あるプログラマーがいた。
作るプログラムは何もかも「必要が無い」「正直要らない」と罵倒された。
デジモンワールドの存在を認め、何体か現実世界に連れてこられているのを見た。
付き合っている人なんかいない、金もそんなに持っていない、友達もいない。
毎日同じように過ごし、電子掲示板を見るのが唯一の楽しみ。
「何故デジモンにおっぱいとか無いんだ!」
ある日、こんな書き込みを見た。
その書き込みにプログラマーは心惹かれた。
確かにデジモンは種族で若干の性格の違いはあるけども、
おっぱいその他はない。
その書き込みには、「禿同」「まったくだ」等のレスがついている。
(そうだ、デジモンにおっぱいとかをつけるプログラムを作ろう、
こんなに必要だと思う人たちがいるのだから…)
それから暫くして、完全な『おっぱい他適用プログラム』を作り上げた。
知ってる限りのセキュリティ・検知ソフトに引っ掛からず、
デジモンの形状・体格に応じたおっぱい他をデジモンにつけ、
放っておけばねずみ算式に増殖するプログラム。
しかも如何なるワクチンソフトでも駆除できず、
どんなウイルスソフトにも影響されない。
改めて掲示板を見ると、
「ポヨモンたんのプニプニの身体コキ気持ちいいお」
「レナモンの尻尾モフモフ!」等と書き込みがなされている。
(この人達は妥協してしまったんだ。)
プログラマーは緊張しながらも、始めて掲示板に書き込んだ。
「おまえら、むかしのゆめをかなえてやるからな!」
そしてデジモンワールドのあちこちに作成したプログラムをばら撒いた。
今はそのプログラマーは、
「最も偉大なるプログラマーの一人」とネット上で称賛を浴びている。