ダーティペア  

〜本気じゃない? ドキドキいちゃいちゃ二人の夜〜  

「だ〜っ、もう、腹立つわっ!」  
苛立ち混じりにそう喚くと、あたしは勢い良くベッドに飛び込んだ。  
久しぶりの休暇で、お酒も入って、シャワーを浴びて、本当なら極楽気分のはず。  
だけど、あたしの今の機嫌は最悪だった。  
「ケイ、あなた……。まあぁぁた、フラレたの?」  
呆れた口調で、「また」の部分を嫌味ったらしく強調したのは、あたしの相棒、ユリ。  
容姿も性格もまるで正反対な彼女も、あたしと同じくバスローブ一枚で、はしたなくあぐらをかいている。  
まったく、男の前ではいつもカマトトぶってるくせに。ぱんつ見えてるぞ。  
「うっさいわねぇ! あんただって、男捕まえらんなかったくせにっ!」  
「ああら、一緒にしないで頂けます? わたくしの場合、声を掛けてきた殿方をお断りしただけですわ」  
「うぐっ……」  
そうなんだ。一見お淑やかに見えるもんで、あたしよりユリの方が、男が寄ってきやすいんだ。  
手の甲で口元を抑えつつ、流し目なんぞ向けてくるユリの言葉に、あたしは息を詰まらせた。  
「まぁ、これもやっぱり、女としての魅力の差、と言う訳ですかしら? ごめんあさぁせ、おほほほ……」  
「むぐぎぎぎ……!」  
お嬢口調が似合うだけに、ユリにこーゆー言い方をされると、すっごくムカつく。  
いたいけなあたしは、理不尽な蔑みに対する怒りで、ぷるぷると身体を震わせながら立ち上がった。  
「ユ〜リ〜ぃ……。そこまで言っといて、ただで済むと思ってないでしょうねぇ……」  

「え、あ、ケイ? な、何よ、その手つきは……」  
わきわきと両手を動かしながら近づくあたしに、ユリの顔がひきっと引きつる。  
「……おしおきだぁっ!」  
「きゃあぁぁん!?」  
慌てて逃げ出そうとするユリの上に、あたしは牝豹のようにしなやかに飛び掛った。  
              ◇  ◇  ◇  
「にゃははははっ! ケイっ、何すんっ、うにゃははは!」  
「ほ〜れ、そんな事言う奴は、こうじゃっ! うりゃ、こちょこちょこちょ……」  
「だ、だめそこ、うひゃひゃひゃひゃっ!」  
ユリの身体をマウントポジションで固めたあたしは、脇の下をくすぐるという、冷酷非情な報復手段を取った。  
ユリは何とかあたしの責めから逃れようと、バスローブがはだけるのも気にせず、じたばたと暴れる。  
だけど、こんだけきっちり決められたら、そう簡単に抜け出せない。  
笑い過ぎて窒息する寸前まで責め立てて、あたしはようやくユリを解放してやった。  
「はっ……はぁ、ケイぃ……。もう、許してぇ……」  
ぐったりと脱力したユリは、潤んだ瞳で見上げながら、甘い声で懇願してきた。  
白い肌に珠のような汗が浮かび、長い髪を一筋咥えたその表情は、同性のあたしが見ても色っぽい。  
バスローブは殆ど解けて、露わになった形のいい胸がふるふると震えている。  
……ユリのバカ。そんな姿で、そんな声出されちゃったら……。  
も、だめ。スイッチ入っちゃった。  
あたしはベッドの上に立ち上がると、自分のショーツをするりと脱ぎ捨てた。  

