はー、はー、はー…
くちゃ、ぺちゃ、ちゅ、じゅる〜
荒い息使いに、クチャクチャという水音。
空間にエトナの疲れきったような声がこだまする。
「…殿下ぁ〜、あたし、やっぱも、無理です〜…」
「…まだ終わっては、おらぬのだぞ、貴様一人先に抜けようなどと、このオレさまが許す、とでも思っていたのか?」
同じような苦しげな声で、素っ気無く返すラハール。
「そんなこといって、言い出しっぺのフロンちゃんなんか、もうダウンしてんじゃないですかっ・・」
「いーから、有り難く、食らうが良いわ、このオレさまが、折角こーして、手を貸してやっておるというにっ」
「貸してくれてるの、手じゃないし、それに、ちっとも有り難く、ないですよ、こんなのっ…」
二人の目の前にそびえ立つは、フロンが二人を仲直りさせるために用意した高さ2mはあろう超巨大プリン。
「そんなこと、作ったヤツに言てくれ…」
「プリンなんて、もう見たくない…」
そういいつつも、手と口を休めずプリンを口に運びつづける健気な二人であった。