「今日もうさださんは休みか…」
午後のホームルームが始まり、
教室の席でミナタクこと皆川拓朗はつぶやいた。
ミナタクの席の隣はここ数日空席だった。
『どうしちゃったのかな…ゲーマーズにも出てきてないし…』
「…がわくん」
「皆川君!」
「え?あ、ハイ!なんですか?」
教師の声で我にかる。
「このたまったプリントをうさださんに届けてくれ。」
「あ、はい。わかりました。」
ややボーっとしたままミナタクはそう答えた。
ゲーマーズの店長さんに事情をは話し、うさだの家を教えてもらったミナタクは、
すうっと一息すってうさだの家の玄関をノックした。
「うさださん、いる?たまったプリントを持ってきたんだけど…うさださん?」
ノブに手をかける。カギはかかっていなかった。
「うさ、だ、さ…ん?」
そこにいたのはミナタクの知っているうさだではなかった。
しわだらけのパジャマ姿。髪はぼさぼさで、目は虚ろだ。
以前のように明るくて前向きなところはない。
虚ろなうさだの目線と呆然としたミナタクの視線が合う。
クウに犯されてからうさだは自暴自棄になっていた。
誰にも打ち明けられず、一人で自室にこもりっきりだった。
いつの間にか誰かが玄関にいる。
『ミナ…タク…?』
ミナタクだ。目の前にいるのはミナタクだ。
『嫌。こんな私、見られたくない。もう、以前のわたしじゃない。』
「いや!来ないで!!」
悲鳴のように叫ぶ。
「え?うさだ…さん?何があったの!?」
うさだは手近にあるものをひたすら投げつけてくる。
「ちょ、ちょっとうさださぁっ!?」
うさだが投げたスカートが空中で広がり、ミナタクの顔面を覆う。
『! そのスカートは!!』
投げた直後にうさだは息を飲んだ。
ミナタクはスカートに異質なシミがあることに気がついた。
『これは…まさか…』
うさだは今にも泣き出しそうになっている。
よりによって一番知られたくない相手に知られてしまった。
「もう…最悪…死にたい…。」
うさだは両手で顔を覆う。枯れ果てたと思っていた涙があふれてくる。
そのときミナタクはうさだを抱きしめていた。
うさだの脳裏にあの光景がよぎり、反射的に身を硬くする。
「もう、だいじょうぶだよ。うさださん。僕が…僕がそばにいるよ。」
ミナタクが囁く。嗚咽まじりに。
「嫌なこと、つらいこと、全部、僕にぶつけて、いいから…
うさださん。おもいきり、泣いていいよ。」
「う…うう…ううっ…ぐすっ…うわぁぁぁぁぁぁん!
あたし、あたし、ううっ…」
顔をあげる。目の前にはミナタクがいる。
優しく抱きしめるミナタクの腕。
ゆっくりと瞳を閉じる。
唇を重ねあう二人。
「ん…」
うさだの吐息が漏れる。
唇を一度離し、お互いを見つめあう。
再び唇を重ねる。
より強く、より激しく。
お互いの舌と舌を絡め合い、熱い吐息をもらす。
「ん…んん…あっ…ふぅっ…」
パジャマ越しのうさだの体に指を這わせる。
「うさださん…」
ミナタクの声が媚薬のようにうさだをゆさぶる。
以前のような暴力的なものとは違う。
胸元から、ゆっくりとパジャマの裾へと進み、
パジャマの内側へと。
「はぁ…あぁっ!」
素肌に触れる。
「あぁんっ…はっあん!」
下腹部から恥丘へ。
「あはっ…そ…こ…」
人指し指と薬指で小陰唇を、
中指で膣と陰核を、揉み、うねらせ、
それぞれ刺激する。
「ああん! はぁっ…あっ…いい…」
右手をうさだの敏感な部分から離す。
同時に胸元から舌を陰唇へと這わせる。
「ちょっ、そ、んな、とこ…ぅあっ」
舌先で花弁をめくり、丹念に舐める。
「ひっ、そ…こは、ダメぇっ!」
「じゃあ、ここ?」
意地悪く言うと、その上の肉芽を舌先で弾く。
「あ、ひゃあうぅっあ、そ…んはぁっ!
吸っちゃ…だめぇ…」
じゅる、じゅぷ、ずず。
淫らな音をたて、うさだはもう太股までぐしょ濡れだ。
「おねがい…来て…」
ミナタクは張り詰めた陰茎をうさだの膣にあてがう。
「本当にいいの?」
意地悪く問うミナタクに、顔を真っ赤にしながらうさだはつぶやく。
「はやくぅ…」
怒張した男根をうさだの中にゆっくりと埋没させた。
何百という肉の壁を亀頭で掻き分け、奥へと付き挿れる。
「いぃっ!!はぁっ… ぐっ…ぅうん!」
腰を動かす。
前に、後ろに、右に、左に。
ひねり、えぐりこみ、うさだの膣内を縦横無尽にかきまわす。
「ああっ!ちょっ…はげし、ああぁ!」
柔らかく、締め付けて、蠕動し、吸い込まれる。
ミナタクは歯を食いしばって射精をこらえる。
灼熱の肉壷のなか、擦れ合う生殖器。あふれる愛液は、溶岩のように熱い。
無重力状態になったような浮遊感。
うさだがひときわおおきくのけぞり、体を萎縮させる。
ミナタクも限界だ。
「ああ、あた、ま…まっ、し…ろ、あ、ああ!
あああああああああああああああああっっっ!!!」
すばやく陰茎を引き抜き、うさだのおなかの上に白濁液をぶちまける。
「はぁ…はぁ…愛してる、ヒカル。」
「うん、あたしも愛してる。」
うさだとミナタクは抱き合った。
翌日、ゲーマーズの前にうさだとミナタクはいた。
「ねぇ、本当に大丈夫かな?だいぶ無断欠勤しちゃったけど。」
「大丈夫。みんな君の事を待ってるよ。」
扉を開く。
「うさだ!」
目を見開きでじこが叫ぶ。
「ふ、ふん。いままでどこ行ってたにょ。さっさとお店の掃除するにょ!」
「あら、あたしがいなくて寂しかった?でじこ?」
「! な、なにいってるにょ!ただ、忙しかったから働き手が足りないだけだにょ!」
ミナタクが囁く。
「ほら、みんなヒカルのこと心配してたんだよ。」
「ヒカルぅ!?おや、おふたりさん、この数日なにがあったんだにょ?」
「! あ、あんたにはまだ早いわよ!!」
「ほほ〜う?気になりますにょ?」
「キー!うるさ〜い!!」
いつもの見慣れたケンカ。二人は輝かんばかりの笑顔でいがみ合う。
「あんなでじこちゃん、久しぶりに見ましたよ。
やはりケンカするほど仲がいいんですね。二人とも。」
ミナタクの傍で店長さんが微笑みながら言う。
「ええ。この雰囲気こそ、他のお店にはないゲーマーズのいいとこですから。
僕も、そんなゲーマーズが大好きなんです。」