意に反し頬を伝う涙。  
 
少女が面白がって触れてくる。  
頬に触れる小さな手を払い除けようと彼女に視線を向ければ  
 
「ノアが、泣いてるのかもね」  
 
少女の頬にも涙が伝っている。  
 
初めて見るロードの涙に暫くの間ティキは黙って彼女をじっと見つめた。  
そんなティキの頬へロードは再び指先を触れさせて、何も言わないティキに不思議そうに首を傾げる。  
 
「どぉしたの、ティッキー?」  
 
頬を伝う涙を拭う事もせず、ただいつもの調子で声を掛けるロード。  
いつもと、変わりはしないのに。  
ただ一つ、『いつも』と違う少女の姿を見ているうちに、  
ティキの内でじわりと有らぬ思いがロードへと向けられる。  
 
(―…いや、駄目だ)  
 
無意識に逸る思いを制するようにティキはロードから顔を背けた。  
まだ自分の理性のが勝っているらしく、このまま妙な考えを抑え込んでしまおうと小さく溜息を付いた瞬間―  
ロードがもう片方の手を自分の頬へと添え、視線を自分に戻せ と言わんばかりに強引に顔を彼女の方へと向かせられた。  
 
「どうした、って聞いてんだろぉ?」  
 
先程よりも少し不満気な感情を顕に・・・  
こんな間近で、上目がちに見上げられては抑えようとした理性がティキの中で崩壊していく。  
 
「…何でもねぇよ」  
 
少し間を開けて返答をすると同時にロードの手首を掴み、  
もう片方の腕で細い腰を捉えてグッと自分のほうへと抱き寄せた。  
この一瞬の行動に僅かにロードは目を見開いて・・・  
間を置かずティキはロードの涙を拭うように舌を這わせる。  
生暖かい舌の感触にピクッとロードの肩が跳ね、自由な方の手で軽くティキの胸を押し返す。  
顔を離したロードの目に映る驚きが、徐々に遊びを楽しむような悪戯っぽいものへと変わり、  
再び目前のティキを上目に見上げて口角を吊り上げる。  
 
「なーにぃ、ティッキーってば僕に欲情ぉ〜〜?」  
 
「…・・・やっぱり凄ぇな、お前は」  
 
この状況でさえも少女の方が優勢と思わせるような笑みと、全て見透かしたような言葉に、  
ティキは苦笑いで静かに思った通りの・・肯定を兼ねた返事をする。  
それに「ティッキーは分かり易いもん」なんて続けながら今度はロード自らティキの首へと腕を回し  
僅かに離れていた身体を密着させる。  
蹴飛ばされるかな、なんて考えていたティキには思ってもないこの状況。  
じわじわと伝わってくるロードの体温を感じ、華奢な少女の身体を抱き締める腕に力を込めると同時、  
捕らえていた手首を解放しそのままその手を顎へと宛がい、クイッとこちらを向かせる。  
 
改めて合致する互いの視線。  
妙に艶っぽく見えるロードはティキの行動に抗いを見せる様子は無く―  
ティキの内でそれを肯定、と取ると最早抑え切れそうにない欲望の赴くままに、  
噛み付くようなキスをロードへ落とした。  
 
「・・ふ、ぅ・・・・・んん…っ」  
 
少女の口内に舌を差し入れ、絡め、歯列をなぞり、上顎を擦って――  
どれ程の間貪っていたのだろうか、気付けばロードからくぐもった声が洩れ始める。  
酸素不足に苦しげに眉を顰めるロードを捉えればティキはゆっくりと顔を離し・・・今までの行為を物語るような銀糸が互いを繋いだ。  
自分の腕中で必死に呼吸を整えようとするロード。  
自然と沸き起こる愛しさにティキは何度も彼女の頬を撫でて―ロードは呼吸が安定してくると、再びティキを見上げニヤリと笑み  
 
「ティッキーのへんたぁ〜〜い☆」  
 
「・・!お前だって満更でもねぇんだろ?」  
 
そんなやりとりを交わす。はっきり肯定はしないが否定もしない。  
ティキはロードの軽い体をふわりと持ち上げるとベッドの上へと横たえさせた。なるべく体重をかけないように覆い被さる。  
改めて、スタートの合図 とばかりに啄むような口付けを何度も送る。  
幾度もキスを落としながら手はゆっくりとロードの服を肌蹴させていき、顕となる白い肢体に指先をはわせる。  
感触を楽しむように暫くそれを繰り返していると、不意にティキの首元にチリ…と淡い痛みが走る。  
見れば少女が自分の首筋へと甘噛みを繰り返していた。  
 
――全くどこで覚えてくるんだか・・・・。  
 
ぎこちなく与えられる刺激なのに、どこか自分の方が攻められているような気がして呆れを通り越して苦笑を浮かべるティキ。  
制すように再びロードの唇を自分のそれで塞いで、すぐに顔を離し目の前で不敵に笑んでみせる。  
 
