「その体でアクマ三体はキツイかぁ」  
クスクスクス…  
アクマの攻撃に崩れ落ちたアレンを見下して、ロードは不敵な笑みを浮かべた。  
 
「ねぇエクソシストぉ…」  
アレンに歩み寄り、ロードはその体をぐいと引き上げ再び上半身を壁にもたれかけさせる。  
「男ってさぁ、命がヤバくなると本能的に子孫を遺そうとするって…ホントぉ?」  
いうなりロードはアレンの口に吸い付いてきた。  
「!…んっ!?」  
アレンは再び意識を覚醒させるものの抵抗する力を持たない。  
ちゅ…ぴちゃ……  
そのまま膝の上にまたがり、両手でアレンの顔を押さえつけて、舌をからめてくる。  
唇に吸い付き、歯列をなぞり、唾液は次第に滴って顎を濡らす。  
そうしている間もロードは視線を外さずにアレンの瞳をみつめてくる。  
驚愕する瞳を楽しむように。  
 
舌が絡み付いてくる。  
柔らかくて…暖かい…。  
体に、力がはいらない…。  
 
「…っふ、ぁははっ!気持ちよかったぁ?」  
不意に唇をはなして、ロードは無邪気に笑った。  
「瞳が…、変わったよぉ?」  
そして残酷な笑みを浮かべる。  
「…っな!?」  
そんなはずはっ…  
アレンは混乱する意識を落ち着けることができない。  
「ふふっ…」  
ロードは再び唇を寄せる。  
舌をのばしてアレンの唇を舐め、顔中に這わせていく。  
「…くっ…やめ…ろっ」  
抵抗しようと、思いはするのに体が動かない。  
ロードの口付けはどんどん広がって、首筋を降りて鎖骨に吸い付く。  
(くそ…っ流されるな…!)  
ガリッ  
「痛っ!?」  
いきなり噛みつかれてアレンは体を強張らせる。  
 
「あっははは!」  
ロードはその反応にさも面白そうに声をたてて、また舌を滑らせる。  
「っく…あ…っ!」  
這い回る唇に傷口を舐められて痛みが走り、かと思うと柔らかい舌が肌の上を滑って妙な感覚を覚える。  
その感覚に流されそうになると、不意に歯を立てられて急な痛みに体が反応する。  
「や…やめ……、くっ…ぁ…!」  
与えられる刺激に翻弄されてアレンの思考はどんどん痺れていった。  
「…いい顔だよぉ?そういうのが、いいよねぇっ」  
ロードは片手をアレンの下半身に押し当ててぐっと力を込めた。  
「っっああああ!!」  
「キャハハハ!ほぉら、やっぱり反応するんだねぇ…おおきくなってるじゃん」  
ズボンの上からロードがそっと撫でつける。  
「…っはぁ、……あ…っやめ、ろ!」  
アレンの顔から目線を外さずに、その様子に笑みを浮かべる。  
更に胸に唇を寄せて舌で転がす…やさしく吸い付くように。  
「あ…くっ!!」  
みつめられるのに耐え切れず、アレンの方が顔を背ける。  
ロードは可愛らしい顔をにやっと歪ませて、アレンの前を解放した。  
 
アレンのそれは確かに硬度を増して頭をもたげ始めていた。  
この状況下での自分自身の反応はアレンにかなりの衝撃を与えた。そのうえ少女に開かれてしまっているという事実。  
その反応と衝撃とを満足そうにみつめ、ロードは起ちあがったアレン自身を両手で包み込んで顔を近付けた。  
「はあぁぁぁぁ……」  
咥えこむかのようにみせて、直前で生暖かな息を吹きかけると、びくびくっとアレンの体が震える。  
「あははっ、これからもっとイイコトしてやるよぉ」  
ちゅぅ…っ  
軽く先端に吸い付き、指と舌とをさわさわと這わせる。  
細い指を何度も往復させ舌で舐めあげる行為を繰り返すと、アレンも分身も震えていくのがわかる。  
「………っ…!」  
アレンは声を出すまいと必死にこらえ顔を背ける。  
ちゅ…ずずっ、ぴちゃ……  
ロードはいつの間にか咥えこんで舐めあげ始めていた。  
「ねぇ口でされたことってある?手でするよりよっぽどイイでしょ──それとも挿れたコトとかあんのかなぁ?」  
そんなことを言われて、自ら慰めたときの事を思い出し、勝手に比較する頭が働いてしまった。  
側部を這う唇。生暖かく、包み込まれる感触……それは比べものにならないくらい…!  
(やめ、ろっ…動けよ、体!抵抗、しない…とっ)  
なんとかこの感覚を振り払いたいと願うも、全身の痛みのせいか、それとも自身への刺激のせいなのか、体が言うことをきかない。  
「安心してよ。もう歯たてたりなんかしないからさ。苦痛より────くつじょく、でしょ?」  
 
