『リベンジ』  
 
極上の気持ちよさを持つ肉の中に僕は自分自身を突き立てている。  
「はぁはぁ・・ぜぇはぁ・・。」  
何度も何度も絶頂に向かって・・・。  
「ああ!!もう・・・。」  
スピードを速める。  
「待って・・まだはや・・・。」  
もう限界・・・僕はリナリーの中に精を放った。  
 
 
「どうしたの?リナリー・・・。」  
僕は情事の後片付けをしていた、彼女が突然顔を覗き込んできたので少し驚いた。  
「アレン君、かわいい・・。」  
年上とはいえ女の子に可愛いなんて言われると胸の内がくすぐったい。  
顔の表面が少し熱くなる、きっと真っ赤になってるんだ。  
僕とリナリーは付き合って、一ヶ月目になる、数日前に彼女に部屋に誘われてから。  
二人で最初の情事に至った、お互い初めてということもありどうすればいいか分からず。  
混乱したけど・・きちんと形になって終わったと思う・・。  
あの温い感じとか・・・リナリーのすべすべの肌の感触はいつも覚えている。  
「突然、どうしたの?」  
ううん、何でも・・。と言って彼女は部屋を出ていく・・・。  
僕たちが付き合っていることはもちろん、コムイさんには内緒だ。  
知っているのは僕たち二人だけ・・・二人だけの秘密。  
 
最近リナリーが僕との行為に満足していないように思うのは気のせいか・・・。  
あまり彼女が最初の時のように声を上げたりしないけれど・・・  
声が外に漏れないように押さえているんだろうか・・。  
気にしないほうがいいのかな・・・。  
「おい、アレン!」  
不意にリーバさんに呼ばれた。  
「どうしたんですか?」  
「ちょうどよかった・・・室長が・・・。」  
室ちょ・・・と聞こえた段階で逃げる、僕の肩をリーバーさんは掴む。  
「すまん、アレン、お前を逃がすわけにはいかないんだ・・・  
室長が適当なエクソシストを連れてきてくれって言ってな、神田にもラビにも逃げられちまったんだよ。」  
「まぁ、わかってましたけどね、そんなこと・・・。」  
僕はあきらめの境地で、リーバーさんに引きずられて行く。  
 
 
「いやぁ君が来てくれて助かったよ、アレン君、神田君にもラビにも逃げられちゃったからね。」  
「それはリーバーさんに聞きました。」  
さぁてと話って言うのは・・。  
「科学班で開発した薬品の実験になって・・・。」  
「嫌です。」  
「ダメ!拒否権なし。」  
 
くそ、マッドサイエンティストめ・・・。  
渋々僕は薬を飲んだ。  
「じゃあ、体調の変化とかを記録してレポート明日提出してね〜。」  
ふらふら歩く、体調は悪くなる一方だ吐き気がする、眩暈もだ・・・。  
命の危険はないと言っていたがそれもどうだか・・・・。  
うっやばい・・ちょっとあっちの倉庫で休もう・・・。  
 
この倉庫いろいろ薬品が置いてある、この中のどれかを飲めば体調も戻るかな?  
手を伸ばす・・・だがどうなるか分からないし、治るどころかさらに悪くなる可能性もある。  
だからやめた、ここで休んでいるが体が動かない。  
息をするのが難しい・・・。  
誰か部屋に入ってきた。  
誰・・・?  
この倉庫はもうほとんどただの物置状態、科学班さえも誰も訪れないはずだが。  
首だけを動かし入口を見る。  
 
リナリー・・・?  
何でリナリーがこんなところに?ラビもいる。  
なんで二人してこんなところに?  
するとラビはリナリーの首筋に顔を近づけキスした。  
ちゅっ  
えっ・・・・?  
嘘・・・何あれ?  
目の前の光景が信じられない・・・。  
何だあれ?  
「ん・・あっ・・。」  
ラビはリナリーの首筋へのキスを続ける。  
ちゅっちゅっという音に混じって聞こえるリナリーの声・・・。  
何度も聞いた彼女の声。  
耳をふさぎたい・・でも手が動かない・・。  
きっと見間違いだ・・・もう一度首を動かす。  
リナリーはスカートを捲りあげ片足をあげて下着を脱いでいた。  
ラビはズボンのチャックをさげ・・・。  
たまらず顔を戻し眼を閉じたかったが今度は首を動かすこともできなくなり。  
目もとじられなくなった・・。  
今ほどコムイさんが憎たらしく思えたことはない。  
ああ・・体が自由に動かせたなら・・今すぐ二人を引き離すのに・・・。  
 
「あっはぁぁん・・ああああっあっあっあっあっ!」  
リナリー・・・・。  
いま彼女はラビに貫かれて喘いでいる。  
ぐじゅ ぐじゅ ぐじゅっと・・・粘着質な音が倉庫に響く。  
 
