満足そうにラハール。  
 「殿下こそ、実は早く挿れたかったくせにー」  
 
 「…お前は一言多い」  
 エトナを睨みそう言ってから、己の棒を、フロンの入口に馴染ませる様に擦り付ける。  
 「んぅ…」  
 「うわー、エロー。…モロだわ」  
 「エトナ…お前少し黙れ」  
 じゅぷん、と音を立てて、ゆっくりと押し入っていく。  
 「ふ、くぅ…」  
 壁を擦られ、熱と質量に内部を犯され、快楽に溺れ、支配されていく感覚。  
 それに愉悦を感じる自分を、堕ちたのだと幸せの中で自覚する。  
 「はっ……あぅ………」  
 熱い吐息と喘ぎ。艶を纏うその表情と、眼前で隠される事無く行われるその行為に、軽口を叩きながらも目が離せなかったエトナが喉を鳴らす。  
 「…いつもより熱いな?見られて感じておるのか?フロン」  
 「そっ…んな…こ、とっ…」  
 「あー凄いねーフロンちゃんのココ♪殿下の締め付けて、はなそーとしないよー?」  
 「やぁん…」  
 ラハールの棒を呑み込んで震える秘肉を指先で撫でながら、エトナが揶揄う様に言う。  
 そうしながらも、頬は染まり、瞳は潤んで、息は荒い。  
 自覚があるかは解らないが、興奮はしている様だ。秘所からは蜜が溢れ、ベッドのシーツを濡らしているし。  
 「いやらしい身体になったものだな…。ナカが絡み付いてきて凄いぞ?」  
 「はうぅ…ふ、二人共いぢめっこですぅ〜……」  
 「悪魔だからな」  
 「悪魔だからねー」  
 「うぅぅ…ラハールさん達のいぢわるぅぅ〜…」  
 「フッ甘いな。意地悪とは…こういう事を言うのだ!!」  
 「きゃふっ!?」  
 いきなり強く突かれ、衝撃に思わず声を上げる。  
 反射的に締め付ける力が強まり、そのキツさにラハールの顔が歪むが、どうにか快感の波をやり過ごす。そして、ずるりと精液と蜜の混じり合った液をナカから零しながら入口ギリギリまで棒を引き抜き、一気に根元まで突き入れた。  
 「ひぃんっ……!!」  
 フロンが一際高い声を上げ、細かく震える。  
 「っ…ん、はぁっ…」  
 痙攣の後、脱力し、弛緩した身体は背後にいるエトナに凭れ掛かる。  
 「あーららー。フロンちゃん、イッちゃった?」  
 フロンの身体を優しく受け止めつつ、揶揄う様にエトナ。  
 「ふ…んんっ…らってぇ、ラハールひゃんがぁ…」  
 「むぅ…オレ様より先にイクとはいい度胸だな、フロン」  
 「あぅ…ご、ごめんなひゃい…」  
 「男の方が先にイクのもどーかと思いますよ、殿下ー」  
 「しかしオレ様の精液を注ぎ込まれんと満足出来んと言っておったぞ」  
 「い、いっちゃらめれふ〜!!」  
 
 「わ〜、フロンちゃんたらだいた〜ん♪えっち〜♪」  
 「エ、エトナさんだってそうりゃないれふか〜!!」  
 ろれつが回らない状態で、大した力も出ないにも関わらず、じたばたしながらエトナに抗議。  
 「きゃうん!?」  
 その動きにずちゅう、と音を立て、ラハールのそれが抜き出される。  
 「…少し考えろ、お前は」  
 ラハールが苦笑する。色気だの淫靡さだのには欠けまくるが、こういう雰囲気は嫌いでは無い。  
 「はうぅ…ごめんなひゃいぃ…」  
 棒を抜かれた秘所から糸を引いて流れ落ちる白濁液だけで、目に映る淫猥さならお釣りがくる気もするし。  
 「まぁいい。…次はエトナだ。フロン、お前はまた後でな」  
 「…はぁい…」  
 物欲しげに指を咥えつつも、素直に従うフロン。  
 自分ばかりしてもらっている訳にはいかないし、とエトナの前から横に移動する。  
 「あららー。いいんですかー?」  
 「ふん、お前こそ限界だろうが。欲しくて仕方が無いと顔に書いておるぞ」  
 「…フロンちゃんじゃあるまいし」  
 「どーゆー意味ですかっ!!」  
 「…どっちもどっちだと思うぞ?」  
 そう言って、ラハールの視線は下へ。  
 「ココもこんなだしなぁ?」  
 にやり、と笑って、蜜を流し続けるエトナの秘部へと手を伸ばす。  
 「んっ…」  
 くちゅ、と音を立て、ナカの潤い具合を確かめて。  
 「…取り敢えず寝て足開け」  
 「わひゃっ」  
 柔らかく押し倒し、未だ硬さを失わず張り詰めた自身をそこに押し付ける。  
 「…たっぷり鳴けよ?」  
 「う、うわー、鬼畜なセリ…ふあぁっ!?」  
 顔を赤らめつつ軽口を叩こうとしたエトナの台詞を遮る様に、ラハールが一気に突き入れた。  
 「ちょ、ま、んあぁっ!!」  
 止まる事無く抽送を繰り返し、一気に昂めていく。  
 「うわぁ…激し…いいなぁ…」  
 横手からそんな熱っぽい、羨ましそうな声が聞こえた。  
 エトナは内心苦笑しながら、与えられる刺激と、快楽に溺れ、酔う。  
 喘ぎも嬌声も隠す事無く。  
 ラハールの迸りを最初に奥に叩きつけられるのは自分だという事に喜びを感じながら、瞳を閉じて、その時を待つ。  
 「くぁ、ひあぁぁんっ!!」  
 そして膣内でそれが弾けた時、その迸りの熱さにこの上無い至福を感じ、気を失った。  
 
 
 結局あの後も行為は続き。  
 ラハールも何回か達し、フロンやエトナもその激しさに気を失ってベッドに沈んだりしつつもいつの間にやら復活して、それぞれに体力が無くなるまでヤりまくった為に。  
 「…今日は仕事サボろう」  
 朝、先に起きたラハールが両隣にすやすや寝こける二人を眺めながら疲れた様にそう呟いたのは、仕方の無い事なのだろう。  
 
 

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