「太一!トス行ったわよ!」  
「おっし任せろ!スパァイク!!」  
バッシーン!!  
「ぶっ!!」  
「うわぁ!?大輔さん!」  
「お兄ちゃん、それ明らかにスパイクじゃなくてシュートだから…;」  
「ははは、ワリィワリィ」  
「先輩〜;」  
中、高校が夏休みに入った選ばれし子供達は、現実世界より空いているという事で、デジタルワールドのとある海岸で海水浴を楽しんでいた。  
「ふふ、お兄ちゃんも大輔君も、本当に元気ね」  
「確かに。むしろ有り余ってるくらいかも」  
しばらく他の皆と一緒にはしゃいでいたヒカリだったが、流石に元気の塊である太一と大輔のペースには着いていけず、  
近くの岩場に腰を下ろしていまだはしゃぐ仲間達を眺めていた。  
その隣には彼女のパートナーが並んで座り、同じく感心とも呆れともつかぬ視線を向ける。  
「あ………」  
すると、ヒカリの視線が若干別のほうに向かう。  
その先には、いまだ大輔たちとビーチバレーに励む……タケルの姿。  
普段からバスケ部として活躍しているため運動神経は大輔や太一に負けていない。  
しかも海ということで皆水着を着ている。細くしなやかな、しかししっかりと筋肉がついた身体…  
数ヶ月前に仲間から“恋人”へと関係が変わった彼の姿を見つめ……正直見とれていた。  
そんなヒカリに気づいたテイルモンは、クスッと含んで笑みを浮かべる。  
「ヒカリ、喉乾いてないか?」  
「えっ?う、うーんちょっと、かな。テイルモンは?」  
「私はまだ大丈夫。待ってて、すぐに取って来るから」  
言ってすぐにテイルモンは荷物を置いた場所へと歩き出す。  
ありがとう、とその後姿を見送り微笑んだ。  
―――その瞬間  
 
波の音と空気が“変わった”  
 
「っ!?」  
気付いたその瞬間、ヒカリの周りの空間に歪みが生じた。  
声を出そうとしたその瞬間、近くに見えていた仲間たちの姿が見る見る遠ざかっていく。  
「っ!!ヒカリッ…!?」  
歩いていたテイルモンは気配の異変に気付き慌てて振り返る。  
だが、その瞬間には、もうヒカリの姿はその視界にはいなかった…  
 
灰色の視界、暗い空、よどんだ水、波の音だけの怖いほどの静寂……  
気付いたそのときには、ヒカリは“そこ”にいた。  
出来ることなら、もう二度と来たくは無かった場所に……  
「どう…して……!?」  
「交換条件…といったところだ、光の紋章の娘よ」  
呆然と呟いたその瞬間、聞いたことのある声が後ろから響いた。  
驚いて振り向くと、そこには見覚えのある赤い影が佇んでいた。  
くすんだ赤いフードとローブ、大きな黒い翼、そしてフードから除く邪まな瞳…  
「デーモン…!?」  
「…口惜しいことに今の私の力では誰かを引き込むことは出来ても自らを出すことが出来ないでいてな…私はすぐにでも出てお前たち全員に復讐をしたいのに…そんな時に“ヤツ”が取引を持ち出してきたのさ…」  
仄暗い水の上を普通の地面と変わらず踏みしめ佇みながら、魔王はヒカリを見据えながら言う。  
「お前を…『花嫁』を再びこちらに引き込み自分に差し出せば、ここから出してやる、とな。そうだろう…ダゴモンよ…」  
デーモンの視線が後ろを向いたその瞬間、突如海中から“何か”が現れる…  
巨大な体は周りの闇でシルエットでしか見えないが、赤い二つの瞳だけが異様に輝き、ヒカリを見下ろす。  
その足元あたりからは以前に見たハンギョモン…“だった”ものが無数に現れ、巨大な影を囲みひざまずく…  
言いようの無い悪寒を感じたヒカリは思わず逃げ出そうとするが、金縛りにあったかのように体が動かなかった。  
「…取引は成立した。ゲートを開いてもらう」  
影だけが見えるダゴモンを見上げながら、デーモンが問いかける。  
するとその頭上から、くぐもった低い声が響く…  
『マダダ…』  
「まだ?」  
『コノ娘ノ体ヲ我等ノ子孫ヲ産メル身体ニスル。開放ハソノ後ダ』  
「ふん…ならば、早く済ませるんだな…」  
不満そうにそう呟くと、すうっと周りの闇に溶け込み消えていった…  
 