「あっ……ケイ、何してるの……?」  
「ユリぃ……しよっか?」  
「えぇ、またぁ? この間したばっかじゃない」  
あたしがローブを脱ぎながら言うと、ユリは僅かに呆れた声を上げた。  
いつの頃からか、あたしとユリは時々、お互いを慰め合うようになっていた。  
言っておくが、ウチらは二人ともレズじゃないし、ましてや愛し合っている訳でもない。断じてない。  
ただ、どっちかが欲しくてたまんなくなった時は、こうするのが通例になっていたりするんだ。  
「今日はユリがいけないんだかんね。あんなエッチな声で『許して』なんて言うから……」  
「別にそんなつもりで言ったんじゃないわよ。大体、元はと言えば、ケイがくすぐるからいけないんじゃない」  
んな事言っても、したくなっちゃったモンは仕方が無い。  
「はいはい、ぐちゃぐちゃ言わない。ほら、腰上げて」  
「ふみぃ……。ケイってば、いっつも強引なんだから……」  
口では文句を言いつつも、ユリは素直に腰を浮かせ、あたしがショーツを脱がしていくのを手伝う。  
よしよし、愛い奴じゃ。  
二人とも生まれたままの姿になると、あたしはユリの身体に覆い被さった。  
              ◇  ◇  ◇  
「ふふっ……。ユリ、あんたもう、乳首が硬くなってんじゃない……。さては感じてたな?」  
「んふっ、良く言うわね……。ケイの方こそ、こんなに尖がってるくせに……」  
「ふあっ!? んっ、ちょっと、ユリっ……」  
あたしがユリの胸を片手で弄り出すと、ユリは両手であたしの胸を下から掬い、手の平全体で揉み解した。  

ユリの柔らかい手の平の上で、あたしの乳首がコロコロと転がされ、痺れるような快感が走る。  
くっ……ずっこい! 体を支えてるから、あたしは片手しか使えない……のにっ……!  
単純に計算しても、片手より両手の方が有利に決まってる。  
不利を補う為、あたしは身体を下にずらすと、残ったユリの胸のてっぺんに、むちゅっと吸い付いた。  
「あふっ! け、ケイ……っ、そんな、吸っちゃあ……あんっ!」  
「んちゅっ……。ふふふ、かーいいわよ、ユリ……」  
「ふみっ、こっ、このぉ……。んじゃ、ケイのもこうしてやるんだから……」  
「やっ、ばっ! そこっ……、くりくりされたら……んんっ!」  
主導権を奪い合うように、あたしとユリは相手の胸の弱点を攻撃し合った。  
女同士だから、どこをどうすれば感じるかなんて、お互い良く分かってる。  
しばらくじゃれ合っているうちに、頭がポーッとしてきて、あそこが刺激を欲しがって、ジンジンしてくる。  
ユリの顔を覗き込み、こちらも足をもじもじと擦り合わせている彼女と、無言でアイコンタクトを取る。  
あたしがユリの股間に手を伸ばすのと同時に、ユリもあたしの敏感な割れ目に触れてきた。  
「んあっ……ケイ……っ!」  
ユリのあそこは、すでにびしょびしょに濡れていて、あたしの指をつるりと滑らせた。  
少し力を込めると、指はぬるっと中に滑り込み、熱い感触が伝わってくる。  
そのまま指を左右にくねらせると、そこは獲物を捕らえるように、きゅっと締め付けてきた。  
「くうっ! あ、あっ、ユリぃ……!」  
一方、あたしの股間もご同様で、溢れた雫がアンダーヘアーから滴るぐらい、しっとりと湿っていた。  
ユリは割れ目の周りを焦らすようになぞり、外側の襞を撫でつけるように優しく愛撫する。  

たったそれだけの動きなのに、ユリの指先が動くたび、あそこがちゅく……っといやらしい水音を立てる。  
自分の受けた快楽を相手に返すように、あたし達は指の動きを早めていった。  
              ◇  ◇  ◇  
二人きりの部屋に、あたし達の甘い吐息と湿った水音が響き渡った。  
あたしが強めに指を出し入れするのと対照的に、ユリはあくまでソフトに責め立てる。  
でも、不思議と濡れ具合はどっちも似たようなものだ。  
だけど、指ばっかりじゃ、自分でしてるのとあんまり変わんないし、何より少し物足りない。  
あたしはユリの手をそっと掴むと、鼻に掛かった声で囁いた。  
「ねぇ……ユリぃ。指だけじゃなくて……」  
「んふ、いいわよケイ……。お尻こっちに向けて……」  
さすが相棒。あたしの言いたい事を察して、ユリは妖しく微笑む。  
あたしはユリの言う通り、彼女の身体を跨いで、上下入れ違いの体勢になった。  
「やぁね、ケイったら……。ケイのここ、もっとして欲しいって、ぱくぱくしてるわよ……んっ……」  
「んくっ!?」  
柔らかい唇があそこに触れて、あたしは息を詰まらせてしまった。  
ユリは恋人の唇にするように、左右の襞をちゅっ、ちゅっと軽く何度も吸う。  
それからディープキスのように唇を押し付け、舌を突き出して中をうねうねと探る。  
外側を触られるだけで、さんざん焦らされていたあたしのそこは、一気に熱くなった。  
「る、るっさいわね! ユリだって、ここをこんなにしちゃってるくせにっ……!」  
「んっ、きゃんっ!?」  

