そこは、暗く、湿ってた、湿気が粘つくように、身体にまとわりつく、
廊下に、松明がちりちりと炎が尻尾を揺らせている。
石の廊下、より一段高い場所に、マデラスが、足を組み、手置きに肘を付き、
顔を支えている、その顔は、炎のせいか、笑って見える。
「ああ、エトナか・・・・殿下の顔を盗んで、よく来たな?
記憶のためか?それとも・・・・・・・我慢が出来なくなったのか?」
エトナは、うつむいた顔を上げて、マデラスを見た
「ち、ちがっ・・・・違いま・・・す」