「はぁ・・ああ!気持いい・・・。」  
気持いい?最初の情事以来ずっと聞いてない。  
それを僕ではなくラビに言っている。  
リナリーの顔、快楽におぼれた顔だ、あんな顔久し振り、僕との行為では得られない快楽というわけか。  
ラビが腰を引くたびに、リナリーの秘所から漏れる液で濡れたラビのが見える。  
何かかぶさってるな・・何だろあれ?  
僕のより大きいかなよくわからない、ラビのはリナリーの秘所を押し広げて入り、また引く。  
それを繰り返しどんどんスピードが速くなる。  
ラビも気持ちよさそうにうめき声をあげる。  
「あっあっ、もっとぉ・・もっと突いて・・・。」  
ラビはリナリーの足を抱えて肩にかけた。  
足ごとリナリーの体を押しつぶすように圧し掛かるとリナリーの顔の両サイドに手をおいて  
腰の動きを早める。  
ずじゅ ずじゅ ずじゅ ずじゅ ずじゅ ずじゅ ずじゅ ずじゅ  
そんなに乱暴に扱って大丈夫なの?リナリー壊れたりしないの?  
ラビの動きは激しく荒々しい、自分のと比べると一層そう思う・・。  
「そろそろ・・イクぞ・・・。」  
「あっぁんああ!あたしもイク・・・。」  
ラビの動きが小刻みに速くなっていく。  
音のする間隔が短い。  
リナリー僕にあんなによがったことない。  
そろそろ二人とも限界のようだ。  
「あああああああ!!」  
リナリーの絶叫が響き耳が痛くなる、リナリーの体は震え、ラビも一ミリでも深く結合しようと  
リナリーに体重掛ける。  
やがてラビも自分のものをリナリーから引き抜いた。  
 
ラビは自分のから何からをはぎ取った。  
何だろあれ?端から白い粘液が漏れ出している。  
「大丈夫なのか、お前?」  
「ん?何が?」  
二人が何か話してるが僕にはもう何言ってるのかわからない・・・。  
「お前アレンと付き合ってるんじゃないのか?」  
「あれ?知ってたんだ?」  
「まぁ何んとなくな。」  
自分の名前が出てきて少し驚いたがそれもすぐに収まった。  
「・・・・なんだか・・・。」  
アレン君じゃ物足りなくて・・・。  
僕が聞き取れたのはそこだけ。  
「10点満点だと・・6点かなアレン君・・・。」  
「ふーん、俺は?」  
「8点・・・。」  
もう僕は完全に音が聞こえなくなる二人ともやがて出ていくと  
僕は何だか笑えてきた、どうしちゃったんだろう?  
僕はこんなことがあったのに笑えてくるなんて・・・。  
「くっくっくっく・・あはははははははははは!」  
いつの間にか体は動くようになっていたが体を動かす気にはなれなかった。  
ついにお腹を抱えてのたうちまわった。  
こういう時って笑うんじゃなくて、泣くんじゃないの?  
おかしいよ僕・・絶対おかしい・・・。  
「あはははははは!」  
 
 
 
夢を見た・・・夢の中の僕は狼だった・・・。  
牧場で放されている羊たちの中から一匹に目をつけ、気配を殺し  
近づく・・・そして襲いかかった・・。  
 
「アレン君!」  
町のベンチでたそがれていたら。  
突然リナリーに話しかけられた、いや突然ではない。  
声の様子から考えると、何度話しかけても応答がなかったので声を大きくした感じだ。  
「何ですか?」  
あれから数日が経った、あれ以来リナリーとの行為もなしで、誘われても適当な理由をつけては断った、  
任務で疲れてるから何とか・・・・。  
同じ任務についても、僕は彼女を避けるようになった。  
今だってこの町での任務にあたって、ここまでは一人で来た。  
いつも同じ任務に就いた時は一緒に町を歩いていたのに・・・。(付き合う前は迷子になるからだったが・・・。)  
「チャオジーの傷の治療が終わったわ、兄さんが帰還しなさいって。」  
イノセンス回収は町にきて4日で片付いた、だが一緒に任務に就いたチャオジーが  
負傷したのでその治療が終わるまでまっていた。  
「わかりました。」  
僕は立ち上がると宿舎までの帰り道につく、リナリーもそれについてくる。  
最近では迷子体質も直ってきた、一人でどこへでも行けるから。  
今はリナリーが付いてくるのが少しうっとおしい(宿舎が同じなんだからついてくるのあたりまえだけど。)  
僕はなるべくリナリーと離れたいと思った、それが歩き方にあらわれていたのかもしれない。  
「アレン君・・・何か怒ってる?」  
「・・・・。」  
僕は慌てず振り返った、  
怒ってる?だと・・・・。  
聞くまでもねぇだろうが・・・。  
でも微笑んでみせる。  
「ははは・・どうしてそう思うんですか?」  
「私のこと避けてる、なんだか最近つれないし・・・。」  
僕は手を口にあて、考えるしぐさをする。  
どう答える?  
あなたとラビが×××してるとこ見てたって・・・・言うか?  
それとも黙って・・適当な事を言って煙に巻くか・・・。  
「すいません、少し・・一人になりたかっただけなんです・・・  
それで寂しい思いをさせてしまったならごめんなさい・・。」  
自分で言ってて白々しい。  
それを聞いたリナリーの暗い表情は戻らない。  
僕の言葉に意味はなかったようだ。  
「あの・・・もしかして・・・。」  
「あっ急がないと・・・。」  
続きを聞きたくなかった。  
リナリーの言葉を遮るように、あわてた声を出して  
踵を返し、駆け出す。  
一体何が急がないと何だろう・・・?  
彼女の隠し事を知っていることを僕は隠し事している。  
その隠し事知られてしまったら・・・。  
さっきの言葉を聞いてしまっていたら・・・・。  
 