こちらの思考を見透かした様なロードの言葉に、右手を握りしめるだけの自由はわずかに残っていたようだ。  
「…怒ってんのぉ?そんなに力入れると自分でケガしちゃうよ。…僕が、ゆるめてあげる…」  
ロードは再びアレンを咥えこみ抽出を繰り返し始めた。  
「っんん、ぐ…っ、はぁ…」  
わずかに苦しそうな声をともなって深く飲み込まれると、まとわりつく唾液が増えた気がした。  
ず…ちゅ、じゅぷ……ちゅ…  
ぬるぬるとした液体に包み込まれ、うごめく唇と口内の感触がより官能を高めてくる。  
たてないと言われた歯が、柔らかく包み込んでくる中でかすかに触れて、むしろ刺激的に感じてしまう。  
「はっ…は、…はぁ……はっ」  
アレンは必死に声を抑えるものの、息があがるのは隠しきれない。  
呼吸が次第に荒くなり、全身でそれを表現してしまう。  
「んんっ…にがぁ。……はっ、おいしくなってきたんじゃん?感じてる、よねぇ」  
悪魔の微笑でロードがアレンの先端に爪を立てる。  
「!!…っああ!」  
わずかに白濁が溢れ出る。  
「キャハハハ!じゃあ、ねぇ…こうしよっかぁ」  
ぐぐぐっとロードはその根元を押さえつけてきた。  
「あっぐああぁあ!!」  
 
「アハッ!キャハハハハ!どくどくしてる、よぉ?」  
手で根元を押さえたまま、舌を這わせ、舐めあげ、刺激を与えてくる。  
ちゅぷ…くちゅ、ずず……じゅ、ちゅ…  
「っあ、は……はぁ、はっ…ぅうあ…!んんっ、ああっ!」  
右手に込める力の理由はもう変わっていた。  
足もまた自然と力がこもって震え、腰が勝手に浮き上がってくる。  
耳に響く水音は淫猥にして、視界には屹立した自身とそれを玩ぶ少女の姿。  
つきだした細い腰、プリーツのミニスカートから伸びる細い足…自分のモノを咥えている少女。  
いつの間にかアレンの瞳はその様子を映し出していた。  
押さえ込まれた自身が熱い。  
全身は痛覚と快感が混じり合い、神経が焼き切れるのではないかと思えた。  
強制的に刺激され、強制的に押さえ込まれる。  
体はどんどん高められているのに、その快楽の行き場がない。  
自身のうちで渦巻いて、気が狂いそうだ……  
「はぁ、はっ…はぁっ…あぁあ!っ………な…せっ…」  
「んん?……──なぁに?」  
ロードの表情が妖しくゆがむ。  
「はっ……はあぁっ…く…ぁっ!…はな……し、てっ…く…」  
頬を濡らすのは、血と、涙。  
「あっははは…!いいよぉ…思う存分、だしなよぉ!!」  
ロードは押さえ込んでいたアレンを解放し、きつく吸い上げた。  
「くっあああぁああ!!」  
アレンの吐き出した白濁をロードはそのまま全て受けとめた。  
 
「はっ、はぁはぁ…はぁ……」  
渦巻いた快楽をようやく解放して、精とともに全身の力も吐きだしてしまったように、アレンは動けなかった。  
放ってしまった…体も、意識も、空虚になっていた…  
ぬちゃ…  
頬にぬめった感触が走る。  
ロードが受けとめた白濁そのまま、アレンの顔を舐めあげ塗りつけてきた。  
「!?」  
「…あはは!」  
今度は口付けてその残りを流し込んでくる。  
ちゅ…ぴちゅ……ちゃ…くちゅ…  
自身が放った液とロードの唾液とが混じりあって送り込まれる。  
両耳を塞がれて、水音は頭中に響きわたった。  
かすかな苦味が口の中に広がる。  
「…イイ顔」  
ロードの指が頬に触れ、そこのぬるぬるとした感覚をはっきり感じた。  
…ぼたっ  
頬から滴って、既に血の模様のシャツに雫が落ちる。  
白濁と唾液と血が混じりあい滲んだしみが広がった。  
アレンの視界に広がるそれが、はたして瞳には映っているのか。  
「あっははは!キャハハハハハ!」  
絶望に捕らわれた空間に、少女の声だけが響いていた。  
 

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