照れ隠しに少し声を荒げて、あたしはユリのエッチな場所を、音を立てて啜った。  
自分のとかはさすがに舐める気がしないけど、不思議とユリのオツユは抵抗無く飲み込める。  
と言うか、ユリのだけは、ちょっと美味しいなんて思っちゃったりもするんだ。……ユリには内緒だけど。  
「んっ……くんくん。ケイ、おヌシだいぶ溜まってるな? すんごくエッチな匂いがするぞ……」  
「や……ばか、ユリっ! んなトコ……嗅ぐなっ……あはぁっ!」  
ユリの奴は、わざと鼻を鳴らしながら、舌先で敏感なお豆をいじくった。  
あたしの羞恥心を煽ろうとしてるって分かってはいるんだけど、どうもあたしはこの手の責めに弱い。  
自分の恥ずかしい匂いを嗅がれてるって思っただけで、たまんなく興奮する。  
軽くイッちゃって、あたしはガクガクッと腰を震わせた。  
「んっ……くふっ、やっ、いやっ、いっ……!」  
「ふむっ……。あら、どしたのケイ? お口がお留守になってるわよ?」  
「くうんっ、だ、だって、だって……」  
「ケイがしてくんないんだったら、私も止めちゃおっかな〜」  
そう言って舌を離すと、ユリは触って欲しい場所を避けるように、あそこの周りをつつっ……と指でなぞった。  
う〜っ、ユリのイジメっ子! こんな処で止められちゃったら、あたし、どうにかなっちゃうじゃない!  
「やだぁっ! するっ、するからっ、ユリも止めないでっ!」  
あたしは必死になって、ユリのあそこを舐め回した。  
              ◇  ◇  ◇  
「うくぅっ……くっ、ユリ……っ! あたし、また、またきちゃう……っ!」  
「ん……っぷ、もう? 私、まだ一回もイッてないのよ? 少しは我慢なさい……」  
「むっ……無理、言わないで……よっ! そんなに……されて……我慢、なんかっ……!」  
いつの間にか、あたしはすっかりユリに主導権を握られてしまっていた。  
あたしの動きが止まりがちなのに対して、ユリの愛撫は段々と激しさを増してくる。  
もう、身体に力も入らないし、何回イッちゃったかも分かんない。  
いつも思うんだけど、何でコイツ、こんなに上手いのよっ!  
一瞬そんな疑問が頭に浮かんだけど、それもあっと言う間に快楽の波に流されてしまった。  
「しょうがないわね……。んじゃ、そろそろ仕上げといきますか……」  
「んあっ……!? ユ、ユリ、なに……?」  
あたしの身体をコロンと脇に転がすと、ユリは気だるげに髪を掻き上げつつ、起き上がった。  
ユリの口元では、あたしのおツユがいやらしく濡れ光り、首筋まで垂れている。  
片手でそれを拭い取ると、あたしに見せつけるように舌を伸ばし、指を一本ずつ美味しそうに舐める。  
その淫靡な仕草に、あたしの肌がぞくっと粟立った。  
「んふふっ……、ケイのって、おいし……。もっと良くしてあげるね……」  
ユリはそう囁いてにじり寄り、あたしの片足を高々と持ち上げた。  
「あっ、やだっ、こんな格好……!」  
向こうから見れば、あそこだけじゃなく、お尻の穴まで丸見えになってるはずだ。  
できれば隠したいんだけど、何度もイかされちゃったあたしの手足は、まるで言う事を聞かない。  
持ち上げた足を胸に抱き寄せると、ユリは自分のあそこを、無抵抗のあたしの股間に擦りつけてきた。  
「うっ……ふ、どう……? あたしとケイのあそこが……、んっ、じゅくじゅく言ってるわよ……?」  
「ふみっ……だめっ……あ……あ、んぁ、ぃっ……!」  