「ヒカリちゃんが消えた!?」  
テイルモンの言葉に真っ先に反応したのはタケルだった。  
「すまない……飲み物を取りに行ったその瞬間に……」  
パートナーを守れなかった失態に、テイルモンは項垂れた。  
「そんな……けど、確かこんなことって前にも…」  
「っ―――!!」  
呟いた伊織の言葉に、京と賢、そしてタケルの顔に緊張が走る。  
自分たちも前に“あの場所”に行ったことがあるために、咄嗟に察したのか。  
「テイルモン!ヒカリちゃんが消えた場所は!?」  
「あそこの岩場だ…!」  
テイルモンが指差す場所に、すぐに全員が走り出す。  
岩場に着くと、賢は自分のデジヴァイスを取り出して見つめる…  
「……また、出来るかい…!?」  
「…やってみます…!」  
固い声で言ったタケルの問いかけに、賢は強く頷いた。  
 
 
いやだ… 行きたくない…!  
 
思いとは裏腹に、ヒカリの足は巨大な影が佇む海へと勝手に歩みだしていく。  
ジャプッ…  
両足が海水に使った瞬間、影から無数の触手が伸びてヒカリに巻きつくと、そのまま軽々と持ち上げる。  
「ひっ……!」  
ぬるりとした触手の感触に、思わず身体が強張った。  
空中で静止させたヒカリの体に更に数本触手が伸びると、舌のようにその身体を撫で始める。  
「やっ…!?ぁ…う……」  
水着を着ていたため当然肌の露出も多い。  
その白い肌の表面を、青黒い触手が舐めるように撫でまわす。  
「くぅ…んん…やっ…!ぅ…」  
ヒカリは最初それを不快にしか感じなかったが、脇を、背筋を、太ももをなぞられるたびに、  
それに混じって別の感覚が徐々に増していく…  
ブチッ!ブチィッ!  
「っ!?いやぁぁ!!」  
そのとき、別の触手がヒカリの着けていた水着を引きちぎった。  
まだ小さな胸の膨らみと、未発達の女精器があらわになる。  
ヒカリは必死に隠そうとするも、当然もがいた所で手足に巻きつく触手は離さない。  
『拒ムナ花嫁ヨ……我ヲ受ケ入レロ……』  
頭上からダゴモンの声が響いた瞬間、他の触手が二つの膨らみに、秘部に触れる。  
「うぅっ…!?ぁ…!」  
ニ本の触手がそれぞれ二つの膨らみを器用に包み込むとゆっくりと揉みだし、秘部の触手は盛んに動きこすり付ける。  
「ひっ…!う…ぁぁ……」  
抵抗も出来ずに、ヒカリは触手によって蝕まれていった。。  
次第にヒカリの秘部が海水とも触手のぬめりとも違うものですべりが良くなっていく。  
いままで感じたことのないその感覚に、出したくも無い声がヒカリの口から漏れ出す…と、  
ズリュッ…!  
「ひぅっ!?あああぁぁぁぁっ!?」  
いきなり触手の一本がヒカリの秘部に押し込まれた。  
突然感じた激痛に、思わず叫びとともに目の端から涙が浮かんだ。  
押し込まれた触手はゆっくりと…そして徐々に早く、ヒカリの中で動き出す。  
途端、他の触手も次第に動きが速くなっていく。  
「ひっ…!あっ…うぅ…!うぁっ…あっ…あっ……!」  
痛みと快楽、両方がヒカリの意識を蝕み、侵食していった…  
 
更に触手は数本追加され、ヒカリの口に、そして後ろの穴にも容赦なく進入する。  
「んん…んぐっ…!うっ…んっ…ぐ…!あぁぁ…ぁ……!」  
まだ小学生の少女でしかないヒカリの身体は限界に近づき、その心も、もうほぼ折れかかっていた…  
『サテ……ソロソロダナ……』  
響いたダゴモンの声と同時に、また触手が一本ヒカリへと伸びる。  
しかし、それだけ他の触手とは僅かに違っていた。  
影から見て、丁度ダゴモンの口から伸びた一本の触手……その先端が、闇の中で青黒い光を灯していた。  
『コレヲオ前ニ宿セバ……オ前ハ我等ノ子ヲ産ムコトガ出来ル…』  
なんとか開いた目でそれを見、触手を抜かれた口から声を絞り出す。  
「い……や………」  
『オ前ノ意志ハモウ関係無イ』  
両足が開かれ、ゆっくりと黒い光が近づいていく…  
もう抵抗する力も残っていないヒカリは、一言、最後に会いたい者の名を囁いた……  
「タケル…くん…」  
 
続……くかどうかは時間と気合次第かも;  
 

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