千年公の仰せのままに―…  
 
「‥ふぅ〜っ‥」  
 
夜の街を歩きながら、一人溜め息を漏らす―…  
 
千年公の使いを終え、三ツ星に迎うティキ。  
 
扉を開き室内に入ると、テーブルで食事を楽しむ千年公とロードが出迎えた。  
 
「よぉ、ティッキー!」  
 
「ティキぽん、おかえりなさイ★」  
 
おかえりの言葉を貰いながらティキは静かにテーブルにつく。  
 
「今回のお仕事、ご苦労さまでッス★」  
 
「いえ、それよりも飯食わして貰えますか?」  
 
「どうぞ〜好きなだけ食べて下さイ★」  
 
千年公と言葉を交わしながら、ティキは目の前にある料理を口に運ぶ。  
 
「やっぱ、仕事が終わった後の飯は旨いッスね!」  
 
幸せそうな顔で食事を摂る、ティキにロードが声を掛ける。  
 
「‥ねぇ‥ティッキー?」  
「‥んぁ?何だ??」  
 
「後でいいから、教えてほしい事、あるんだけど‥」  
宿題か?と思い、ティキはハイハイとロードに返事をし再度、食事を始める。  
 
食事を終えて、ティキはロードのもとへ向かった。  
 
「‥入るぞォ‥?」  
 
扉をノックし、ロードのいる部屋へ入る。  
そこには、椅子に寄り掛かり、宿題が山積みになった机に向かうロードの姿があった。  
 
「あっ、ティッキーもう食事終わったの?」  
 
「なんだ、また宿題忘れてたのか?」  
 
ティキはやれやれと頭を抱え、ロードの机に向かって足を運ばせる。  
 
「どこを手伝えばいいんだよ?」  
 
「違うよ、ちょっと聞きたい事があったんだよ」  
 
宿題の手伝いじゃないと解り、少しホッとするティキ。ロードのいる机の上にある本を手に取り、本に目を通しながら、ロードに聞き返す。  
 
「何を聞きたいんだ?」  
 
「セックスってなんだ?」  
「‥セッ‥ぶほっ!!」  
 
とんでもないロードの質問にティキは言葉を詰まらせ咳き込んだ。  
 
目を輝かせ何の疑いもなく聞いてくるロード。  
ティキはどう答えていいか解らずに黙り込むティキの額からは嫌な汗が滴れてきた。  
 
「ねぇ、ティッキーってば!教えてよ!何なの?」  
 
「いやぁ、ソレはだな‥」  
興味津々のロード、でも反す言葉が見つからない。こんな少女に教えても良いものかとティキは思考回路を廻らせる。  
 
「‥もう、教えてくんないならいいよ‥千年公に聞いてくるから!」  
 
だが、そんなティキの思いとは裏腹にロードはムッとしながら椅子から立ち上がり部屋を出て行こうとする。  
「‥待てロードッ!!」  
 
ティキは部屋を出ていこうとするロードの腕を掴み、部屋へと引き戻す。  
こんな恥ずかしい事を他の誰かに、いや千年公に聞かれてはこっちが困る。  
そんな事を考えながら、懸命にロードを宥め、席に戻すティキ。  
 
「教えてやるから、椅子に座れ!」  
 
『本当にっ?』と機嫌を直し、ロードはルンルン気分で椅子に戻る。  
 
「‥で?セックスって、何なの?」  
 
真剣な顔で聞いてくるロードに、ティキは困り果てながらも答えを返す。  
 
「それはだなぁ‥、男女の交わりで‥」  
 
「男女の交わりって何だ?僕は知らないよぉ〜」  
 
呆れてモノも言えないといった表情のティキ。  
そんな彼を余所にロードは何かを閃いたとばかりにティキに声をかける。  
 
「そうだ!男女がするもんなんだろ、そのセックスって、じゃあ僕とティッキーでやろ〜よ!」  
 
「‥‥げっ?‥‥」  
 
何にも知らずに言うロードにティキはさらに溜め息が漏れる。言いだしたら聞かないロードの性格を知っている彼はどうしたモノかと頭を抱えて立ち尽くす。  
 
「で?どうやるんだ?」  
 
「‥本当にやるのか?」  
 
「あたりまえ〜ティッキーが教えてくれるって言ったんじゃん‥」  
 
確かに教えるとは言ったが実践する羽目になるとは。でも此処で断れば、こいつは絶対に千年公のトコに行く。そんな事を考えながらしょうがなくティキは解ったと首を縦に振る。  
 
ロードは微笑みを浮かべて手を伸ばしティキの頬に触れながら問い掛ける――…  
「どうすればいいのぉ〜ティッキー?」  
 
そんな事を言うロードの表情がいつも見ている顔と比べると妙に艶っぽい……  
(…誘ってんのか?こいつ…)と思いながらもティキはロードの誘いをうまく躱しながら、自分を保たせながら低い声でロードに指示をする。  
 
「…じゃあ着てる服を全部脱げよ……」  
 
「えぇっ!?何でぇ〜?」  
 
「お前が教えろって言ったんだろ?」  
 
「そうだけどぉ〜恥ずかしいよぉ〜服脱ぐ必要あるのぉ〜」  
 
自分から教えろと言った癖にとティキは思う。今になって狼狽えるロードを見てると段々、イラついてきた。  
 
段々、腹立たしくなったティキはロードの手首を掴み、細く括れた腰に腕を回しロードを引き寄せる。  
 
「ちょ…ティッキー!!!!」  
いきなり抱きしめられてロードは戸惑う。ティキはそんな事お構いなしに彼女の耳元に軽くキスを落とす。  
「あっ…っ…!」  
 
小さく漏れたロードの声。それをティキは聞き逃す筈もなく、今度はロードの赤い唇に噛み付くようにキスをする。  
 
「ふぅ…んんっ…!!!!」  
 
強く唇を押しつけられ呼吸が出来ない。苦しくてロードは自然と口元が開く。ティキは舌をねじ込み、開かれた口元から歯列をなぞり、丹念にロードの口内を犯していく。  
 
「っ…はっ…んん…」  
 
ロードの口端からは飲み込めない唾液が伝う。力が抜けていくロードは床に崩れ落ちそうになった。そんなロードから唇を離すと二人の間に銀糸が繋がる。  
 
「んっはぁ…ティ…ッキ…何か…身体が…変だよぉ」  
 
ロードは自分の身体に襲う熱い感覚にどうしていいのか解らずにいた。そんな、ロードの胸元にティキの手が触れる。優しく揉み扱くと自然と身体から快感が沸き上がってきた。  
 
 
「もう感じてんのか?」  
 
 
ティキはそう言いながら、微笑するとロードの服のボタンを器用に外して、小さな胸の膨らみに直に触れた。すると、ロードはびくっんと身体を震わせる。そんなロードの反応に気をよくしたティキは、突起に爪を立てて引っ掻いた。  
 
 
「ふぅ…ぁあんん!」  
 
 
一段と甲高い声をあげて、快感に酔い痴れるロード。溢れてくる快感の中で、ロードの身体はもっと…もっと…と欲を求めていく。そんな彼女の下半身には熱が集まり下着を濡らしていった。  
 

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