複雑なヒダ同志が絡み合う快感に、あたしはもう、まともな声が出せなかった。  
ユリのあそこはむちゃくちゃ熱くて柔らかくて、下半身が蕩けちゃいそうな気分になる。  
しかも、ユリは腰を動かしながら、太股に胸を押し付け、舌で膝裏からふくらはぎを上下に舐め出したのだ。  
硬くしこった乳首が太股の半ばをくすぐり、這い回る舌があたしの官能を更に高めていく。  
あたしの頭に極彩色の火花が乱れ飛び、息をつくヒマもないぐらいにイキまくった。  
「ひんっ! かはっ、やめ、ユリっ……あたっ……し、しんじゃう……っ!」  
「んっ……ふ、さっきの、くすぐりのっ、お返しよっ……。私が、イクまでっ、許さない、ん、だから……っ!」  
ユリはライトブルーの長い髪を振り乱しながら、少しイジワルな顔をして更に動きを速めた。  
恥骨の間で、敏感なトコロがクキュクキュと押し潰される度に、快楽が爆発する。  
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ていう湿った音だけが、訳分かんなくなったあたしの頭にこだまする。  
あ……も、だめ……意識が……。  
「ケイっ、もう、限界、みたいねっ……! んんっ、わ、私も、そろそろ……っ!」  
「……ぁ、ぁぁ……、っぁ……」  
──どっか遠い処から、誰かの声が聞こえる。  
──誰? 分かんない。 全部まっしろ。  
──まっしろが、どんどん、ひろがって……。  
「イクっ、ケイっ、イクわよっ……、ん、んああぁっ!!」  
「ぁ……ぁあ……あ、あ────!!」  
どこかの誰かの声と同時に、あたしの中は真っ白で埋め尽くされた。  
              ◇  ◇  ◇  

「つんつん、つんつん。おーい、ケイー? 死んでたら返事してー?」  
「ん……、あ、はぁ……」  
あれからどれ位経ったのか、ユリの呼び掛けに、あたしは危うく天国まで逝きかけた意識を取り戻した。  
ユリはあたしの横で頬杖をついて、人差し指でぷにぷにと頬を突っついている。  
コイツも結構乱れてたクセに、今はもうケロッとした顔をしていた。  
「あ、やっと起きた。……これでケイの26連敗ねー。あんまり弱すぎると、男を満足させらんないわよ?」  
哀れむような声を掛けながら、ユリはあたしの顔を見下ろした。  
……馬鹿ぬかせ。あんたが強すぎるんだ、このセックスマシーンめ。そんなだから、男が逃げるんだよ。  
そう言ってやりたいけど、まださっきの余韻で動けないので、ぐっと我慢する。  
キレたユリにもういっぺんやられたら、今度こそ本気で死んでしまう。  
あたしが黙っていると、ユリは大きく伸びをして、ベッドの脇に立ち上がった。  
「あーあ。せっかくシャワー浴びたのに、ケイのせいでベトベト。先にお風呂使うわよ?  
 ……それと、いつまでもそんな格好してると、風邪引くぞ?」  
るさいやい! 自分も最後はノッてたくせに! 大体、誰のせいでこんな状態になったと思ってるんだ!  
て言うか、大事な相棒が起き上がるのに、手ぐらい貸してくれてもいいじゃない!  
そう視線で訴えるけど、ユリの奴は後ろ手にひらひらと手を振りながら、一人でシャワー室に入っていく。  
「ケイー。あんたも早く、イイ男めっけなさいよー」  
ノンキな声と共に、シャワー室の扉がバタンと無常に閉められる。  
うっうっ。大股開きで裸のまま、壊れた人形みたいに放って置かれるなんて、あまりにミジメすぎる。  
あーん! ユッ……ユリの、はくじょーものぉー!!  
あたしは心の中で、つれない相棒に怒りの叫びをぶつけた。  

〜END〜  

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