「おいフロン」  
「はい? なんですか、ラハールさん?」  
「セックスとは何だ?」  
「セッ……っ!?」  
「何をそんなに驚いている」  
「だだだだだだってそんな、いきなり、何なんですか!?」  
「うむ、先程ゴードンと話をしていたらな―」  
 
『HAHAHA! やはり男女間にはセックスは必要だな』  
『セックス? 何だそれは?』  
『おや? 魔王ともあろう方がセックスを知らないと?』  
『……知らん。何だ?』  
『そ、それはちょっと言葉で説明するのは難しいな』  
『ならどうすれば良いのだ?』  
『うーむ……そうだ! フロンちゃんなら教えてくれるだろう!』  
『フロンが?』  
『そうとも、愛と正義の使者の彼女ならきっと手取り足取り教えてくれるさ』  
『何? セックスとは愛と正義なのか?』  
『ま、まぁ深く考えずに行ってみてはどうだろうか』  
『……うむ、そうだな。ゴードン、礼を言うぞ』  
 
「―と」  
「そんな話になるまでの過程がとても気になります……」  
「まぁそこは大きな問題ではない、で、フロン。セッ―」  
「いいですっ! 何度も何度も言わないでくださいっ!!」  
「どうしたフロン? 顔が赤いぞ」  
「恥ずかしいんですっ」  
「何? 恥ずかしい事なのか?」  
「そ、それは……」  
「フロン、俺様は魔王として知識を広める必要がある、だから教えてくれ。というか教えろ」  
「え、え〜と……」  
「口で説明しにくいのなら俺様の体を使ってくれても構わんぞ。どうも身体を使うことらしいからな」  
「もっとダメですぅっ!」  
「それではどうすればセックスというものが―」  
 
 
「あら? 魔王様どうしたんです? そんな黒コゲで……」  
「……悪いが……回復魔法を頼む……」  
 
 
 

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