もしかして・・・私のこと嫌いになった・・・?  
そう聞こうと思った・・・・。  
そしてそうなら、なぜ?と聞くまでもない?  
ラビとの・・・・情事を見ていた・・アレン君が・・・  
今の反応で間違いない・・・・。  
ならなぜ別れようとしないのか?  
私のことまだ好きだから?  
それとも何となく時間経過で二人の関係が終わることを望んでいるのか?  
彼が直接、別れよう、と言う勇気がないようには私は思わない。  
もし私の・・・・・・が正しければ・・・・。  
アレン君はきっと・・・・・。  
 
 
教団の広場で食事をとる、  
ジェリーさんの料理は見た目も美味しい。  
が最近口に含んでも味がしない、粒粒の触感しかなく、吐き気さえする。  
口元を押さえる。  
「おいおい、今日は随分ひでぇ顔だな、その飯そんなにゲロまじいのか?」  
ラビは僕が口を押さえている様子から、相当食べた食事がまずかったと思ったようだ。  
ジェリーさんの料理がまずいわけがない、ここに来てからずっと食べているがどれもレベルの高いものばかりだった。  
「いや・・最近何を食べても受け付けなくて・・・。」  
ああそうさ・・・。  
「おいおい、そういうのよくねぇぞ、無理にでもくわねーと、  
人間食ってりゃとりあえず死なねぇんだから。」  
いっそ、死にたい・・・・。  
リナリー殺して、僕も死のうかな?  
「最近、リナリーと仲良くねぇんだって?」  
!?  
ここでリナリーの名前を出すか?どうしてリナリーと言い、  
ラビと言い、あれだけのことをして、平気な顔して僕と接してこれるんだ!?  
しかもここでリナリーの名前まで出して・・・。  
なるほど、僕に話しかけてきた本題はこっちか・・・。  
「一体何があったんだ?」  
「誰のせいだ・・・・。」  
「?・・今何て言った・・・?」  
ラビに聞こえたとは思えない、それくらい僕はぼそりと呟いた。  
僕は逃げるようにその場を去る、僕の背中にラビがちょっと待ってよ!と言ったのが  
聞こえたが聞こえないふりをした。  
 
部屋に戻るなり嘔吐する、袋を用意する暇がなかったから後で片付けないと・・。  
別れよう彼女と・・・リナリーにとっても僕にとってもそのほうがいい。  
このままじゃお互い苦しいだけだ・・・。  
 
いいのか本当に・・・?  
「いいんだ・・・・。」  
 
ボツ ポロ ポロ ポツ ポツ  
 
気がつけば・・僕は涙を流していた、僕の目からこぼれおちた雫は  
さっき零した吐しゃ物の中に落ちていく・・。  
あの女が好きか?  
「ああ・・好きだ・・・。」  
愛していたのに、裏切ったあの女が憎いか?  
「ああ・・憎い・・・。」  
繰り返される自問自答、の中で僕はだんだん落ち着きを取り戻していった。  
復讐(リベンジ)しろ・・・  
・・・殺すのか?  
違う・・・  
ではどうする・・・?どうする・・・・?  
 
ある人が言いました、女に対する復讐(リベンジ)は・・  
 
牙を突き立てろ、あの女の白い肌に!!蹂躙しろ!!  
支配しろ!!自分の刻印を刻みつけ、お前以外は受け付けないようにするんだ!!  
「・・・・・。」  
今、鏡はないが見れば相当ギラギラした眼をした獣を映しているだろう・・・。  
僕は自分の中にある悪魔に肉体の主導権を譲り渡した。  
 
今夜実行、あの女を食い殺す。  
 
女に対する復讐(リベンジ)は自分に惚れさせることだと・・・・。  
 

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