「こっちはオレの役目」  
 
そう言って今度はティキがロードの首筋に吸い付く。  
強くしたり、噛んでみたり。その肌に確実に赤い痕が残されていくとともに  
 
「…っ、ぁ……はぁ・・・っ」  
 
ロードはビクンと肩を震わせ甘い声を出す。  
首、弱ぇのかな・・なんて考えつつ、空いた手でロードのまだ成長途中の胸に触れ、揉み始める。  
首筋からその胸へと唇を這わせて、手の動きと同時にその小さな頂をティキは口に含んで、再び吸い付きと噛みをおとしていく。  
 
「ぁ、あ・・・ん、…んぁ」  
 
繰り返される行為に確実にロードの体には熱が篭り、反応も大きなものへと変わってくる。  
そんなロードに気をよくしたのか、ティキは胸を愛撫していた手をロードの秘所へと滑らせる。  
下着を通して指先に伝わる濡れた感触。  
 
「感じてんの?ロード」  
 
先程の笑みを再び浮かべ、わざと問うように囁きかける。  
ロードはというとその問い掛けに目を見開いて薄っすらと色付いた頬でティキをみつめ、濡れた唇で  
「・・・・・ばぁ〜か」と小さく悪態をつく。  
何を言われようとこの状況ではティキにとってロードの姿は欲の昂ぶりを逸らせて。  
可愛いな、コイツ。と真剣に思いを巡らせてる自分に気づいてティキは自分に苦笑を浮かべた。  
 
ロードのパンツに手を掛け、ゆっくりと脱がせる。  
抵抗はされない事に、再びティキの内で行為に対するロードの肯定と取る。  
顕となる秘部はまだ綺麗な少女のもので・・・・未だ誰かを受け入れた様子のないそこに、何となくティキは安堵感を覚える。  
愛撫により既に随分と濡れているロードのそこへ、ティキは指を一本侵入させた。  
 
「あっ!…っ、あ、…んゃ…ッ!」  
 
難なく指は受け入れられるも、少し痛そうに眉を顰めるロード。  
「…すぐに慣れるから」と耳元で囁いてやり、内部で掻き混ぜるように指を動かす。  
…チュ…クチュ・・・ と水音が響きだすと更にもう一本、ロードの中へと指を差し入れた。  
行為に翻弄され、ロードからは絶えず甘い声が続く。  
頃合を見計らい、指の動きを激しくさせていくティキ。手前から奥へと執拗に内壁を指の腹で擦る。  
 
「あ、あ、ティ・・ッキ、…も、指やだぁ・・・ッ!」  
 
上がり続ける熱と確実に少女の内で変化をもたらす疼きにもどかしそうに声に出し、身じろぐロード。  
その言葉を聞けばティキはその通りに少女の中から指を引き抜き、指先に絡む愛液をぺろりと舐め取る。  
引いた快感にどこか名残惜しそうな顔でロードはティキを見上げる。  
 
「そんじゃ、・・・次はどうしてほしい?」  
 
少女の意をくみ取り、やはり何となく意地の悪い問いかけ。  
問われたことにロードは暫く黙ってティキから僅かに視線を逸らすものの、  
 
「・・・、・・・・ティッキーが欲しい」  
 
と、小さく答えて、ぎゅっとティキの首元に腕を回して抱き締めた。  
・・・おいおい、こりゃ反則だろ・・・・・。  
ティキの予想とは反するも、少女のその様子にはゾクリとするものがティキの内を巡る。  
既に窮屈そうに張っていたズボンのベルトを解いて中から自身を取り出す。  
先走りに濡れた先端を何度か少女の秘部に擦りつけ互いの液を絡めあうと、ロードの背を腕でしっかりと抱き締め逸物を宛がう。  
 
「・・・・大丈夫か?ロード」  
 
「っ何、今更ぁ・・・?」  
 
「それもそうだな。・・・そんじゃ、いくぜ」  
 
言葉と同時に、ティキを抱き締めるロードの腕に力が篭る。  
そんなロードを支えるようにティキもしっかりと彼女を抱き締めながら―・・ズプ…と昂った自身をロードの中へと侵入させていった。  
 
「ひゃぁあっ!!・・・っぁ、つ…ッ! ん、んぅ…」  
 
ビクンッと大きく反応を返す小さな体。  
ティキの半分ほどを内部へと押し進めると不意にギュウッと締め付けられ、ロードの高い嬌声が響く。  
指とは比べ物にならないほどの質量、痛みを伴う快感にロードはぎゅっと目をつぶり唇を噛み締めて堪えようとする。  
見たことのない少女の扇情的な姿にティキ自身も容易に翻弄され、与えられる締め付けに思わず声を洩らし眉を顰めた。  
 
