第x話 汚れてしまった悲しみに  
 
(荒川土手)  
雪也「おいで、シェリー!あはっ。  
   おい、何するんだ!やめろ。そこは…ああっ!やめろ…って…」  
(雪也の寝室)  
雪也「はぁっ、はぁっ。夢か…。  
   ん? 何だ、これ…? た、大変だ!」  
雪也の母「雪也ー、いつまでお風呂場にいるの?はやくしないと学校に遅刻するわよ」  
雪也「わ、わかったよ、今行くから!」  
 
(数日後、職員室)  
田沼「あ、キミ。白石雪也の母親が学校に来ているぞ。何でも、成績のことで相談があるんだとか」  
雪也の母「白石雪也の母です。最近、雪也の成績がずっと下がっているんです」  
りん子「そういえば、最近雪也くん様子おかしいわ。顔色も悪いし…。悩みでもあるのかしら。  
    先生、ちょっと私話してみますね」  
 
(放課後、3B教室)  
りん子「雪也くん、最近調子はどう? 何か悩んでいる事ない?」  
雪也「い、いえ。特に。何もないです。し、失礼します!」  
りん子「あ、雪也くん…」  
 
(荒川土手)  
雪也「…」  
老人「少年、訳有りと見た。何かあったのかね」  
雪也「あなたは?」  
老人「ここらでは、ワシのことをエロ爺と呼ぶ者もおる」  
雪也「…実は。最近、朝、起きたら…ぼくの…パンツが…汚れてるんです。  
   寝る前には必ずトイレには行っているのに。この年でおねしょだなんて」  
エロ爺「ほお。それは夢精というやつじゃな」  
雪也「夢精?」  
エロ爺「そうじゃ。その汚れは白くネバネバしておっただろ。小便ではなく精液じゃ。  
(例のピアノのBGM)  
    男は一日にどれくらい精子を作るか知っておるか? 約一億じゃ。3日で三億。  
    これで精子は満タンになる。実際に受精して人となるのは、この中のたった1個じゃ。  
    精子一つ一つが、卵子と結びつき受精することを夢見てな、競争をするのじゃよ。  
    精巣では、休むことなく精子を作り続けておる。満タンになったら、いつかは溢れてしまう。  
    これが夢精というやつじゃ。  
    だから、定期的にオナニーをして、少しづつ減らしていかなくてはいかん」  
 
(次の日)  
りん子「雪也くん、おはよう!」  
雪也「おはよう…ございます」  
りん子「どうしたの? やっぱり、最近の雪也くん変よ。  
    私で良かったら、何でも相談に乗るから。教えて」  
雪也「…今、ここでは話しづらいです。りん子先生、放課後、屋上に来てくれますか?」  
りん子「わかったわ!」  
 
(放課後、屋上)  
りん子「お待たせ!雪也くん。さ、何でも話してごらんなさい」  
雪也「先生。…オナニーって、知ってますか?」  
りん子「ちょ,ちょっと!、雪也くん、な、何を言い出すのいきなり!」  
雪也「エロ爺に教えてもらったんです。夢精を避けるには定期的にオナニーしろって。  
   でも、オナニーっていうのがよくわからなくって。  
   りん子先生、ぼくにオナニーっていうのを教えてください!」  
りん子「雪也くん、こ、困るわ! それにね、私女だし、」  
雪也「お願いします! もうこれ以上パンツを汚したくないんです!」  
りん子「…わかったわ。…じゃあ、ズボンを脱いで。パンツもね」  
雪也「えっ!?」  
 
雪也「こ、これでいいですか? あんまり見ないで下さい…」  
りん子「(ジーッ)あ、ご、ごめんごめん! えーとね、たしか実がやってたのは…  
    右手をね、オチンチンにこうあてるの」  
雪也「こうですか?」  
りん子「いや、ちょっと貸して。…こうね。で、上下に擦るの。  
    そうね、好きな人を想い浮かべながら、かな」  
雪也「好きな人…?」  
りん子「そう。好きな人。想いながら、激しく擦るの。最初はゆっくりでいいから。やってごらん」  
雪也「はい! (シェ、シェリー!)  
   せ、先生! すごく熱く、固くなってきました…!」  
りん子「その調子! 先生も手伝うから! がんばって!」  
雪也「あっ、はあっ、くぅうっ! あ  あ… うぁああああっっっ  
   はぁ…はぁ…はぁ…」  
りん子「オナニー成功ぅ! やったわ雪也くん」  
雪也「はい、がんばりました…!」  
 
(例のピアノBGM)  
りん子「うわあ、すごい、こんなにたくさん…」  
雪也「この白い液体の中に、何千、何万、何億もの精子があるんですね…」  
りん子「そうね。もしかしたら、この中の精子から、雪也くんの子供が生まれたかもしれないわね」  
雪也「何だか、たくさんの赤ちゃん殺しちゃったみたい。悪い事したかな…」  
りん子「何言ってんの。そんなこといったら一つの夫婦で何億も赤ちゃん産まなきゃいけないじゃない」  
雪也「それもそうですね」  
りん子「私達もね、他の何億っていうライバルと競争して、そして勝ち残って、受精して、今ここにいるのね。  
    そう考えると、とっても不思議な気持ちがするわ」  
 
雪也「りん子先生、今日はとても勉強になりました。ありがとうございました!」  
りん子「いえいえいいのよこれくらい。雪也くん、これから毎日勉強とオナニーがんばってね!」  
 
塩見「…」  
 
(その日の夜、りん子のアパート前)  
塩見「…」  
りん子「塩見くん! こんな遅くにこんなところで何してるの?」  
塩見「…先生、最近、雪也と仲良いよな…」  
りん子「えっ…、いや違うのよ。あれは…」  
塩見「…先生。俺にも教えてくれよ。…オナニー」  
りん子「ちょっと塩見くん!?きゃああああ!!!!!」  
 
(数日後、職員室)  
田沼「えー、ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、  
   先日、広沢先生が辞職願いを出されました」  
 
BAD END  
 

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