「・・っ、我慢すんな。声、きかせて?ロード」  
 
そう言って少女の唇に自分のを重ねる。甘い口付けに僅かにロードの力が抜け、潤んだ瞳でティキを見上げる。  
僅かながらロードの体の緊張が解れた瞬間を見計らって、ティキは自身をググッと根元まで捻じ込み唇を離す。  
 
「んあ!・・・はぁ…っ、ティ・・ッキ」  
 
抵抗の様子はなく、与えられた熱い昂りを受け入れようと懸命な様子。  
もう少し落ち着くまで待ってやりたいところだが、それすらもできないほどにティキも追い詰められる。  
もうすぐにでも爆ぜてしまいそうな自分の余裕のなさを情けなく思いつつ・・しかし欲望に忠実に、ティキは律動を開始した。  
 
「あっ!あっ、・・んぁ…っ!」  
 
「っは…、ロード、ちょっと力抜いて・・・」  
 
「ふぁ、ん・・そんな、の…、無理、だってぇ・・・!ぁ、あっ」  
 
震える唇で言葉を返す。先程よりも更に甘く、自分を感じている声。  
繋がった部分から響く淫らな水音、絶えず体中を駆け巡る快感に互いがその極みへと近付いていく。  
いっそこの小さな少女を壊してしまいたい、という感情と大切にしたいという思いが渦巻いてティキは切なげに目を細めた。  
その意を解してか否か、熱い吐息を吐きながらロードは薄っすらとその悪戯っぽい笑みを浮かべてティキの頬に触れる。  
今この時でさえも、自分を面白がるように―楽しむように。  
何か敵わねぇんだよなぁ・・・と、その笑みを目下にティキの冷静な部分の思考が巡る。  
自分の頬に触れる少女の手首を掴むとそのままグッとベッドへと押し付け、同時に先程よりも激しく、快楽を極めようとティキは腰をロードに打ち付け始めた。  
 
「ひぁっ!!んゃっ、ぁ、あっ、…ティッキー・・も、っとぉ…ッ!」  
 
ロードの限界も近いのか搾り出すように強請る言葉を出して、自ら秘部を擦り付けてくる。  
艶かしい少女にティキは堪らず再び噛み付くようなキスをした。  
同時に自身を先端ぎりぎりまで引き抜き、一気に最奥まで貫いて、との行為を繰り返す。  
 
「んぐっ!…っは、・・・ひゃあッ!!あ、ティ、キッ、僕もぉ…無理ぃ…っ!ぁ、」  
 
「・・く…っ、オレも・・・。悪ぃ、出すぞ…ッ!」  
 
「んぁっ、やっ…ぁ、あ!ひゃぁあッ!!」  
 
一際甲高い声をあげ、ビクビクッと背を反らし、身体を痙攣させながらロードは絶頂をむかえる。  
それとほぼ同時に、ティキも絡みつくように自身を締め上げてくる彼女の内部に熱い白濁の液を勢いよく放った。  
ドクドクと止まらず溢れるそれを全て少女の中へと注ぎ込むと、ティキはようやくズルッ…と自身を引き抜いて。  
入りきらなかった自分の液体とロードの愛液が混ざり合ってトロリと彼女の秘部から零れる。  
未だ整わない呼吸をどうにかしようとロードの上に覆い被さる体勢から、彼女の横へとティキはごろんと横になって・・・同じくぐったりと行為の余韻に浸り荒い呼吸を繰り返すロードをそっと自分の胸中へ抱き寄せる。  
 
覗き込むようにロードの顔を見れば、その頬に新しく涙が伝った痕。  
ノアの感情、などではないそれに、・・・ちょっと調子に乗りすぎたか、とティキは労うようにさらりと汗で張り付いたロードの前髪を撫で、額に優しく口付ける。  
その行為にゆっくりとロードもぎゅっとティキを抱き締め返せば、綺麗な笑みを向けてロード自らティキへとキスを送る。「ティッキー大好きぃ」なんてオマケつきで。  
 
「・・・オレも好き、ロード。愛してる。」  
 
そう言って再びたわむれるような口付け。  
明らかな、家族以上の感情。気づけば深く少女に溺れていた自分に何となく苦笑を浮かべるものの、  
それも悪くない、なんて情事の後の甘い一時に浸ろうとした瞬間  
 
 
「それじゃぁ、今度は僕の番ね、ティッキー☆」  
 
「――…は?・・・、え」  
 
決して引く事のない少女の『いつもの』悪戯っぽい笑み。するりとティキの腕から抜け出し、再びギシリ、とベッドが軋む。  
この後散々弄ばれるであろう自分に深く溜息をつくも、ま いっか・・・なんて、ティキはゆっくり目を瞑った。  
 
 
――――  
 
「・・・な、オレら完璧に入るタイミング失ってねぇ?」  
 
「ヒッ、…素直に社長に謝りにいこっか」  
 
 

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